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RF性能とユーザビリティーの 絶え間ないイノベーション
高性能のR&S®FSW シグナル・スペクトラム・アナライザは、要求の厳しいタスクの実行時に威力を発揮します。内部解析帯域幅が広いため、広帯域のコンポーネントや通信システムの特性評価が可能です。非常に低い位相雑音により、レーダー向け発振器などの高性能発振器の開発が容易になります。ジェスチャー操作に対応した最先端のマルチタッチディスプレイにより、わかりやすく直感的に操作できます。組み込まれたSCPIレコーダーにより、実行可能なスクリプトを簡単に作成できます。
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このカタログについて
ドキュメント名 | シグナル・スペクトラム・ アナライザ『R&S FSW』 |
---|---|
ドキュメント種別 | 製品カタログ |
ファイルサイズ | 7.5Mb |
登録カテゴリ | |
取り扱い企業 | ローデ・シュワルツ・ジャパン株式会社 (この企業の取り扱いカタログ一覧) |
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このカタログの内容
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R&S®FSW
year
シグナル・スペクトラム・
アナライザ
RF性能とユーザビリティーの
絶え間ないイノベーション
Product Brochure
Version 13.01
Page2
概要
高性能のR&S®FSW シグナル・スペクトラム・アナライザは、要求の厳しいタスクの実行時に威力
を発揮します。内部解析帯域幅が広いため、広帯域のコンポーネントや通信システムの特性評
価が可能です。非常に低い位相雑音により、レーダー向け発振器などの高性能発振器の開発
が容易になります。ジェスチャー操作に対応した最先端のマルチタッチディスプレイにより、わ
かりやすく直感的に操作できます。組み込まれたSCPIレコーダーにより、実行可能なスクリプト
を簡単に作成できます。
R&S®FSWは、最大8.3 GHzの解析帯域幅を備えています。その 主な特長
ため、新しい5G New Radio規格や車載用レーダー/パルスレ ► 2 Hz~90 GH(z ローデ・シュワルツの外部高調波ミキサー
ーダーなどで使用される広帯域変調信号または周波数アジャ 使用時には最大325 GHz)の周波数レンジ
イル信号を測定できます。 ► 低位相雑音:-140 dBc(1 Hz)(10 kHzオフセット)、
-143 dBc(100 kHzオフセット、1 GHzキャリア)
800 MHzのリアルタイム解析帯域幅により、スペクトラムの広い ► 2 GHzの内部解析帯域幅に対応する
部分をモニターし、短時間の信号でトリガすることができます。 60 dBcのスプリアスフリー・ダイナミックレンジ
► 内部解析帯域幅:最大8.3 GHz
R&S®FSWは、複数の規格を同時に測定できます。ユーザーは、 ► 800 MHzのリアルタイム解析帯域幅と
信号間の相互作用によって発生するエラーを素早く簡単に検 2,400,000 FFT/s、0.46 µs POIおよび
出して除去することができます。 500 MHzのI/Qデータ・ストリーミング・インタフェース
► SCPIレコーダーによる簡単なコード作成
マルチタッチディスプレイと直感的なメニュー構造により、 ► 最新のアクセスしやすいWindows 10デザインおよびマルチ
R&S®FSWは操作が驚くほど簡単です。12.1インチの大型画面 タッチジェスチャーのサポート
では個別のウィンドウにさまざまな測定を同時に表示でき、結 ► 複数の測定アプリケーションを同時に実行、結果を表示
果を解釈する際にも大いに役立ちます。 ► 28 GHzの100 MHz 5G Ul信号の場合、-49 dB
の残留EVM
装置前面
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利点
優れたRF性能 リアルタイムスペクトラム解析オプションで、
► 4ページ 見逃しやすい事象も捕捉可能
► 16ページ
スケーラブルな解析帯域幅
► 6ページ 強力なベクトル信号解析アプリケーション
► 18ページ
高度なユーザーインタフェース
► 8ページ カスタムOFDM信号解析アプリケーション
► 20ページ
5Gおよびその他の無線規格への対応
► 10ページ 正常性/使用率モニタリングサービス (HUMS)
► 21ページ
広範囲に及ぶレーダー解析機能
► 12ページ 各種測定アプリケーション
► 22ページ
衛星RFテストに最適
► 14ページ
背面図
Rohde & Schwarz R&S®FSW シグナル・スペクトラム・アナライザ 3
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Outstanding RF performance
優れたRF性能
R&S®FSWは、最上位のシグナル・スペクトラム・アナライザに要求される基準を刷新するもので
あり、位相雑音、表示平均雑音レベル、相互変調抑制、およびACLR測定時と高調波測定時の
ダイナミックレンジに関して卓越したRF性能を備えています。
これまでにない位相雑音性能:レーダーや無線通信向け 低いDANLにより、優れたダイナミックレンジで
発振器の測定に最適 スプリアス測定が可能
発振器、シンセサイザー、および送信 システムの開発者は、 R&S®FSW はプリアンプを使用せずに2 GHzで代表
位相雑音測定においてR&S®FSW アナライザ の優れたRF 値-159 dBm(1 Hz)、25 GHzで-150 dBm(1 Hz)という低
性能の恩恵を受けます。10 kHzのキャリアオフセットにおい い表示平均雑音レベル(DANL)を備えており、幅広い周波数範
て、R&S®FSWは1 GHz キャリアの場合に-140 dBc(1 Hz) 囲でスプリアスエミッションを素早く確実に測定できます。内蔵
(代表値)、10 GHzキャリアの場合に-131 dBc(1 Hz) のプリアンプによりDANLはさらに15 dB以上減少し、アナライ
(代表値)の位相雑音を実現しています。また、100 Hzのオフ ザで雑音除去機能をオンにすればDANLはさらに最大13 dB
セット周波数で-114 dBc(1 Hz)(代表値)という優れた近傍 低下します。その結果、これまではノイズフロアに隠れていた非
位相雑音も実現しています。R&S®FSWは、周波数およびオフ 常に小さいスプリアスエミッションも特定できるため、送信シス
セット範囲によっては、他のハイエンド・アナライザと比較して テムを効率的に最適化することができます。
10 dB以上優れています。
位相雑音(10 kHzオフセット、10 GHzキャリア):
-133 dB(c 1 Hz)(代表値)
プリアンプおよびノイズキャンセルをオン/オフにし
たR&S®FSW43の表示平均雑音レベル(DANL)
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内蔵のハイパスフィルターによる、高調波測定の簡素化 高精度
R&S®FSWには、送信システムでの高調波測定のために最大 R&S®FSWは、高水準の測定精度を備えています。≦8 GHzの
1.5 GHzのキャリア周波数に対する切り替え可能なハイパスフ 周波数に関しては、測定の全不確かさ<0.37 dBで信号レベル
ィルター(R&S®FSW-B13)をオプションで搭載することができ を測定できます。
ます。このプリセレクションを行えば、従来のスペクトラム・アナ
ライザよりもダイナミックレンジが格段に向上します。外部フィ 受信経路の分離により、最大1 GHzまで優れたダイナミッ
ルターは不要となるため、テストシステムのセットアップが簡素 クレンジを実現
化されます。 R&S®FSWは、1 GHz未満の周波数に最適化された個別の受
信パスを搭載しています。これにより、公共安全用の無線システ
低い周波数帯も高感度に測定 ムの測定などで、前例のないダイナミックレンジを実現します。
約40 MHzまでの低い周波数帯でのR&S®FSWのDANLは、
入力信号をA/Dコンバーターに直接印加することで向上し 掃引モードの超広帯域フィルター
ます。オーディオとベースバンドの周波数レンジでも、2 Hz EN 302065などのUWB規格は、ピークパワー測定のた
で-120 dBm(1 Hz)の高感度を実現し、同等のアナライザを めに50 MHz 分解能フィルターを必要とします。この測定
最大20 dB上回っています。 は、R&S®FSWを使用して容易に実行できます。R&S®FSW
は、20 MHz、40 MHz、50 MHzおよび80 MHzのオプションの
最大85 GHzのイメージ除去 分解能帯域幅を備え、広帯域 信号のテストのために独自の機
R&S®FSWの入力部分のYIGプリセレクターによってイメ 能を提供します。
ージ周波数が除去され、バンド外干渉源が抑制されま
す。R&S®FSW85 シグナル・スペクトラム・アナライザは、周波数 ミリ波レンジで広帯域変調信号の優れたEVM性能を実現
8 GHz~85 GHz用のYIGプリセレクターを備えています。これ 広いダイナミックレンジを備えたR&S®FSWは、広い入力パタ
により、車載用レーダーで使用されているような非常に高い周 ーレンジにわたってきわめて小さいEVMを実現します。28 GHz
波数でイメージフリーのスペクトラム解析を提供します。 で帯域幅100 MHzの5G NR信号の場合、残留EVMは-49 dB
未満です。
28 GHzで帯域幅100 MHzの5G NR信号の信号パワー全体の残留EVM
–35
–40
–45
5G NR(100 MHz)28 GHz
–50
–40 –35 –30 –25 –20 –15 –10 –5 0
入力パワー(dBm)
Rohde & Schwarz R&S®FSW シグナル・スペクトラム・アナライザ 5
EVM(dB)
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Scalable analysis bandwidth
スケーラブルな解析帯域幅
各種R&S®FSWモデルの解析帯域幅拡張
モデル オプション 周波数レンジ
最大512 MHz 1) 最大2 GHz 2) 4.4 GHz 6.4 GHz 3) 8.3 GHz 3)
R&S®FSW-B80、R&S®FSW-B160、
R&S®FSW8
R&S®FSW-B320、R&S®FSW-B512
R&S®FSW-B80、R&S®FSW-B160、
R&S®FSW13
R&S®FSW-B320、R&S®FSW-B512
R&S®FSW‑B80、R&S®FSW‑B160、
R&S®FSW26 R&S®FSW‑B320、R&S®FSW‑B512、
R&S®FSW-B1200、R&S®FSW-B2001
R&S®FSW‑B80、R&S®FSW‑B160、
R&S®FSW‑B320、R&S®FSW‑B512、
R&S®FSW43 R&S®FSW‑B1200、R&S®FSW‑B2001、
R&S®FSW‑B4001、R&S®FSW‑B6001、
R&S®FSW-B8001
R&S®FSW‑B80、R&S®FSW‑B160、
R&S®FSW‑B320、R&S®FSW‑B512、
R&S®FSW50 R&S®FSW‑B1200、R&S®FSW‑B2001、
R&S®FSW‑B4001、R&S®FSW‑B6001、
R&S®FSW-B8001
R&S®FSW‑B80、R&S®FSW‑B160、
R&S®FSW‑B320、R&S®FSW‑B512、
R&S®FSW67 4) R&S®FSW‑B1200、R&S®FSW‑B2001、
R&S®FSW‑B4001、R&S®FSW‑B6001、
R&S®FSW-B8001
R&S®FSW‑B80、R&S®FSW‑B160、
R&S®FSW‑B320、R&S®FSW‑B512、
R&S®FSW85 R&S®FSW‑B1200、R&S®FSW‑B2001、
R&S®FSW‑B4001、R&S®FSW‑B6001、
R&S®FSW-B8001
1) 使用可能なオプション:28 MHz(標準)、40 MHz、80 MHz、160 MHz、320 MHz、512 MHz。
2) 使用可能なオプション:1.2 GHzおよび2 GHz。
3) 18 GHzおよび18.5 GHzより上の周波数で6.4 GHzおよび8.3 GHzの解析帯域幅を使用可能。
4) 18 GHz~58 GHzの周波数で6.4 GHzの解析帯域幅を使用可能。18.5 GHz~57 GHzの周波数で8.3 GHzの解析帯域幅を使用可能。
各種信号解析用途で推奨される信号解析帯域幅拡張
28 MHz 40 MHz 80 MHz 160 MHz 320 MHz 512 MHz 1.2 GHz 2 GHz 4.4 GHz 6.4 GHz 8.3 GHz
標準 R&S®FSW-B40 R&S®FSW-B80 R&S®FSW-B160 R&S®FSW-B320 R&S®FSW-B512 R&S®FSW-B1200 R&S®FSW-B2001 R&S®FSW-B4001 R&S®FSW-B6001 R&S®FSW-B8001
シングルキャリア(例:WCDMA、CDMA2000®、TD‑SCDMA、TETRA、NB-IoT)
での標準的な用途および測定
LTE、WLAN IEEE 802.11a/b/g/p信号 ●
5G NR ● ●
WLAN IEEE 802.11n信号 ●
WLAN IEEE 802.11ac、IEEE 802.11axおよびIEEE 802.11be信号 ● ● ●
HRP UWB WLAN IEEE 802.15.4z ● ●
WLAN IEEE 802.11ad信号 ●
WLAN IEEE 802.11ay信号 ● ● ●
コンポーネントの特性評価と線形化
(増幅器、周波数コンバーターなど) ● ● ● ● ● ● ● ● ● ●
パルスドレーダー ● ● ● ● ● ● ● ● ●
CWおよび周波数ホッピング・レーダー・システムの広帯域測定 ● ● ● ● ● ● ● ●
車載用レーダー ● ● ● ● ● ●
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解析帯域幅に対する要求は増加の一途です。R&S®FSWは最大8.3 GHzの内部解析帯域幅を備え
ており、この課題に対応できるように設計されています。
各種R&S®FSWモデルの解析帯域幅拡張
モデル オプション 周波数レンジ
最大512 MHz 1) 最大2 GHz 2) 4.4 GHz 6.4 GHz 3) 8.3 GHz 3)
R&S®FSW-B80、R&S®FSW-B160、
R&S®FSW8
R&S®FSW-B320、R&S®FSW-B512
R&S®FSW-B80、R&S®FSW-B160、
R&S®FSW13
R&S®FSW-B320、R&S®FSW-B512
R&S®FSW‑B80、R&S®FSW‑B160、
R&S®FSW26 R&S®FSW‑B320、R&S®FSW‑B512、
R&S®FSW-B1200、R&S®FSW-B2001
R&S®FSW‑B80、R&S®FSW‑B160、
R&S®FSW‑B320、R&S®FSW‑B512、
R&S®FSW43 R&S®FSW‑B1200、R&S®FSW‑B2001、
R&S®FSW‑B4001、R&S®FSW‑B6001、
R&S®FSW-B8001
R&S®FSW‑B80、R&S®FSW‑B160、
R&S®FSW‑B320、R&S®FSW‑B512、
R&S®FSW50 R&S®FSW‑B1200、R&S®FSW‑B2001、
R&S®FSW‑B4001、R&S®FSW‑B6001、
R&S®FSW-B8001
R&S®FSW‑B80、R&S®FSW‑B160、
R&S®FSW‑B320、R&S®FSW‑B512、
R&S®FSW67 4) R&S®FSW‑B1200、R&S®FSW‑B2001、
R&S®FSW‑B4001、R&S®FSW‑B6001、
R&S®FSW-B8001
R&S®FSW‑B80、R&S®FSW‑B160、
R&S®FSW‑B320、R&S®FSW‑B512、
R&S®FSW85 R&S®FSW‑B1200、R&S®FSW‑B2001、
R&S®FSW‑B4001、R&S®FSW‑B6001、
R&S®FSW-B8001
各種信号解析用途で推奨される信号解析帯域幅拡張
28 MHz 40 MHz 80 MHz 160 MHz 320 MHz 512 MHz 1.2 GHz 2 GHz 4.4 GHz 6.4 GHz 8.3 GHz
標準 R&S®FSW-B40 R&S®FSW-B80 R&S®FSW-B160 R&S®FSW-B320 R&S®FSW-B512 R&S®FSW-B1200 R&S®FSW-B2001 R&S®FSW-B4001 R&S®FSW-B6001 R&S®FSW-B8001
シングルキャリア(例:WCDMA、CDMA2000®、TD‑SCDMA、TETRA、NB-IoT)
での標準的な用途および測定
LTE、WLAN IEEE 802.11a/b/g/p信号 ●
5G NR ● ●
WLAN IEEE 802.11n信号 ●
WLAN IEEE 802.11ac、IEEE 802.11axおよびIEEE 802.11be信号 ● ● ●
HRP UWB WLAN IEEE 802.15.4z ● ●
WLAN IEEE 802.11ad信号 ●
WLAN IEEE 802.11ay信号 ● ● ●
コンポーネントの特性評価と線形化
(増幅器、周波数コンバーターなど) ● ● ● ● ● ● ● ● ● ●
パルスドレーダー ● ● ● ● ● ● ● ● ●
CWおよび周波数ホッピング・レーダー・システムの広帯域測定 ● ● ● ● ● ● ● ●
車載用レーダー ● ● ● ● ● ●
Rohde & Schwarz R&S®FSW シグナル・スペクトラム・アナライザ 7
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Advanced user interface
高度なユーザーインタフェース
R&S®FSWの利便性を追求した設計 – わかりやすい結果表示
SCPIレコーダー
リモート制御の自動測定用にコードを簡
単に作成可能
ツールバー
►頻繁に使用する機能へのすばや
いアクセス
►設定の読み込みと保存
►スクリーンショットのキャプチャ
►グラフのズーム
►表示項目の設定
12.1インチ高解像度、
マルチタッチディスプレイ
► 1280×800ピクセルの解像度
►マルチタッチ操作
3個のUSB 2.0ポート
►記憶媒体用
►アクセサリ接続用
►USBコネクタを持つパワー・センサ用
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R&S®MultiViewおよびR&S®Sequencer
►すべてのタブを1画面に表示
►連続して測定
►継続的に更新される結果を受信
一目でわかる設定
すべてのハードウェア 関連 設定を
1つの画面に表示して調整
ノイズソースの制御
►ノイズソース用28 V DC電源と
BNC DC入力
►本機のファームウェアで制御
スマートポート
►パワーメータ用
►スマート・ノイズソース用
Rohde & Schwarz R&S®FSW シグナル・スペクトラム・アナライザ 9
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Be ahead in 5G and other wireless standards
5Gおよびその他の無線規格
への対応
増加する無線インタフェースの需要を満たすために、ネットワークインフラとユーザー機器
は、LTE、5G NR、IEEE 802.11、NB-IoTなどの多くの無線テクノロジーに対応する必要があります。
その用途は、高速無線アクセスから自動運転車や人工知能まで多岐にわたります。
R&S®FSWは、特定の要件や特性を持つ数多くの無線規格の迅 ヌメロロジー、複数の帯域幅部分、およびQPSKから256QAM
速かつ容易なテストを実現するのに最適な機能や測定アプリケ までの変調方式を備えています。
ーション、妥協のない性能を備えています。
R&S®FSW-K145は、アップリンクでのOFDMAモードとトランス
5G信号の解析 フォーム・プリコード・モードの両方をサポートしています。
R&S®FSW 5G測定アプリケーションにより物理層の詳細解析
が簡素化および高速化されるため、より高い周波数およびより R&S®FSW-K147を使用すると、ACLR、SEM、EVMの測定を組
広い測定帯域幅でのテストが可能になります。また、市場でトッ み合わせて自動実行できます。この機能には、並列計算と適合
プクラスのRF性能により、規格で仕様化されているすべての物 性のあるトリガ設定によって速度が大幅に向上するという利
理層オプションに対応できます。 点があります。 特に、多くの測定が必要となるデバイスの無線
(OTA)特性評価では、この特長は重要です。
R&S®FSW-K144およびR&S®FSW-K145オプションは、
3GPP 5G NRリリース15および16(R&S®FSW-K148)、 いくつかのパラメータが自動的に検出され、信号解析が簡素
17(R&S®FSW-K171)に準拠した、ダウンリンクとアップリンク 化されるので、ユーザー設定の数を最小限に抑えることができ
の3GPP 5G NRのインバンド測定に対応しています。各信号サ ます。
ブフレームを解析し、さまざまなチャネルや信号のEVM、 周波
数、パワーなど、広範囲の測定結果を提供します。 隣接チャネル漏洩電力比やスペクトラム・エミッション・マスク
のような帯域外測定にも対応できるように、幅広い設定とリミ
R&S®FSW-K144はオプションで最大8.3 GHzまで拡張できる ットラインが用意されています。
広い内部解析帯域幅を備えているため、ダウンリンク信号の帯
域幅全体を捕捉し、システム全体を評価することができます。 R&S®FSW-K175のテストモデルは、5G NRおよびLTEの
また、高性能デジタイザによって固有のエラーベクトル振幅 O-RANコンフォーマンス仕様に準拠しています。
(EVM)を低く抑えることができるので、設計に関する新たな
ヒントが得られます。もう1つの利点は、帯域幅オプションが ナローバンドIoT(NB-IoT)
R&S®FSWの内部オプションであることです。そのため、テストセ R&S®FSW-K106は、3GPP仕様に準拠した基地局テストの3つ
ットアップのサイズを小さくできるとともにコンポーネント間の の動作モード(バンド内、ガードバンド、バンド外)すべてに対応
ケーブル接続の数を減らすことができ、測定確度も向上します。 します。これにより、信号変調の結果とバンド外スペクトラム測
定(ACLRおよびSEM)が提供されます。さらに、タイミング調整
R&S®FSW‑K144およびR&S®FSW‑K145は、5 MHz~2 GHzの 測定も含まれているので、MIMO動作におけるトランスミッタ
すべての指定された5G信号帯域幅をサポートしており、複数の ー間のタイミングを簡単に測定できます。
R&S®FSW-K144 5G New Radioダウンリンク測定アプリケーション R&S®FSW-K106 NB-IoT測定アプリケーション
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セルIDや変調方式などのいくつかのパラメータが自動的に 検 WiGig WLAN IEEE 802.11ad/ay:60 GHzでの非常に高いデー
出されるので、信号解析を簡素化できます。 タレート
WLAN IEEE 802.11ad規格は、60 GHz ISMバンドでは
無線インタフェース:WLAN IEEE 802.11ax/be 2.16 GHzのチャネル帯域幅で最大7 Gbpsのデータスループッ
WLAN IEEE 802.11beなどの最新のWLAN規格は、データ ト速度を実現します。WLAN IEEE 802.11ayは、
レートを大幅に向上させることを目的としています。スルー 20 Gbit/s~40 Gbit/sの伝送レートで、最大4つのチャネルをボ
プットの向上を実現するために、WLAN IEEE 802.11beには ンディングします。
最大320 MHzのチャネル帯域幅など、いくつかの新しい特
長が備わっています。WLAN IEEE 802.11be規格は、WLAN R&S®FSW-B2001と専用のR&S®FSW-K95 WLAN
IEEE 802.11ax規格を拡張したものです。この規格が目指すの IEEE 802.11ad測定オプションを搭載するR&S®FSW67および
は、特にWLANデバイスの密度が高く干渉が制限されるシナリ R&S®FSW85 シグナル・スペクトラム・アナライザは、WLAN
オでシステムの容量を改善することです。R&S®FSW シグナル・ IEEE 802.11ad用途に対応する市場で唯一のワンボックスソリ
スペクトラム・アナライザの卓越した性能は、R&S®FSW-K91AX ューションです。
およびR&S®FSW-K91BEオプションでDUTの特性を評価す
る際に必要となる正確な信号解析を可能にします。帯域幅が さらに、R&S®FSW85は、4 GHz、6.4 GHzまたは8.3 GHzまでの
320 MHzで変調が4096QAMの場合、R&S®FSW-B320 オプシ オプションの帯域幅拡張(R&S®FSW‑B4001/‑B6001/‑B8001)
ョンと組み合わせることで残留EVMが-50 dBまで下がります。 と専用のWLAN IEEE 802.11ay測定アプリケーション
(R&S®FSW‑K97)により、WLAN IEEE 802.11ay
超高帯域(UWB)WLAN IEEE 802.15.4/4z 解析を簡素化します。8.3 GHz解析オプションを使用すれば、
超高帯域(UWB)規格は、近磁界通信を簡素化する目的では ボタンを押すだけで最大4つのボンデッドチャネルを評価でき
るか以前に開発されました。最新のWLAN 8 802.15.4zリビジ ます。
ョンは2020年に作成され、UWB規格は自動車、ヘルスケア、
および工業の市場セグメントでの用途で急速に普及しました。 Bluetooth® BR/EDR/LE
通信に加え、測位機能がますます重要になっています。 最新の通信デバイスやスマートフォンは、LTE、5GNR、Wi-Fi、
これには、高精度なチップクロックとチップ周波数が必要です。 UWB、Bluetooth®などさまざまな無線規格を採用しています。
R&S®FSW-K149 オプションをR&S®FSW-B1200または R&S®FSW シグナル・スペクトラム・アナライザ1台で、さまざま
R&S®FSW-B2001 帯域幅拡張オプションと組み合わせること な最新デバイスを専用の規格に準拠して解析することができま
で、UWB信号の精密な解析と最高1.355 GHzの帯域幅のチャ す。R&S®FSW-K8 Blueooth®測定アプリケーションは、
ネルのPSD測定が可能になります。 I/Qモードでの変調特性測定および掃引スペクトラムモードで
のACP/バンド内トレースエミッション測定をサポートしていま
す。また、Basic Rate(BR)、Enhanced Data Rate(EDR)、Low
Energy(LE)のBluetooth®信号測定をサポートし、必須の出力
パワー、搬送波周波数の安定度、変調精度、隣接チャネルパワー
(ACP)に対応します。
R&S®FSW‑K91BEオプションを使用した、320 MHz帯域幅、4096QAM変調の R&S®FSW-K149の高レートなパルス繰り返し周波数の超高帯域測定ア
WLAN IEEE 802.11be信号の解析 プリケーションによるHRP UWB信号解析
Rohde & Schwarz R&S®FSW シグナル・スペクトラム・アナライザ 11
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Extensive radar analysis functions
広範囲に及ぶレーダー解析機能
広帯域信号、パルス内変調技術、周波数ホッピング機能を備えた最新のレーダーシステムをテ
ストする場合、多彩な解析機能とスプリアスエミッションの迅速な識別が不可欠な前提条件と
なります。
高速で総合的なレーダー信号解析 詳細なパルス圧縮レーダー測定
R&S®FSW-K6 パルス測定アプリケーションは、ボタンをタッチ R&S®FSW-K6S タイムサイドローブ測定オプションは、パルス
するだけで、パルス持続時間、パルス周期、パルスの立ち上がり 圧縮パラメータを測定し、変調器や励振器などによって引き起
時間と立ち下がり時間、パルス間のパワー低下、パルス内位相 こされるレーダー性能の劣化を評価するのに役立ちます。あら
変調などの関連するパルスパラメータをすべて測定できます。 ゆるI/Qベースの基準波形をI/Qデータファイル形式でインポー
また、複数のパルスでのトレンド解析を生成します。ユーザーは トできるため、機密性の高い独自の波形を使用できます。また、
結果を選択し、それらを画面上に同時に表示できます。 R&S®FSW-K6Sは、R&S®FSWでキャプチャされI/Qデータファ
R&S®FSWは、レーダーシステムの全体像を数秒で明らかにし イル形式で保存された基準波形や、Barkerや多項式FMなどの
ます。セグメント化されたI/Q捕捉機能により、パルスが検出さ 内蔵波形にも対応します。
れた時にのみ、I/Qデータをタイムスタンプ付きで確実にメモ
リに保存できます。この機能によって、解析期間が大幅に拡張 トランジェントチャープ信号およびホップ信号の特性評価
されます(パルス長が1 µs未満、パルス繰り返し間隔(PRI)が R&S®FSW-K60/-K60C トランジェント解析オプション/チャー
1 kHzで、約1,000倍)。R&S®FSWは、最大8.3 GHzの内部 解析 プ測定オプションは、車載レーダーセンサなどで使用される
帯域幅を備えているため、ウルトラワイドバンドレーダーの設 FMCW信号を特性評価します。R&S®FSWは、理想的なFMCW
計にも役立ちます。 チャープからチャープレートと偏差を自動的に計算して、レーダ
ーセンサの効率的な最適化を可能にします。
R&S®FSWにR&S®FSW-K6 パルス測定オプションを搭載すると、
ボタンをタッチするだけでパルスパラメータを測定できます。
R&S®FSW-K6S オプションにより、チャープパルスのパルス圧
縮パラメータと相関振幅ディスプレイが表示されます。
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R&S®FSW-K60H トランジェントホップ測定オプションを備える このアナライザは、すべてのパルス、チャープ、およびホップパラ
R&S®FSW-K60は、周波数ホッピング無線などで発生する高速 メータの傾向を示し、統計解 析を実行します。トレンド解析によ
チャネルスイッチング特性を持つ信号を解析できる便利なツー り、 電源電圧(または50 Hzや400 Hzなどの周波数)の影響を
ルです。結果には、持続時間/ホップ、スイッチング時間、周波 すばやく特定し、周波数ホッピングパターンとパルス繰り返し間
数、偏差が含まれます。 隔の 変化を迅速に検証できます。
R&S®FSW-K60P トランジェント位相雑音拡張は、測定結果の スプリアスエミッションの高速で信頼性の高い検出
個々のチャープまたはホップに位相雑音測定値を追加します。 低レベルのスプリアスエミッションを測定するには、通常、分解
能帯域幅を狭くする必要があるため、測定時間が長くなります。
R&S®FSW-K50 スプリアス測定オプションによってスプリアス
サーチが自動化され、スペクトラム・アナライザの標準的なスプ
リアスサーチ測定より高速に実行されます。周波数レンジと所
R&S®FSW-K6/-K6S 測定オプションによるパルス圧縮測定 望のスプリアス検出レベルを入力するだけの操作です。アプリ
のセットアップ ケーションによって、各周波数での測定に最適な分解能帯域幅
(RBW)が計算されます。R&S®FSW-K50 スプリアスサーチ・オ
R&S®FSW
プションは、-120 dBm以下の測定では、従来のスプリアスサ
ーチ法よりもはるかに高速です。
RF
基準信号 測定対象レーダー
R&S®FSW-K60C オプションと8.3 GHz解析帯域幅による
FMCW信号の解析
スプリアス測定の結果画面
Rohde & Schwarz R&S®FSW シグナル・スペクトラム・アナライザ 13
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Ideal for satellite RF testing
衛星RFテストに最適
衛星通信は、民間と政府の両方のシステムで、放送、無線通信、リモートセンシングのさまざま
なユーザー要件を満たす必要があります。ローデ・シュワルツは、衛星ペイロード、ペイロード
サブシステムおよびコンポーネントの設計、開発およびテスト向けに、高速で信頼性の高い高
性能測定ソリューションを提供しています。
マルチキャリア群遅延測定 これは、軌道上テスト中に発生する信号劣化を処理できるよう
R&S®FSW スペクトラム・アナライザとR&S®SMW200A 信号発 に設計されており、マルチキャリア基準信号により非常に低い
生器は、R&S®FSW-K17 オプションと組み合わせて使用するこ ノイズフロアを実現しています。周波数変換測定には、基準ミキ
とで、衛星トランスポンダー、周波数コンバーター、およびその サーやゴールデンデバイスは不要です。
他のコンポーネントの絶対/相対群遅延(GD)測定をミリ秒単
位で行うために使用できます。R&S®FSW-K17は、周波数コンバ R&S®FSW-K17Sオプションは、R&S®FSW-K17の拡張です。
ーターの相対GD測定で1 nsの測定確度、非周波数変換測定で 測定の全体的な信号対雑音(S/N)比と速度を向上させるため
300 psの測定確度を実現します。 の広帯域信号解析を、信号全体のサブスパンを解析する方法
でサポートします。
このオプションを使用すると、信号全体のごく一部を
R&S®SMW200Aで順次出力し、R&S®FSWで解析することが
バンドパスフィルターの相対群遅延測定 できます。
衛星用途では、測定の再現性と精度がきわめて重要です。これ
らのアプリケーションでは、ダイナミックレンジが広いことがク
リティカルです。これは、高利得(約120 dB)、高ノイズレベル、
高相互変調の環境で衛星のシステムレベルをテストする場合
に特に重要になります。ダイナミックレンジを改善する1つの方
法は、より狭帯域の入力信号を使用することです。
ライン幅:
メモリ効果
増幅器の利得伝達曲線測定(AM/AM)。上の曲線では、線形出
力ランプを伴うCW信号が入力信号として使用されています。
予想されたように、AM/AM曲線は1本の線になります。右側の曲
線は、R&S®SMW200Aから発生するデジタル変調信号を使用して
測定されました。AM/AMは、雲状の曲線になっています。ライン
幅は、増幅器のメモリ効果に起因します。
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アンプ測定 ノイズパワー比(NPR)
R&S®SMW200A、R&S®SMM100AまたはR&S®SMBV100B R&S®FSW-K19 オプションを装備したR&S®FSWは、最大25ノ
ベクトル信号発生器とR&S®FSW-K18 オプション搭載の ッチにわたるNPRを非常に簡単に測定することができます。
R&S®FSW シグナル・スペクトラム・アナライザの組み合わせ
は、衛星トランスポンダー、パワーアンプ、コンバーターなどの2 DVB-S2X変調解析
ポートデバイスの特性評価に適しています。R&S®FSW-K18は、 R&S®FSW-K70M マルチキャリア変調解析アプリケーション
CW出力掃引またはデジタル変調入力信号のいずれかを使用 (R&S®FSW-K70 オプションが必要)により、DVB‑S2X信号を
して、DUTを実環境下で目的の用途と同じ変調、帯域幅および 解析できます。R&S®FSW-K70Mは、フレームの開始を検出し
クレストファクターの信号でテストしたときにどのように動作す て、信号のヘッダーとペイロードの両方を復調し、コンスタレー
るかを判定します。代表的測定には、利得圧縮、AM/AM、AM/ ションダイアグラムと関連変調解析パラメータを表示します。
PM、歪み、ACLRがあります。R&S®FSW-K18D オプションは、
反復アプローチに基づいてDUTを線形化するデジタルプリディ 非コード化ビット・エラー・レート(BER)
ストーションを直接提供します。これは、特定のDPDアルゴリズ R&S®FSW‑K70Pは、R&S®FSW‑K70 ベクトル信号解析の拡張
ムに限定されることなく、EVMとACLRを最小限に抑えます。そ 版で、最大PRBS23までのPRBSデータで生のビット・エラー・レ
のため、線形化の条件下でPAを比較する際の理想的なツール ートを測定できます。さらに、R&S®FSW-K70は、ユーザー定義
です。さらに、R&S®FSW-K18M オプションではあらゆる基準信 のビットシーケンスに基づくBERの測定機能を備えています。
号に適用できるアルゴリズムを使用します。R&S®FSW-K18F オ
プションは、DUTの周波数 応答を測定し、振幅、位相、および群
遅延対周波数を表示します。
ノッチ1 ノッチ2
R&S®FSW‑K19 オプションによるノイズパワー比測定
DVB-S2X信号では、フレームのペイロードセクションとヘッダ
ーセクションで、変調方式が異なっています。R&S®FSW‑K70Mお
よびR&S®FSW-K70 オプションを使用して、さまざまなタイプの
変調を解析できます。上のスクリーンショットは、ペイロードに
64APSK、パイロットチャネルにQPSKを使用したDVB-S2X信号を
示しています。
Rohde & Schwarz R&S®FSW シグナル・スペクトラム・アナライザ 15
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Don’t miss a thing with the real-time spectrum analysis option
リアルタイムスペクトラム解析オプシ
ョンで、見逃しやすい事象も補足可能
R&S®FSWは、高性能のR&S®FSW‑K161R、R&S®FSW-B512RおよびR&S®FSW‑B800R リアルタイムオプ
ションを搭載しており、RFスペクトラムをシームレスにリアルタイムで表示します。レベル制御さ
れた信号検出にかかる時間は0.5 µs未満です(R&S®FSW-B800R)。
フル機能のシグナル・スペクトラム・アナライザ これにより、R&S®FSWは幅広い用途の測定タスクを実行でき
R&S®FSW-K161R/R&S®FSW-B512R/R&S®FSW‑B800R オプ るようになります。航空宇宙/防衛(A&D)部門のエンジニアは
ションを使用すると、R&S®FSWはリアルタイム・アナライザを 主に、周波数アジャイル・レーダー信号のシームレスな解析と
内蔵したフル機能のシグナル・スペクトラム・アナライザになり 不要なスプリアスエミッションの検出、または戦術的な周波数
ます。レベル制御された信号検出にかかる時間が>15 µsでも アジャイル通信システムの検証に焦点を合わせます。
十分な場合は、キーコードを使用してR&S®FSW-K512REおよ
びR&S®FSW-K800REのファームウェアオプションを オンにする さらに、規制当局も、周波数バンドをシームレスに監視し、不要
ことができます(必要な帯域幅オプションがインストールされて な信号や無許可の信号を確実に検出する必要があります。
いる場合)。
2.4 GHzでのISMバンドのリアルタイムスペクトラム
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非常に短い信号または周波数アジャイル信号の検出 後続のより詳細な解析のためのスペクトラムの保存
R&S®FSW リアルタイムオプションを使用すると、ナノ 秒範囲 R&S®FSWは、周波数依存マスクを使用して、通常のスペクトラ
の非常に短い散発的な干渉信号を、強力な キャリアに近接し ム・アナライザでは検出できない非常に短い過渡イベントでト
ている場合でも高い確度で検出できます(最大800 MHzの帯 リガすることもできます。タイムドメインのスペクトラムまたは
域幅)。 I/Qデータを保存すれば、後でより詳細な解析を行うことが可
能です。
検出は、瞬時スペクトラムとリアルタイムスペクトログラムによ
ってサポートされます。また、持続モードでは、信号振幅が発生 例えば、干渉源や、基地局のデータスループットを妨げている
頻度に応じて異なる色で表示されるリアルタイムスペクトラム 原因を特定できます。この方法を使用すれば、デジタル回路か
を提供します( 持続スペクトラム)。 ら発生する干渉や、シンセサイザーの周波数スイッチング時に
発生する干渉も簡単に検出可能です。
シームレスなスペクトラム表示により、 例えば、同一の 周波数バ
ンド内で複数の規格(例:WLANとBluetooth®)が運用されて 正確なレベル測定を行い、FFTウィンドウの端での信号喪失を
いる場合は、それらの信号の衝突を防ぐために既存の周波数 緩和したり、時間分解能を向上したりするために、
ホッピング アルゴリズムを解析したり、代わりの周波数ホッピン R&S®FSWは160 MHzの解析帯域幅でタイムドメインの最
グアルゴリズムを作成したりできます。 大67 %のスペクトラムオーバーラップ測定を実行できます
(R&S®FSW‑K161R)。最大FFTレートはおよそ240万スペクト
ラム/秒であるため、800 MHzの解析帯域幅で16 %をオーバ
ーラップすることができます。
リアルタイム解析の重要パラメータ
R&S®FSW-K161R 1) R&S®FSW-B512R R&S®FSW-K512RE 2) R&S®FSW-B800R R&S®FSW-K800RE 3)
FFT長 1024~16 000 1024~32 000 1024~32 000 512~32 000 512~32 000
最大リアルタイム帯域幅 160 MHz 512 MHz 512 MHz 800 MHz 800 MHz
最大ストリーミング帯
域幅 160 MHz 512 MHz 512 MHz 1000 MHz 1000 MHz
復調帯域幅 320 MHz 512 MHz 512 MHz 2 GHz 2 GHz
最大FFTレート(FFT/s) 585 938 1 171 875 71 022 2 343 750 71 022
POI 1.87 µs 0.91 µs >15 µs 0.46 µs >15 µs
スパン/RBW比の
ユーザー設定可能な 6.35~3200 6.25~6400 51.2~6400 6.25~6400 80~6400
分解能帯域幅(RBW)
1) R&S®FSW-B160/-B320(帯域幅アップグレード)使用時のみ。
2) R&S®FSW-B512(帯域幅アップグレード)使用時のみ。
3) R&S®FSW-B1200/-B2001(帯域幅アップグレード)使用時のみ。
Rohde & Schwarz R&S®FSW シグナル・スペクトラム・アナライザ 17
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Powerful vector signal analysis application
強力なベクトル信号解析アプリケ
ーション
R&S®FSW-K70 ベクトル信号解析オプションにより、デジタル変調シングルキャリアをビットレベ
ルまで解析できます。シンプルな操作コンセプトは、解析が広範に及ぶにもかかわらず、測定を
容易にします。
MSKから複雑な4096QAMまで対応した柔軟な変調解析 さまざまな規格のデフォルト設定
機能 ► ユーザー定義可能なコンスタレーションおよびマッピング
► 変調方式 ► GSM、GSM/EDGE
— 2FSK、4FSK~64FSK ► 3GPP WCDMA、EUTRA/LTE、CDMA2000®
— MSK、GMSK、DMSK ► TETRA、APCO25
— BPSK、π/2-BPSK、π/2-DBPSK、QPSK、Offset ► Bluetooth®、ZigBee
QPSK、DQPSK、π/4-DQPSK、3π/4- ► DECT、DVB-S2(X)、DOCSIS 3.0
QPSK、8PSK、D8PSK、
3π/8-8PSK、π/8-D8PSK GUIにより簡単操作
— 16QAM、32QAM、64QAM、128QAM、256QAM、512Q 復調や 関連設定が可視化されているため、操作に不慣れなユ
AM、1024QAM、2048QAM、4096QAM ーザーであっても簡単に操作することができます。タッチスクリ
— 16APSK(DVB-S2)、32APSK(DVB-S2)、2ASK、4ASK ーンとブロック図を組み合わせることにより、操作のしやすさと
— π/4-16QAM(EDGE)、–π/4-32QAM(EDGE)、SOQPSK 読み取りやすさが向上しています。R&S®FSW-K70 オプション
► 解析の長さ:最長128,000シンボル により、解析する信号の概要(変調方法、バースト信号もしくは
► 信号解析帯域幅:28 MH(z オプションで 連続信号、シンボルレート、送信フィルタリングなど)に基づい
40/80/160/320/512 MHzおよび1.2/2/4/6.4/8.3 GHz) て、有効な設定を自動的に検出できます。
わかりやすい構造のブロック図
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詳細な信号解析のためのツールによって、問題を迅速に ► 誤ったフィルタリングやスプリアスエミッションの発見に効果
解決 的なスペクトラム解析
► 振幅、周波数、位相の表示オプション ► 多くのシグナル・アナライザにはない柔軟なバーストサーチ
— I/Q、アイダイアグラム - 振幅、位相、 機能により、複雑な信号の組み合わせ、短いバースト、信号
周波数エラー の混合の解析が可能
— コンスタレーションまたはベクトルダイアグラム ► イコライザの利用による、フィルター設計の最適化にかかる
► RF信号またはアナログ/デジタルベースバンド信号の解析 時間の短縮
► 統計解析
— ヒストグラム
— 標準偏差および95 %ポイントサマリ
1024QAM変調信号の解析:コンスタレーションダイアグラム、結果テーブル、シンボルテーブル、EVM分配
密度モードによるEG干渉源の特定
Rohde & Schwarz R&S®FSW シグナル・スペクトラム・アナライザ 19
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カスタムOFDM信号解析アプリケー
ション
R&S®FSW‑K96 OFDM信号解析オプションを使用すれば、カスタムOFDM信号を容易に解析できます。
R&S®FSW-K96オプションでは、既知のFFTサイズと巡回プレフ 柔軟性が高く、規格に依存しない
ィックス(CP)を使用して、カスタムOFDMおよび 複雑なOFDMベースの通信規格もR&S®FSW-K96を使用して
DFT-s-OFDM(SC-FDMA)信号を復調し、解析することができ 解析できますが、アプリケーションの真の性能は、設定パラメー
ます。CPまたはプリアンブルシーケンスを使用することにより、 タや測定パラメータの自由度の高さにあります。
同期を実行することができます。
ユーザー定義可能なOFDMパラメータを以下に示します。
構成ファイルウィザードおよびインポート ► サンプリングレート、FFTサイズ、捕捉時間、結果長
構成ファイルウィザードが搭載されているので、パイロット、デ ► 巡回プレフィックス長:1つの信号構成あたり2種類の巡回プ
ータリソースおよび変調を記述する構成ファイルを数分で作成 レフィックス長をサポート
できます。 ウィザードによって信号構造が可視化されるため、 ► プリアンブル構造
信号内のシンボルとキャリアの両方の位置を簡単に選択でき ► パイロット搬送波とデータ搬送波
ます。また、パイロットやデータ変調方式の割り当てをコンスタ ► パイロットサンプルごとの固定コンスタレーションポイント
レーションポイントに基づいて選択することもできます。 ► データ搬送波用のさまざまな変調方式
► シンボルIDとビットストリーム結果
さらに、R&S®FSW-K96オプションでは、R&S®SMW-K114 ► バースト認識
OFDM信号発生オプションによって作成された信号を、ジェネ ► 位相/タイミング/レベルトラッキングを使用したチャネル
レーター上で自動的に作成された構成ファイルを使用して全 予測/イコライゼーション
面的に解析することができます。 ► 巡回遅延シフト
► FFTシフト
► トランスフォームプリコーディング
100 MHz帯域幅のカスタムOFDM信号の解析
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