1/16ページ
カタログの表紙 カタログの表紙 カタログの表紙
カタログの表紙

このカタログをダウンロードして
すべてを見る

ダウンロード
クリップするURLを送る

つばきパワーロック ガイドブック

ハンドブック

パワーロックに関するよくある質問を纏めたQ&A集です。

締結具において圧倒的な品揃えを誇るつばきパワーロック。ご使用中のお客様やこれからご検討予定のお客様でのお困りをこれ一冊で「すべて解決」 します。

関連メディア

このカタログについて

ドキュメント名 つばきパワーロック ガイドブック
ドキュメント種別 ハンドブック
登録カテゴリ
取り扱い企業 株式会社椿本チエイン (この企業の取り扱いカタログ一覧)

この企業の関連カタログ

この企業の関連カタログの表紙
【エラストマーカップリング】アトラフレックス
製品カタログ

株式会社椿本チエイン

この企業の関連カタログの表紙
ケーブルベヤTKR28H52-EX
製品カタログ

株式会社椿本チエイン

このカタログの内容

Page1

パワーロック®ガイドブック ® POWER-LOCK Guide BOOK ご検討段 段 ご採用 ご使用段階 階 階
Page2

お客様のお困りを即座に解決。 つばき パワーロック®ガイドブック 締結具において圧倒的な品揃えを誇るつばきパワーロック。 ご使用中のお客様やこれからご検討予定のお客様でのお困りを これ一冊で「すべて解決」します。 ご検討 設 計 編 Q01~Q19へ( P5~8) 段階 周囲環境編 Q21~Q24へ( P9) ご採用 設 計 編 Q20へ( P8) 段階 取 扱 編 Q25~Q33へ( P10~11) ご使用 取 扱 編 Q34~Q38へ( P11~12) 段階 そ の 他 Q39~Q41へ( P12) 1
Page3

POWER-LOCK® Guide BOOK のQ&A集がさらに充実しました。 パワーロック選定における 4つのポイント ポイント ポイント 1 必要トルクの確認(使用係数込み) 2 軸とボス強度の確認 負荷の状態 使用係数 衝撃のない円滑な負荷 慣性小 1.5 ~ 2.5 軽い衝撃のある負荷 慣性中 2.0 ~ 4.0 大きな衝撃のある負荷 慣性大 3.0 ~ 5.0 ポイント 3 センタリング機能の確認 センタリング機能とは、軸とボスを締結した時に、ボスの振れを抑える機能のことを言います。 パワーロックにはセンタリング機能の有るシリーズと無いシリーズとがあり、無いシリーズの場合はボスにガイド部 (軸とボスとが直接接する部分)を設ける必要があります。 ボス幅 センタリング有り センタリング無し センタリング対象外 KE、 AD-N、 AE、 TF、 AS、 EL SL Ra1.6 EF、 ML、 RE-SS ポイント 4 ボスの移動を許容できるかどうかの確認 パワーロックで締結時、シリーズによりボスが移動します。 ボス移動有り アウタリング ボス移動無し 止め輪 アウタリング 締付 ボス 締付 ボス E(L インナリング押し)、 ボルト KE、 AS、 AD-N、 TF、 ボルト EF、 ML、 E(L アウタリング押し)、 RE-SS(止め輪無し) SL、 RE-SS(止め輪有り) シャフト シャフト インナリング インナリング Webサービスもさらに充実 ※詳細はP13,14・裏表紙をご参照ください。 取付・取外し説明動画 図面ダウンロードサービス( PDF・2D・3D) 2 Ra1.6
Page4

つばき パワーロック®ラインア 広範囲な公差軸に対応 特 長 1 広範囲の公差軸に使用できます。 適 用 軸 径 φ5~φ100 2 内外径比が小さく、コンパクトです。 適 用 軸 公 差 m6, k6, js6, h6~h10※ 3 センタリング機能があります。 ※無電解ニッケルメッキ仕様はh8のみ 4 小径軸にも最適です。 適用ボス穴公差 H8 5 ステンレス仕様、無電解ニッケルメッキ仕様、低面圧 適用表面粗さ Ra1.6 仕様も品揃えしています。 ※軸公差h9, h10の場合は伝達トルクがカタログ値×90%となります。 国際スタンダードモデル 特 長 1 取扱い容易な汎用タイプ。 適 用 軸 径 φ19~φ500(φ320以上は受注生産) 2 大径軸にも最適です。 適 用 軸 公 差 h8 3 ステンレス仕様・無電解ニッケルメッキ仕様やインチ 適用ボス穴公差 H8 サイズも品揃えしています。 適用表面粗さ Ra1.6 高トルク伝達タイプ 特 長 1 ASシリーズの1.5倍~3倍の伝達トルク容量があり 適 用 軸 径 φ19~φ300 ます。 適 用 軸 公 差 h8 2 センタリング機能があります。 適用ボス穴公差 H8 3 ASシリーズと同一内外径です。 適用表面粗さ Ra1.6 4 無電解ニッケルメッキ仕様も品揃えしています。 ASシリーズの鍔付き 特 長 1 センタリング機能があります。 適 用 軸 径 φ19~φ150 2 ASシリーズと同一内外径です。 適 用 軸 公 差 h8 適用ボス穴公差 H8 適用表面粗さ Ra1.6 最も内外径比が小さい 特 長 1 小径ボスに最適です。 適 用 軸 径 φ6~φ90 2 ボルト本数はシリーズ最少です。 適 用 軸 公 差 h8 3 センタリング機能があります。 適用ボス穴公差 H8 4 無電解ニッケルメッキ仕様も品揃えしています。 適用表面粗さ Ra1.6 3 KE series AS series AD-N series AE series TF series
Page5

ップおよび特長 リング形状で最もシンプル 特 長 1 必要とする締結力に応じて最適な設計が可能。 適 用 軸 径 φ10~φ150 2 取付けスペースを取りません。 適 用 軸 公 差 (φ10~φ38)h6/(φ40~φ150)h8 3 コストパフォーマンスに優れます。 適用ボス穴公差 (φ10~φ38)H7/(φ40~φ150)H8 適用表面粗さ Ra0.8 ELタイプの加圧フランジ一体形 特 長 1 ELシリーズと加圧フランジの一体形です。 適 用 軸 径 φ10~φ120 2 ELシリーズの2~3倍の伝達トルク容量があります。 適 用 軸 公 差 h8 3 センタリング機能があります。 適用ボス穴公差 H8 4 加圧フランジ制作のわずらわしさを解消します。 適用表面粗さ Ra1.6 ボスの外側から締結する外締めタイプ 特 長 1 ボス外径を締付けるタイプです。 適 用 軸 径 φ24~φ300 2 中空軸の締結に最適です。 適用ボス外径公差 h7 3 設計上ボスの肉厚がとれない場合にも、ご使用いただ 適用ボス穴公差 H7 けます。 適用表面粗さ Ra1.6 (適 用軸公差) (h6) ナット一つで締付可能 特 長 1 ナット1個で締結可能です。 適 用 軸 径 φ5~φ75 2 組付け時のオイル・グリース塗布は不要です。 適 用 軸 公 差 h8 3 センタリング機能があります。 適用ボス穴公差 H8 4 短幅のボスにも取付けできます。 適用表面粗さ Ra1.6 特 長 1 本体材質にオーステナイト系ステンレス材を採用、 適 用 軸 径 φ5~φ50 高い耐食性があります。 適 用 軸 公 差 h8 2 止め輪の着脱により、2通りの取付方法が選べます。 適用ボス穴公差 H8 3 小径軸にも最適です。 適用表面粗さ Ra1.6 4 センタリング機能があります。 4 EL series EF series SL series ML series RE-SS series
Page6

Q&A 設計編 ご検討 段階 Q01 既にキー溝加工されている軸に、パワーロックは使えますか? 全シリーズ 伝達トルク、スラスト荷重がカタログ値の90%にダウンしますが、使用することは可能です。 共通 ただし、ELシリーズは本体の変形により取外せなくなるので、キー溝加工された軸には使用できません。 Q02 パワーロックは曲げモーメントを受けることができますか? 全シリーズ パワーロックは原則として、曲げモーメントを受けることはできません。 ラジアル荷重 共通 右図のように曲げモーメントが作用する場合は、当社までご相談ください。 曲げモーメント Q03 軸長が短く、パワーロックが軸端より少し出ますが使えますか? 全シリーズ 軸が短いため、インナリングなどに不均等な力が加わり、パワーロックが変形する 共通 ので使用できません。 センタリング精度も変形により低下します。 Q04 パワーロックと接触する部分の軸、ボスの表面粗さ許容限界値はいくらですか? 全シリーズ カタログに記載している下記の値を許容限界値とし、それよりも粗い加工は不可とします。 共通 軸、ボスの表面に面圧が発生すると、その面圧により表面の凹凸は押し潰され、軸・ボスは塑性変形すると考え られます。 その結果、表面粗さの分だけ軸外径は小さくなり、ボス内径は大きくなるため伝達トルクが低下します。 経年変化により塑性変形がさらに進行する恐れがあります。 シリーズ別表面粗さ許容限界値 KE AS AD-N AE TF RE ML SL EL EF Ra1.6 Ra1.6 Ra1.6 Ra1.6 Ra1.6 Ra1.6 Ra1.6 Ra1.6 Ra0.8 Ra1.6 Q05 中空軸にパワーロックを使用しようと考えていますが、問題がありますか? 全シリーズ 中空軸の場合、パワーロックの締付けにより発生する軸側面圧に、中空軸の強度が耐えうるか否か、軸材質と 共通 中空軸内径を検討する必要があります。 計算式等の詳細はカタログに掲載していますので、当社ホームページよりご請求ください。 または、つばき商品の総合技術サイト「TT-net」から選定計算を実施ください。(P13,14をご参照ください。) 5
Page7

Q06 カタログにボス径一覧表が掲載されていますが、注意書きのところで「安全率を含んで いません」とあります。安全率はどの程度とれば良いですか? 全シリーズ 共通 規定締付トルク(MA)でボルトを締付けた時の、ボス側内径面に発生する面圧に対し耐えうる最小ボス外径 寸法が、カタログ記載の一覧表になります。 締付トルクにより発生する面圧は変わってきますので、一般のトルク レンチの誤差が±5%くらいと考えると、安全率は10%以上とってください。 Q07 センタリング機能のないパワーロックのシリーズを、ガイド部の無いボスに使用すると センタリング精度はどのようになりますか? 全シリーズ 共通 極めて大きな振れになることは確実でその数値は推測できず、使用できません。 ボス幅 必ずセンタリング用ガイド部をボスに設けてください。 センタリング用ガイド部 Ra1.6 長さは軸径の半分(d/2)以上取れば実用的なセンタリング精度が得られます。 Ra1.6 なお、必要精度に応じてガイド部の公差を決定してください。 Q08 パワーロック1個ではトルクが不足するので複数個並べて使用したいが、その場合の 伝達トルクはどうなりますか? 全シリーズ 共通 伝達トルクはアップしますが、その倍率は 複数個使用時のシリーズ別倍率表 シリーズにより異なります。 使用個数 1 2 3 4 また、シリーズによっては複数並べての使用が KE TF 1 2 不可 不可 不可のものがありますのでご注意ください。 AS 1 2 3 4 AD-N 1 2 不可 不可 ML 1 1.2 不可 不可 EL 1 1.55 1.85 2 その他 1 不可 不可 不可 Q09 プレス機械や建設機械などのように、大きな衝撃荷重が作用するアプリケーションに パワーロックは使用可能ですか? 全シリーズ 共通 繰り返し衝撃荷重のかかる場合でも、安全率を十分に考慮し、ボルト パワーロックの伝達トルク の締付トルクを確実に管理すれば、十分に使用可能です。 安全率= ≧5 衝撃トルクに対する安全率は5を目安とします。 衝撃トルク Q10 パワーロックのカタログで「パワーロックは原則として曲げモーメントを受けることは できません」とありますが、実際にモーメントが作用した場合どのような現象が起きる 全シリーズ 共通 のでしょうか? パワーロックは軸およびボスに対して、全周に渡って均一に面圧を掛けて摩擦締結を行っています。 大きな曲げモーメントが掛かることにより、パワーロックに対して軸もしくはボスが相対的に倒れを生じます。 この倒れによって面圧の均一性が崩れて、一部で面圧が高くなり、パワーロック、軸やボスが塑性変形し、使用 できなくなる可能性があります。 6
Page8

Q&A 設計編 ご検討 ご採用 段階 段階 Q11 パワーロックKEシリーズを使用する予定です。センタリング機能があるため、ボス穴は ストレートで良いとありますが、ボス径一覧表にガイド部を有するボスの表示があり KE シリーズ ます。ガイド部を設置した方が良い場合があるのでしょうか? ガイド部を設ける主なメリットは、以下の3点です。 ①軸とガイド部のすきまに応じてボス側の振れを抑えることができる。 ②ボス径を小さくすることができる。 ③取付時の実作業としてガイド部が有った方が作業がしやすい(PLが挿入しやすい)。 Q12 KEシリーズの使用を検討していますが、ボス外径寸法が足りません。 何かいい方法はありますか?トルク的には余裕があります。 KE シリーズ KE-LPシリーズをご検討ください。 低面圧仕様でボス径を小さくすることが可能です。 それでも足りない場合は、当社までご相談ください。 Q13 潤滑が不要であるAS-SSシリーズの取説では『オイルおよびグリースを塗ると伝達トルク が落ちます』と記載されています。潤滑の必要なタイプで油を塗布してもスリップの原因 AS シリーズ にならないのに、SUS仕様は油塗布によりなぜ伝達トルクが落ちるのでしょうか? 標準の潤滑が必要なタイプも、SUS製の潤滑が不要なタイプもオイルを塗布することにより摩擦係数は下がり ます。 潤滑が必要なタイプは低い摩擦係数を前提に設計し、潤滑が不要なタイプは高い摩擦係数で設計して いますので、SUS製で油を塗布するとパワーロックと軸やボスの間の摩擦係数が下がりトルクが低下します。 Q14 ASシリーズでボス幅Bが2ℓ以下の場合の、必要最小ボス径計算方法は? AS ボス幅Bがℓ<B<2ℓの場合はボス形状係数K3=1.0として計算してください。 シリーズ ただし、ガイド部は必ず設けるようにしてください。 Q15 AD-Nの選定でガイドなしの場合ですが、ボス径一覧表(2)のボス長さはLt以上 必要でしょうか? L以上でも問題ないでしょうか? AD-N シリーズ L以上としても機能上は問題ありません。 ただし、ボルト頭はボスから飛び出します。 B Lt L 7 φDN
Page9

Q16 パワーロックAD-Nシリーズにおいて、カタログ等でパワーロックをボスに取付けた 図では、パワーロックとボスの間に、スキマがあるように見える(ボスの穴が抜けて AD-N シリーズ いる場合以外)のですが、穴奥部とのスキマは必要でしょうか? パワーロックを奥に当てて取付けた場合、何か不具合等ありますか? 仮組状態でパワーロックをボスの奥に当てることは問題ありません。 取付時、ボルトを締付けていくとテーパリングが移動し、穴奥部にはすきまができてきます。 ただし、締付けながらパワーロックを押して奥に移動させることは避けてください。 取外すときにテーパリングが移動できなくなり、外れなくなります。 Q17 RE-SSシリーズについて質問です。 止め輪ありと止め輪なしで伝達トルクに違いがありますが何故ですか? RE-SS シリーズ 止め輪はパワーロックの鍔の代わりになっており、止め輪があることによって、締結時のボスの移動を抑える 働きがあります。 ボス移動を抑えることによって、ボルトの発生軸力の一部がアウタリングとボスとの摺動面で摩擦損失として 失われてしまうため、止め輪の付いた方が、止め輪の付いていないものよりもトルクが低下することになります。 Q18 パワーロック幅に対してボス幅が短い場合、使用可能ですか? ML MLシリーズなら使用可能です。 シリーズ ただし、ボス側発生面圧が大きくなりますので、次式によりボス側面圧P’kを 算出し、ボス材質強度と必要ボス外径を満足しているか確認が必要です。 P’k = P’×ℓB Q19 ELシリーズはラジアル荷重を受けられるのでしょうか? カタログの選定欄の許容面圧表にELは記載されていません。 EL シリーズ 許容面圧表のPrad/Pが10%以下であれば使用可能です。 軸側面圧、ボス側面圧は客先の仕様(ボルトサイズ、本数、締付トルク等)によって異なります。 Q20 TFシリーズをスペーサ無しで使用できますか? TF 以下の理由により、スペーサ無しでの使用はできません。 シリーズ ①インナリングが変形する。 ②締付ボルトがボスに干渉する。 ③ボスの取付位置が定まらない。 ④組付時にボスが移動する。 8
Page10

Q&A 周囲環境編 ご検討 段階 Q21 常温でパワーロックを取付けたが、その後約180℃の場所に使用することになりました。 温度差が大きいのですが、伝達トルクの低下等の問題はないですか? 全シリーズ 共通 軸およびボスの材質がパワーロックと同等の鋼種であれば、軸・パワーロック・ボスが一体となって膨張するため 問題はありません。 材質がステンレスやアルミのように異なる場合には、別途検討が必要になりますので当社までお問合せください。 なお、使用可能な周囲温度は-30℃~200℃の範囲となります。 Q22 ステンレス仕様のパワーロックを海中で使うことはできますか? 全シリーズ 少々の錆が発生しても問題なければ使用可能です。 共通 水中で使用する場合でも、取付接触面は高面圧のため水の浸入はほとんどなく性能の低下はありません。 ただし、錆が発生してはいけない場合は、使用できません。 Q23 パワーロックにレイデント処理を施したいのですが? (クリーンルームでの使用) 全シリーズ 共通 レイデント処理は剥離によりテーパ面が荒れ、伝達トルクが低下します。 無電解ニッケルメッキ仕様(KE-KP,AS-KP,AD-N-KP,TF-KP)、ステンレス仕様(KE-SS,AS-SS,RE-SS)での ご検討をお願いします。 なお、お客様による製品への追加工、処理を施された場合は保証の対象外です。 Q24 パワーロックをオイルバスで使用すると何か問題はありますか? 全シリーズ PLを締付けてからオイルを入れるのであれば特に問題ありません。 共通 ただし、シリコン系やモリブデン系の減摩剤を含有した、また極圧添加剤を含有したオイルやグリースの場合、 再使用は避けてください。 これらを含んだオイル・グリースを再使用しますと、摩擦係数が極端に下がって締付ボルトが破損する原因に なります。 9
Page11

取扱編 ご採用 段階 Q25 トルクレンチを使用せずに、パワーロックを組付けるとどうなりますか? 全シリーズ カタログ記載の伝達トルク、スラスト荷重は、規定の締付トルクによって正しく組付けられた場合の値です。 共通 トルクレンチを使用せずに締付けますと、規定の軸力が得られずパワーロックがスリップする原因になったり、 過大な締付けによりボルトの損傷やパワーロック本体が変形したりする危険がありますので、必ずトルクレンチ を用い、規定の締付トルクで組付けしてください。 Q26 規定締付トルク以下でボルトを締付けると、どうなりますか? 全シリーズ ボルトの締付トルクとパワーロックの伝達トルクは比例関係にあります。 共通 したがって、締付トルクを低下させると伝達トルクもそれにつれて低下することになりますが、締付トルクを 低下させて使用することはボルト緩みの原因となりますので推奨できません。 Q27 取付けの際に、オイルまたはグリースを塗布しなければならない部分はどこですか? 全シリーズ 軸・ボスの接触面、テーパリング、インナ・アウタリング等の部品相互接触面および締付ボルトの座面およびネジ面 共通 に塗布する必要があります。テーパ面に油を塗布することでスリップの原因になるのではと誤解されるケース がありますが、組付け時のテーパ面のスムーズな移動には、潤滑効果が重要なのです。 ただし、オイル、グリースはモリブデン系の減摩剤が含まれるものは使用しないでください。 また、極圧添加剤を含有するものも避けてください。これらを含んだオイル・グリースを使用しますと、摩擦係数 が極端に下がって締付ボルトが破損する原因になります。 Q28 組付けの際、締付ボルトにオイル・グリースの塗布が必要なシリーズを、塗布せずに 乾燥状態で組付けるとどうなりますか? 全シリーズ 共通 塗布せずに組付けた場合、伝達トルクが20%以上低下する恐れがあります。 また、振動等により締付ボルトが 緩むことがあります。 カタログの伝達トルクはボルトが潤滑状態で締付けられた場合での軸力をもとに算出 されています。 したがって、絶対に脱脂等は行わないでください。 ただし、MLおよびSLシリーズ、ステンレス、無電解ニッケルメッキ仕様の各シリーズの締付ボルトには特殊潤滑 コーティングを施していますので、組付時のオイル・グリースの塗布は不要です。 Q29 締付ボルトに緩み止めの座金をいれても良いですか? 全シリーズ 正常な取付状態でのパワーロックでは締付ボルトが緩む心配は無く、バネ座金などの反力が発生する座金を 共通 使用すると、締付力が減少し、結果軸力の低下により伝達トルクが低下するため使用できません。 Q30 AD-Nシリーズの取扱いで、注意すべき点は何ですか? AD-N AD-Nシリーズは他のシリーズと比較して、大きな伝達トルクを確保するため小さいテーパ角度を採用して シリーズ います。 このため、取付・取外し時のボルトの締付けは少しずつ締付け、慎重に作業を行う必要があります。 早急なボルトの締付けはボルト、ネジ穴等の不具合発生原因となりますので、必ず均等に少しずつ締付けを行って ください。(1回の締付角度は30度を目安としてください。) 取外しの際にも必ず全ての抜きタップを使用し、取扱説明書の手順に従って作業してください。 10
Page12

Q&A 取扱編 ご採用 ご使用 段階 段階 Q31 パワーロックAD-Nシリーズを使用します。 組立の方法で特に潤滑油の塗り方をご教示ください。 AD-N シリーズ 当社HPにパワーロックAD-Nシリーズの取扱いについての動画がありますので、ご参照 ください。(右の二次元コードからアクセスください。) Q32 パワーロックTFシリーズを使用します。特長、取扱いについてご教示ください。 TF 当社HPにパワーロックTFシリーズの特長、取扱いについての動画がありますので、ご参照 シリーズ ください。(右の二次元コードからアクセスください。) Q33 パワーロックEFシリーズを使用します。特長、取扱いについてご教示ください。 EF 当社HPにパワーロックEFシリーズの特長、取扱いについての動画がありますので、ご参照 シリーズ ください。(右の二次元コードからアクセスください。) Q34 パワーロックの取付け・取外しは何回までできますか? 全シリーズ AD-Nシリーズ以外は10回程度可能です。 共通 ただし、パワーロックがスリップしていない、変形・傷などが無いことが条件となります。 AD-Nシリーズは構造上変形しやすいため、2回程度になります。 再使用にあたっては、パワーロックの新品を取付ける要領でセットしてください。 パワーロックの伝達トルクは変わりません。 なお、締付ボルトにコーティングを施しているものについては、状況により新品ボルトに交換してください。 Q35 スリップしたパワーロックを再使用できますか? 全シリーズ 一度完全に分解していただき、各部品に変形や傷の無いことを確認し、無いようであれば再度取扱説明書の手順 共通 に従い再組付けすることで、再使用が可能です。 AD-Nシリーズは分解できませんので、全体の外観をよくご確認ください。 ただし、表面粗さの悪化等の問題がありますので、再使用回数は、1~2回までとしてください。 11
Page13

Q36 パワーロックのボルトに緩みは発生しませんか? 全シリーズ 規定締付トルク(MA)で正しく締付けられた締付ボルトは、その摩擦トルクが自然に緩むトルクに対して大きい 共通 ため、緩む心配はありません。 さらに、①緩み止めとなる摩擦力を確保するため、常に高い締付力で使用する仕様 としている。 ②ボルト座面と接触する部分には熱処理を施し、座面の陥没が少なくなるようにしている。 以上の理由によりボルトの緩みは発生しないため、問題なくご使用いただけます。 Q37 パワーロックの締付ボルトを定期的にトルクレンチで締まっているかを確認すること はしない方が良いでしょうか? することによってボルトが折れたりするでしょうか? 全シリーズ 共通 締り具合を確認することは問題ありません。 トルクレンチを用いて規定トルク値にセットして確認していただ ければ、錆びていない限り折れることはありません。 Q38 パワーロックAD-Nシリーズを取外す際、ネジ部にグリースを塗布するのはなぜですか? AD-N 焼き付け防止や、ネジ部のかじり防止のためです。 ただし、極圧添加剤やモリブデン系減摩剤を含む潤滑油は シリーズ 極端に摩擦係数を変化させてしまいボルト破損の原因になりますのでご使用は避けてください。 その他 ご使用 段階 Q39 パワーロックの締付ボルトだけの購入はできますか? 全シリーズ 「パワーロックの形番用締付ボルト」と明記いただき、販売店へ必要本数の見積を依頼してください。 共通 Q40 パワーロック「PL035X060」を使用していますが、現在の形番が「PL035X060AS」 となっています。どこか異なるところはあるのでしょうか? AS シリーズ また、そのまま代替可能でしょうか? パワーロック「PL035X060」と「PL035X060AS」は同じもので、形番のみ変更しています。 ただし寸法等は変更ありませんが、一部仕様を見直し2012年3月に締付トルク(一部サイズのみ)、伝達トルク、 スラスト荷重、軸側面圧、ボス側面圧等を変更しています。 Q41 パワーロック「PL045X075AD」を使用していますが、現在の形番が「PL045X075AD-N」 となっています。どこか異なるところはあるのでしょうか? AD-N シリーズ また、そのまま代替可能でしょうか? パワーロック「PL045X075AD」と「PL045X075AD-N」は能力、寸法共に互換性がありマイナーチェンジして います。 従来のADタイプより内部機構を改良し、取外し易くなっています。 よって、「AD」から「AD-N」への代替は可能です。 12
Page14

技術情報サイトも充実 TT-net ® は、つばき商品の総合技術サイトです。 T S U B A K I T E C H N I C A L n e t 製品情報、選定計算、図面・取扱説明書などのダウンロードが可能です。 TT-netアドレス https://tt-net.tsubakimoto.co.jp 製品情報 こちらの二次元コードから パワーロックの各シリーズにおける特長・仕様など TT-netホームページへ が確認できます。 アクセスできます。 選定計算サービス トルク選定のみならず、トルクとスラスト荷重が同 時にかかる場合の計算や、軸・ボス材質強度の確認、 必要最小ボス径の検討が項目選択方式で簡単に選定 が行えます。 13
Page15

カタログダウンロード 各種カタログ・パンフレットのダウンロードが可能です。 取説 取扱説明書のダウンロードが可能です。 図面ダウンロード 3D-CADデータ、DXF図面データ、PDF外形図の ダウンロードが可能です。 14
Page16

動画も充実 取付・取外し説明動画 取付・取外しなど、取扱いに関する注意点を中心に紹介しています。 スマートフォンでも閲覧でき、現場での作業時にも最適です。 こちらの二次元コード こちらの二次元コード からアクセスできます。 からアクセスできます。 ASシリーズ AD-Nシリーズ こちらの二次元コード こちらの二次元コード からアクセスできます。 からアクセスできます。 EFシリーズ TFシリーズ パワーロックの構造・特長説明動画 各シリーズ毎の構造や特長を3Dモデルにてわかりやすく説明しています。 こちらの二次元コード こちらの二次元コード からアクセスできます。 からアクセスできます。 KEシリーズ KEシリーズ 低面圧仕様 〒530-0005大阪市北区中之島3-3-3(中之島三井ビルディング) 記載内容に関するお問合せは、お客様問合せ窓口をご利用ください。TE(L 0120)251-602 FAX(0120)251-603 ホームページアドレス 本書に記載のロゴマークおよび商品名は株式会社椿本チエインまたはグループ会社の日本および他の国における商標または登録商標です。 2018年10月1日発行 Ⓒ株式会社 椿本チエイン