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オールインワン・ハンドヘルド・ プラットフォーム
R&S FSHは、フィールドで使用するために設計された堅牢で使いやすいスペクトラム・アナライザです。軽量で簡単に使える、よく考えられた操作コンセプトと多数の測定機能により、屋外作業のための効率的な測定機器を必要とするユーザーにとっては欠くことができない製品になります。
◆周波数レンジ:9 kHz~3.6/8/13.6/20 GHz
◆高感度:<-141 dBm(1 Hz)、-161 dBm(1 Hz、プリアンプ搭載時)
◆LTE信号を解析するための20 MHzの復調帯域幅
◆小さな測定の不確かさ (< 1 dB)
◆送信システムの立ち上げや保守に関連するすべての重要な測定業務のための機能
◆DC電源(バイアス)を内蔵した内部トラッキングジェネレーターとVSWRブリッジ
◆詳細はカタログをダウンロードしご覧いただくか、お気軽にお問い合わせ下さい。
このカタログについて
ドキュメント名 | R&S FSH ハンドヘルド・ スペクトラム・アナライザ |
---|---|
ドキュメント種別 | 製品カタログ |
ファイルサイズ | 10.4Mb |
登録カテゴリ | |
取り扱い企業 | ローデ・シュワルツ・ジャパン株式会社 (この企業の取り扱いカタログ一覧) |
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このカタログの内容
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R&S®FSH ハンドヘルド・
スペクトラム・アナライザ year
オールインワン・ハンドヘルド・
プラットフォーム
Product Brochure
Version 21.00
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概要
R&S®FSHは、フィールドで使用するために設計された堅牢で使いやすいスペクトラム・アナライ
ザです。軽量で簡単に使える、よく考えられた操作コンセプトと多数の測定機能により、屋外作
業のための効率的な測定機器を必要とするユーザーにとっては欠くことができない製品にな
ります。
R&S®FSHはハンドヘルド・スペクトラム・アナライザですが、モ R&S®FSHは、重量がわずか3 kgのハンディタイプの計測器で
デルと搭載オプションによっては、パワーメータ、ケーブル/ア す。使用頻度の高いすべての機能は独自のファンクションキー
ンテナテスタ、2ポート・ベクトル・ネットワーク・アナライザにも により、ワンタッチで操作できます。高輝度カラーディスプレイは
なります。この製品は、RFサービス技術者または設置・保守チ 薄暗い条件でも確認しやすく、過酷な条件でもモノクロモード
ームが毎日の測定業務を実行するために必要とする重要なRF で使用することができます。
解析機能を提供します。例えば、送信システムの設置または保
守、ケーブルおよびアンテナの確認、放送、無線通信、およびサ R&S®FSHのバッテリーは、最長4.5時間、連続操作できる容量
ービスの信号品質の評価、電界強度の測定、単純なラボ・アプ を備えています。バッテリーは数秒で交換でき、すべてのコネク
リケーションに使用できます。R&S®FSHはこれらの業務を素早 タは防沫性です。
く確実に、高い測定確度で行うことができます。
主な特長
► 周波数レンジ:9 kHz~3.6/8/13.6/20 GHz
► 高感度:<-141 dBm(1 Hz)、
-161 dBm(1 Hz、プリアンプ搭載時)
► LTE信号を解析するための20 MHzの復調帯域幅
► 小さな測定の不確かさ (< 1 dB)
► 送信システムの立ち上げや保守に関連するすべての重要な
測定業務のための機能
► DC電源(バイアス)を内蔵した内部トラッキングジェネレー
ターとVSWRブリッジ
► 2ポート・ネットワーク・アナライザ
► フィールドで過酷な作業を行うための堅牢な防沫筐体
► 軽量(バッテリー搭載時3 kg)で操作しやすいファンクション
キーを備えているため取り扱いが簡単
► ユーザー設定可能な自動テストシーケンスによる簡単な操
作(ウィザード)
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主な利点と特長
送信局の設置および保守 電磁界の測定
► パルス信号のパワー測定 T►e xアt 1ク Zセeスileが A容bs易tanでd、 z適um切 Tにe保ase護rされたコネクタ
► チャネルパワー測定 ► 等方性アンテナを用いた電界強度測定
► 隣接チャネルパワー測定 ► EMF測定アプリケーション(R&S®FSH-K105オプション)
► スプリアスエミッションの測定(スペクトラム・エミッショ ► page 18
ン・マスク)
► ゲート掃引によるパルス信号での変調スペクトラムの測定 ラボまたはサービスでの診断アプリケーション
► 送信信号の解析(BTSまたはOTAへの接続) ► EMCプリコンプライアンス測定およびチャネルスキャン
– GSM/GPRS/EDGE ► AM変調度測定
– WCDMA/HSDPA/HSPA+ ► 高調波に起因する信号歪みの測定
– CDMA2000® ► EMC問題の位置
– 1xEV-DO ► page 20
– LTE FDD/TDD
– NB-IoT レポート作成およびリモート制御
– TD-SCDMA/HSDPA ► R&S®InstrumentViewソフトウェアによる測定結果レポー
► ベクトルネットワーク解析 ト作成
► 1ポートケーブル損失測定 ► LANまたはUSBによるリモート制御
► 障害位置測定 ► page 22
► ベクトル電圧計
► GPS受信機を使用した位置決定法および測定確度の向上 簡単な操作
► 終端パワーセンサを用いた最大110 GHzのきわめて正確な ► キーパッドとロータリ・ノブによる素早い機能選択
パワー測定 ► あらゆる状況で測定結果の最適な読み取り
► 最大4 GHzの指向性パワー測定 ► R&S®FSHウィザードを使用したわずか数ステップのテスト
► チャネル・パワー・メータ レポート
► 広帯域パワーセンサを用いたパルス解析 ► チャネルテーブルによる周波数の設定
► 光パワーセンサを用いた光パワー測定 ► さまざまな言語での操作
► page 4 ► アクセスが容易で、適切に保護されたコネクタ
► page 24
干渉解析、ジオタギング、インドアマッピング
► R&S®FSH-K14およびR&S®FSH-K15を用いたスペクトログ システム設定:オプションおよびアプリケーション
ラム測定 ► page 28
► R&S®FSH-K15および指向性アンテナを用いた干渉解析
► ジオタギング
► インドアマッピング
► page 15
Rohde & Schwarz R&S®FSHハンドヘルド・スペクトラム・アナライザ 3
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送信局の設置および保守
R&S®FSHは、送信局の設置/保守向けに設計されています。 ► 間欠的な障害のスペクトログラム解析
以下の測定機能を備えています。 ► ケーブルの障害位置測定と1ポートケーブル損失測定
► チャネルパワー測定とパルス信号の測定を用いた、周波数ド ► ベクトルネットワーク解析によるアンテナ整合測定とパワー
メインおよびタイムドメインでの信号品質の確認 アンプ・テスト
► GSM/GPRS/EDGE、WCDMA/HSDPA/HSPA+、LTE FDD/ ► パワーセンサを用いた送信パワーの決定
TDD、TD-SCDMA/HSDPA、CDMA2000®、1xEV-DOの送信
信号の解析
► 基地局に接続した状態でも無線 (OTA) でも送信信号のす
べての測定を実行可能
送信局の設置/保守中のR&S®FSH操作
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パルス信号のパワー測定
R&S®FSHのTDMAパワー機能を使用して、時分割多元接続
(TDMA) タイムスロット内のタイムドメインパワーを測定できま
す。ユーザーが作業しやすいように、GSM/EDGE規格で要求さ
れるすべての必要な設定は事前に定義されています。
チャネルパワー測定
R&S®FSHのチャネルパワー測定機能を使用して、定義可能な
伝送チャネルのパワーを決定できます。LTE、WCDMA、GSM、
TDSCDMA、cdmaOne、CDMA2000®、1xEVDOのデジタル
移動体通信規格に準拠したチャネルパワー測定を、キーストロ
ークで実行できます。
隣接チャネルパワー測定
ACLR測定機能により、ユーザーは基地局のキャリア信号がど
のくらい遠くの隣接チャネルに到達するのかをテストできます。
非常に小さなACLR値は信号品質が悪いことを意味し、隣接の
有用な信号に干渉を引き起こす可能性があります。
隣接チャネルパワーを、絶対値または有効キャリ
アに対する相 対値として表示できます。R&S®FSH
は、WCDMA、CDMA2000®、1xEVDO、TD-SCDMA、LTEなど
のさまざまな伝送規格用の定義済みの設定を提供しています
が、パラメータのユーザー定義も可能です。例えば、ユーザー
はマルチキャリア信号測定で、最大12個のチャネルと最大12
個の隣接チャネルに対して異なるチャネル幅と間隔を入力で
きます。
Rohde & Schwarz R&S®FSHハンドヘルド・スペクトラム・アナライザ 5
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スプリアスエミッションの測定(スペクトラム・エミッショ
ン・マスク)
R&S®FSHでは、スペクトラム・エミッション・マスク (SEM) 機能
を使用して基地局のスプリアスエミッションを測定できます。ス
プリアスエミッションは隣接送信信号に干渉する可能性があ
り、これにより、信号品質の劣化とデータレートの低下が生じま
す。R&S®FSHは、SEM機能により、無線通信規格で定義された
リミット内に信号が収まるかどうかをテストします。R&S®FSH
は、3GPP WCDMA、CDMA2000®、WiMAX™、LTE、TD-
SCDMA、WLAN、WiBroなどに対応する幅広い定義済みマス
クを提供しています。R&S®InstrumentViewソフトウェアを使用
すれば、ユーザー定義によって新 しいマスクの作成と使用を短
時間で容易に行うことができます。
ゲート掃引によるパルス信号での変調スペクトラムの測
定
ゲート掃引機能を使用して、パルスがアクティブなタイムイン
ターバル内のパルス信号のみを測定できます。この手法によ
り、GSM信号、WLAN信号、WiMAX™パルス信号(図参照)の
変調スペクトラムをただちに表示できます。
GSM/GPRS/EDGE送信信号の解析
R&S®FSH-K10 オプションによって、GSM、GPRS、EDGE基地
局信号を復調できます。高速かつ正確な信号解析を実行でき
るので、ユーザーは容易に基地局の確認とトラブルシューティ
ングを行うことができます。スペクトラムオーバービューには、
信号のRFチャネルパワーおよび占有帯域幅が表示されます。
受信パワーが指 定されたリミットよりも低 い場合、それはリン
ク性能が悪いことを示しています。非常に高いRFチャネルパワ
ーは、別の基地局と干渉します。
結果サマリーには、RFチャネルパワー、バーストパワー、搬送波
周波数エラー、変調、基地局識別コード (BSIC) などの主要な
信号パラメータが表示されます。現在のトラフィックアクティビ
ティーは、容量の問題または低データレートがセルトラフィック
の増加に関連するものかどうかを示します。標準規格で要求さ
れているGMSK/8PSK変調バーストの変調精度測定を実行で
きます。変調精度が悪い場合は、BTS送信機のコンポーネント
に問題があることを示しています。
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パワー対時間表示は、タイムドメインでGSM/EDGEバースト
を表示します。この表示により、フレームのパワーとタイミン
グが規格に適合しているかどうかを確認することができま
す。R&S®FSH-K10を搭載すると、R&S®FSHの測定結果を用い
て、ネットワーク事業者はBTSの送信パワーや周波数設定を正
確に調整して、信号品質やチャネル外エミッションを改善でき
ます。その結果、干渉が減少してデータレートが上昇し、ネット
ワーク容量が拡大します。
WCDMA/HSDPA/HSPA+送信信号の解析
基地局の稼動や保守を行う際には、変調特性、コードチャネ
ルのパワー、信号品質の概要を一目で把握する必要がありま
す。R&S®FSH-K44 オプションにより、3GPP WCDMA基地局
の信号を復調して詳細な解析を実行できます。全パワーの他
に、共通パイロットチャネル(CPICH)、1次共通制御物理チャ
ネル(P-CCPCH)、1次/2次同期チャネル(P-SCH、S-SCH)など
の最も重要なコードチャネルのパワーも測定します。さらに、キ
ャリア波周波数オフセットやエラーベクトル振幅 (EVM) も表
示でき、これらを使用して信号品質に関する結論を導くことが
できます。干渉信号 (I0) に対するチップエネルギー (EC) により、
信号対干渉比に関する情報が得られます。ボタンを押してスク
ランブルコードを決定し、これを使用して自動的にコードチャ
ネルをデコードできます。隣接基地局の概要が一目でわかる
ように、R&S®FSHは最大8個のスクランブルコードと関連する
CPICHパワーを表示します。R&S®TS-EMF 測定システムの等
方性アンテナを組み合わせれば、R&S®FSH-K44はWCDMAの
電界強度も測定できます。
R&S®FSH-K44 オプションは容易に使用できます。以下のよう
な3つの操作ステップのみで、測定結果を表示できます。
► 3GPP WCDMA機能を選択する
► 中心周波数を設定する
► スクランブルコードの検索を開始する
R&S®FSH-K44E オプションのコードドメイン・パワー測定によ
り、詳細にWCDMA/HSDPA/HSPA+を解析できます。このオ
プションは、占有/非占有コードチャネルのチャネルパワーを
グラフィカルに表示します。結果サマリーには、RFチャネルパワ
ー、コードチャネル・パワー、コンポジットEVMなどの主要な信
号パラメータの概要が表示されます。コードドメイン・チャネル・
テーブルには、シンボルレート、チャネル番号、関連する拡散係
数、自動検出/表示されたチャネルタイプが含まれています。
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CDMA2000®送信信号の解析
CDMA2000®基地局送信機測定のためには、R&S®FSH-K46
オプションをR&S®FSHに搭載するのが最適です。全パワーの
ほかに、スペクトラム・アナライザによってパイロットチャネル
(F-PICH) と同期チャネル (F-SYNC) のパワーを決定できます。
搬送波周波数オフセット、エラーベクトル振幅 (EVM)、ρも測
定/表示できます。これにより、スペクトラムでは認識困難なク
リッピングや相互変調など、送信機の障害を検出することがで
きます。
詳細解析のために、R&S®FSH-K46E オプションをコードドメイ
ン・パワー測定に使用できます。このオプションでは、占有/非
占有チャネルのチャネルパワーをグラフィカル表示できます。結
果サマリーには、RFチャネルパワー、チャネルパワー、ρ、EVM
などの主要な信号パラメータの概要が表示されます。チャネル
パワーは、全パワーまたはパイロットチャネルのパワーに対す
る相対値が表示されます。
コードドメイン・チャネル・テーブルには、シンボルレートやチャ
ネル番号、さらに、そのWalshコードなどの追加情報が含まれ
ています。
1xEV-DO送信信号の解析
R&S®FSH-K47 オプションは、1xEV-DO基地局送信機測定の
ためにR&S®FSHに搭載されます。このアナライザは、各種コー
ドチャネルの信号品質とパワー分布についての有用な情報と
なる主要パラメータをすべて測定します。これらのパラメータに
は、全パワー、ピークパワーと平均パワーの比、パイロットパワ
ー、MACパワー、データパワーだけでなく、搬送波周波数オフセ
ット、EVM、RHOも含まれます。これにより、スペクトラムでは認
識困難なクリッピングや相互変調など、送信機の障害を検出す
ることができます。さらに、現在のトラフィックアクティビティー
も表示されます。この値によって、接続の問題や低データレート
の原因が高いトラフィックアクティビティーであるかどうかがわ
かります。
R&S®FSH-K47E オプションにより、詳細な1xEV-DO測定
が可能になります。隣接基地局の概要が一目でわかるよう
に、R&S®FSHは最大8個のPNオフセットと対応するパワー
を表示します。タイムドメインのバーストパワー測定を使用し
て、1xEV-DOフレームのパワー/タイミングが標準規格に対応
しているかどうかを確認できます。
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LTE FDD/TDD送信信号の解析
R&S®FSH-K50/-K51 1)オプションにより、R&S®FSHは、LTE FDD
およびLTE TDDのeNodeB送信機を測定できるようになりま
す。LTE規格で定義された、最高20 MHzの全信号帯域幅を解
析できます。どちらのオプションも、シングル入力シングル出力
(SISO)伝送から4×4マルチ入力マルチ出力(MIMO)伝送ま
で、すべての重要なLTE測定をサポートします。R&S®FSH-K50/
K51は、全パワーだけでなく、基準信号のパワー、物理制御フォ
ーマット・インジケーター・チャネル (PCFICH)、物理ブロードキ
ャスト・チャネル (PBCH)、2つの同期チャネルPSYNCとSSYNC
のパワーを求めることができます。
さらに、基準信号と有効なデータの搬送波周波数オフセットと
EVM値も測定/表示します。これにより、スペクトラムでは認識
困難なクリッピングや相互変調などの送信機の不完全性を検
出できるようになります。
R&S®FSHは、LTE-Advancedキャリアアグリゲーションもサ
ポートしています。最大3つのLTE搬送波の測定結果を同時
に表示できます。シンプルな合否判定により、ユーザーはア
ンテナ/ケーブルの設置時における不具合を検出できま
す。R&S®TS-EMF測定システムの等方性アンテナを使用すれ
ば、R&S®FSH-K50/K51でLTE信号の電界強度も測定できま
す。R&S®FSH-K50E/K51E オプションは、詳細なLTE解析に使
用できます。このオプションはEVM値を表示できるだけでな
く、LTE信号の品質をグラフィカルに表示するコンスタレーショ
ンダイアグラムも備えています。さまざまな変調方式とLTE信号
成分を別々に表示できます。無線インタフェースの測定向けに
LTE BTSスキャナーが提供されています。このスキャナーは、強
度の高いLTE信号を最大8個まで表示し、周辺地域のすべての
LTE基地局を一目で把握できます。
1) シリアル番号が105000以降のR&S®FSHで使用できます。
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NB-IoT送信信号の解析
R&S®FSH-K56 オプションを使用すると、R&S®FSHでNB-IoT
送信信号を測定できます。NB-IoTの占有帯域幅は180 kHzで
す。これは、LTE送信では1リソースブロックに相当します。結果
サマリーページに表示されるエラーベクトル振幅 (EVM) と
周波数誤差は、送信信号の品質を決定するための重要なパラ
メータです。その他のNB-IoTダウンリンク物理信号パラメータ
(NPSS、NSSS、NPBCH) も測定され、表示されます。コンスタレ
ーションダイアグラムに、NB-IoT信号の品質がグラフィカルに
表示されます。
R&S®FSH-K56 オプションは、NB-IoTダウンリンク信号の解析
を3つの展開モード(帯域内、ガードバンド、スタンドアロン)で
サポートします。
NNBB--IIooTTの展運開用モーデドル
インバンド運用 ガードバンド運用 スタンドアローン運用
●●● ●●● ●●●
LTEキャリア LTEキャリア GSMキャリア
TD-SCDMA/HSDPA送信信号の解析
R&S®FSHにR&S®FSH-K48/K48E測定アプリケーションを搭載
すれば、TD-SCDMA/HSDPA基地局の敷設と保守に必要な主
要パラメータを一目で確認できます。R&S®FSH-K48測定アプ
リケーションにより、結果サマリー表示が可能です。サマリーに
は、搬送波周波数エラー (CFE) とPCCPCHシンボルのエラー
ベクトル振幅 (EVM) が表示されます。これは、信号品質を示す
ものです。絶対チャネルパワーと、選択されたタイムスロットの
データ部/ミッドアンブル部の全信号パワーに対する相対チャ
ネルパワーが測定されます。これらの測定により、信号対干渉
比に関する情報を入手できます。
R&S®FSH-K48E測定アプリケーションにより、TD-SCDMA/
HSDPA信号の詳細解析を高速かつ高い信頼性で実行できま
す。タイムドメイン・パワー・ディスプレイは、T D-SCDMAサブフ
レーム内の各アクティブスロットの受信パワー、C/I、コンポジッ
トEVMを表示します。結果はテーブルとダイアグラムに同時に
表示されます。表示のラインと数字によって、ユーザーは各サブ
フレームのパワーおよびタイミングが規格に適合しているかど
うかを容易に確認できます。
コードドメイン・パワー表示には、選択された周波数チャネル
内のアクティブ/非アクティブなTD-SCDMAコードが表示され
ます。チャネルテーブル表示には、TD-SCDMA/HSDPAチャネ
ルの主要パラメータが表示されます。Sync ID表示には、別の
基地局からの信号が表示されます。
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NB-IoT
NB-IoT
NB-IoT
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ベクトルネットワーク解析
ベクトル測定オプションによって内蔵トラッキングジェネレータ
ーと内蔵VSWRブリッジが追加され、R&S®FSHモデルが2ポー
トのベクトル・ネットワーク・アナライザになります。フィルター
やアンプなどの順方向および逆方向の整合/伝送特性を、1つ
のテストセットアップで高い確度で迅速に求めることができま
す。内蔵のDCバイアスは、アンプなどのDUTをドライブするた
めの電源をRFケーブル経由で供給します。この機能は特に、基
地局のマストマウント型アンプに便利です。
► ベクトルシステム誤差補正に基づく高い測定確度
► Sパラメータ、S 2)、S 2)
11 21 、S12、S22の振幅/位相測定
► 分割画面モードでの振幅/位相の同時表示
► 4種類のSパラメータの同時表示
► ズーム機能付きのスミスチャート
► 従来のすべてのマーカーフォーマットをサポート
► DUTの基準インピーダンスと50 Ω以外のインピーダンスの
入力
► 電気長測定
► 群遅延の決定
► アンテナの整合特性の測定(リターンロス、反射係
数、VSWR)3)
2) R&S®FSH13およびR&S®FSH20では使用できません。
3) VSWRブリッジを内蔵したR&S®FSHモデル
(モデル .23/.24/.28/.30)でのみ測定できます。
ベクトル電圧計
R&S®FSH-K45 ベクトル電圧計オプションは、固定周波数で
のDUTの振幅/位相を表示します。したがって、多くのアプ
リケーションで、従来のベクトル電圧計をR&S®FSH(モデル
.23/.24/.28/.30)に置き換えることができます。必要な信号源と
ブリッジは既にR&S®FSHに内蔵されているので、コストを節約
しながらテストセットアップを大幅に簡素化できます。このよう
な特長を備えたR&S®FSH-K45は、屋外で使用するのに最適で
す。相対測定のために、ボタンを押すだけで基準DUTの測定結
果を保存できます。さまざまなRFケーブルと基準ケーブル(ゴ
ールデンデバイス)との比較測定を短時間で容易に実行できま
す。代表的なアプリケーション
► 電気ケーブル長の調整
► 航空交通管制の計器着陸装置(ILS)に使用されるような位
相制御アンテナのチェック
Rohde & Schwarz R&S®FSHハンドヘルド・スペクトラム・アナライザ 11
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1ポートケーブル損失測定
R&S®FSHでは、手軽に設置ケーブルのケーブル損失を測定で
きます。ケーブルの片端をR&S®FSHの測定ポートに接続する
だけです。ケーブルの逆側の端はショート回路で終端するか、開
放した状態にします。
障害位置測定
ケーブルの圧迫、緩み、腐食によって生じる障害位置を短時間
で正確に測定できます。内蔵のスレッショルド機能は、真のケー
ブル障害(許容リミットを越えた障害)だけを確実にリスト表示
します。これによって測定評価が大幅に簡素化されます。
GPS受信機を使用した位置決定法および測定確度の向上
R&S®FSHはR&S®HA-Z240 GPS受信機を使用して、測定が実
行された位置をレポートします。位置の経度、緯度、高度がディ
スプレイに表示されます。必要に応じて、位置を測定結 果と一
緒に保存できます。さらに、GPS受信機によって内蔵基準発振
器周波数とGPS基準周波数を同期させることにより測定確度
が向上します。1分間の追従位置検出におけるR&S®FSHの周
波数確度は、25 ppb (25×10–9) です。GPS受信機を自動車の屋
根に取り付ける場合は、例えば、磁石と5 mのケーブルを使用
してGPS受信機を搭載します。
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最大4 GHzの指向性パワー測定
R&S®FSH-Z14およびR&S®FSH-Z44 指向性パワー・セン
サにより、R&S®FSHがフル機能を搭載した指向性パワー
メータ( 周波数レンジは各々25 MHz~1 GHz、200 MHz
to 4 GHz)に変わります。これにより、R&S®FSHは動作条
件で送信システムアンテナの出力パワーと整合を同時に
測定することができます。パワーセンサは 平均パワーを最
大120 Wまで測定できるので、別にアッテネータを準備す
る必要がなくなります。これらは、一般的なGSM/EDGE、
3GPP WCDMA、cdmaOne、CDMA2000® 1x、DVB-T、DAB規
格に使用できます。さらに、最大300 Wまでのピーク・エンベロ
ープ・パワー (PEP) を決定できます。
R&S®FSH/R&S®FSH-Z44 指向性パワー・センサ
R&S®NRP パワー・センサ 終端パワーセンサを用いた最大110 GHzのきわめて正確
なパワー測定
R&S®NRP USBパワー・センサを追加すると、R&S®FSHは、最
大110 GHzの周波数と-70 dBm~+45 dBmのダイナミック
レンジを備えた非常に正確なRFパワーメータになります。
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チャネル・パワー・メータ
この標準機能によって、R&S®FSHは外部パワーセンサを使用
しなくてもスペクトラム・アナライザ・モードと同じ確度でチャネ
ルパワーを測定できます。測定振幅レンジは最大で+30 dBm
です。周波数レンジは、R&S®FSH スペクトラム・アナライザ・モ
デルに依存します。チャネル帯域幅を最大1 GHzに設定できる
ため、LTE、WCDMAなどの変調信号を含め、あらゆる種類の
信号を測定することができます。
広帯域パワーセンサを用いたパルス解析
R&S®FSH-K29オプションおよびR&S®NRP-Z81/-Z85/-Z86 広
帯域パワー・センサを搭載すると、R&S®FSHは最大44 GHzの
ピークパワーおよび主要なパルスパラメータを測定できるよう
になります。
光パワーセンサを用いた光パワー測定
R&S®HA-Z360/Z361 光パワー・センサと組み合わせて使用
すれば、R&S®FSHのパワー・メータ・モードで、光絶対パワー
(dBm)と相対パワー(dB)を読み取ることができます。
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干渉解析、ジオタギング、
インドアマッピング
無線システムでは、干渉によりデータレートの低下、通信の切 R&S®FSH-K14およびR&S®FSH-K15を用いたスペクトログラ
断、音声品質の劣化が生じて、多くの場合、接続の確立や維持 ム測定
が不可能になります。 スペクトログラム測定アプリケーションを使用して、R&S®FSH
はスペクトラムの履歴を表示できます。これによって、間欠的な
R&S®FSHのような堅牢かつ軽量なハンドヘルド・スペクトラム・ 障害や、周波数/レベルの時間変化を解析できます。記録デー
アナライザは、フィールドでの干渉解析に最適なツールです。 タを再生して、タイムラインとマーカーを設定して、特定の評価
を実行できます。
R&S®FSHは、最長999時間まで記録できます。記録間隔は調整
できます。記録間隔を短くすると捕捉速度が速まるため、非常
に短い間欠的な信号を捕捉するのに適しています。
記録は手動で初期化でき、あらかじめ開始/終了
日時やイベントによるトリガを定義することもできま
す。R&S®InstrumentViewを使用すると、左のような圧縮表示に
よって不確かな信号を高速に検索でき、右下のスペクトラム表
示を拡大してさらに詳細な解析を行うことができます。
ポスト解析の段階で、レポート作成のために時間/周波数マー
カーを追加できます。このような長期間のスペクトログラムの
記録により、自動記録、長期間に渡る動作の収録、容易な後解
析が可能になります。これは、干渉の捕捉とスペクトラムの監
視に有用です。
スペクトラムとスペクトログラムの同時表示
R&S®InstrumentViewによる長時間のスペクトログラム記録解析
Rohde & Schwarz R&S®FSHハンドヘルド・スペクトラム・アナライザ 15
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R&S®FSH-K15および指向性アンテナを用いた干渉解析 トーン機能では、干渉源の方向を音で検出できるため、マップ
R&S®FSHにR&S®FSH-K15 オプションとR&S®HE400などの指 や信号レベルを常に見る必要はありません。
向性アンテナを搭載すると、ネットワーク事業者や規制機関が
干渉信号の検出と特性評価を行い、干渉源を特定するのに役 R&S®HE400は、R&S®FSHで干渉を捕捉するのに最適なハンド
立ちます。 ヘルド・アンテナです。アンテナモジュールは8.3 kHz~8 GHz
の周波数をカバーしていて、GPSと電子コンパスを内蔵してい
スペクトログラム測定および標準的なスペクトラム・アナライザ ます。R&S®HE400のハンドルの上部には、R&S®FSH プリアン
測定に加え、キャリア対ノイズ比(C/N)、キャリア対干渉比(C/I) プをオンにするトグルボタンと、スクリーンショット、位置座標、
、トレース演算(差分モード)などの干渉固有の測定が可能な ベアリング情報を保存するために使用するトリガボタンがあり
ため、ユーザーは、干渉信号の検出、モニタリング、特性評価を ます。R&S®HE400の重量はたった1 kgで占有面積が小さいの
簡単に行うことができます。 で非常に携帯しやすく、R&S®FSHと組み合わせてフィールドで
干渉を捕捉できます。
マッピング機能は、三角測量法を用いて干渉源を特定しま
す。R&S®OSM ウィザードを使用すると、Open Street Maps
(OSM) を簡単にダウンロードしてR&S®FSHで使用することが
できます。
R&S®FSHとR&S®HE400 アンテナ
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R&S®FSH-K15によるマップ三角測量線の表示 ジオタギング
R&S®FSHにR&S®FSH-K16、R&S®HA-Z240 GPS受信機、およ
びアンテナを搭載すると、受信信号強度の地理的な分布を解
析できます。これによって、ネットワーク事業者は基地局のカバ
レッジ範囲周辺のカバレッジ状態を解析できます。
基地局の保守担当者は、R&S®FSH-K16 ジオタギング・オプシ
ョンを使用すると、測定したサイト位置のマップを示すレポート
を作成することができます。
測定データをGoogle Earthに表示して後処理を行うことがで
きるため、カバレッジの低いエリアや干渉レベルの高いエリア
をより簡単に認識できるようになります。
インドアマッピング
インドアマッピング機能により、屋内のカバレッジを簡単かつ確
実に測定することができます。
インドア・マッピング・オプション (R&S®FSH-K17) を使用する
と、インドア・マップをR&S®FSHに簡単にインポートでき、建物
R&S®FSH-K16によるジオタギング結果の表示 やトンネルなど、GPS信号が届かない環境の信号強度分布を
記録することができます。同時に、測定位置の情報も保持する
ことができます。
測定データは.csv形式に変換し、Microsoft Excelで解析する
ことができます。また、.kmzフォーマットにエクスポートしてデー
タを解析し、Google Earthにインドア・マップを重ね合わせるこ
ともできます。
R&S®FSH-K17によるインドアマッピング
OpenStreetMap (OSM)
OpenStreetMap (OSM) はユーザーが編集できる世界地図で、以下のイ
ンターネットアドレスで使用できます。http://www.openstreetmap.org/
OSMは、GPSトラッキングデータや道路または河川の道
筋などの地理情報をアップロードしたり編集したりして
ユーザーが参加できるwikiプロジェクトです。この世界地
図は日々、更新されています。
Creative Commons Attribution-ShareAlike 2.0ライセ
ンス条項に従って、O penStreetMapデータを自由に使用
できます。
Rohde & Schwarz R&S®FSHハンドヘルド・スペクトラム・アナライザ 17
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電磁界の測定
R&S®FSHは、送信機システムによって生じる電磁界(EMF)効果を高い信頼性で測定できます。
最大20 GHzという広い周波数レンジを備えているの 指向性アンテナを用いた電界強度測定
で、R&S®FSHは、GSM、CDMA、WCDMA、LTE、DECT、 電界強度を測定する際に、R&S®FSHでは、接続されたアン
Bluetooth®、無線LAN(IEEE 802.11a/b/g/n)、WiMAX™、放 テナの特定のアンテナ係数が考慮されます。電界強度は直
送、テレビを含むすべての一般的な無線通信サービスをカバー 接、dBμV/mで表示されます。W/m2が選択された場合は、電力
できます。 束密度が計算され表示されます。さらに、ケーブルやアンプなど
の周波数依存損失/利得の補正もできます。結果の解析を簡
R&S®FSHは、以下のような測定に最適です。 単にするために、R&S®FSHでは2本のユーザー定義リミットラ
► 指向性アンテナを用いた最大電界強度の決定 インを使用して自動リミットモニタリングが可能です。
► 等方性アンテナを用いた、方向に依存しない電界強度の測
定 等方性アンテナを用いた電界強度測定
► 定義された帯域幅による伝送チャネルの電界強度の決定 R&S®TS-EMF測定システムの等方性アンテナを搭載す
(チャネルパワー測定) れば、R&S®FSHで方向に依存しない合成電界強度を
9 kHz~6 GHzの周波数レンジで決定できます。合成電界強度
を測定するために、アンテナは直交に配置された3つのアンテ
ナ素子で構成されています。R&S®FSHは3つのアンテナ素子を
順番にアクティブにして、合成電磁界強度を計算します。計算に
は、各アンテナ素子のアンテナ係数と接続ケーブルのケーブル
損失が含まれます。
R&S®FSHと等方性アンテナ R&S®FSHとR&S®HE400 アンテナ
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R&S®FSH-K105 EMF測定アプリケーションの測定テストシーケンス EMF測定アプリケーション(R&S®FSH-K105オプション)
R&S®FSH-K105オプションは、周波数選択測定を実行
する自動テストシーケンスをサポートしています。測定
は、R&S®InstrumentViewソフトウェアを使用して簡単に設定
できます。構成セットアップは、さまざまな周波数またはチャネ
ルで1つ以上のサブ測定をカバーします。構成セットアップ中ま
たは測定後に、国際規格に準拠したEMFエミッションのリミッ
ト設定を行うことができます。これにより、送信機システムが適
切な安全暴露リミットに適合しているかどうかが一目でわかり
ます。
事前設定はラボで実行します。これにより、フィールドでの時間
と作業を短縮できます。数回のクリックで、すべてのテストシー
ケンスを自動的に実行できます。結果は、ア ナライザ上のプレビ
ューできます。または、R&S®InstrumentViewソフトウェアを使
用して、結果の解析およびレポート作成が可能です。
R&S®FSH-K105 EMF測定アプリケーションの測定結果
Rohde & Schwarz R&S®FSHハンドヘルド・スペクトラム・アナライザ 19
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ラボまたはサービスでの診
断アプリケーション
折り畳み式スタンドにより、R&S®FSHがラボやサービスで作業しやすいデスクトップ・アナライザ
に変身
R&S®FSHは、例えば、以下の測定に適 しています。 EMCプリコンプライアンス測定およびチャネルスキャン
► 周波数/レベル測定 R&S®FSH-K43 オプションを搭載したR&S®FSHは、プリコンプ
► パワーメータの確度で最大110 GHzのパワー測定 ライアンスEMCアプリケーションおよびモニタリング作業用の
► ベクトルネットワーク解析による、アンプやフィルターなどの 受信機として使用することができます。測定は事前に定義され
測定 た周波数で実行され、測定時間は調整可能です。
► LANまたはUSBを介したリモート制御によるテストシーケン
スの自動作成 R&S®FSHはチャネルスキャン・モードで、チャネルテーブルで定
義された各周波数のレベルをシーケンシャルに測定します。チ
ャネルテーブルはR&S®InstrumentViewソフトウェアで生成さ
デスク上で使用するための折り畳み式スタンド付きR&S®FSH れ、R&S®FSHにロードされます。多くの移動通信規格やTV送
信機向けに定義済みのテーブルが用意されています。EMIエ
ミッション測定では、CISPR帯域幅200 Hz、9 kHz、120 kHz、1
MHzが使用可能です。ピーク、AVG、RMS、準尖頭値検波器を
選択できます。
EMCプリコンプライアンス測定は固定周波数で実行され、測定時間は調整
可能です。 3GPP WCDMA周波数バンドのチャネルスキャン
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