このカタログについて
ドキュメント名 | LANケーブル配線技術ハンドブック |
---|---|
ドキュメント種別 | 製品カタログ |
ファイルサイズ | 6.3Mb |
登録カテゴリ | |
取り扱い企業 | パンドウイットコーポレーション日本支社 (この企業の取り扱いカタログ一覧) |
この企業の関連カタログ
このカタログ(LANケーブル配線技術ハンドブック)の内容
Page 1:データセンターやサーバールームを安定稼動させるためのLANケーブル配線技術 ハンドブック
Page
Page 2:1Ⅰ.ケーブリングの基礎知識 1.物理インフラの基礎知識 ───────────────────────── 2 2.ケーブリングの重要性 ────────────────────────── 3 3.煩雑なケーブリングで生じる様々な問題 ────────────────── 4Ⅱ.データセンター・サーバールームの配線のポイント 1.データセンターの配線整理のポイント ─────────────────── 8 2.データセンター運用上のセキュリティポイント ─────────────── 16 3.データセンター配線設計のポイント ──────────────────── 23 4.データセンター配線構築・施工のポイント ───────────────── 30 5.データセンターの熱・温度対策のポイント ───────────────── 39Ⅲ.技術資料 1.規格 ────────────────────────────────── 45 2.ツイストペアケーブル ────────────────────────── 47 3.光ファイバー ────────────────────────────── 49Ⅳ.会社案内 1.弊社の取り組み ───────────────────────────── 51 2.会社概要 ──────────────────────────────── 52目次index
Page 3:2 物理インフラとは、データセンターやサーバールームのネットワークやサーバー機器同士を接続するために必要なネットワークケーブルや配線ルート、さらにはサーバーラック・ケーブルラック及びそれらに付随する物理的なもののことを指します。 一般的にサーバールーム内では物理インフラよりも電源や空調といった設備の方が重要視されることが多いですが、実は、物理インフラはデータセンターにとってこれらの設備同様に重要な要素になります。 なぜなら、物理インフラはデータセンターやサーバールームのネットワークやシステムそのものを支える基盤になっており、物理インフラの品質はそのままITシステムの信頼性に影響を与えることになるからです。 たとえば、どんなに信頼性の高い設備を設置しても、どんなに高価なネットワーク機器を採用しても、ケーブルがぐちゃぐちゃになってしまうとケーブルの抜き間違い・刺し間違いなどが生じる可能性が高くなったり、あるいは何がどこに繋がっているのかさえ把握できないなど、データセンターとしての信頼性は低くなってしまいます。また、運用中の作業頻度で考えても、空調や電源関連での作業よりはるかに多くの作業が発生するのも物理インフラです。つまり物理インフラの品質を維持する事が、ITシステムの安定運用には必要不可欠であり、長期間の運用でもきちんと管理ができるようなルール作りも大切です。 さらに物理インフラは、システム内の機器間を接続するケーブルだけでなく、データセンターの基幹となるネットワークに必要なケーブルもあります。重要性や役割、影響範囲、作業頻度に合わせて最適化したケーブリングや配線デザインを行う事で、過剰な投資を防ぐ事ができます。また、単に安価にするためだけの目的で、信頼性や作業性、管理性を損なってしまう結果にならないようにすることが大事です。物理インフラは、その名の通り物理的なものであるため、設計段階から十分に考慮する必要があります。ケーブリングの品質がデータセンター・サーバールームの信頼性・品質に直結します。データセンターの安定稼動のため、長期的な視点に立って計画的な物理インフラを構築することが非常に大事です。物理インフラの基礎知識Ⅰ
Page 4:3 ケーブリングとはネットワークの物理的な配線・結線の事を指し、物理インフラで特に重要な役割を担っていますが、データセンターやサーバールームにおいては、ケーブルは機器の付帯設備的に扱われている場合が多くあります。確かに、電源の障害が発生した時の影響範囲に比べると、ネットワークの障害は機器の破損なども起こらず、影響範囲も限られたものに思えます。 しかし、ケーブリングは見えない形でデータセンターへの影響を与える事があります。例えば、ラック内のケーブルが溢れて扉が閉まらなくなりセキュリティ性が下がってしまったり、サーバー背面のケーブルが熱だまりを起こしサーバーが熱を持つきっかけになったり、さらに障害が起こった際にケーブルがぐちゃぐちゃになり、どことどこが接続されているかすぐに判断できず復旧に時間が掛かってしまうような事が起こるのです。 さらにケーブルの品質はネットワークの信頼性に直結します。高価なネットワーク機器を導入しても、ケーブルが傷ついたり断線しては信頼性が損なわれてしまいます。ケーブリングは、物理的な「物」であるため管理性や施工性をきちんと考慮しないと、煩雑になったり折れてしまい通信障害が起こってしまうなど取り返しのつかない状態に陥ります。また、煩雑な状態だと、障害原因の発見に時間がかかってしまう可能性が出てしまいます。 このように、安定的にシステムを稼動させるには、計画的なケーブリングが非常に重要な役割を持つのです。ケーブリングの重要性Ⅰ
Page 5:4 計画的なケーブリングを行わず、サーバールームのLAN配線がぐちゃぐちゃになってしまった場合、どんな問題が発生しシステムに影響を及ぼすのでしょうか。想定されるトラブルは下記の通りです。1.作業性の低下 ①パッチパネルのポートが、上から簾のように垂れてきたケーブルで覆われて作業しづらい。 ②高密度化しようと、高密度タイプのパネルを使ったが混雑しすぎて作業性が悪くなった。 ③大型のネットワークスイッチを導入したところ、ケーブルが溢れてドアが閉まらなくなった。 ④パッチパネルのポートが密集していて、ケーブルを抜くのが困難。 ⑤ラック間を適当に配線していたら、どこに何がつながっているか解らなくなってしまった。 ⑥ケーブルラックを架上につけたが、天井ぎりぎりで配線に利用できない状態になった。 ⑦LANケーブルの余長が邪魔で、ラック内がぐちゃぐちゃになってしまった。2.物理的な破損 ①ラック間の間仕切りの開口部で、ケーブルが傷つき断線してしまった。 ②行き先表示を付けたが、裏になってしまい見えにくく、無理にねじったら断線してしまった。 ③机の下のケーブルがぐちゃぐちゃで、椅子で踏んでしまい断線してしまった。 ④ファイバーコードをケーブルラックに配線したら折れてしまった。 ⑤パッチパネルを長期間使用していたら、何かの拍子に背面側ケーブルにストレスがかかり、成端部に障害発生。3.セキュリティの低下 ①パッチ作業で、ポートを間違えてしまった。 ②増設後に機器電源を入れたらブレーカーが落ちてラック内のサーバー全部がダウンした。 ③第三者が勝手にLANポートを利用してしまい、ネットワークへ侵入されてしまった。 ④間違えて工場ライン制御用のネットワークに接続してしまった。煩雑なケーブリングで生じる様々な問題Ⅰ
Page 6:54.施工効率の低下 ①隣のラックで障害対応作業をしていた為、作業が終わるまで待たされ配線工事ができなかった。 ②現場で配線工事に時間がかかり、サービス提供が遅れてしまった。 5.熱問題の発生 ①ラックのケーブル開口から冷気が漏れ、空調効率が下がった。 ②サーバー機器を搭載していない部分から、排熱がフロントに回ってきて温度が上昇しサーバーがダウンした。 ③ToRスイッチが熱でダウンした。 ④大型スイッチの排熱がフロントに回り込み、効率的な排熱ができず温度が上昇しスイッチがダウンした。 ⑤サーバー密度をあげたら、背面のケーブルが煩雑になり効率的な排熱ができず、サーバーの温度が上昇しダウンした。LAN配線がぐちゃぐちゃになると、取り扱いが困難になることに加え、作業性やセキュリティレベルの低下、物理的破損や熱の問題にまで発展し最終的にはサーバーダウンに繋がります。計画的なケーブリングは非常に大事です。
Page 7:6Ⅱ.データセンター・サーバールームの配線のポイント 目次 データセンターの配線整理のポイント ①スプールを使用したケーブリング ───────────────────── 8 ②ケーブルマネジメントを使ったケーブリング ──────────────── 9 ③アングル型パッチパネルを使用したケーブリング ────────────── 10 ④ケーブルフィンガーを用いたケーブリング ───────────────── 11 ⑤ネットワーク専用ラックを使用したケーブリング ────────────── 12 ⑥電線保護材を使用してケーブルを整理する ───────────────── 13 ⑦専用工具を使ったケーブルの取外し ──────────────────── 14 ⑧サーバー専用のラックを使用する ───────────────────── 15 データセンター運用上のセキュリティポイント ①回転ラベルを使用したケーブル識別 ──────────────────── 16 ②手書きラベルを使用したケーブルの識別 ────────────────── 17 ③旗型ラベルを使用したケーブルの識別 ─────────────────── 18 ④色分けによる作業ミスの軽減 ─────────────────────── 19 ⑤鍵付きパッチコードによる作業ミスの軽減 ───────────────── 20 ⑥鍵付きポートによる作業ミスの軽減 ──────────────────── 21 ⑦セキュリティー度の高いモジュラージャックを使用する ─────────── 22 データセンター配線設計のポイント ①ケーブルルートを考慮した設計の重要性 ────────────────── 23 ②自由度の高いケーブルルート部材を使用する ──────────────── 24 ③PoEパッチパネルを使用したコストダウン ──────────────── 25 ④光ファイバー専用のケーブリングシステムを利用する ──────────── 26 ⑤オープンラックを使用してスペースを削減する ─────────────── 27 ⑥ゾーニングを考慮したケーブリング設計 ────────────────── 28 ⑦ケーブルの階層化 ──────────────────────────── 29データセンター・サーバールーム配線のポイントⅡ
Page 8:7 データセンター配線構築・施工のポイント ①成端済みのケーブルを使用する ────────────────────── 30 ②再利用可能な結束バンドを使用する ──────────────────── 31 ③ブッシングを使用したケーブルの保護 ─────────────────── 32 ④プラグパックを使ったパッチコードの接続 ───────────────── 33 ⑤ノイズ対策を施したケーブルを使用する ────────────────── 34 ⑥高速通信に対応したケーブルを使用する① ───────────────── 35 ⑦高速通信に対応したケーブルを使用する② ───────────────── 36 ⑧サポートバーを使い成端部分への荷重を防ぐ ──────────────── 37 ⑨無線LANアクセスポイントの保護 ──────────────────── 38 データセンターの熱・温度対策のポイント ①巾着やブーツを使用したサーバーラックの温度対策 ───────────── 39 ②ブランクパネルを使用した熱対策 ───────────────────── 40 ③ツールレスブランクパネルを使用する ─────────────────── 41 ④シェードタイプのブランクパネルを使う ────────────────── 42 ⑤ToRスイッチの熱対策 ───────────────────────── 43 ⑥大型スイッチの熱対策 ────────────────────────── 44
Page 9:BeforeAfter8ケーブルの余長処理をスプールを使って適切に行なうことで、ケーブルの巻きだめや垂れ下がった状態の抑止に大きな効果があるだけではなく、撤去時や障害時の切り分けなど作業性が改善します。LANケーブルの余長があまり出すぎないように、適切な長さのケーブルを使うことが大切ですがそれでも余長が出てしまう場合があります。その場合はケーブルスプールを使うことで、余長をきれいに処理することができます。スプールを適切に利用すれば、撤去などの際にも1本づつきちんと取り出すことができるようになり、撤去時や障害時の切り分け時など、作業性が非常に高まります。データセンターでラック内ケーブルの余長の処理に困ってしまうことがよくあります。そのまま丸めてラックに押し込めたりすると扉が閉まらなくなったり、管理できなくなりネットワーク障害の原因になる可能性が出てきます。スプールを使用したケーブリングデータセンターの配線整理のポイント①Ⅱ
Page 10:BeforeAfter9パッチパネルとケーブルマネージメントをセットで使うことで、運用性の高いきれいな配線をすることができます。ケーブルマネージメントの併用は、パッチパネルを使用する際の基本的なポイントになります。ケーブルマネージメント ケーブルマネージメントフラット型のパッチパネルを利用する際、ケーブルマネージメントを併用することで、パッチコードを左右に振り分けることが容易になり、管理性や運用性を高めることができるようになります。また、ケーブルマネージメントを使うことで、ケーブルにかかるテンションがコネクター部分に直接かからなくなるためコネクター部の接続不良防止にもなります。データセンターなどでパッチパネルを単体で利用すると、下に設置したパネルのポートにケーブルが覆いかぶさってしまい作業が困難になります。そのまま運用を続けていると、ケーブルが絡まってしまったり、撤去の際に誤抜してしまいネットワークをダウンさせてしまう可能性があります。ケーブルマネジメントを使ったケーブリングデータセンターの配線整理のポイント②Ⅱ
Page 11:BeforeAfter10アングル型のパッチパネルを使い高密度の配線を行なった場合、一般の高密度パッチパネルに比べてケーブルの抜き差しが容易になり作業性が良くなります。さらに、スペースも削減することができます。アングル型パッチパネルアングル型のパッチパネルを使用すれば、ケーブルマネージメントを使わなくても、左右へパッチコードをきれいに振り分ける事が可能となり、高密度実装においても抜き差しが容易になります。またケーブルマネージメントなしで管理できるため、フラット型のパッチパネルのおよそ半分のスペースで同数のポートを実装する事が可能となります。データセンターで多く使われているパッチパネルは、実装密度を高めるために1U(ユニット)に48ポートの高密度タイプなどを利用する事があります。抜き差しの多い運用の場合、高密度タイプだと作業性が低くなり、誤抜の原因になる事もあります。また、実装密度を高めるためケーブルマネージメントを使用しないと、ラック内のケーブルが煩雑になってしまい管理不能になってしまうケースもあります。アングル型パッチパネルを使用したケーブリングデータセンターの配線整理のポイント③Ⅱ
Page 12:BeforeAfter11アングル型パッチパネルとケーブルフィンガーを合わせて使用することで、高密度で運用性の高い配線をすることができます。さらに、ケーブルフィンガーは通常のマネージメントと違いラックスペースを消費しない利点があります。アングル型パッチパネルケーブルフィンガーアングル型のパッチパネルを利用して高密度実装しても、ケーブルをうまく固定することができないと左右に振り分けたケーブルが下のパネルに覆いかぶさってしまいます。そのまま運用を続けると、ポートが見えなくなってしまい、誤抜の原因になったり、絡まってしまい撤去が困難になってしまう場合があります。アングル型のパッチパネルは、高密度実装には欠かせないアイテムです。快適な運用のためにはアングル型のパッチパネルと合わせてケーブルフィンガーなどのケーブルをきちんと左右に振り分けてひっかけるためのパーツを併用すれば、きれいに配線することができます。ケーブルフィンガーを用いたケーブリングデータセンターの配線整理のポイント④Ⅱ
Page 13:BeforeAfter12ケーブルが多く集まるネットワーク機器を搭載する場合、ケーブルのキャパシティが低いラックを使用するとケーブルが溢れ運用が困難になります。専用ラックを利用することで、ケーブルの整理が容易になり、高い運用性と信頼性が確保できます。これではいかん!W=800mmのネットワーク専用ラックを使用する事により、運用性やネットワークの信頼性がより高まります。大型スイッチのように、ケーブルが集中して集まる機器を収容する場合、ラックのサイズ(横幅)を十分確保する事が大切です。ラックを用途に合わせて選定を行うことが重要です。ケーブル収容量が小さいラックに大型スイッチを搭載すると、モジュールが増えケーブル本数が多くなるにつれ配線が煩雑になり、最終的にはケーブルが溢れだしてきてしまうケースがあります。このような状態では美観を損ねるだけでなく、作業性も悪く、またケーブルのダメージやエアフローの悪化、誤抜線によるシステムダウンなど、障害が発生するリスクが高まります。ネットワーク専用ラックを使用したケーブリングデータセンターの配線整理のポイント⑤Ⅱ
Page 14:BeforeAfter13オフィスや会議室でもケーブルを整理しないと断線などで通信障害が発生することがあります。スパイラルラッピング、ネットチューブなど電線保護材を使用することで、LANケーブルをすっきりした状態で維持でき、断線のリスクを低減することができます。ネットチューブ使用例ネットチューブパンラップパンラップ、ネットチューブなど電線保護材を使用することで、ケーブルが常にきれいに整理された状態になり、ケーブルが保護されるので断線が起こりにくくなり安全にネットワークを使用することができます。オフィスや会議室の机の下にあるLANケーブル類をまとめずに配線するとグチャグチャになってしまいます。この状態で使用していると見栄えが悪いだけではなく、椅子や足で踏んで断線し、トラブルにつながるケースがあります。電線保護材を使用してケーブルを整理するデータセンターの配線整理のポイント⑥Ⅱ
Page 15:BeforeAfter14ミスが起こりやすくなる高密度実装では、隣接するケーブルを誤って抜いたりファイバーコードを折ってしまうなど運用時のちょっとした無理が大きなリスクにつながります。専用のツールを使う事でミスをなくした安定した運用が可能になります。コネクター取外し用の専用工具を使用する事で、配線が高密度になっているパッチパネルでも、ケーブルの抜き差しが容易になり、安全で確実に作業をする事ができます。高密度実装していたパッチパネルのポートの場合、パッチコードの抜き差し時に手が入りにくく作業しにくい場合があります。無理に抜こうとすると、誤ったポートを抜いてしまったり隣のケーブルに触れてしまい通信障害を起こしてしまう可能性があります。専用工具を使ったケーブルの取り外しデータセンターの配線整理のポイント⑦Ⅱ
Page 16:BeforeAfter15高密度実装に対応できるサーバーラックを使用することにより、ケーブル本数が多くなってもきちんとしたケーブルマネージメントが可能になり、作業効率の向上はもちろん、熱だまりや作業ミスによるシステムダウンを減少させることができます。何とかならんかデータセンターやサーバールームのサーバーラックは、益々高密度になってきています。サーバー台数が増えるにつれ、LANケーブルや電源ケーブルがラックの背面でグチャグチャになってしまい、通気性が悪く作業性も悪化し、作業ミスによるシステムダウンを起こす恐れが高まります。サーバーを高密度に実装する場合、縦型のパッチパネルやケーブルマネージメントなどの取り付け可能なサーバーラックを使用することにより、サーバーを高密度実装した際もラック内の配線をきちんと管理することができます。サーバー専用のラックを使用するデータセンターの配線整理のポイント⑧Ⅱ
Page 17:BeforeAfter16LANケーブルの本数が多い場合や狭く見えにくい場所などには、回転ラベルを使う事で、識別を容易にし、ケーブルへの負担を軽減することができます。また、誤ったケーブルの抜き差しを防止することができます。これなら簡単に読めるな!回転ラベルを使う事により、ラベルの表示面だけを回したり、手元側へずらしたりすることが可能になります。ケーブルへの負担をかけずに容易に識別する事ができます。ケーブルの行き先を表示するためにラベルを付ける場合、ケーブルの本数が増えてくると表示面が裏側になってしまったり他のケーブルが覆いかぶさったりして見えにくくなってしまう事が良くあります。また、表示面を無理に見ようとして、ケーブルをねじったりすることで、接続不良を起こしてしまう可能性があります。回転ラベルを使用したケーブル識別データセンター運用上のセキュリティポイント①Ⅱ
Page 18:BeforeAfter17手書き用セルフラミネートタイプのマーカーテープはラベリング作業を簡単に行えるため、ラベリングや更新漏れを防ぐことができ、障害時や移設作業時などの行き先確認の手間や、誤抜による障害を減らすことができます。さらに記入面の保護ができるため記入面がこすれたりして消える心配がありません。データセンターやサーバールームでの配線作業時の行先表示ラベル印刷は手間がかかるため、ラベリング作業がおろそかになりがちです。ラベリングや表示の更新漏れがあると、行き先がわからず障害切り分けに手間がかかり、ダウンタイムを増大させたり、移設作業時の手間を増やしてしまいます。手書き用マーカーテープを使うことにより、ちょっとした配線などの少ない枚数のときラベリングを簡単に行うことができ、手間がかかりません。またセルフラミネートタイプのマーカーは記入面の保護ができ、長期間の表示品質保持が可能です。手書きラベルを使用したケーブルの識別データセンター運用上のセキュリティポイント②Ⅱ
Page 19:BeforeAfter18旗型ラベルなど、ケーブルに合ったラベルを使用する事で、作業時の視認性も高まり、ミスや不要な手間を無くす事が出来ます。ラベルによる接続情報の表示は、障害時の対応や変更作業などの作業効率化とリスク低減に役立ちます。旗型のラベルを使う事で、ファイバーコードのような細い線でもきちんと表示を識別でき、接続情報を表示する事が出来ます。これにより、全てのケーブルに正確な情報をきちんと表示する事ができ、安定したオペレーションが可能になります。データセンターやサーバールームで使用されるファイバーコードは、非常に細い線のためラベルを巻きつけると表示が読めなくなるのでラベルを付けないまま運用してしまいがちです。行き先表示がないままパッチオペレーションを行っていると、移設・変更時や、障害切り分けに思わぬ手間やリスクが発生し、重大障害にもつながりかねません。旗型ラベルを使用したケーブルの識別データセンター運用上のセキュリティポイント③Ⅱ