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独自のセンタユニット構造に加えて、豊富なオプション・特形仕様にて お客様のご要望にお応えします。
・パワーロックで締結したい。
・ポンプ規格のAPI610に準拠したカップリングを使用したい。
・スペーサを軽量化したい。
・ロングスペーサの回転限界を超えるのですが…
・軸以外の回転体と連結したい。
・ブレーキディスクを取付けたい。
・インバータモータ等からの電流による軸受の電食を防止したい。
・クリーンルームや屋外などの環境に合わせたい。
・スペーサ間に装置を取付けたい。
・ロングスペーサを縦形で使用したい。
・過負荷保護の機能が欲しいのですが…
関連メディア
このカタログについて
ドキュメント名 | つばきエクトフレックスカップリング NERシリーズ 特形事例集 |
---|---|
ドキュメント種別 | 事例紹介 |
登録カテゴリ | |
取り扱い企業 | 株式会社椿本チエイン (この企業の取り扱いカタログ一覧) |
この企業の関連カタログ
このカタログの内容
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エクトフレックス®カップリング
NERシリーズ
特形事例集
オプション対応 特形仕様
Option compliant Special specification
標準仕様
Standard specification
その問題、つばきが解決します!
独自のセンタユニット構造に加えて、豊富なオプション・特形仕様にて
お客様のご要望にお応えします。
Page2
エクトフレックス®NERシリーズの特長
センタユニットによる抜群の取扱性 豊富な軸穴加工短納期サービス
ディスク・スペーサ一体化構造により現場での心出し後の面倒な 軸穴径公差 9種類 止ネジ位置 9種類
ディスク組立作業を不要にしました。
F7・G7・H7・JS7・P7・ D0 D1 D2
取付け取外しはセンタユニットとハブ間のボルト脱着のみです。 90°
M7・N7・K7・R7
軸穴径 1mm単位 D3 D4 D5
120°
120° 90°
キー溝公差 4種類
D6 D7 D8
新JIS Js9 ・ 新JIS P9 120°
旧JIS E9 ・ 旧JIS F7
90° 90°
120°
ハブ 図面もPDF・2D・3Dを取り揃えており、設計工数が削減できます。
センタユニット 納期は全ての組合せで5日間。 価格も一律です。
ださい。
まずはお
聞かせく
つばきだからできる
つ
ば
き 1 2
の新提案
パワーロック®仕様 API610 11版準拠品
オプション サーボモータ等のノンバックラッシ 抜群の取扱い性はそのままに、
・ 用途に最適。軸穴径に合わせた ポンプの規格API610も準拠します。
特形仕様例
最適な組合せをご提案します。
P3へ P4へ
3 4 5
CFRPスペーサ仕様 危険速度回避仕様 フランジ取付仕様・ハブ取付仕様
質量はスチールの1/3で冷却塔等 長尺スペーサを高速回転で使用 軸以外の回転体とも直接連結が
の高所での作業に最適。 する用途に最適です。 可能です。
P5へ P5へ P6へ
1
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大きな伝達能力で 組付作業時間を半減 ノンバックラッシで長寿命
コンパクトな選定が可能 NERシリーズはセンタユニット構造により バックラッシが無くねじり剛性が高いた
現場作業は心出し後、ハブ めサーボモータによる位置決め装置にも
従来シリーズに比べ、大幅なトルクアップ とセンタユニットを位置決 適しています。
が実現し、サイズダウンが可能になります。 めボルト、六角穴付きボル 摺動部が無いため無潤滑で長期間ご使用
大幅なトルクアップ トを小形のトルクレンチの いただけます。
160 みで組付けが完了します。 組付動画は
ト
ル140 コチラをご覧ください。
ク
/120 組付時間の比較
外 大きな軸穴径に対応
径100
(%)80 従来品
センタユニットの採用により、従来品に比べ
0
従来品 他社 NER NER 最大軸穴径を大きく取ることが可能です。
シリーズ シリーズ これにより軸径選定によるサイズアップ
外径を同じとしたときのトルク比較 組付時間は
500kW at 1450rpm選定時(sf≧2.0) 半減できます。 の問題から解放されます。
ソリューション
Solutionがここにあります。
6 7 8
ユニットフランジ拡大仕様 電気絶縁仕様 耐環境仕様
センタユニット部にディスクブレー インバータモータ等からの電流に クリーンルームや屋外環境に合わ
キ等を取付けが可能になりディスク よる軸受の電食を防止します。 せた仕様を納入します。
ブレーキ交換作業が容易になります。
P7へ P8へ P8へ
9 10 11
スペーサ分割仕様 縦形仕様 過負荷保護機器付き
スペーサ部にトルクメータ等の センタユニット構造はそのままに、 機械式過負荷保護機器とドッキング
回転機器を取付け可能です。 軸端間距離(DBSE)最大6000mm が可能です。
まで対応可能です。
P9へ P10へ P10へ
2
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お客様のご要望
1 パワーロック®で締結したい。
つばきが パワーロック仕様
解決 ▶パワーロックをハブ内に入れることで、軸方向にコンパクトな設計が可能です。
TSUBAKI Solution ▶つばきの豊富なラインアップから軸径・トルクに合わせた最適なパワーロックをご提案。
▶取付方向はハブの内側と外側のどちらでも選択可能です。
内側取付 外側取付
パワーロック付き
(取付位置は軸端側と外側の双方が選択可能です)
NERシリーズ │ パワーロックとの組合せおよび伝達トルク一覧[N・m]
]
形 番 許容トルク ボス径 軸穴径[mm
[N・m] [mm] 25 28 30 32 35 38 40 42 45
NER59W 590 84 343 432 515 549 590 590
形 番 許容トルク ボス径 軸穴径[mm]
[N・m] [mm] 35 38 40 42 45 48 50 55 60
NER93W 930 105 678 921 930 930 930
]
形 番 許容トルク ボス径 軸穴径[mm
[N・m] [mm] 45 48 50 55 60 65
NER230W 2,300 117 1,090 1,390 1,700 1,860 2,180 1,960
形 番 許容トルク ボス径 軸穴径[mm]
[N・m] [mm] 60 65 70 75 80 85
NER360W 3,600 137 2,180 2,360 3,120 3,350 3,600 3,600
形 番 許容トルク ボス径 軸穴径[mm]
[N・m] [mm] 70 75 80 85 90
NER630W 6,300 163 3,750 4,030 5,010 5,320 6,300
形 番 許容トルク ボス径 軸穴径[mm] …KEシリーズ
[N・m] [mm] 85 90 95 100 …KEシリーズ 低面圧仕様
NER850W 8,500 184 5,320 7,450 7,860 8,290 …TFシリーズ
※ガイド部付きの場合です。
※その他シリーズとの組合せについては、都度ご相談ください。
※上記以外にもハブ長さを短くしたコンパクト仕様など、ご要望に合わせた仕様でのご提案が可能です。
3
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お客様のご要望
2 ポンプ規格のAPI610に準拠した
カップリングを使用したい。
つばきが API610 11版準拠品
解決 ▶つばき独自の構造により圧縮ボルト無しでユニット部を挿入可能です。
TSUBAKI Solution ▶圧縮ボルト不要で直接挿入でき、初期の組立工数削減のみならず、周辺部品のメンテ
ナンス時におけるセンタユニットの脱着工数も削減します。
▶エコノミーかつ短納期であるAPI610 10版準拠品も対応可能です。
従来構造のセンタユニット NERシリーズ センタユニット
圧縮状態 ボルトでの
圧縮が必要
つばき独自の構造により
圧縮前 圧縮ボルト 圧縮ボルト無しでユニット部を挿入可能
NERシリーズ │ API610準拠品 伝動能力表
許容 最高 フランジ面間寸法 最大 軸方向 許容ミスアライメント
形 番 トルク 回転速度 DBSE 下穴径
[N·m] [r/min] [mm] [mm] 軸穴径 バネ定数 偏角 偏心 エンドプレイ
[mm] [N/mm] θ[deg] [mm] [mm]
NER59W 590 3600 100, 127, 140, 180, 200 20 48 350 1.4 0.7 ±1.4
NER93W 930 3600 127, 140, 180, 200 20 69 380 1.4 0.9 ±1.4
NER230W 2300 3600 140, 180, 200 25 77 1020 1.0 0.7 ±1.0
NER360W 3600 3600 180, 200 30 101 585 1.0 0.9 ±1.2
NER630W 6300 3600 180 35 125 945 1.0 0.9 ±1.6
NER850W 8500 3600 200 40 145 975 1.0 1.0 ±1.8
※最大軸穴径はハブ端面タップ付きの場合です。不要な場合は最大軸穴径を超える製作も可能です。
※フランジ面間寸法は上記以外でも 1mm単位の指定による製作が可能です。(最大300mmまで)
4
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お客様のご要望
3 スペーサを軽量化したい。
つばきが CFRPスペーサ仕様
解決 ▶ステンレスにも勝る耐食性を有しながら質量はスチール製の1/3と超軽量。
(質量比はNER210W-J2000の場合)
TSUBAKI Solution
▶冷却塔等での高所作業が簡単になり、搬送時もらくらくです。
関連ソリューションの紹介 │ 工業用冷却塔
ファン径の大きい冷却塔の場合、ファンを
駆動するモータと減速機の間には、エクト
フレックスカップリングのロングスペーサ
タイプが最適です。距離のある軸間を潤滑
不要でフレキシブルに連結します。
NERシリーズ CFRPスペーサ仕様
エクトフレックス®カップリング NER230Wスペーサ質量比較
CFRPスペーサ仕様 (ハブ面間距離2000mm時)
スペーサパイプ部にはCFRP(炭素繊維
強化プラスチック)を採用し腐食対策と
同時に大幅な軽量化を実現しました。 質量が センタユニット構造のNER
1/3 シリーズと組合せると、高所で
取付容易なNERシリーズとディスク交換 足場の悪い据付け現場でも容易に取付可能
容易なNEFシリーズが選べます。 です。ステンレス仕様も製作可能です。
スチール製 CFRP製
お客様のご要望
4 ロングスペーサの回転限界を超えるのですが…
つばきが 危険速度回避仕様(CFRPスペーサ・スチールスペーサ)
解決 ▶バランスが良く、軽量なCFRPスペーサにて回避可能です。
TSUBAKI Solution ▶スチール製の場合はスペーサ外径を変更し、質量を増やした仕様を製作可能です。
CFRP製スペーサ スチール製スペーサ
5
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お客様のご要望
5 軸以外の回転体と連結したい。
つばきが フランジ取付仕様・ハブ取付仕様
解決 ▶ハブやフランジの代わりに直接取付けることができます。
TSUBAKI Solution ▶用途に応じてフランジ取付仕様とハブ取付仕様をお選びいただけます。
関連ソリューションの紹介 │ 自動車試験装置
自動車試験装置のように、軸以外のものと固定する場合には、
ハブを外してセンタユニットとのフランジ取付が可能です。
※詳しくは当社までご相談ください。
フランジ取付タイプ
フランジ取付
フランジ取付仕様 ハブ取付仕様
▶センタユニット部のフランジを軸以外の回転体に直接 ▶ハブを軸以外の回転体に直接取付けることが可能です。
取付けることが可能です。 ▶センタユニットのみを脱着可能で、試験機など接続
▶直接取付けることにより全長寸法がコンパクトになります。 機器が変更になる用途に最適です。
6
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お客様のご要望
6 ブレーキディスクを取付けたい。
つばきが ユニットフランジ拡大仕様
解決 ▶ブレーキディスクをユニットフランジに取付けることにより、ブレーキディスク交換時に
ハブは軸に取付けたまま、センタユニットのみを取外し、ブレーキディスクの交換が可能
TSUBAKI Solution
になります。
関連ソリューションの紹介 │ ロールワインダー
ロールの回転を保持する為にブレーキディスクを
取付けた際に、従来はリーマボルト・Uナットを
緩める必要がありましたが、NERシリーズはセンタ
ユニットごと取外すことができるため、交換作業が
簡単になります。
ブレーキディスク ユ
(お客様にてご用意ください) ニ
ッ
ト
ご
と
取
外
せ
特形ユニットフランジ ま
(ご要求の寸法にて製作します) す
。
7
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お客様のご要望
7 インバータモータ等からの電流による
軸受の電食を防止したい。
つばきが 電気絶縁仕様
解決 ▶絶縁抵抗値1MΩ以上
TSUBAKI Solution ▶スペーサは全品組立後、耐電圧・絶縁テスト実施(JIS C 8201-1に準拠)
▶スペーサは任意の長さにて製作可能です。
絶縁プレート
絶縁ボルトセット
お客様のご要望
8 クリーンルームや屋外などの環境に合わせたい。
つばきが ステンレス仕様
解決 ▶全部品にステンレス材を使用しており、耐食性に非常に優れています。
TSUBAKI Solution ▶摩擦によりトルク伝達を行いますので、部品同士の摺動がなく、摩耗粉の心配がありません。
無電解ニッケルメッキ仕様
▶ステンレスと比較してコストパフォーマンスに優れているため、幅広い用途でお使い
いただけます。
▶膜厚が均一で剥離しにくいため、見た目も美しくお使いいただけます。
CFRPスペーサ仕様
▶上記2タイプに耐食性に優れたCFRPスペーサを加えることも可能です。
▶スチール製と比較して非常に軽量のため、取扱いも楽になります。
8
Page10
お客様のご要望
9 スペーサ間に装置を取付けたい。
つばきが スペーサ分割仕様(ハブユニット仕様)
解決 ▶トルクメータ等をスペーサ部に取付けることにより、脱着作業が簡略化されます。
TSUBAKI Solution
関連ソリューションの紹介 │ トルクメータを用いた試験装置
従来品
トルクメータを軸から取外す場合… リーマボルトが大きく締付作業が大変
(締付トルク470N・m~670N・m)
トルクメータ
ワッシャやUナットの下落で
部品紛失のリスクがある
脱着時に重量物を動かす必要があり
手間がかかる
NERシリーズ
ハブユニット仕様が解決します!
トルクメータ
小さなボルトによる締結でOK!
※締付トルクが従来の1/30~1/10
ハブユニット(組立済) ハブユニット(組立済)
このボルトを外すだけで… ▶工具1本で簡単取付!
▶脱着時の部品点数が大幅減!
トルクメータの ▶作業時間・員数の大幅減!
脱着可能!
時間短縮・効率UP!
9
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お客様のご要望
10 ロングスペーサを縦形で使用したい。
つばきが 縦形仕様
解決 ▶センタユニット構造はそのままに、軸端間距離(DBSE)最大6000mmまで対応可能。
TSUBAKI Solution ▶CFRPスペーサの場合、大幅な軽量化が可能となり、組付性が向上します。
天側 軸長さに合わせた
軸穴加工を行います。
スラストサポータ付き
軽量化になる
CFRP製スペーサも製作可能です。
地側
お客様のご要望
11 過負荷保護の機能が欲しいのですが…
つばきが 過負荷保護機器付き
解決 ▶NERの機能はそのままに、過負荷時に
機械的に装置を保護する機械式過負荷
TSUBAKI Solution
保護機器を取付けた仕様を製作可能です。
▶機械式過負荷保護機器は機能別にお選び
いただけます。
NERシリーズ 過負荷保護機器
10
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伝動能力表
許容 最高 方向 許容ミスアライメント
形 番 トルク 回転速度 下穴径 キー溝 軸
[ [ 最大
mm] 軸穴径 バネ定数 偏角 偏心[mm] エンドプレイ
N·m] [r/min] [mm] [N/mm] θ[deg] スペーサタイプ ロングスペーサタイプ [mm]
NER59W 590 14900 20 65 350 1.4 0.7 (J-44.4)×tan½θ ±1.4
NER93W 930 12500 20 85 380 1.4 0.9 (J-50.6)×tan½θ ±1.4
NER230W 2300 11500 25 90 1020 1.0 0.7 (J-58.8)×tan½θ ±1.0
NER360W 3600 9700 30 105 585 1.0 0.9 (J-70.0)×tan½θ ±1.2
NER630W 6300 8000 35 125 945 1.0 0.9 (J-76.4)×tan½θ ±1.6
NER850W 8500 7300 40 145 975 1.0 1.0 (J-86.6)×tan½θ ±1.8
寸法表
01 02 01 03 04
ス ペ ー サ タ イ プ
01 ハブA
02 センタユニット
03 位置決めボルト
B J B 04 六角穴付ボルト
A
単位[mm]
形 番 全長 ハブ長さ フランジ面間距離 ボス径 外径 質量 慣性モーメント
A B J H K [kg] [kg·m2]
NER59W 240 70 100 84 108 6.2 0.010
NER93W 297 85 127 105 129 10.6 0.026
NER230W 330 95 140 117 140 15.6 0.045
NER360W 410 115 180 137 166 26.1 0.105
NER630W 450 135 180 163 199 40.2 0.240
NER850W 500 150 200 184 220 53.5 0.400
01 02 01 03 04
ロングスペーサタイプ
01 ハブA
02 センタユニット
03 位置決めボルト
B J B 04 六角穴付ボルト
A
単位[mm]
形 番 フランジ面間距離 キー溝 ハブ 質量諸元 慣性モーメント諸元
下穴径 最大 全長 長さ ボス径 外径
J 軸穴径 A H K Wk G
B W 1
1 [kg] [ Gk
kg·m2]
J ~6000
NER59W 20 65 70 84 108 6.31 6.15 0.00649 0.0101
JS 127, 140, 180, 200
J ~6000
NER93W 20 85 85 105 129 9.25 9.87 0.0131 0.0247
JS 140, 180, 200
J ~6000
NER230W 25 90 2B+J 95 117 140 16.1 31.9 0.0523 0.0407
JS 180, 200
J ~6000
NER360W 30 105 115 137 166 18.6 25.8 0.0742 0.0983
JS 200
NER630W J ~6000 35 125 135 163 199 35.5 35.8 0.185 0.208
NER850W J ~6000 40 145 150 184 220 35.5 46.3 0.185 0.353
ロングスペーサタイプの概略質量、慣性モーメントは次式を用いて計算します。(最大軸穴径のとき)
質量[kg]=( W1/1000)× J + Wk 注)1. ロングスペーサタイプは受注生産品です。
慣性モーメント[kg・m2]=( G1/1000)× J + Gk 2. ご注文の際はJ寸法(フランジ面間距離)をご指定ください。
3. 高速でのご使用、あるいは特にJ寸法が長い場合は、バランス調整が必要になることがあります。
J:フランジ面間距離[mm]、W1、Wk、G1、Gkには上表の定数を代入します。 また危険速度のチェックをする必要がありますので、12頁の表3でご確認ください。
11
H
K
H
K
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選 定
1.補正トルクの計算
1-1. サーボモータとの連結の場合 表1. 使用係数(SF) サーボモータの場合
サーボモータの最大トルクに対して、負荷の種類に応じて表1 負荷の種類 一様な負荷 中程度の変動負荷 激しい変動負荷
の使用係数(SF)を乗じ、補正トルクを求めます。
使用係数(SF) 1.2 1.4 1.5
1-2. 汎用電動機等との連結の場合 表2. 使用係数(SF) 汎用電動機の場合
以下の計算式で求めた負荷トルクに対し、負荷の種類に応じ 原動機の種類
て表2の使用係数(SF)を乗じ、補正トルクを求めます。
負荷の種類 汎用電動機、ガスタービン エンジン
60000×T = P
2π×n{ T = 97 4×P
慣性モーメント 慣性モーメント
n } が小さい場合 が大きい場合 4気筒 6気筒 8気筒
一様な負荷 1.5~1.75 1.75~2.0 2.5~4.0 2.0~2.5 1.5~2.0
T’= T × SF 中程度の変動負荷 2.0~2.5 2.5 ~3.0 4.0~5.0 2.5~3.5 2.0~3.0
T = 負荷トルク N・m{kgf・m} 激しい変動負荷 3.0~4.5 4.5 ~6.0 4.5~5.5 3.0~4.0 2.5~3.5
P = 伝達動力 kW ※衝撃負荷がかかる場合は、原動機が出しうる最大トルクに対し、
n = 回転速度 r/min 1~2.5の衝撃係数を乗じ、補正トルクとしてください。
T’= 補正トルク N・m{kgf・m}
2.軸 径
取付軸がカップリングの取付可能軸径範囲に入っていることを確認してください。
3.ロングスペーサタイプの回転限界
ロングスペーサタイプを高速で使用される時、共振点を避けるため、回転速度をチェックする必要があります。
ロングスペーサタイプを選定される時、各形番におけるJ寸法、回転速度が限界内にあるかチェックしてください。
使用回転速度が記載の数値を超えるときは形番をあげて選定する必要があります。
下記範囲外の場合や形番アップができない時は、対策としてスペーサ重量を増やした「ロングスペーサ高速仕様」が製作可能です。
表3. 限界ロングスペーサ長さ一覧(J寸法) 単位[mm]
使用回転速度
1200 1000 900 750 720 600 500 400 300 200 150
形 番 [r/min] 3600 2000 1800 1500
NER59W 1470 1960 2070 2260 2520 2750 2900 3170 3240 3540 3870 4330 4990
NER93W 1600 2130 2240 2450 2730 2980 3140 3440 3510 3840 4200 4690 5400
NER230W 1930 2560 2700 2950 3290 3590 3790 4140 4220 4620 5060 5650
NER360W 2080 2760 2910 3180 3540 3870 4080 4460 4550 4980 5440
NER630W 2230 2960 3110 3400 3790 4140 4360 4770 4870 5330
NER850W 2240 2970 3120 3410 3800 4160 4380 4780 4880 5340
4.前項1~ 3を満足するエクトフレックスカップリングを、ご希望のタイプが記載されている
頁の伝動能力表からお選びください。
12
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取 扱
エクトフレックスカップリングNERシリーズに関する一般取扱いについて記載しています。詳細につきましては、製品に添付しています
取扱説明書をご参照ください。
1.ハブの軸への取付け
注意事項
※1 カップリングの構成部品を、取扱説明書の構成部品リストと照合してください。
※2 センタユニットは工場で最適に組立てています。分解せずにそのままご使用ください。
※3 センタユニットには、特に軸方向に大きな力が作用しないようにしてください。
ディスクが撓んだ状態で固定されてしまい、性能を損なう恐れがあります。
取付手順
① 駆動軸・被動軸・ハブ内径にカエリ、傷、汚れ、錆等がないか確認し、ゴミや油分を拭きとってください。
② 各々の軸にハブを取付けてください。しまりバメの場合は加熱油(150℃以下)でハブを均一に加熱し、軸上の所定の位置に素早く取付け
てください。
③ ハブのフランジ面間寸法は、次項「2.心出し①フランジ面間寸法( J)の調整」を参照してください。
2.心出し
カップリングの最初の心出し精度が高ければ高いほど、使用中に発生する偏心回転応力を抑えることができます。軸受の摩耗、据付面の沈下、
温度による状態変化、振動等による使用中の変化が、お客様の機器とカップリングの寿命を短くすることになります。定期的に、以下の
手順に従って調整を行ってください。
J θ
フランジ面間寸法 偏角 偏心
カップリングのフランジ面間寸法誤差、許容偏角、偏心は相関関係にあり、一方が増加すると一方が減ずるため同時に考慮する必要があります。
下記の推奨値以下に最初に心出しを確実に行ってください。
① フランジ面間寸法(J)の調整 表1.心出し推奨値/標準スペーサ
センタユニットの全長を測定し、その値をJ寸法としてください。 心出し推奨値
(部品公差の組合せ具合によって、センタユニットの全長が基準値よりも長くなっ
形 番 偏角
偏心 フランジ面間
たり短くなったりすることがあります。その場合、図面基準寸法にてJ±0.5㎜以内に θ T.I.R. ε[ 寸法
mm]
ハブをセットしてもセンタユニットが組込みにくいことがあります。)J寸法を90度毎 [deg][mm] [J mm]
に4ヵ所測定し、その平均値がJ±0.5㎜以内となるようハブの位置を調整してくだ NER59W 0.35° 0.33 0.18 ±0.5
さい。駆動軸、被動軸が段付きシャフトの場合は、調整代が制限される場合があり NER93W 0.35° 0.39 0.22 ±0.5
ますのであらかじめJ寸法が調整可能なように配慮ください。 NER230W 0.25° 0.31 0.18 ±0.5
NER360W 0.25° 0.36 0.22 ±0.5
② 偏角(θ)の調整 NER630W 0.25° 0.43 0.22 ±0.5
(a)図のようにダイヤルゲージを片側ハブに固定し、 J
ノギスまたはメジャーで測定 NER850W 0.25° 0.48 0.25 ±0.5
そのハブを回転させダイヤルゲージの最小読みを見
つけ、ゼロにセットしてください。 表2.心出し推奨値/ロングスペーサ
(b)ダイヤル側のハブを360度回転させ、偏角の数値を 心出し推奨値
読み取ってください。
形 番 偏角 偏心 フランジ面間
(c)ダイヤルゲージの読みが表1の偏角推奨値の範囲に θ T.I.R. (算出式) 寸法
入るように機器をシム等で移動させて調整してくだ J [deg][mm] ε[mm] [J mm]
さい。 NER59W 0.35° 0.33 (J-44.4)×0.31×10-2 ±0.5
NER93W 0.35° 0.39 (J-50.6)×0.31×10-2 ±0.5
③ 偏心(ε)の調整
NER230W 0.25° 0.31 (J-58.8)×0.22×10-2 ±0.5
(a)図のようにハブフランジにダイヤルゲージを取付
NER360W 0.25° 0.36 (J-70.0)×0.22×10-2 ±0.5
け、そのハブを回転させてダイヤルゲージの最小読
NER630W 0.25° 0.43 (J-76.4)×0.22×10-2 ±0.5
みを見つけ、ゼロにセットしてください。
NER850W 0.25° 0.48 (J-86.6)×0.22×10-2 ±0.5
(b)ダイヤルゲージで固定している側のハブを360度
回転させ、偏心の数値を読み取ってください。 偏角と偏心の関係
(c)ハブの外周部のフレが、ハブのキリ穴部分で、異常 100%
にフレる場合があります。これは、キリ穴部分を
加工する際、フランジが外周方向にふくらんだため
ですので、その部分を避けて読み取ってください。 50%
(d)ダイヤルゲージの読みが表1または表2の偏心推奨
値の2倍以内の範囲に入るように機器をシム等で
移動させて調整してください。 0% 50% 100%
(e)偏心の調整のため、機器を移動させた場合には、 偏心
再度、偏角の調整を行ってください。
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θ
ε
偏角
ε
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3.センタユニット取付け
① 取扱説明書の構成部品図を参照の上、センタユニットをハブに取付けてください。
ハブ ハブ 合マーク(線)
ハブ外周とセンタユニット外周の各2ヵ所(片側)に合マーク(線)があります。
センタ これらが一致する位相としてください。
ユニット センタユニットに方向性はありませんので、左右どちら向きでも取付け可能です。
図1.センタユニットの取付け
② 位置決めボルトおよび六角穴付ボルトにて、ハブとセンタユニットを固定します。
この時、位置決めボルト(頭部が緑色のボルト)は合マーク(線)部のキリ穴に挿入するようにしてください。他のキリ穴には入りま
せん。位置決めボルト(頭部が緑色のボルト)は、片側で180°対称に2ヵ所使用します。(カップリング1台で4ヵ所)
表3.位置決めボルトおよび
位置決めボルト 六角穴付ボルトの締付トルク
合マーク(線) (頭部が緑色のボルト)
形 番 ボルト 締付トルク
位置決めボルトおよび六角穴付ボル サイズ [N・m]
トは、必ず、表3の『位置決めボルト NER59W M6 14
および六角穴付ボルトの締付トルク』
で締込んでください。 NER93W M6 14
NER230W M6 14
NER360W M8 34
図2. 位置決めボルトおよび六角穴付ボルトの挿入 NER630W M10 67
NER850W M10 67
③ 組立てができましたら、ディスク部にあるディスク保護板を取外してください。
ディスク保護板
ディスク保護板は、片側に2個、
合計4個取付けてあります。
4.点 検
実際の運転に入って1~ 2時間後に、偏角と偏心を再チェックしてください。
その際、位置決めボルトおよび六角穴付ボルトを表3の規定のトルクで再締付けしてください。
また、半年~ 1年毎に部品の異常や位置決めボルトおよび六角穴付ボルトのゆるみがないことを確認してください。
ゆるみのチェックのために据付け後、位置決めボルトおよび六角穴付ボルトとハブへマーキングを入れておくことを推奨します。
その他の部品にも異常がないかチェックしてください。
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2019年4月1日発行 Ⓒ株式会社 椿本チエイン