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簡単なレバー操作により、連続回転している外輪(駆動側)から内輪(負荷側)へ1回転または整数回転を与えるクラッチです。
内・外輪が噛み合う機構により、摩擦機構、ラチェット機構、ピン・キー機構などのクラッチでは成し得ない、信頼性の高い正確なタイミング駆動を可能にします。
①優れた応答性
外輪(駆動側)の内面は真円筒ですから、レバーによりON・OFF指令を与えると瞬時に内外輪が
噛み合い、または外れる、応答性抜群の機構です。
②噛み合いが確実
外輪と内輪の間でローラがクサビ状になって噛み合うため、スリップが全くありません。
③停止位置が一定
OFF(噛み外れ)位置が常に一定ですので停止位置の誤差が累積しません。
④耐久性は抜群
多数のローラでトルクを受け持ち、部品間に摩耗部が少なく、さらに高精度な仕上げにより長寿命が
期待できます。
このカタログについて
ドキュメント名 | つばきSRクラッチ |
---|---|
ドキュメント種別 | 製品カタログ |
登録カテゴリ | |
取り扱い企業 | 株式会社椿本チエイン (この企業の取り扱いカタログ一覧) |
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このカタログの内容
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SRクラッチ
1回転クラッチ
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目次
特長………………………………… 2
使用例……………………………… 3
作動原理…………………………… 5
構造………………………………… 6
寸法・伝動能力…………………… 7
選定………………………………… 9
取付方法……………………………11
レバーコントロールの方法………13
潤滑…………………………………15
補助装置について…………………15
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つばきSRクラッチは正確な
タイミング動作が得られるクラッチです。
SRクラッチは簡単なレバー操作により、連続回
転している外輪(駆動側)から 内輪(負荷側)へ、 SR シリーズ
1回転または整数回転を与えるクラッチです。 (間接式)
内・外輪がかみ合う機構により、摩擦機構、 幅広い使用条件に
ラチェット機構、ピン・キー機構などのクラッ 適応できる機種です。
チでは成し得ない、信頼性の高い、正確なタ
イミング動作を可能にします。この優れた機
能を持つ SRクラッチの拡充と用途別シリー
ズ化を計り、一層幅広くご使用
頂けるようになりました。
各種自動機の間欠送りに
つばき SRクラッチを SRD シリーズ(直接式)
ご活用ください。 小形パワープレスのようにフライホイール効果のある
負荷に適した経済的な機種です。
特 長
1. 優れた応答性 2. かみ合いが確実
外輪(駆動側)の内面は真円筒ですから、レバーによりON・OFF指令を与えると瞬 外輪と内輪の間でローラがクサビ状になってかみ合うため、
時に内外輪がかみ合い、または外れる、応答性抜群の機構です。 スリップが全くありません。
r/min
r/min
3. 停止位置が一定 4. 耐久性は抜群
OFF(かみ外れ)位置 多数のローラでトルクを受持
が常に一定ですから、 ち、部品間に摩耗部が少く、さ
停止位置の誤差 らに高精度な仕上げにより長
が累積しません。 い寿命が期待できます。
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使用例
SR シリーズ
食品機械 移載装置 包装機械
クラッチ形番 SR30 クラッチ形番 SR40 クラッチ形番 SR15
入力回転速度 25r/min 入力回転速度 60r/min 入力回転速度 60r/min
ON-OFF 頻度 10回 /分 ON-OFF 頻度 10~ 20回 /日 ON-OFF 頻度 30回 /分
ソレノイドに信号が入るとレバーが SRクラッチは常時ONで、コンベヤの 光電管からソレノイドに信号が入る
外されて SR クラッチは ONになり、 AからBへ連続して移載されている材 と、レバーが外され SRクラッチはON
SR クラッチの 1回転によりトレーを 料が、なかったり、プッシャとコン になり、偏芯板に取り付けたロッドを
充填位置まで運んでOFFになります。 ベヤBのタイミングが狂った時、リミ 1往復させOFFになります。
ットスイッチが作動してソレノイド
によりレバーを SRクラッチにあて
OFFにします。
ロータリカッタ 充填機 専用機
クラッチ形番 SR30 クラッチ形番 SR20 クラッチ形番 SR20
モータ 0.75kW 入力回転速度 60r/min 入力回転速度 200r/min
ON-OFF 頻度 40回 /分 ON-OFF 頻度 20回 /分 ON-OFF 頻度 5~ 10回 /日
リミットスイッチが材料の端部で作 ソレノイドに信号が入るとレバーが シュータからの供給ミスを光電スイ
動し、ソレノイドとレバーを介して 外され、偏芯板に取り付けられたプ ッチで検出してソレノイドに信号を
SRクラッチがONになった時、ロー ランジャーポンプを1往復させOFFに 送り、SRクラッチをOFFにし、コン
タリカッタが 1回転し材料を切断しま なります。 ベヤおよびドラムを非常停止します。
す。 (SRクラッチは常時ON)
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SRDシリーズ
パンチングプレス 刻印機
(端子圧着板、パワープレス、ハトメホックかしめ機)
クラッチ形番 SRD30 クラッチ形番 SRD15 ナイロンチェーンカップリング付
入力回転速度 250r/min 入力回転速度 420r/min
モータ 0.75kW ON-OFF 頻度 300回 /分
ON-OFF 頻度 30回 /分
SRクラッチをプーリとクランク軸の間に取り付け、レバーの
操作によって正確な 1回転のON-OFFができます。
リニアカッタ(板金切断機) リニアカッタ(荷札裁断機)
クラッチ形番 SRD30 クラッチ形番 SRD15
入力回転速度 100r/min 入力回転速度 150r/min
ON-OFF 頻度 40~ 60回 /分 ON-OFF 頻度 10~ 15回 /分
カムクラッチがかみ合った時に材料を送り、空転しだすと フットペダルを踏むとSRクラッチがONになり、偏芯板の
SRクラッチのレバーが外れカッタが 1往復します。 外周とサポータの内周が摺動しながら軸が 1回転します。
サポータは上下運動をして切歯を矢印の方向に 1往復させて
停止します。
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作動原理
SR シリーズ・SRDシリーズ
1. 基本的な作動
回転方向
1-1 ローラの位置Ⅰの場合(図1)
円筒の外輪と多角形の内輪は、ローラによってかみ合い、
外輪から内輪への動力の伝達が行われます。
(ONの状態と言います。)
1-2 ローラの位置Ⅱの場合(図1)
内・外輪のかみ合いが外れ、外輪が空転しています。
(OFFの状態と言います。) 図1. ローラの位置
1-3 ON, OFF の切換方法(図2)
ローラを保持し、ON・OFFを行うためのトリップカムケー
回転方向
ジを内蔵しています。トリップカムケージは、コイルバネ
により、矢印の方向(回転方向)に引張られ、ローラを
ONの状態に押込みます。
次に、トリップカムケージのステップ部を矢印の方向へ
押すと、ローラが右方向に移動しOFFの状態になりま トリップカムケージの
外観
す。(実際上はステップ部にレバーが当たった時に、内
輪が慣性により少し回転してOFFになります。) 図2.ON.OFF の切換方法
2. 具体的な作動
SRクラッチは真円筒の外輪(駆動側)と外周に多数の平面を持つ内輪(負荷側)の間にトリップカムケージ(SRシリーズはケー
ジリング)に収められたローラを多数配列しています。SRシリーズ、SRDシリーズ共に基本的な作動は同一です。
ローラが停止すると内輪(負荷側)は、負荷の
慣性力によって僅かに回転し、ローラと内・外
輪のかみ合いは完全に外れ、OFFの状態に戻
ります。
OFFの状態 レバーが当たった瞬間
ローラと内・外輪の間には隙間があり、外輪 負荷が 1回転してトリップカムケージが再
だけが空転しています。 びレバーに当たると、トリップカムケージと
外観上の作動 ローラの着脱の様子 ローラは停止します。
外観上の作動 ローラの着脱の様子
この操作の繰返しによって、正確な
タイミングのクラッチ動作が得られます。
レバーが外れた瞬間
ソレノイドやシリンダなどでレバーを外すと
コイルバネの力によりトリップカムケージが ONの状態
ローラをかみ合い位置に押込みます。ここで かみ合うと同時に外輪から内輪へ動力を伝えま
ローラは、内・外輪間でクサビ状となり、瞬 す。ソレノイドやシリンダなどの力を除くとレバ
間的にかみ合います。 ーはリターンスプリングの力によって引張られ、
トリップカムケージの外周に接触し続けます。
外観上の作動 ローラの着脱の様子 外観上の作動 ローラの着脱の様子
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構 造
SR シリーズ
SR シリーズの主要な構成部品は、①内輪・②外輪・
③ローラ・④ケージリング・⑤トリップカム・
⑩コイルバネです。
SRDシリーズ
SRDシリーズの主要な構成部品は、①内輪・②外輪・
③ローラ・④トリップカムケージ・⑥コイルバネです。
(SRD15 は⑦小ねじがスプリングピンになっています。)
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寸法・伝動能力
SR シリーズ 幅広い使用条件に適しています。
SR15
LH RH L
ℓ T
H Z
V K W
I
回転方向は、上図の矢印方向から見て右回転(RH)と左回転(LH)があります。ご注文の際は、回転方向をご指示ください。
SR20~ 40
L
LH RH
ℓ T
SR30、SR40 のトリップカムの形状 H Z
(LH、RHとも同じ)は、左図のよ
うに(O+ N)が( D2)よりも小さくな
V K W
っています。 I
回転方向は、上図の矢印方向から見て右回転(RH)と左回転(LH)があります。ご注文の際は、回転方向をご指示ください。
単位:mm
クラッチ形番 許容最大トルク 最高回転速度 軸 穴
N・m{kgf・m} r/min ( D D1 Q L ℓ W
d1 H7) キー溝
SR15-LH
24.5{ 2.5} 500 15 5×2 63 42(H7) 54 53 50 27.8
SR15-RH
SR20-LH
49 { 5 } 500 20 5×2 75(h7) - 64 63 62 31
SR20-RH
SR30-LH
147 {15 } 250 30 7×3 120(h7) - 102 85 83.5 42
SR30-RH
SR40-LH
392 {40 } 150 40 10×3.5 155(h7) - 134 110 108 58
SR40-RH
クラッチ形番 V K H I T O ステップ幅 Z 最大揺動角度 質量
N 個数×径×ピッチ (度) (kg)
SR15 10 7 10 0.2 3 25.5 6 4×M5×0.8 30 1.0
SR20 15 8 10 1 1 31.5 6 6×M6×1.0 25 1.5
SR30 20 10 15 1 1.5 44 10 6×M8×1.25 30 5.2
SR40 23 13 15 1 2 53 12 8×M8×1.25 35 10.4
注)1.全品種在庫品です。
2.最大揺動角度は、クラッチがOFFされた後で内輪(負荷)が回転できる最大角度です。
許容最大トルクは、107 回以上のかみ合いに耐える値です。
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O N O N
O N
O N O N
d1 d1
D1
Q Q
D D
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SRDシリーズ プレス機のように高速で高慣性モーメントの負荷に適しています。
L
ℓ1 ℓ2
T
SRD15は
スプリングピン
H Z
V K W
I
回転方向は、上図の矢印方向から見て右回転(RH)と左回転(LH)があります。ご注文の際は、回転方向をご指示ください。
単位:mm
クラッチ形番 許容最大トルク 最高回転速度 軸 穴
N・m{kgf・m} ( )
r/min D D1 H7 Q L ℓ1 ℓ2 W
d1(H7) d2(H8) キー溝
SRD15-LH
24.5{ 2.5} 475 15 15 5×2 63 42 54 45 25 17 27.8
SRD15-RH
SRD20-LH
49 { 5 } 350 20 20 5×2 75 52 64 45 22 18 26.8
SRD20-RH
SRD30-LH
147 {15 } 250 30 30 7×3 120 85 102 47 22 20 26.8
SRD30-RH
クラッチ形番 V K H I T O ステップ幅 Z 最大揺動角度 質量
N 個数×径×ピッチ (度) (kg)
SRD15 10 7 10 0.2 3 24 6 4×M5×0.8 12 0.8
SRD20 10 8 10 0.2 5 30 6 6×M6×1.0 12 1.0
SRD30 12 8 15 0.2 5 46.5 9 6×M8×1.25 12 2.7
注)1.全品種在庫品です。
2.最大揺動角度は、クラッチがOFFされた後で内輪(負荷)が回転できる最大角度です。
3.ご使用条件が低速回転や負荷の慣性が小さい場合は、クラッチがOFFしにくい場合がありますので SRシリーズを選定されることをお奨めします。
許容最大トルクは、107 回以上のかみ合いに耐える値です。
SR形 SRD形
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O N
O N
d2
d1
D1
Q
D
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選 定
SR シリーズ・SRDシリーズ
SRクラッチの選定は、負荷の慣性によりかみ合い時に発生
する衝撃トルク(T)を許容する形番を選んでください。 T= Ic・N2
3
衝撃トルク(T)は、負荷のクラッチ軸換算慣性モーメント(Ic) 衝撃トルク
と、回転速度Nを求め、右の式により計算します。 { T= G D2C × N21 20 }
選定例 SI 単位 搬送物およびチェーンの慣性モーメントIc3
コンベヤ駆動のSRクラッチ コンベヤ上の搬送物質量 W1=21(kg)
SRクラッチ回転速度:65r/min
チェーン(RS60-315リンク×2)の質量 W2=
P(ピッチ)×L(リンク数)×W(単位質量)
=0.01905×315×1.53×2=18.362(kg)
Ic3= 1 ×(W1+W2)×D2P
= 1
4
4 ×(21+18.362)×0.14595
2=0.209(6 kg・m2)
スプロケット(RS60-24T…4個)の慣性モーメントIc2
2 本の軸の慣性モーメント Ic1
慣性モーメント早見表より
慣性モーメント早見表より IC1 = 0.016415(kg・m2)(2本の合計) IC2 = 0.01973(kg・m2)(4個の合計)
以上の条件からクラッチ軸上のIc=Ic1+Ic2+Ic3=0.245745(kg・m2)
衝撃トルクT= Ic × N
2 0.245745 × 652 3 = 3 =346(N・m)となります。
選定SRクラッチ形番:衝撃トルク346(N・m)を満足するSR40(許容最大トルク:392N・m)を選定します。
重力単位
2本の軸のGD21 搬送物およびチェーンのCD23
GD2 早見表より GD21=0.06566{kgf・m2}(2本の合計) コンベヤ上の搬送物重量 W1=21{kgf}
スプロケット(RS60-24T…4個)のGD22 チェーン(RS60̶315リンク×2)の重量 W2=
GD2 早見表より GD22=0.07892{kgf・m2}(4個の合計) P(ピッチ)×L(リンク数)×W(単位重量)
=0.01905×315×1.53×2=18.362{kgf}
GD23=(W1+W2)×D2P
=(21+18.362)×0.145952=0.83841{kgf・m2}
以上の条件からクラッチ軸上のGD2C=GD21+GD22+GD23=0.98298{kgf・m2}
GD2衝撃トルクT= C× N
2 0.98298 × 652
120 = 12 0 =34.6{kgf・m}となります。
選定SRクラッチ形番:衝撃トルク{34.6kgf・m}を満足する、SR40{許容最大トルク:40kgf・m}を選定します。
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SI 単位
慣性モーメント早見表(本表は、直径Dmmで長さが 10mmの場合の鋼の円柱の慣性モーメントです。)
直径 D 慣性モーメント 直径 D 慣性モーメント 直径 D 慣性モーメント 直径 D 慣性モーメント
(mm) (kg・m2) (mm) (kg・m2) (mm) (kg・m2) (mm) (kg・m2)
5 0.0000000048 140 0.002961 275 0.04408 410 0.2178
10 0.0000000771 145 0.003407 280 0.04737 415 0.2286
15 0.0000003902 150 0.003902 285 0.05085 420 0.2398
20 0.000001233 155 0.004448 290 0.05451 425 0.2514
25 0.000003010 160 0.005051 295 0.05837 430 0.2635
30 0.000006242 165 0.005712 300 0.06242 435 0.2759
35 0.00001156 170 0.006437 305 0.06669 440 0.2889
40 0.00001973 175 0.007228 310 0.07117 445 0.3022
45 0.00003160 180 0.008090 315 0.07588 450 0.3160
50 0.00004817 185 0.009027 320 0.08081 455 0.3303
55 0.00007052 190 0.01004 325 0.08598 460 0.3451
60 0.00009988 195 0.01114 330 0.09140 465 0.3603
65 0.0001376 200 0.01233 335 0.09706 470 0.3761
70 0.0001850 205 0.01361 340 0.1030 475 0.3923
75 0.0002438 210 0.01499 345 0.1092 480 0.4091
80 0.0003157 215 0.01647 350 0.1156 485 0.4264
85 0.0004023 220 0.01805 355 0.1224 490 0.4443
90 0.0005056 225 0.01975 360 0.1294 495 0.4627
95 0.0006277 230 0.02157 365 0.1368 500 0.4817
100 0.0007707 235 0.02350 370 0.1444 600 0.9988
105 0.0009368 240 0.02557 375 0.1524 700 1.850
110 0.001128 245 0.02777 380 0.1607 800 3.157
115 0.001348 250 0.03010 385 0.1693 900 5.056
120 0.001598 255 0.03259 390 0.1783 1000 7.707
125 0.001882 260 0.03522 395 0.1876
130 0.002201 265 0.03801 400 0.1973
135 0.002560 270 0.04096 405 0.2073
重力単位
GD2 早見表(本表は、直径Dmmで長さが 10mmの場合の鋼の円柱のGD2 です。)
直径 D GD2 直径 D GD2 直径 D GD2 直径 D GD2
(mm) {kgf・m2} (mm) {kgf・m2} (mm) {kgf・m2} (mm) {kgf・m2}
5 0.000000019 140 0.01183 275 0.17621 410 0.87065
10 0.000000308 145 0.01362 280 0.18938 415 0.91391
15 0.000001571 150 0.01560 285 0.20328 420 0.95875
20 0.000004930 155 0.01778 290 0.21792 425 1.00523
25 0.00001205 160 0.02019 295 0.23334 430 1.05338
30 0.00002496 165 0.02284 300 0.24957 435 1.10323
35 0.00004622 170 0.02573 305 0.26663 440 1.15484
40 0.00007888 175 0.02890 310 0.28455 445 1.20823
45 0.0001264 180 0.03234 315 0.30336 450 1.26345
50 0.0001926 185 0.03609 320 0.32308 455 1.32055
55 0.0002820 190 0.04015 325 0.34375 460 1.37956
60 0.0003993 195 0.04455 330 0.36540 465 1.44053
65 0.0005500 200 0.04930 335 0.38005 470 1.50349
70 0.0007398 205 0.05542 340 0.41174 475 1.56850
75 0.0009749 210 0.05992 345 0.43650 480 1.63559
80 0.001262 215 0.06584 350 0.46236 485 1.70481
85 0.001608 220 0.07218 355 0.48935 490 1.77621
90 0.002022 225 0.07897 360 0.51751 495 1.84982
95 0.002510 230 0.08622 365 0.54687 500 1.92570
100 0.003081 235 0.09397 370 0.57745 600 3.97
105 0.003745 240 0.10222 375 0.60930 700 7.354
110 0.004511 245 0.11101 380 0.64246 800 12.55
115 0.005389 250 0.12036 385 0.67694 900 20.10
120 0.006389 255 0.13028 390 0.71280 1000 30.63
125 0.007522 260 0.14080 395 0.75006
130 0.008800 265 0.15195 400 0.78877
135 0.01023 270 0.16374 405 0.82895
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取付方法
SR シリーズ
1. 外 輪に取付けるスプロケット・プーリ・ギヤ・フランジなど 5. S R クラッチの軸心を垂直に取付ける場合は、トリップカ
と軸の間には、ベアリングを使用します。ベアリングは、 ムを上側にしてください。
ラジアル荷重を受けると同時に軸・スプロケットなどを 6. 外 輪・トップカム・ケージリング・トメイタ・ソクバン
介して SRクラッチ内・外輪の心出しの役目をします。 などを軸方向へ押えつけるとスムースなクラッチ動作が
2. S R クラッチへのスプロケットなどの固定は、SRクラッチ 得られませんのでご注意ください。
外輪の外径(SR15 は内径)をインロにして、外輪のネジ穴 I寸法(P.7 寸法図参照)の隙間を確保して取付けられる
とボルトで行ってください。各インロ部の仕上げ公差は よう軸長を設計してください。
H6(h6)、またはH7(h7)を推奨します。 7. キ ーは平行キーを使用し打込みキーは使用しないでくだ
3. 内 輪・外輪、およびスプロケットなどの軸方向へのセッ さい。また、取付ける前にキーとキー溝をすり合わせてく
トは、止め輪・スペーサ・エンドプレート、または軸の ださい。
段付部で行ってください。(取付例 1、2、3)
4. S R クラッチを取付ける軸の仕上げ交差は h6、または h7
を推奨します。
取付例1 SR15 SR20、SR30、SR40
取付例2 SR20、SR30、SR40 取付例3 カップリングタイプ
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SRDシリーズ 3. 内 輪・外輪およびスプロケットなどの軸方向へのセット
は、止め輪・スペーサ・エンドプレート、または軸の段
1. 外 輪に取付けるスプロケット・プーリ・ギヤ・フランジな 付部で行ってください。(取付例 4、5)
どと軸の間には、ベアリングを使用します。ベアリングは、 4. S R クラッチを取付ける軸の仕上げ公差は h6、または h7
ラジアル荷重を受けると同時に軸・スプロケットなどを を推奨します。
介して SRクラッチ内・外輪の心出しの役目をします。 5. S R クラッチを軸に取付ける際には、コイルバネの掛かる方
■取付例 4 適用ベアリング番号 向を間違えないようにしてください。(P8 寸法図参照)
ベアリングの外径 クラッチ形番 ベアリング番号 6. 外 輪・トリップカムケージ・カムサポータなどを軸方向
を利用して心出し SRD15 6302 へ押さえつけるとスムーズなクラッチ動作が得られませ
SRD20 6304
をする方法です。 SRD30 6209 んのでご注意ください。
■取付例 5 I寸法(寸法図参照)の隙間を確保して取付けられるよう
SR クラッチの外輪の内径をインロにして心出しをする方 軸長を設計してください。
法です。 7. ス テップ部がキー溝上に位置する様に取付けてください。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
2. S R クラッチへのスプロケットなどの固定は、SRクラッチ 8. キ ーは平行キーを使用し打込みキーは使用しないでくだ
外輪端面のネジ穴とボルトで行ってください。 さい。また、取付ける前にキーとキー溝をすり合わせて
各インロ部の仕上げ公差は h6、または h7 を推奨します。 ください。
取付例4 SRD15、SRD20 SRD30
取付例5 SRD15、SRD20、SRD30
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レバーコントロールの方法
SR シリーズ・SRDシリーズ
SRクラッチのON-OFF動作には、レバー、リターンスプ 油圧を利用する方法と、リンク機構・カムなどの機械的な
リングおよびレバーを動かす機構が必要です。レバーを動か 方法があります。
す機構には、ソレノイドやシリンダのように電気・空圧・
形状1
レバーの形状・寸度 単位:mm
B
クラッチ形番 A C 幅 d ステップ幅
形状1~3 形状 4 (最小) N
SR15, SRD15 65 45 95 23 6.5 4 6
SR20, SRD20 75 50 105 25 7 5 6
SR30, SRD30 100 70 140 30 9 8 10
SR40 130 90 170 40 12 12 12
注)支点ピンと穴のクリアランスは 0.05mm程度が最適です。
レバーの材質と硬度 形状2
回転速度 材質 硬度
100r/min 未満 SS400 -
100r/min 以上 S45C トリップカムとの衝突部をHRC30 ~
40 の硬度にしてください。
リターンスプリングの力(Fs)
レバーの設計・製作および取付け
クラッチ形番 リターンスプリングの力
が正しければ、リターンスプリン Fs N{kgf}
グは表に示す強さで充分です。 SR15, SRD15 2{0.2}
形状3
リターンスプリングの力が強過ぎ SR20, SRD20 3{0.3}
ると、クラッチ動作が不円滑にな
SR30, SRD30 4{0.4}
り、レバーを動かす機構も大きく
なりコスト高になります。 SR40 5{0.5}
レバーの操作力(Ps)
レバーの操作力は、レバーの設計・
クラッチ形番 リターンスプリングの力
製作および取付けが正しく、リタ Ps N{kgf}
ーンスプリングも適切であれば表 SR15, SRD15 10{1.0}
に示す値で充分です。計算によっ SR20, SRD20 15{1.5}
て操作力を求める時は次頁の選定 形状4
SR30, SRD30 30{3.0}
例をご参照ください。
■ソレノイドを使用する場合 SR40 30{3.0}
一般にソレノイドは、ストロークが少ないほど力が大きくなります。
取付けの時には、レバーを外すために必要な、最小ストロークにセットさ
れることをおすすめします。
■ SR30、40のストロークは、レバーが外輪の外周から外れるまでとし
てください。
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レバーの操作力の計算 レバーの取付方法
レバー形状が図の場合の操作力(Ps)と必要ストローク(L) レバーの取付けは正しく行ってください。取付けが悪いと
は、次式により求まります。 スムーズなクラッチ動作が得られません。
W 良い例
3N{0.3kgf}
5N{0.5kgf}
悪い例
(レバーが外れ勝手) (レバーが食込み勝手)
(F×A)+(Fs×C)
P= B …… 式1
Ps=P×SF ……………… 式2
L=N× BA ×α ………… 式3
Ps :レバー操作力 N{kgf}
SF :使用係数(通常1.5)
P :レバーを外すのに必要な力 N{kgf}
F :レバーとトリップカムの接触部に生ずる摩擦力 N{kgf}
クラッチ番号 F N{kgf}
SR15, SRD15 2{0.2}
SR20, SRD20 3{0.3}
SR30, SRD30 10{1.0}
SR40 16{1.6}
Fs :リターンスプリングの力 N{kgf}
A :支点からレバー先端までの長さ(mm)
B :支点からPの作用点までの長さ(mm)
C :支点からリターンスプリングの作用点までの長さ(mm)
N :トリップカムのステップ幅(mm)
α :補正係数(通常1.2)
L :必要ストローク(mm)
■選定例 SRクラッチ番号:SR20
レバーの形状:上図
F:3N{0.3kgf} Fs:5N{0.5kgf} N:6(mm)
式1より
P=( F × A) +(Fs×C)(3{0.3}×70)+(5{0.5}×25)B = 4 0 =8.4N{0.84kgf}
式2より Ps=P×SF=8.4{0.84}×1.5=12.6N{1.26kgf}
式3より L=N× B 40
A ×α=6× 70 ×1.2=4.11(mm)
従って、操作力(Ps)=12.6N{1.26kgf}
ストローク=4.11(mm)で充分です。
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潤 滑
SR シリーズ・SRDシリーズ
1. グ リースは、内輪・外輪・ロー ■推奨グリース
ラに薄く塗布してください。 メーカー 銘 柄
2. S R シリーズには、あらかじめグ JXTGエネルギー マルティノックグリース 2
リースを封入してあります。 出光興産 ダフニエポネックスNo.2
3. カ ップグリースおよび極圧剤の
昭和シェル石油 アルバニアグリース 2
添加されたグリースの使用はさ サンライトグリース 2
けてください。 コスモ石油ルブリカンツ ダイナマックススーパーNo.2
4. 稠 度の高いグリースの使用はさ
けてください。
補助装置について
SR シリーズ・SRDシリーズ
SR クラッチの駆動する機械の機能、構造によっては、以下のような補助機構が必要な場合があります。
各事項をご検討の上適切な装置をご使用ください。
1. 停止精度の向上
負荷の変動により、最大揺動角度の範囲内で停止位置のバラツキが生じることがあります。
内輪の揺動を止めるためにはロックフランジとロックレバーを使用してください。
ロックフランジとロックレバー取付図
注)1.ロックレバーがロックフランジの溝に入った状態を示す。
2.αはロックフランジの溝と軸穴キー溝との振分けの限度を示す。
SR形 :10°~ 20°(クラッチ番号の小さいほど大きい
角度としてください。)
SRD形: 5°~ 8°
SR クラッチのトリップカムとレバーが当った後、負荷側が ーに取付けられたピンと同時に引張られ、クラッチがかみ合
さらにα°回転したところで、ロックレバーがロックフラン います。このとき、レバーが外れる前に必ずロックレバーが
ジの溝に入り込み完全な位置決めが行われます。 抜けるようにしてください。次のサイクルでも全く同様の
レバーをソレノイドなどで引張ると、ロックレバーもレバ ことが行われ、非常に高い停止精度を得ることができます。
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2. SRクラッチがOFFされ難い場合
SR クラッチをスムースにOFFするためには、ローラと内・外輪のかみ合いを外す慣性力が負荷時に必要です。
次のような負荷の時は、慣性力を加える装置をつけてください。
負荷の性質
慣性力を加える装置 効用
SRクラッチ回転速度 負荷の慣性 負荷の摩擦抵抗
低速 小 小 スロープカム装置 SRD15
に効果的
高速 小 大 フライホイール装置
低速域で変速 ̶ 大 補助フランジ+カムクラッチ 負荷変動が有っても
定位置停止
■スロープカム装置
図 1- 1、図 1- 2は、トリップカムとレバーが当った瞬間です。
次にスロープカムは圧縮バネにより矢印方向に回りますので内・外輪のかみ合いが外れます。(図 2- 1、図 2- 2)
スロープカム取付、作動図
注)αの値 SR形 :10°~20°(クラッチ番号の小さいほど
大きい角度としてください。)
SRD形 :5°~8°
■フライホイール装置
負荷の慣性が小さい場合は右図のように SRクラッチの
軸にフライホイールを取付けてください。
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■補助フランジ+カムクラッチ
取付図
注)αの値 SR形 :10°~ 20°(クラッチ形番の小さいほど
大きい角度としてください。)
SRD形: 5°~ 8°
この方法は、取付図のように SRクラッチの軸に補助フラン に高い停止精度が得られます。なお、ストップフランジお
ジを取付けます。そしてトリップカムとレバーが当たる位 よびストップレバーは、ロックフランジとロックレバーの
置で、補助レバーがスプリングの力により、補助フランジ 形式(P.15 停止精度の向上の項参照)でも使用できます。
をその回転方向に強制的に回すようにセットします。この 「カムクラッチ」(つばきカムクラッチ)は次頁の負荷の
操作によりSRクラッチは確実にOFFされます。さらに補助 オーバラン防止の項をご参照ください。
フランジをストップフランジと併用させることにより非常
3. 逆転防止
SRクラッチがOFFした後で内輪に逆転トルクが作用する場合には、バックストップカム、バックストップレバーを取付けて
内輪の逆転を止めてください。
取付図
注)αはバックストップカムのステップと軸穴キー溝との振分けの限度を示す。
SR形 :10°~ 20°(クラッチ番号の小さいほど大きい
角度としてください。)
SRD形: 5°~ 8°
SRクラッチがOFFの位置で、内輪が逆転する例 コイルバネの逆転トルク N・m{kgf・m}
1. 負 荷の摩擦抵抗が小さく、SRクラッチのコイルバネの力 クラッチ形番 逆転トルク クラッチ形番 逆転トルク
により内輪が逆転する場合。 SR15 0.10{0.01} SRD15 0.10{0.01}
2. カ ム、クランクなどのアンバランスな負荷で内輪に逆転 SR20 0.20{0.02} SRD20 0.20{0.02}
SR30 0.50{0.05} SRD30 0.60{0.06}
トルクが作用する位置で SRクラッチがOFFする場合。 SR40 1.28{0.13}
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4. 惰行防止
次のような負荷の場合には、最大揺動角度以内で内輪を
停止できる常時ブレーキが有効です。
1. 負荷の摩擦抵抗が小さく、使用回転数が高い場合。
2. 負 荷の摩擦抵抗が小さく、これに比べ負荷の慣性が大
きい場合。
ブレーキを SRクラッチ軸に取り付ける場合の必要ブレー
キトルクの概略値は次式により求まります。
SRシリーズ TBC = 0.016 × IC×N
2
4 - TO
{TBC = 0.016 × GD2×N216 - TO}
SRDシリーズ TBD =(0.016 × IC×N
2
4 - TO)× 0.5
{TBD =(0.016 × GD2×N216 - TO)× 0.5} 注) ブレーキは、簡単なバンドブレーキで充分ですが、慣
T 性が小さいブレーキドラムをご使用ください。取り付
BC :SRシリーズの必要ブレーキトルク N・m{kgf・m}
TBD :SRDシリーズの必要ブレーキトルク N・m{kgf・m}
けの際の試運転時に、SRクラッチがOFFした後で衝撃
IC :負荷のSRクラッチ軸換算慣性モーメント kg・㎡
音が出なくなるまでブレーキ力を強くしてください。
GD2 : 負荷のSRクラッチ軸換算GD2 {kgf・㎡}
N :SRクラッチ回転速度 r/min
TO :負荷のSRクラッチ軸換算の総摩擦抵抗トルク N・m{kgf・m}
5. 負荷のオーバラン防止
SR クラッチをカムやクランクホイールなどのアンバランスな負荷の駆動に使用すると負荷側に回転ムラを生じる場合があり
ます。これは SRクラッチがONの状態中に負荷側(内輪)の速度が駆動側(外輪)より速くなる場合(下図)に起ります。
負荷がカムの場合 負荷がクランクホイールの場合(プッシャ移載装置など)
オーバランしない 圧縮バネが偏心カムを矢印の方
偏心カムの位置 向に加速するので SR クラッチ ピンの水平方向の速度が減速過程(a~b、c~d)になるとき
の内輪がオーバランする。 連結棒の慣性によりSRクラッチの内輪がオーバランする。
このような場合にはオーバラン防止用に「つばきカムクラッチ」を使用してください。SRクラッチの負荷側(内輪)がオーバ
ランしようとするとカムクラッチがかみ合い、駆動側の減速機がブレーキとなってオーバランを防ぎます。
取付図
SRクラッチ回転方向
カムクラッチ内輪かみ合い方向
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カタログに関するお問合せは、お客様問合せ窓口をご利用ください。
TEL(0120)251-602 FAX(0120)251-603
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本 社 〒530-0005大阪市北区中之島3-3-3(中之島三井ビルディング) つばきホームページアドレス
工 場 京田辺・埼玉・長岡京・兵庫・岡山 http://www.tsubakimoto.jp
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詳しくは各販売店にお尋ねください。 2018年10月1日発行 Ⓒ株式会社 椿本チエイン Bulletin No.18016