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設計者を、本来あるべきクリエイターへ

事例紹介

─電気制御CAD「E3.series」の導入を決めた理由

富士機械製造株式会社様における、株式会社図研の電気制御CAD 「E3.series」の導入事例をご紹介いsます。

このカタログについて

ドキュメント名 設計者を、本来あるべきクリエイターへ
ドキュメント種別 事例紹介
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取り扱い企業 株式会社図研 (この企業の取り扱いカタログ一覧)

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このカタログの内容

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設計者を、本来あるべきクリエイターへ ─ 電気制御 CAD「 E³.series」の導入を決めた理由 ─  スマートフォンやパソコン内のプリン ト基板に電子部品を実装するロボットを 富士機械製造株式会社 開発する富士機械製造株式会社(以下、 富士機械製造)。同社のロボットソリュー ション事業では、主力機種の「NXT」や 関連装置にとどまらず、統合生産システ ム「Nexim」も提供しています。世界トッ プシェアを誇るチップマウンターは面積 生産性や実装精度で圧倒的な強みを持 ち、実装機の需要が増加する中で世界 中に展開されています。  同社のロボットソリューション事業本 部 制御技術部 第 2制御課 課長水越氏 に「E³.series」を導入した経緯を伺い ました。 電子部品実装ロボット「NXT Ⅲ」 Spearker 導入前の課題 ・回 路図とハーネス図を別々に作り、非常に時間がかかっていた。 ・ 回路図とハーネス図の人手による検図でチェック漏れやミスが 生じていた。 ・設 計変更時に一部の図面のみ修正し、変更が反映されない図面を 別の人が流用してしまうなどの問題が発生していた。 期待される導入効果 富士機械製造株式会社 ロボットソリューション事業本部 制御技術部 第 2制御課 ▪ 部材リストの早期出力による部材発注の前倒しでリードタイム短縮 課長 水越 剛氏 ▪ ハーネス図の自動出力による工数削減。設計者に創造的な仕事を 1993年 4月入社、入社より電子部品実装機、 クリームはんだ印刷機、周辺装置の電気設 する時間を提供 計を担当。2015年 4月より現職。 ▪ 図面間連携機能により修正モレを防止
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設計者のミスを防ぎ、 が、それは我々の要望を満たしたとは言えませんでした。『こ 効率よく図面を作成できる環境を求めていた のように使える』というマニュアルはどこの CADメーカで も用意しています。しかし、使い方だけ分かっても実際の業  富士機械製造のロボットソリューション事業本部制御技術部 務の助けにならなければ意味がありません」  第 2制御課では、図研の電気制御 CAD「E³.series」を新たに 導入し、実装ロボット製品の電気設計をより効率化する取り組  E³.seriesの機能だけでなく、現場の取り組みに合わせた図 みを行っています。第 2制御課の水越 剛氏は E³.series導入前 研のサポートにも期待しており、それが導入の決め手の1つ を振り返り、それぞれの図面を異なるツールで作成していること になったと水越氏はいいます。 で管理や検証が非常に複雑になっていたことを、電気設計現場 の問題として挙げています。 E³.series導入によって リードタイムの大幅短縮へ  「以前の電気設計では回路図とハーネス図を別々に作り、人 手で検図していました。手作業でそれぞれの図を見て間違い  富士機械製造が E3.seriesを実際に導入することで、特に を探すのは、とても手間のかかる仕事です。チェック漏れやミ 大きな効果が得られると見込んでいるのが、リードタイムの スはどうしても避けられません。これを何とかしたいという思 短縮、中でもケーブル手配の前倒しでした。 いは強かったです」  「E3.seriesの導入前は、ハーネス図面まで起こさなければ  設計者のミスを防ぎ、効率よく図面作成できる環境の必要性 ハーネスサプライヤに必要な部品の情報を伝えることができ を強く感じていたこともあり、E³.seriesの図面間連携機能に水 ませんでした。ケーブルやコネクタ、中継をどうするかといっ 越氏は注目しました。 たことは、ハーネス設計に入らなければ決めることができな かったので、それまでは部材リストを作れなかったのです。  「デモを見たときに非常に印象に残ったのが、回路図を変更 しかし E3.seriesでは、CADデータから部材リストを直接 するとそこに紐づいている情報すべてに変更が反映されるとい 出せるので、どの部材を使うのか事前に把握できるようにな うことでした。それまで使っていた電気 CADでは各図面がリ りました。このため、ケーブル、コネクタ材料を先行して確 ンクしていなかったため、設計変更時に一部の図面だけ修正 保してもらうことができます。また、コネクタ類はメーカ在 して終ってしまうことが問題になっていました。後から図面を 庫が無ければ製造されるまで待つこともあるため、部材リス 見た別の人は、すべての図面が正しく修正されていると思って トを早く出せばリードタイムは大きく短縮できます。作図規 いますからそのまま変更を加えていき、不整合が残ったままに 模にもよりますが、リスト作成により 2週間程度は前倒し なってしまいます。そのようなことが起こらない設計環境が必 できるようになりました。この効果はかなり大きいですね」 要だと考えていました。E³.seriesであれば、そのニーズを満 たしてくれそうだという印象を持ちました」 サポート体制が決め手となり、 図研 E³.seriesを選択  実際、課題を解決しようと新たな電気 CADを模索する中 で、富士機械製造ではいくつか候補を検討しました。その中 からなぜ E³.seriesを選んだのか?決め手は、E³.seriesの機 能だけでなく図研のサポート体制への期待でした。  「以前は別メーカの電気 CADを使用していましたが、質 問のやり取りをしていてもなかなか問題を解決できないこと 電気制御 CAD「E³.series」の活用 が多くありました。CADの機能も重要ですが、システムを ある程度軌道に乗せるまでは、やはり CADメーカのサポー 工数削減で創造的業務に トが必要です。そのためには、我々の要望を CADメーカに 取り組む時間を生み出す 理解してもらう必要がありますが、これがとても難しいので す。以前の CADメーカは課題解決のために、我々の運用と  また、ハーネス図の自動出力が全体の工数削減に大きく寄 は全く異なる新しい使い方を提案してくることもありました 与するはずだと、水越氏はいいます。 - 2 -
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 「以前の設計環境ではハーネス図を作成することに非常に とが出来ます。  時間が掛かっていましたが、E3.seriesでは回路図からの自 動出力です。電気設計の現場での図面の出力割合は、品目ベー  「現在、当社では XVLを生産現場で活用しています。3D- スで 51%がハーネス図、17%が端末加工図となっています CADから変換した XVLを、機械組み立ての作業指示書に利 から、7割近くの図面がハーネス関連ということになります。 用しています。現在その中にハーネスが入っていないので、 これらの図面が自動出力されることによる工数削減の効果は ハーネスの配策指示は別途Wordで作っています。つまり現 当社では非常に大きいのです」 状は、作業指示書が 2つに分かれている状態です。本当は 1つの作業指示書にまとめたい。現場では動作が軽く容易に  水越氏は、このような工数削減によって生まれた時間で、 操作できて編集できるものが歓迎されるし、配線の位置もわ 設計者が自ら技術提案などを行う創造的な仕事に取り組んで かるようなものがいい、まさに XVL Studio WRがそのニー もらおうと考えています。 ズにマッチしていると思っています」   「当社の電気設計者は『こういう技術を使ったアイデアを  E3.seriesと 3D-CADの情報を XVLデータに集約して、 提案したい』という考えを日ごろから持っています。我々の 生産現場のハーネス配線形状を 3D-CADに戻すことができ 会社のスローガンは『お客様に感動を』なのですが、どうす ないかと、水越氏は期待しています。 ればお客様を感動させられるのかを考えると、当たり前のこ とをしているだけでは難しい。図面を出したり不具合に対応  「現在の 3D-CADデータにはハーネス形状がありません。 したりする時間を減らして業務効率を上げ、創造的な仕事の これでは機械設計者はどこに配線が通るのかが分かりません ための時間を生み出す必要があります」  から、設計変更でハーネスを通すスペースが無くなったり、 作ってみたら干渉したりなどの課題が生じています。電装品  効率よく図面を出力すること、つまり回路やケーブルサイ や配線の情報が 3D-CADに入っていれば、設計変更や新製 ズのチェックなどにおいてミスをしにくい仕事のやり方を作 品の検討時に事前にハーネスのためのスペースを確保できる り上げるためには、上流のシステム設計の情報を、もっと電 ので手戻りを防げます」 気 CADに落とし込んでいく必要があると水越氏は考えてい ます。今まで散らばっていた情報を回路に紐づけられるよう にする、例えば要求仕様を書き、回路図に落とし込むだけで なく、回路計算までエビデンスとして残し紐づけるといった ように、設計に必要な関連情報も E3.seriesで管理する、と いう考えです。  「電気設計は、装置仕様を決めてから設計作業が始まりま す。装置仕様を決める際は、まずシステム構成図を作り、様々 な設計計算などを行います。現状では、これがおおよそ完成 した後に、やっと詳細な回路図に落とす作業に移るのです。 でも、もしシステム構成図が電気 CAD内で記述できれば、 それをもとに詳細設計がはじめやすくなります。システム構 今回のプロジェクトメンバーの皆さん 成図から回路ブロックを当てはめていく。それらを接続する ために接続図も必要です。 E3.seriesならそれらすべての 効果を見極めながら 図面を連携させることができますから、さらに効率を上げら 全機種への展開を目指す れると考えています」  現在、一部の機種について E3.seriesの適用を始めたばか E3.seriesと連携する配策検討への期待 りの富士機械製造では、今後、ハーネス図作成の工数削減を 進めていくとともに、効果を見極めながら適用機種を拡げて  富士機械製造では、先日図研から提案を受けた配策検討 いく予定とのことです。 ツール「XVL Studio WR」に期待を寄せています。  XVL Studio WRでケーブルの配策した情報を E3.seriesに  「現在、3機種の設計で E3.seriesを運用中です。回路図と 取り込むことにより具体的なケーブル長の数値を出せるよう ハーネスの連携という点に限定すれば、80% くらいの完成 になれば、試作時の配線長の修正作業などの手戻りを防ぐこ 度でしょう。これから 4機種目をスタートすれば、さらに - 3 -
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様子が分かってくると思います。連携の完成度が 100%に 近づいたら、設計プロセスの標準化を検討します。現在はハー 富士機械製造株式会社 ネス図を作るのにかなり手間をかけてしまっているので、標 (FUJI MACHINE MFG. CO.、LTD.) 準化が実際にプラスの効果を生み出すかはまだ見えていない http://www.fuji.co.jp/ ところがありますが、期待したいところですね」  設立年月日:1959年 4月 資本金:5,878,000,000円(2017年 3月末現在)  E3.seriesの最初の適用機種はハーネス図を出力できる段 本社所在地:愛知県知立市山町茶碓山 19番地 階にきています。ただし、ハーネス図は、どう出力すれば問 従業員数:2,117人(連結)、1,607人(単体)(2017年 3月末現在) 題なく製造できるかをハーネスサプライヤとすり合わせしな くてはなりません。このような設計環境やプロセスの改善を 重ねて、さらに効率化を進めていきたいと水越氏は考えてい E3.Series ます。 図研のワイヤ・制御系/油圧・空圧の設計に適したWindows ベー スのシステム。学習しやすく、拡張性にも優れています。追加設  「 図研には、これらの取り組みを進める際に、設計者にとっ 定なしですぐに使えるこのシステムには、配線図(回路図および て本当に便利な CADの運用体制を作れるよう、これからも 流体図に使用)、ケーブル(高度な電装および流体設計に使用)、パネ ル(キャビネットおよびパネルレイアウトに使用)、フォームボード 現場に入り込んで協力していただくことを大いに期待してい (1:1 の製造用ワイヤハーネス図面に使用)といった機能が用意され ます」 ています。M-CAD と統合することで、E3.series は、構想から物 理的実現化、製造用の出力まで、すべてのプロセスを網羅する総 合的な設計エンジニアリングソリューションとなります。 E3.series ※本資料に記載されている会社名、製品名は各社の商標または登録商標です。 株式会社 図研 オートモーティブ&マシナリー事業部 http://www.zuken.co.jp/ ■ センター南ビル ■ 関西支社 ■ 名古屋支社 〒224-8580 〒530-0004 〒460-0002 横浜市都筑区茅ケ崎中央32-11 大 阪 市 北 区堂 島浜 2 - 2 -2 8 堂島アクシスビル9F 名古屋市中区丸の内3-23-20 HF桜通ビルディング6F TEL 045-942-2146 TEL 06-6343-114(1 代) TEL 052-950-3671(代) © 2017 ZUKEN Inc.