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必ず知っておきたい金属加工QCDE改善 6つのポイント

ハンドブック

「機械油の悪臭や腐敗臭が気になる」「フィルタの目詰まりでチョコ停が発生している」などの金属加工現場でよく耳にするお悩み。こうした悩みを解消するヒントが満載のハンドブックです。

「刃物の摩耗をどうにかしたい」「面粗度が悪くなってしまい刃物を頻繁に交換している」「機械油の悪臭や腐敗臭が気になる」「フィルタの目詰まりでチョコ停が発生している」などの金属加工現場でよく耳にするお悩み。金属加工現場を年500回以上訪問してきた永進テクノより、こうした悩みを解消するヒントが満載のハンドブックをお届けします。

『必ず知っておきたい金属加工QCDE改善 6つのポイント』と題し、金属加工のQCDEを改善するうえで見逃せない6つのポイントを解説。事例も豊富に掲載しているので、金属加工に関わる技術者は必携です。ぜひこの機会にダウンロードしてご一読ください!

このカタログについて

ドキュメント名 必ず知っておきたい金属加工QCDE改善 6つのポイント
ドキュメント種別 ハンドブック
ファイルサイズ 4.5Mb
登録カテゴリ
取り扱い企業 永進テクノ株式会社 (この企業の取り扱いカタログ一覧)

このカタログの内容

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Quality Cost Delivery 金属加工における QCDとは、製造業の生産管理をおこなう上で重要な3つの要素を表した ものです。それぞれ「Quality(品質)」「Cost(コスト)」 「Delivery(納期)」を表していて、設計・生産時にこの3つを意識す ることにより、生産効率の向上を目指します。QCDには優先順位があ 「QCD」 り、「Quality(品質)」が最優先だと考えられています。 QCDの3つの要素はトレードオフの関係性になっていて、相互的に作用 します。どれか1つの要素だけを重視するのではなく、3つのバランスを とは? 取ることが重要です。 また、「Delivery(納期)」の代わりに「Time(時間)」を入れて 「QCT」とする場合もありますが、意味は変わりません。 QCDの3つの要素とそれぞれにおける施策 生産プロセスを改善するための手順 QCDを意識し、生産プロセスを改善するため 生産プロセスを改善するための手法の1つに、 には、3つの要素それぞれに対して改善施策を 以下の手順があります。 講じることが重要です。 「Quality(品質)」における施策の1つに、製 ■現状分析 品の品質基準を設けることが挙げられます。 まず、業務フローを把握や現場のヒアリングな また「Cost(コスト)」においては、事前に どをおこない、現状と課題を調査します。 必要コストを計算して予算を立てたり、価格変 動が起きた場合はその都度調整するなどの施策 ■改善策の立案・実施 が考えられます。 次に、見つけた課題をもとに改善策を立案、実 「Delivery(納期)」における施策としては、 施します。このとき、改善策の実施にかかるコ 生産スケジュールの組み立て・確認などが考え ストと得られる効果を比較することが重要です。 られます。納期に関しては、単純に作業する人 手を増やせば作業速度が上がるとは限らないの ■効果検証・改善 で、注意が必要です。 改善策を実施した後、得られた効果を検証し、 トレードオフの関係性に注意し、どれか1つの 必要に応じて改善を図ります。これにより、継 要素だけではなく、全体的なバランスを改善す 続的にQCDの向上を目指すことができます。 ることを意識しましょう。 QCDの発展版 「QCDE」 とは? Quality Cost Delivery Environment 現在、QCDに「Environment(環境)」を加えたQCDEが重 要視されるようになってきました。地球温暖化など環境問題 の深刻化の影響を受けて、製造業にとって「環境」も欠かせ ない要素となってきたからです。 また、企業の社会的責任とも関連しています。持続可能な社 会をつくるため、モノを生産する際、環境に悪影響を及ぼす 引用元:ミンウェブ辞書 ものを使用するべきではないと考えられているからです。 QCD / Quality Cost Deliveryとは意味と使われ方をやさしく解説 (min-web.com) 本誌では、より製造業の改善に密接となる「QCDE」にスポットを当ててご紹介をして参ります。 1 永進テクノ株式会社
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金属加工工場 弊社は、工作機械や洗浄機のタンクに浮かぶ浮遊物や浮上油、 沈殿するスラッジを回収する装置を取り扱うメーカーです。 および製造業おける 販売から10年以上、年500回以上加工工場を訪問して回収提案を して参りました。 「QCDE」 今回は、そんな現場経験で培ったクーラント管理の目線にて、 金属加工工場でよくお伺いするお困り事をQCDEに準えながら、 改善カテゴリー 改善についてご紹介していきたいと思います。 P3 P5 刃物・チップの Quality Delivery 悪臭を抑えたい 摩耗を抑えたい Cost Environment P7 P9 面粗祖が悪化し Quality Quality 刃物交換が 錆が発生する 頻繁に発生 Cost Delivery Quality P11 P13 フィルター Cost タンクの Cost 目詰まりによる 清掃が大変だ Delivery 機械エラー発生 Delivery Environment 2 永進テクノ株式会社
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刃物・チップの Quality 摩耗を抑えたい Cost 金属加工の現場では、切削工具の摩耗がコスト低減の問題点や改善テーマとしてよく上がっています。 そもそも切削工具は、加工するワークの材質や加工内容に対し、加工精度と切削工具の耐摩耗性を ベースに選定しています。 しかし、実際の加工現場では様々な要因から想定していた切削工具の能力を発揮できないことは多く、 切削工具の摩耗や寿命についても例外ではありません。 症状 刃物選定時に算出した耐久性では持たず、交換費用・刃物代・不良の発生が起きている。 原因は様々ありますが、恐らく下記であると考えられます。 原因は? ①直接的な刃具材の硬度や強度不足 ②切削速度や送り量の問題等 ③異物の混入 ④切削液の劣化 ⑤切削液の供給量低下 これら①~②が原因だとすると皆さまは技術的なアプローチから様々な改善点を見出そうとするはずです。ただ、その 観点から考えるとワーク毎にプログラムを変更しワークが変われば都度ベストなアプローチを考えなければいけません。 技術的なアプローチだけで大丈夫? もっと基本的な効果のある改善はないのでしょうか? 実は盲点ですが、非常に重要になるのがクーラント液との関係性です。 刃具の寿命や摩耗の原因は、下記も要因のひとつだからです。 ③クーラント液の劣化 ④異物の混入等によるクーラント性能の低下 ⑤切削液の供給量低下 どうしてそうなってしまったんでしょう? 浮上油と微細スラッジをクーラントポンプが吸込み、フィルターを目詰まりさせることでクーラント液の使用量を 低下させ、従来の冷却・潤滑効果が発揮されていない状態です。 そのせいで、刃物への負荷が増え摩耗しやすくなっていると考えられます。 もう一つは、微細スラッジをポンプが吸込み、フィルターを通過した物が刃物や ワークに掛かり、異常摩耗を促進させていると考えられます。 また、浮上油によりバクテリアが大量発生した切削液はPH値が低下し 腐敗します。クーラント液は加工時に切削工具とワークの接地面に直接かけ、 冷却性と潤滑性、切り屑除去などの効果をもたらし、 切削工具寿命の要素に大きく影響します。 つまり技術的な改善アプローチを進めるにしても、クーラント液の品質が 安定していないと、不安定な結果となる可能性があります。 3 永進テクノ株式会社
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刃物・チップの Quality 摩耗を抑えたい Cost どうすれば解決しますか? クーラント液の品質はどのように管理していけばよいでしょうか? 下記の考えられる解決策を行えば、現状の問題は改善されると考えられます。 ①浮上油・浮遊スラッジの除去 ②液中の微細なスラッジの除去 ③沈殿スラッジの除去 重要なのは、クーラントタンクに混入した異物をできるだけ早く除去していくことです。 ※異物:機械の摺動油やワークに付着した油が混入することによる浮上油や、加工時にでる切り屑・スラッジなど ・異物の混入により、嫌気性のバクテリアが発生し、 ・クーラント液に混じったスラッジがポンプやノズルに クーラント液を腐敗させ、本来の冷却性や 詰まり、切削時に吹きかけるクーラント液の供給量が 潤滑性が保たれなくなる可能性 不足するという可能性 これらの可能性を異物除去で無くしていくことが、刃物・チップ摩耗改善で重要な項目の一つと言えます。 そうすると現状はどのように改善されるのですか? 切削液が正常な状態を保つことにより、本来の冷却性・潤滑性を加工にもたらします。腐敗臭が減少し、液を長寿命化 します。 以上のことから、刃物やチップなど切削工具の摩耗低減、改善を進めるためには、日常的なクーラントの清浄化、効果 的な異物除去の環境を作り出すことが重要です。 技術的なアプローチであれこれ時間をかけて悩むより、すべての加工に対して効果的に改善する手段になります。 案外、現在の刃具の本来の加工性能に驚かれるかもしれません。 浮上油・スラッジ回収装置でできることは? エコイット 浮遊物・浮上油回収装置にて、タンクに発生する異物を手軽に回収可能です。 エアー供給があれば半永久的に自動で浮上油や浮遊スラッジを回収いたします。 人手は掛からないため、まずは特に刃物・チップ摩耗が気になる工作機械のタンクに 設置し、検証を行って頂いてみてはいかがでしょうか?また、沈殿スラッジも発生 している場合、スラッジ回収装置も併せての活用をおすすめ致します。 しかしながら、一度腐敗したクーラント液を清浄に戻すことはできません。 また、エマルジョン化が進みすぎている場合には油水分離できない可能性があります。 そのような状態は、クーラント液自体が劣化しすぎている場合ですので 新液へ交換したタイミングで装置の稼働もスタートする事をおすすめします。 4 永進テクノ株式会社
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Delivery 悪臭を抑えたい Environment 「加工現場での悪臭に悩んでいる」「または工場の悪臭が問題になっている」 現場で、この話題は本当によくお伺いします。 特に夏場の大型連休明けなどは、この鼻につく臭いが顕著になることが多く、その理由は 加工で使用されている水溶性クーラントが腐敗して悪臭を放っている可能性が非常に高いです。 症状 加工現場や工場内で悪臭が酷いです。 クーラントタンク内に溜まった浮上油やスラッジによって 原因は? クーラント液が腐敗したことが原因だと考えられます。 どうしてそうなってしまったんでしょう? 浮上油によりクーラント液が十分に空気に触れず、嫌気性のバクテリアが大幅に増殖しています。 大量発生したバクテリアの吐き出す副産物がPHを下げ、錆や腐食を起こして腐敗臭を 発生させていると考えられます。 クーラントメーカーは環境に配慮される製品を作っていたとしても、しっかりと管理しな ければ、クーラント液は腐敗していきます。 腐敗を起因とした悪臭を放置しておくというのは、作業者の肉体的な健康面だけではなく、 精神的な面からみても良いことではありません。 また、SDGsを始め、環境面への配慮が大きく注目される今、悪臭対策は自社のみならず、 社外に対しても必要になる取り組みといえましょう。 どうすれば解決しますか? -1 悪臭の原因は水溶性クーラント液の腐敗からくるものです。まずは、その腐敗を防がなければいけません。 そもそも腐敗とは、嫌気性のバクテリアが大量に発生・繁殖している状態で、 液が劣化しているということになります。 劣化しているということは悪臭だけの問題ではなく、クーラント液、本来の性能 である潤滑性や冷却性、防錆性、洗浄性などの効果が失われている状態で、 工場の環境面だけではなく、品質や設備に悪影響を与え、ムダなコストの発生 にも繋がっている可能性が高いと言えます。 そのため、クーラント液の腐敗対策をするということは、環境面だけではなく、 生産効率の面からいっても大変有効です。 悪臭はクーラントが劣化し腐敗していることを知らせるシグナルと言ってよいでしょう。 5 永進テクノ株式会社
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Delivery 悪臭を抑えたい Environment どうすれば解決しますか? -2 具体的な腐敗対策として、クーラント液そのものを「より耐臭性や耐腐敗性のあるものに交換する」というの は1つの方法です。 しかし、ワーク形状や材質、加工の特性などによりクーラントは選定されている場合も多く、クーラント液そ のものの交換は現状の生産体制や品質に影響する可能性もあり、変更することはハードルが非常に高いことで しょう。 そのため、最初は適切で基本的なクーラント管理ができているかどうかを見直すことをおすすめ致します。 クーラント液自体で言えば、クーラントメーカーが推奨するクーラント液の濃度と いった規定の数値や、クーラント液の希釈方法、補充方法などが適切に日々、管理 ・運用できているかどうかです。 次に、クーラント液の循環経路やクーラントタンク内に、ワークに付着した油や 潤滑油等の機械油(浮上油)、加工時に発生した切り屑等(スラッジ)といった 異物が混入し、滞留していないかを確認する必要があります。このような異物が 混入し、そのまま放置しておくと、それがバクテリアやカビの餌になり、繁殖の媒体となってしまいます。 特にクーラントタンク内に他油が混入し、表面に膜を張ってしまうと、クーラント液に酸素が行き渡らなくな り、嫌気性バクテリアの繁殖要因になってしまいます。 浮上油・スラッジ回収装置でできることは? 上記のような理由で、クーラントへの異物混入はできるだけ防ぐことが必要です。 しかし、工作機械の特性上、混入をゼロにすることはできません。 それであれば、日々、できるだけ早く、混入した異物の除去をすることが、 クーラントの劣化・腐敗防止に繋がります。 その他にも消臭剤や殺菌装置など、消臭効果のある対策はありますが、こちら はあくまでも悪臭対策のみの2次的な対策となります。 そのため、混入する異物の種類や量といった特性に合わせて、それらを回収 する適切な装置を選定する必要があります。 いかがでしょうか、まずは、浮上油やスラッジを取り除くクーラントを管理 改善することによる悪臭対策をお奨め致します。それにより、悪臭だけではなく、 品質や生産効率など、加工環境全体の改善に繋げてみてはどうでしょうか。 作業者の方々も気持ちよく加工に専念でき、外部の訪問者からみても「モデル工場」と呼ばれるような現場環境を 手に入れることができるかもしれません。 6 永進テクノ株式会社
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面粗祖が悪化し Quality 刃物交換が 頻繁に発生 Cost 切削、研削加工における面粗度の悪化やキズによる不良。 規定の品質基準をクリアするため、このような問題が発生している加工現場や品質管理に 関わる方は神経を尖らせているのではないでしょうか。 工作機の精密な精度を必要とする加工品質に直結するこの問題は、 現場の改善テーマとして重要視しているお客様も少なくありません。 症状 予定加工数に達していなくても規定面粗度を超え、頻繁な刃物交換が発生しています。 原因は? チップコンベア等の切粉回収装置では回収しきれない微細なスラッジがクーラントタンク内に滞留、その微細スラッジが クーラント液と一緒に流れ、ワークに掛かることによって、面粗度の悪化に繋がっています。 どうすれば解決しますか? クーラントタンク内に原因となるスラッジが混入してしまったら、速やかに スラッジを回収する必要があります。 面相度の問題を解決していくには、刃物や砥石そのものの材質や 形状の変更することによる改善。または、切削速度や送り量を変更する などの技術的なアプローチによる改善などで進めることが多いかと思います。 しかし、切削工具の摩耗改善ともリンクしますが、やはり刃物や砥石の能力を 発揮するためにはクーラント液が正常な状態であることが大変重要です。 クーラント液が正常でなければ、クーラント液、本来の一次性能、潤滑性・切削性・洗浄性 といった性能を維持できなくなる可能性があるからです。 7 永進テクノ株式会社
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面粗祖が悪化し Quality 刃物交換が 頻繁に発生 Cost スラッジをそのまま放置すると・・ クーラント液に微細なスラッジや砥粒などの異物が混じっていると、直接 面粗度の悪化やスクラッチキズへの原因となる可能性が高いです。 特に研削工程では砥石から出た砥粒がスクラッチキズの原因として問題に なることが多いため、スラッジや砥粒といった異物を除去することは、品 質管理上、重要なポイントになります。 また、スラッジや浮上油などの異物をそのまま放置していたら、クーラン ト液の劣化に繋がり、切削・研削に必要な潤滑性や冷却性の効果が発揮さ れなくなる可能性もでてきます。 浮上油・スラッジ回収装置でできることは? これまでの解説の通り、クーラント液に混入したスラッジ・砥粒などの異物は できるだけ早く除去する事が重要です。 そのためには、沈殿しているスラッジや浮遊しているスラッジなど、現場の特 徴にあった回収装置をうまく利用し、日常的にクーラントの清浄化とその維持 ができるようになることを、おすすめします。 8 永進テクノ株式会社
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Quality 錆が発生する Delivery 金属の腐食の症状のひとつ「錆」は特に金属加工現場では鉄素材のワーク加工時、注意が必要な症状です。 錆の直接要因は水と酸素になるため、特に梅雨時期などは湿度が高くなり、 ワークの取り扱いには気を遣うことと思われます。 しかし、梅雨のような気候などの環境変化とは関係なく、以前発生していなかった錆が、 時間の経過とともに発生するようになった、というお話は加工現場で聞くことがあります。 その場合、環境変化ではなく、クーラント液やクーラントタンクの状態変化が影響している可能性があり、 クーラント環境が正常かどうか、確認することが必要です。 アルミやステンレスを加工した際、通常、錆びる材質ではないが、錆が発生するよ 症状 うになってしまいました。 錆の発生する材質を加工した際に発生した微細スラッジが掛かることによって、 原因は? もらい錆・アルミ錆が起こる可能性があります。 どうしてそうなってしまったんでしょう? そもそも、水溶性クーラントは水で希釈する訳ですから、不水溶性(油性)クーラントに対して錆びやすいクーラ ント液となります。そこでクーラントメーカーは水溶性クーラントを使用しても、加工ワークが錆びにくくなるよ う、潤滑性や冷却性だけではく、防錆性能のある有効成分を加えるなどして工夫をしています。 しかし、適正なクーラント管理ができておらず、時間とともにクー ラント液の劣化、腐食が進んでしまうと、同時に増えたバクテリア に有効成分が食べられるなどして、防錆性能も落ちてしまう可能性 があります。 また、クーラント液の劣化が進むと、pHも通常はアルカリ性のも のが、酸性に傾き、金属を錆びやすくさせてしまいます。 他にも、1台の機械で様々な材質を加工されている場合など注意が 必要です。 例えば、錆びやすい鉄を加工し、その鉄の微細な加工くず(スラッジ)がクーラントタンクに滞留し続けるという ことがあります。その後、滞留したスラッジがクーラント液に混ざり循環し、別の加工で、そのワークに影響を与 えてしまうことがあるのです。 材質そのものは錆びにくい、ステンレスやアルミのワークだとしても、循環していた鉄製のスラッジがワークに付 着し、結果として、もらい錆のような症状を引き起こしてしまうのです。 9 永進テクノ株式会社
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Quality 錆が発生する Delivery どうすれば解決しますか? 上記のようなことからサビが発生する要因としては、クーラント液の劣化に しても、もらい錆にしても、クーラント(クーラントタンク)への異物混入 が大きな要因になるといえます。 そのため、クーラントポンプに吸われる可能性がある微細スラッジや、浮上 油に付着して浮遊している浮遊スラッジなどが見られる場合、速やかに回収 することが錆には効果的と言えるでしょう。 浮上油・スラッジ回収装置でできることは? これまでに述べたような症状がある現場の場合、 日々のクーラント管理、または速やかな浮上油やスラッジ等の 異物回収処置を検討されてはいかがでしょうか。 10 永進テクノ株式会社
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タンクの Quality Cost 清掃が大変だ Delivery Environment クーラントタンクの大掃除、作業者が自らタンクの清掃やクーラントの更液をされている現場では、 作業者にとって非常に負荷の高い作業といえます。 この大掛かりな清掃の概要は、例えば年2回、夏休みと年末の連休に機械を止め、タンクを引き出し、 バキュームで液を抜き、溜まったスラッジを掻き出し、洗浄・フラッシング、最後にクーラント液を 張るという工程が必要になります。 工場や生産ライン、工作機械によって、更液の回数やその方法は様々かもしれませんが、おおよそ このような流れかと思います。大掛かりではありますが、汚れてしまったクーラント環境を一度に 正常な状態を取り戻すためには必要な作業となります。 症状 クーラントタンクを清掃するには、機械を止めてクーラント液をすべて抜き、 沈殿スラッジや壁に付着したスラッジ、ヘドロを回収してからクーラント新液 を入れます。 かなり負荷の高い作業で、機械を止めバキューム車を呼ぶため連休で一気に作 業をする場合が多くあります。 原因は? ①稼働させながら清掃することが出来ない ②大掛かりな作業になるので大型連休に作業が集中する ③油汚れがひどくなってから清掃する場合が多く掃除しづらい etc.. どうしてそうなってしまったんでしょう? 日常的に清掃して頂く必要があるのですが、稼働と生産に追われて時間が取れずに 後回しになってしまうといったことがあるのではないでしょうか。 この清掃・更液作業は作業者への負担が大きくなりがちです。それだけにとどまらず、 機械を止めて清掃となれば、生産効率の低下、そこに関わる人件費の発生、抜いた廃液の 産廃処理費等、その他にもマイナス要素が発生することも事実です。 そして、本来、加工現場においては、加工以外の作業はできるだけ減らし、加工や より付加価値の高いことに作業者の時間を有効活用することは、企業にとって、 大切なことは言うまでもありません。また、外部に委託しているのであれば、その費用も馬鹿にはできません。 11 永進テクノ株式会社
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タンクの Quality Cost 清掃が大変だ Delivery Environment どうすれば解決しますか? クーラントの清掃を年数回の大掃除や汚れがひどくなってから行うのではなく、 その方法を一度見直してみてはどうでしょうか。 年数回の大掃除となれば、当然、クーラント液の状態にはバラツキが発生していま す。交液してすぐの状態は良いですが、日々使い続けて次の交液前の状態の時はす でにクーラント液の劣化が促進されている状態のはずです。 では日々の中で、クーラント環境を管理することが可能であればどうでしょうか。 一回の清掃負荷は低くなるだけでなく、それにより、クーラント環境はより正常な 状態でバラツキなく日々保たれるようなります。そうなれば、良循環が生まれ、 更液の回数を減らすことができるようになり、更に加工の品質改善や悪臭などの環 境改善に繋がることも期待できます。 そうすると現状はどのように改善されるのですか? 日々の清掃で加工環境は大幅に改善されます。日々回収することで浮上油やスラッジは固形化せず、回収しやすい 状況が保てるためさらに回収効率が上がります。綺麗なタンクは清掃しやすいので、清掃の好循環することになります。 浮上油・スラッジ回収装置でできることは? クーラント液の劣化の原因となる浮上油やスラッジ等の異物混入への対策は必要です。 物理的に混入を防ぐことが困難であれば、やはり効果的な回収装置を適宜使用して、 日々の中でできるだけ速やかに回収できる仕組みが必要になるでしょう。 汚れたものをキレイにするのではなく、キレイな状態をできるだけ維持すること。 まとめての大清掃ではなく、日々の管理の中で負荷を増やさずにクーラント液を管理す ること。そのような考え方で効果的な回収装置などをうまく使った、クーラント環境の 管理運用をおすすめします。 そうすることにより、結果、加工環境や品質も安定し、結果生産効率も上がります。 また清掃工数も大きく減少し、必然的に良い循環へと変化していくはずです。 12 永進テクノ株式会社
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フィルター Cost 目詰まりによる チョコ停の発生 Delivery 加工現場で起きる生産性の問題に工作機械の「チョコ停」があります。 そのチョコ停が発生する原因の中にはクーラント液に関わる「フィルターの目詰まり」があります。 例えば、クーラントタンクに設置してあるポンプやドラムフィルター、 クーラント配管途中に取り付けられているラインフィルターなどの目詰まりです。 症状 ポンプもサクションフィルターを付けており、故障の原因となるスラッジがポンプに吸われないようになって いますが、サクションフィルターの目詰まりによって、機械のチョコ停が発生しています。 原因は? 浮上油と微細スラッジが混じることにより粘着性を増したヘドロとなり、目詰まりを 発生させていました。 フィルターが目詰まりをしてしまうと、クーラント液の滞留や流量減少に繋がり、 加工のトラブルやタンクオーバーフローなどの設備トラブルを発生させてしまいます。 そのようなトラブルが発生してしまったら、機械を止めて対処が必要になり、 各所センサーがあれば、流量や液面の異常を検知して機械を停止させることになるで しょう。 どうすれば解決しますか? - 1 そのように止まってしまった機械を再稼働させ、生産を回復するためには、その原因であるフィルターの目詰まりを 解決する必要があります。そのためには、フィルターの清掃や交換によって対処するしかありません。 対処は数分~数十分ですむものもあれば、1日がかりで対応をしなければならないものもあります。 いずれにせよチョコ停が発生することにより、生産がストップし、本来予定した工程が大きく崩れ、 必要のない対応に現場が追われてしまうことを意味します。 13 永進テクノ株式会社
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フィルター Cost 目詰まりによる チョコ停の発生 Delivery どうすれば解決しますか? - 2 改善方法としては、フィルターの目のサイズや種類の変更、さらなるフィルター追加 による能力アップなど、フィルターそのものの改善がありますが、一つ視点を変えて みてフィルターそのものへの負荷を減らす、即ち、クーラントタンク内に注目してみ てはどうでしょう。 なぜならば、クーラントタンク内に混入した浮上油やスラッジ等の異物の量や状態が フィルターの目詰まりに影響を与えることがあるためです。 クーラントタンク内にスラッジが大量に滞留していれば、それだけフィルターに流れ ていく可能性が高くなります。 また、浮上油が常時滞留していれば、スラッジに油分が付着し粘性を帯び、やはり目 詰まりしやすくなる可能性が高まります。そのため、クーラントタンク内へのスラッ ジや浮上油といった異物の混入が著しく見られるのであれば、やはり、速やかにスラ ッジや浮上油を回収できる仕組み作りをおすすめします。 そうすると現状はどのように改善されるのですか? 例えれば、クーラントの流れは人間でいう血液です。フィルターの目詰 まりは血栓で、それを放置すると心筋梗塞等の病気(ポンプやフィルタ ーの目詰まりによる機械の停止)が発生してしまいます。人間の身体と 同じであれば、キレイな血液(クーラント液)を維持することができれ ば健康な身体(エラーが起こりにくい工作機の環境)を手に入れること ができるのです。 浮上油・スラッジ回収装置でできることは? クーラントタンク内に混入した異物の効果的な除去は、正常なクーラン ト液の状態を維持するためにも大切なことになります。同時にフィルタ ーへの負荷低減、チョコ停低減に繋がります。今後は生産性向上という 視点からもクーラント管理を考えてみてはいかがでしょうか。 14 永進テクノ株式会社
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クーラント改善 のすすめ 今回、金属加工現場における代表的な6つの困り事について、クーラント改善の視点 から解説いたしました。いかがだったでしょうか? 昨今、「SDGs」や「カーボンニュートラル」などの環境改善に関わる言葉をよく聞 くようになり、以前より環境への投資が活発になっていることを感じられるように なってきました。クーラント改善は環境改善にも繋がるため、今後、ますます改善活 動のテーマとして扱われるようになるでしょう。 そして同時に、6つの困り事で示した 通り、クーラント改善は環境だけでな く、金属加工現場でよくあるQCDの改 善にも繋がる活動になります。 その他にも、工作機械周りで起きる問 題、トラブルはクーラントに起因する ものが数多くあり、クーラント液を正 常に保つことは、健全な生産活動には 非常に大切なことだと言えるでしょう。 永進テクノは年間500以上の生産現場に訪問し、クーラント改善、現場にあった回収 装置導入の提案をしてきました。そして、そこで得た現場のノウハウは、次に紹介す る「エコ得プラン」や、回収装置の「エコイットシリーズ」の中に活かされています。 そういったものを、ぜひ利用して頂き、少しでも皆様のクーラント環境が改善される ことを期待しております。 15 永進テクノ株式会社
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部門費レベルの月々定額制で機種変更もできるレンタルプラン エコイットを 手軽に導入する 初期導入がしやすくて、ちょっとしたQCDE改善も始めやすい プランのご紹介 そんなプランを目指しました! 16 アペルザカタログダウンロードページにて、本チラシをダウンロード可能です! 永進テクノ株式会社
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当プランはメリットがたくさんあります。 エコイットを 特に、「支払額が全額ポイントとして積み立て」という点は 手軽に導入する プランのご紹介 ご好評いただくポイントです。新品交換も可能なちょっと面白いプラン、 ご興味がありましたらお気軽にお問合せくださいませ。 プラン実行中の運用相談いつでも無料! <積み立てポイントとは?> お客様にご利用いただいている月々の金額(税抜)が自動的に全額をポイント化。 積み立てたポイントはレンタル機種に限らず、新品の本体やオプション類に利用することができます。 ※場合により、差額が発生した場合はお支払いただきます。 詳しくは当社営業へご確認ください。 17 永進テクノ株式会社
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エコ得プラン対象製品 浮遊物・浮上油回収装置 WD-A 令和元年(2019年) オプション 産機会 中小企業庁 泡消し装置 優秀環境装置表彰 中小企業庁 長官賞に認定 回収した泡の 泡立ちを抑え 比重分離効率を UPさせます。 回収した油が ペール缶から 溢れ出る前に エアーを強制 オプション 遮断し装置を オートストッパー 停止させます。 対応機種・その他のオプションは メーカーにお問い合わせください ※ペール缶は付属しません 製 品 仕 様 オ プ シ ョ ン 機種名 ■時間が経てば自動でON、OFFさせたい! 浮上油回収装置 ※1 稼働時間を WD-A 任意に設定可能 外形寸法 不在時の 運用管理に 531×431×1336H (突起部専用台車含む) 重量(タンク空時) 40kg ■浮遊スラッジが多く、清掃回収を軽減したい! 駆動源 エアー(標準圧力0.3MPa) 浮遊スラッジが ポンプ 多く直ぐに満杯 エア駆動ダイアフラムポンプ 吐出32L/min (揚程1.8m 0.3MPa時) になってしまう フロート 現場に φ75球型2個(3個タイプもあり) 接続配管口径 吸入口:φ12mm 環流口:φ19mm 廃油口:φ25mm ■分離槽にスラッジが溜まりやすい! 設置条件 戻り口の高さを、タンク液面より高い位置に設定し、平坦な場所 ※2 処理液 分離槽に設置。 工作機械等の水溶性切削液・洗浄液・焼入液・工場廃液等(固形物を除く)※3 浮遊スラッジが 分離槽内底に多く 洗浄液等を高温にてお使いになる場合は別途ご相談ください。 溜まってしまう現場に 耐熱温度 0℃~50℃ (凍結なきこと 高温仕様有) 推奨 ※1 水槽部(分離層)のみステンレス製です。ポンプカバー、台車等は鉄製が 標準となります。 ※2 移動しないように固定し使用して下さい。 ※スラッジが溜まりすぎると分離層から液があふれる可能性があります。 ※3 使用用途はメーカーにご確認下さい。 18 またドレインから液が抜けなくなりますので、適度に清掃をお願いします。 永進テクノ株式会社
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エコ得プラン対象製品 スラッジ回収装置 ES-A メッシュは 3種類! スラッジサイズに よって選定します 末永くお使い頂く為に ポンプオーバー ホールキット 安心をいつでも ご用意しています 回収例 鋳物 樹脂 製 品 仕 様 吸込み口オプション 機種名 ■標準タイプを使いたい! 標準 : 800mm スラッジ回収装置 円筒タイプ ES-A タンク周りや 外形寸法 入り口が狭い現場には 550×378×1123H 短縮タイプがおすすめ (突起部専用台車含む) ■ノズルやホースの途中で 重量(タンク空時) 詰まり難くしたい! 45kg (2分割可 下段25kg 上段他付属品20kg) フラットタイプ 駆動源 標準 : 800mm エアー(標準圧力0.4MPa) 回収フィルター寸法/ストレーナメッシュ(目開き)※1 ■開口部が狭いけれど タンク奥まで回収したい! 40メッシュ(約0.4mm)/80メッシュ(約0.2mm)/ φ150×240H (約4L) 金属メッシュ PDW110 (150メッシュ相当・約0.1mm) フレキシブルタイプ ポンプ 標準 : 800mm エア駆動ダイアフラムポンプ 吐出100L/min (揚程6.0m 0.4MPa時) 接続配管口径 吸入口:φ38mm 環流口:φ25mm 設置条件 ■浮遊スラッジや研磨粉を回収したい! 平坦な場所 ※2 ※3 処理液 フロートタイプ 工作機械等の油性・水溶性切削液・焼入液・工場廃液等(固形物を除く)※4 洗浄液等を高温にてお使いになる場合は別途ご相談ください。 耐熱温度 0℃~50℃ (凍結なきこと) 標準ホース全長 : 2000mm ※1 ストレーナメッシュはステンレス製です。メッシュ他サイズはご相談下さい。 ※2 キャスター付のタイプは、移動しないように固定し使用して下さい。 ※3 屋外に配置する場合、直射日光及び風雨を避けてご使用下さい。※4 使用用途はメーカーにご確認下さい。 ※各種吸込み口は、延長・短縮可能です。 19 ※その他形状は、メーカーまでご相談下さい。 永進テクノ株式会社