Videojet®︎ CO2レーザーマーカー 印字サンプルガイド

あらゆる素材で最高の マーキング品質を実現 印字サンプルガイド CO2 レーザーマーカー

最高品質のマーキングを達成する上で最 も重要な条件は、適切な仕様のレーザー マーカーの選択です。 レーザーマーカーは、印字面、用途、必要なマーキングの 内容などの条件を十分に検討することで、幅広い素材に最高品質 のマーキングを実現できます。いずれの波長、マーキングヘッド、 レンズを選択するかによって、同じ印字素材であっても、マーキン グの効果が異なります。レーザーマーカーのスペシャリストに相談 いただくことで、用途に応じた最適の仕様を特定いただけます。 2

最高品質のマーキングを達成する上で最 も重要な条件は、適切な仕様のレーザー 正しい選択と高品質を導く専門知識 マーカーの選択です。 30 年以上にわたりレーザー分野で技術革新を進めてきたビデオジェットは、 レーザーマーカーは、印字面、用途、必要なマーキングの お客様が望むマーキングの実現を左右する製品構成の重要性を認識していま す。マーキングヘッド、レンズ、波長のオプションをさまざまに組み合わせること 内容などの条件を十分に検討することで、幅広い素材に最高品質 で、ビデオジェットは市場で最も多い 21 のスポットサイズのオプションを提供 のマーキングを実現できます。いずれの波長、マーキングヘッド、 して、お客様独自の用途の条件に合うソリューションを提案します。豊富なスポ ットサイズのオプションにより、細線から太線まで幅広いマーキング効果を得ら レンズを選択するかによって、同じ印字素材であっても、マーキン れます。 グの効果が異なります。レーザーマーカーのスペシャリストに相談 選択可能な波長： マーキングは、レーザーの次のような効果の いただくことで、用途に応じた最適の仕様を特定いただけます。 結果として得られます。 10.6 µm ほとんどの標準的な一般消費者向けパッケー 1. レ ーザーと製品との間の化学反応により生 ジ製品に最適で、ペーパー、厚紙、さまざまなプ じる色変化 ラスチックおよびラベル、さらには木製品や ガラス製品にマーキングできます 2. 表 面への彫り込み、たとえば PET 上での フォーミングやガラスへのエッチングの作用 10.2 µm 化粧品や医薬品用に一般的に使用されている 3. 表 面コーティングのアブレーションまたは塗 ラミネート加工された厚紙製の箱に最適です 料の除去による、表面下の別の色の露出 4. 木 または板材の素材の制御された炭化また 9.3 µm 飲料品で一般的な プラスチックへのマー は燃焼 PET キングに特に適しています 5. 異 なるプラスチック材の溶融による凹凸の 形成 3

厚紙 一般的なマーキングの要件： マーキング速度： 厚紙へのレーザーマーキングには、CO2 レーザーマーカー 通常は 1 時間当たり最大 40,000 製品 が特に有効で、きわめて魅力的なマーキング効果を実現し (1 行の英数字マーキングに基づく) ます。最高の判読性を持つコントラストを実現するには、 暗い色の厚紙または暗めのインクを使用した印字領域の 利用をお勧めします。 最適な波長： 一般的な 4 種類の厚紙： ラミネート加工されていないレーザー感応の 1. コーティング済みの厚紙 コーティングが施された厚紙 – 10.6 m 2. コーティングされていない段ボール紙 PE ラミネート加工の厚紙 – 10.2 m 3. 色 つきのラミネート加工 (PE) の厚紙 (通常、医薬包装用 としてアジアで使用されています － これには、ほかの厚 紙とは異なる波長が必要です) 4. レ ーザー感応のコーティングが施された 厚紙 (Datalase はこの分類に含まれます) マーキングの特徴： • コ ーティング済の厚紙 – 塗料の色の除去または白色の 領域での炭化。これは非常に高速なレーザーマーキング 技術の手法です • コ ーティングされていない段ボール – 炭化により、色の濃 い高コントラストタイプのマーキングを実現 • 色 つきのラミネート加工 (PE) の厚紙 – 塗料の除去または 白色の領域での炭化 • 感 応型のコーティングが施された厚紙 – レーザー感応の コーティングとの反応による超高速の Punctuation missing 色変化。この方法ではレーザーの出力を最低限 に抑えながら、高品質でクリアなマーキングを実現 4

厚紙 ロゴ、製品情報、 英数字マーキング DataMatrix コード およびバーコード およびロット情報 赤色表面での塗料の除去 レーザーに反応するコー 白色表面での色変化を利用 ティングでの色変化 5

ラベル 一般的なマーキングの要件： 厚紙と同様に、ラベルへの CO2 レーザーマーキングも高品 質で適切なコントラストの印字結果をもたらします。ラベル には主に紙ラベルと金属被覆ラベルの 2 種類があります。 例を 7 ページに示します。左側と中央が紙のラベル、右が金 属で被覆されたラベルです。CO2 レーザーマーカーに適した ほかのラベルとしては、ラミネート加工されたラベルと レーザー感応のコーティングが施されたラベルがあります。 • 紙 製ラベルは CO2 レーザーマーカーと最も相性が良く、 高品質のマーキングを高速に作成できます。 • 金 属被覆ラベルの場合は、通常、同じマーキング結果を 得るにはより大きな出力が必要です。 マーキングの特徴： • 紙 製のラベル – 色層の除去または無地の白色ラベル上で の炭化でマーキングを形成。炭化には、色の除去よりも若 干時間がかかります。 • 金属被覆ラベル – 色層の除去でマーキングを形成。 マーキング速度： 通常は 1 時間当たり最大 80,000 製品 (例示のように英数字マーキングに基づく)。 最適な波長： ラベル全種 – 10.6 m 6

ラベル 日付およびロット情報 色層の除去 7

プラスチック 一般的なマーキングの要件： ビデオジェットは溶け落ちを回避できるように 2 種類の フォントを提供しています プラスチックにはさまざまな種類があり、種類によって CO2 1. Lacuna – 交差のないフォントでは、印字素材上の 1 点を レーザーマーキングの反応が異なります。例えば、PET と PVC 2 回照射することなく文字を作成できるため、素材の強度 のいずれでも外観品質の高い印字が実現できますが、仕上が が損なわれません。このフォントを使用するとマーキング りには大きな違いがあります。フィルムなどの塗料付きプラス 時間が若干長くなります。 チック素材で色を除去する場合では、高品質なマーキング効 果が得られます。 各素材特有のマーキング効果に関して詳し 2. ドットフォント – 文字の形成にドットのみを使用します。 くは、次項を参照してください。 このフォントでもレーザービームによる同じ場所の 2 回 以上の照射が最小限になります。 マーキングの特徴： パウチ類 アルミ箔 パウチタイプのパッケージ製品はカラフルなデザインを使用 アルミ箔やフィルムでは、プラスチックへの表面処理の種類に した高品質のブランド商品であることが多いので、一般的に よってレーザー反応が異なります。フィルム上に塗料がついて パウチには色調変化によるマーキングが適しています。外側 いる場合は、塗料を除去することで効果が得られます。 の層の色を除去することで、ブランド価値に相応しい、鮮明で レーザー感応タイプのコーティング層では、得られるマーキン 高コントラストタイプの印字を作成できます。 グはほぼ黒色で (右に示す乳製品パッケージフィルムの例を ケーブル / チューブ / ホース (押出成形品) 参照のこと) 高速でマーキングできます。これに対して透明フィ ルムでは、材質を溶解させて、半透明のマーキングが彫り込み PVC は CO2 に反応し、色調変化をともなう彫り込み効果を生 で得られます。アルミ箔やフィルムにレーザーマーキングする み出し、多くの場合は外観の良い金色のマーキングが得られ ときは、下記の点を考慮に入れなければなりません。 ます。 • フ ィルムが薄すぎる場合やレーザー設定値が不適切なと きに溶け落ちが発生しやすい。この場合は、レーザー感応 マーキング速度： 性コーティングが適しています。マーキングに必要な レーザーパワーが少なくて済むため、溶け落ちのリスクを 通常は 1 時間当たり最大 100,000 製品 低減できます。 (処理能力は素材によって異なります) • 二 重延伸ポリプロピレン (BOPP) フィルムは収縮性、剛性、 透明性、密閉性、ねじれ保持力などの複数の特性を併せ持 最適な波長： ち、普及が進んでいます。BOPP は通常はきわめて薄く (チョ コレートバーに一般的に使用)、この素材でも溶け落ちのリ PVC – 10.6 m スクがあります。通常推奨されるのは 9.3 μm の波長の BOPP フィルム – 9.3 m レーザーです。これは、印字面を深掘りし過ぎずに高品質 なマーキングを実現できるためです。 その他すべてのプラスチック素材 – 10.6 m 8

プラスチック ブリスター包装での 瓶やペットボトルでの 期限情報のマーキング 色の変化 色の除去 緑色のアルミ箔上での 塗料の除去 PVC パイプの彫り 電線での色の変化 期限情報の 込み マーキング 乳製品の厚紙製箱の フィルムに施された レーザー感応コー ティングの色変化 9

PET 一般的なマーキングの要件： 最適な波長： PET 素材の包装を生産する業界では、コストと廃棄物 9.3 m – PET プラスチック類専用に開発 の削減を目指して「薄肉」の PET を使用することが次第 に一般的になってきています。このような傾向は、印字 面薄さによる溶け落ちのリスクを拡大させ、レーザー PET 材へのマーキングで波長の選択の重要性を示す例： マーキングの技術的課題となりえます。実際には適 切な波長を選択することで別のマーキング効果が生 9.3 µm 10.6 µm まれ、この問題を解決できます。PET 材へのマーキング の大部分は、英数字の賞味期限やロット情報を高速で 飲料品にマーキングすることが目的なので、高速での 印字能力が PET へのマーキングのもう 1 つの要件にな ります。 変形 マーキングの特徴： • 彫り込み フォーミング –「 薄肉」の のマーキングに最適です 9.3 m 波長を使用すると素材の「フォーミング」効果 PET が得られます。つまり、加工中に表面素材が除去さ 彫り込み – 肉厚の PET 素材に適しています れないため、素材の強度は減りません。これに対して、 10.6 m では深い彫り込み効果が可能になるため、 肉厚の PET 材のマーキングに適します。 マーキング速度： 標準速度は 1 時間当たり瓶やペットボトル 70,000～150,000 本 (マーキング内容によって異なります) 10

PET プラスチック PET 上の プラスチック PET 上の 2 行の日付印字 1 行の日付印字 11

ガラス ガラス 一般的なマーキングの要件： CO2 レーザーマーキングをガラス材に使用する場合は、 一般的にシリアル番号、内部向けの追跡番号、トレーサ ビリティ情報に適しており、白色または有色のガラスに 使用できます。 2 次元バーコードは一般的ではないです が、適切なスポットサイズにより作成可能です。ガラスに マーキングする場合にマーキングの仕上がりをなめら かにするには、小さなスポットサイズをお勧めします。 大きなスポットサイズを使用すると場合により微細な割 れ目の原因になり、この割れ目が大きすぎると手触りが 粗くなります。 ガラス上のロゴ マーキングの詳細 マーキングの特徴： ガラス表面に微細な亀裂や割れ目をエッチング マーキング速度： 標準的な最大速度は 80 m/ 分または 1 時間当たり瓶やペットボトル 60,000 本 最適な波長： 10.6 m – 適切なマーキングヘッドとレンズを 組み合せて使用することにより、ガラス上に ガラス上へのロット 微細でなめらかなマーキング効果を得られます マーキング 12

コーティングされた コーティングされた金属表面 金属表面 一般的なマーキングの要件： CO2 レーザーマーカーは主に塗装された金属とアルマイト の 2 種類の金属素材に適します。一般的な用途では、ロゴ や、ロット番号などの英数字文字が必要です。アルマイトに マーキングする場合には、高品質の DataMatrix コードも作 成できます。塗装された金属の場合、コーティングの層が厚 すぎると CO2 レーザーマーカーにとって問題となる可能性 があります。目的のマーキング効果を得るには、場合により レーザー出力を高めるか生産ライン速度を下げる必要があ ります。 金属面での塗料の除 マーキングの特徴： 去による日付情報形 成 • 色変化 – アルマイト • 塗料の除去 – 塗料塗布された金属面 マーキング速度： 一般的なロゴ (陽極酸化) – 1～2 秒 (印字内容、レンズ、 およびスポットサイズによって異なります) 一般的な DataMatrix コード (陽極酸化) – 0.5 秒 陽極酸化された金属面、塗装された金属面の 英数字コード – 10 ms 金属面の塗料を除去 最適な波長： した DataMatrix 10.6 m コード形成 13

ビデオジェットの CO2 レーザー マーカーは、シンプルな日付印字から、 大きい複雑なメッセージのマーキング まで、さまざまな用途に対応できます。 バーコード ロゴ ビデオジェットの CO レーザーマーカーは レーザーマーカーでは、高品 お客様がロゴのレーザーマー 2 さまざまな印字面に高品質なマーキング 質で高コントラストタイプの キングを必要とする理由は主 マーキングが可能であること に下記の 4 点です。 を作成できる上に、ベクトルベースのマー から、判読しやすい最上級の 1. 法的な要件 キングによって解像度が他の印字技術より バーコードを印字できます。 ビデオジェットの 2. ユーザー情報の必要性 CO 格段に優れています。これにより、ロゴ、バー 2 レーザーマーカーは、 3. 販売情報の必要性 コード、さまざまな国の言語の文字、True GS1-129 などの 1 次元 4. ブランド保護の必要性 トゥルータイプ フォントやレーザー バーコードや、GS1 DataMatrix Type ( ) コードなどの レーザーマーカーで製品に耐 2 次元バーコー マーカー向けに最適化されたフォントなど、 ドのマーキングに幅広く対応 久性の高い印字を行うことで、 様々なマーキングが可能になります。 します。 さらに、レーザー ブランドの盗用や悪用を防止 マーキングの特長である耐 できます。偽造が抑止できる上 久性の高さは、バーコードに に、製品の追跡が簡単にできる 求められる恒久性を実現し、 ため、セキュリティを高めて、 トレーサビリティの強化に貢 ブランド価値を守ります。 献します。レーザーマーキン グは、摩耗などの印字の判読 性を損なう外部要因からの 影響に対して耐性がありま す。 14

ビデオジェットの CO2 レーザー マーカーは、シンプルな日付印字から、 大きい複雑なメッセージのマーキング まで、さまざまな用途に対応できます。 レーザー マーカー向けに True Type 最適化されたシン (トゥルータイプ) グルストローク 多言語対応 フォント (TTF) フォント ビデオジェットの CO TTF に対応しているため、お 2 シングルストロークフォント レーザーマーカーは、アラビ 客様は一般的なフォントを使 は、特にほかの従来のフォント ア語、中国語、ヘブライ語、ト 用して自社の製品にマーキン と比べて高速でマーキングす ルコ語、ベンガル語など 20 グでき、言語を問わずにマー ることを目的として設計されて 以上の言語でマーキングでき キングできるようになります。 います。包装ラインが高速で、 るため、世界各国に製品を輸 アートワークファイルとし マーキング時間が短い場合 出するメーカーにメリットが て一般的に処理されている や、マーキングする情報量が あります。 TTF フォントを利用すること きわめて多い場合に、このシン で、ブランド価値や包装デ プルでモダンなフォントが選 ザインをグレードアップでき ばれます。 ます。 15

安心がビデオジェットの標準 ビデオジェットは、産業用印字のグローバル市場で活躍する企業です。 印字用装置、特定用途向けに開発されたインクおよび溶剤、そして製品の ライフサイクルを通したサポートを提供してきました。 当社の目標は、コンシューマ向けパッケージ品、医薬品、工業 ビデオジェット製品は、販売先で 1 日 100 億を超える製品 用品などを製造するお客様とのパートナーシップを通して、 に印字を行っています。世界 26 か国の直営事業所で 4,000 そのお客様が生産性を強化することでブランド価値の保護 名以上のスタッフが、製品販売、設置やトレーニングのサ や向上を図り、業界トレンドや法規制遵守で業界のリーダー ポートを提供しています。また、流通ネットワークには 400 となるお手伝いをすることです。産業用インクジェット 以上の代理店業者および OEM が含まれており、135 か国で プリンタ (小文字用)、サーマルインクジェットプリンタ、 |サービスを提供しています。 レーザーマーキング技術、産業用サーマルプリンタや ラベラーなどの製品分野で専門的ノウハウや先端技術を有 するビデオジェットは、世界で 345,000 台を超えるプリンタ の納入実績があります。 グローバル本社 ビデオジェットの営業・サービス 拠点 製造および製品開発拠点 ビデオジェットの営業・サービス 拠点がある国 ビデオジェットのパートナーによ る営業・サービス拠点がある国 電話： 0120-984-602 © 2016 Videojet X-Rite K.K.̶ All rights reserved. メール ビデオジェット社は常に製品の品質向上をめざしており、 お客様への予告なく E : info@videojet.co.jp 設計や仕様を変更する場合がありますので、ご使用に際しては最新の情報をご 確認ください。 URL: www.videojet.co.jp 部番SL000592 ビデオジェット社 Laser-PG-0916 〒135-0064 東京都江東区青海 2-5-10 テレコムセンタービル 西棟 6F