1/2ページ
ダウンロード(967.7Kb)
AQF-5000Hを用いたPFAS類のスクリーニング分析
自動試料燃焼装置AQF-5000Hと吸着装置TXA-04を使用することにより、有機ふっ素化合物の総量をスクリーニングが可能!
このカタログについて
ドキュメント名 | 吸着性有機ふっ素 (AOF)分析 |
---|---|
ドキュメント種別 | 製品カタログ |
ファイルサイズ | 967.7Kb |
取り扱い企業 | 日東精工アナリテック株式会社 (この企業の取り扱いカタログ一覧) |
この企業の関連カタログ
このカタログの内容
Page1
吸着性有機ふっ素 を分析されているお客様へ
(AOF)
世界的動向 PFAS(PFOS・PFOA)
耐水性や耐火性を高めるために、一般的な家庭用品に大量に使用されている有機ふっ素化合物の総称です。
疎水性(水をはじく性質)と疎油性(油をはじく性質)の両方の性質を持った優れた物質ですが、難分解性物質かつ、難
揮発性物質であることからストックホルム条約で規制されております。
自然環境では容易に分解しないため土壌や水に留まります。また、動物の体内に生物蓄積する可能性(「持続性」)があ
ると指摘されてます。
PFASは過去に様々な用途に使われていましたが、現在では、代替品の無いエッチング剤の製造、半導体レジストの製
造、業務用写真フィルムの製造などに使用されています。
PFAS類の分析
●PFAS化合物の分析方法には、GC-HRMS、LC-MS/MS、GC-TOFMS、LC-TOFMSなどがあります。
●定量するには標準物質が必要であるが、ターゲットである化合物はすでに相当な数になっており、更に増えると予想され
ています。
●一方、水中の 有機ふっ素化合物の総量を決定できるシンプルかつ信頼性の高い、高速スクリーニング技術が求めら
れています。
●その方法としてAOFの分析方法の開発が進められています。
PFAS類の抽出
PFOA、PFOSなどのPFAS類の量を把握するためには、無機ふっ素化合物との分離が必要です。
AOF:Absorbable Organic Fluorine (吸着性有機ふっ素化合物)
水試料から有機ふっ素化合物を取り出す ⇒ 活性炭、合成吸着剤などを利用
EOF:Extractable Organic fluorine (抽出性有機ふっ素化合物)
水試料から有機ふっ素化合物を取り出す
固体試料から有機ふっ素化合物を取り出す(土壌、廃棄物、ポリマー)
AOFの測定について
PFAS類の抽出
試料から有機ふっ素化合物を吸着剤で回収し、燃焼-
イオンクロマトグラフィーで全ふっ素を測定する
ふっ素化合物 吸着(Absorption)
無機 有機 F- OF OF +
吸着材
ふっ素化合物 ふっ素化合物 OF F-
OF OF ・活性炭
・吸着ポリマー
吸着性 非吸着性
化合物 化合物
洗浄
無機ふっ素を洗い流す
LC-MS
LC-MS
非ターゲットPFAS
ターゲットPFAS
非PFAS化合物
燃焼-イオンクロマト
AOF
グラフィー(CIC)
(Absorbable Organic Fluorine)
Page2
弊社自動試料燃焼装置AQF-5000Hと吸着装置TXA-04を使用することにより、有機
ふっ素化合物の総量をスクリーニングすることができます。
有機ふっ素化合物の吸着回収 活性炭が充填されたカラムへ試料を通液・吸着
し、硝酸塩水溶液で洗浄することができます。
Column method:活性炭充填カラムに試料を通液して吸着させる
プリパックドカラムを2本連結使用し、内部の プリパックドカラム:1本 全有機ハロゲン吸着装置TXA-04
活性炭を燃焼-イオンクロマトグラフで測定 (活性炭充填カラム) 定価:850,000円
AQF-5000Hを用いたPFAS類のスクリーニング分析 環境水中のAOF分析
環境水中の PFAS 類の分析には LC-MS/MS を用いることが一般的 PFAS類の有機ふっ素を分析したいなら
ですが、PFAS分解物や派生物質を含めたスクリーニング分析におい
ては有機性のふっ素化合物を活性炭に吸着させるAOFの分析が有
効です。
環境水中の AOF は、吸着装置 TXA-04 を用いて前処理を行い、自
動試料燃焼装置 AQF-5000H とイオンクロマトグラフ(IC)を組み合わ
せた燃焼-イオンクロマトグラフィー(CIC)により、簡便、迅速、かつ正確
に測定することができます。
自動試料燃焼装置AQF-5000H
定価:6,150,000円~
燃焼-イオンクロマトグラフィーによる環境水中のAOFの分析例
メソッドブランクとして4-フルオロ安息香酸(4-FBA)を添加せずに吸着 チェックスタンダードの測定結果
操作を行った活性炭の分析結果を表1に示します。
10回測定を行い、その平均値をメソッドブランクとして、チェックスタンダ 標準濃度 AO F 分析値 (µg/L)
ード溶液を吸着させた活性炭の分析値より差し引きました。チェックスタ (µg/L) 1 回目 2 回目
ンダードは濃度8水準、各2回測定しそれらの結果より回収率直線を求 1.0 1.3 1.5
めました。その結果1~100 μg/Lの範囲で高いAOF回収率を示しまし
2.5 3.0 2.9
た。
5.0 5.0 5.1
メ ソッドブランク(0 µg/L)の測定結果
No. AOF 分析値(µg/L) No. AOF 分析値( µg/L) Mean( µg/L) 7.5 7.5 7.2
1 0.91 6 0.93 10 9.9 10.5
1.0
2 0.87 7 1.7 25 26.0 25.6
3 0.92 8 1.0 RSD(%)
50 51.7 51.4
4 0.88 9 1.4
25
5 0.90 10 0.93 100 99.4 99.5
CAT No.PFAS2023071