小型蒸留装置DS-5100

■⼩型蒸留装置 DS-5100の紹介 蒸留原理 JIS K 0102（2019）に採⽤された⼩型蒸留装置に対応しています。 全シアン ︓りん酸酸性（pH2以下）条件下でエチレンジアミン四酢酸⼆⽔素⼆ナトリウムを共存させて 加熱蒸留し、⽔酸化ナトリウム溶液にシアン化⽔素を吸収捕集します。 （JIS K 0102 38.1.2） ふっ素化合物︓硫酸もしくは過塩素酸酸性下で⽔蒸気蒸留して、⽔酸化ナトリウム溶液に吸収捕集します。 （JIS K 0102 34） フェノール類︓りん酸酸性（pH約4）で硫酸銅（II）の存在下で加熱蒸留し、留出分離します。 （JIS K 0102 28.1.1） アンモニア ︓酸化マグネシウム存在下（弱アルカリ性下）で加熱蒸留し、硫酸溶液に吸収捕集します。 （JIS K 0102 42.1.c） 装置の構成 全シアン・アンモニア・フェノール類⽤（単蒸留） ふっ素化合物⽤（エアー供給式⽔蒸気蒸留） 保護カバー ⽔蒸気の安定供給を可能にしつつ、 蒸留管 突沸騰防⽌になります。 試料容器 冷却管 エアー供給ユニット 受器 AIR-5000B 電源・温調器 本体両側に受器（吸収液）をセットします。 本体⽚側に受器（吸収液）をセットします。 同時 エアー供給 同時 ８検体 ユニット ４検体 受器 試料容器 受器 受器 試料容器 ⽔蒸気発⽣容器 使⽤⽅法 蒸留待ち時間の有効活⽤ 次に蒸留する試料をスムーズに準備できます。 ・専⽤容器⽴て 試料容器16本セット可能（標準付属品） 温調器の温度を設定します。 試料容器に試料と試薬を加 設定温度に到達したブロック ・市販の試験管⽴ても使⽤可能 え、蒸留管をセットします。 ヒーターへ試料容器をセット し、蒸留を開始します。 アルミブロックヒーターの採⽤により、マントルヒーターやガスバーナーなどの従来の 蒸留装置に⽐べ再現性の良い蒸留を実現しました。

■特⻑ 時間の短縮・廃液量の削減 従来の蒸留装置との⽐較例 全シアン ふっ素化合物 従来の蒸留装置 DS-5100 従来の蒸留装置 DS-5100 ※ 昇温＋蒸留時間 60〜80 分 約 40 分 90〜110 分 28〜35 分 廃液量 約 290 mL 約 40 mL 約 270 mL 約 100 mL ※ 硫酸使⽤時 ・時間の短縮 ︓全シアンの場合、昇温＋蒸留時間が従来の1/2〜1/3に短縮、 ふっ素化合物の場合は約1/3に短縮 ・廃液量の削減︓全シアンの場合は従来の約1/7に削減、ふっ素化合物の場合は約1/3に削減 最⼩限の設置スペースと⼩ない電源容量 8検体同時蒸留の場合でも⼀般的な実験台に置いて使⽤ 保護カバーで加熱部の放熱を軽減し、ドラフト内に設置しても安定 できます。 した蒸留が可能です。 電源容量 1400VA 約23cm 約29cm ドラフト内への設置例 幅広い試料への適⽤性 分析装置との連携 DS-5100では様々な試料の蒸留が可能です。 ⼩型蒸留装置で得られた留分の濃度は従来の蒸留装置と同等となるよ 清浄な試料から汚濁物まで、また、マトリックスを多量に う設計されているため、従来よりご使⽤の分析装置がお使いいただけ 含んでいても、さらには固形物にも適⽤できます。 ます。また、FIA-300Mへの直接適⽤も可能です。 お客様の分析装置 吸光光度法（⼿分析）、 留分 イオン電極法 など FIA法（FIA-300） 清浄な天然⽔ 妨害物質を含む排⽔ 加熱すると発泡する排⽔ ハロゲン化物イオン含有排⽔ FIA法（FIA-300など） ⼟を含有している排⽔ 固形物、セメント、⼟壌、 下⽔乾燥汚泥、ほたる⽯など

■アプリケーション例 ふっ素化合物 標準溶液の蒸留回収率 回収率 標準溶液 F- 添加量（ µg ） 過塩素酸使用時 硫酸使用時 1回目 2回目 1回目 2回目 H2SiF6 500 100 % 99 % 103 % 98 % HBF4 500 99 % 100 % 98 % 100 % NaF 500 98 % 99 % 98 % 96 % 全シアン 標準溶液の蒸留 実試料の蒸留（従来の蒸留装置との比較） 標 CN-量 回収率 従来の蒸留 準溶液 DS-5100 ( µg ) 1回目 2回目 試料 装置 （手分析） （FIA-300測定） フェリシアン化カリウム 500 100 % 100 % 排水A N.D. N.D. フェロシアン化カリウム 500 100 % 102 % 排水B 0.42 mg/L 0.40 mg/L シアン化カリウム 500 99 % 98 % 排水C 0.18 mg/L 0.21 mg/L シアン化カリウム 5 97 % 97 % 下水乾燥 汚泥溶出液 0.03 µg/mL 0.04 µg/mL 下水乾燥汚泥（固形） 3.5 µg/g ※１ 3.2 µg/g ※２ ※１ 下水試験法 試料1g採取 ※２ 試料0.2と0.3gで同様の結果 ■仕様 DS-5100 同時処理 単蒸溜（8検体）︓全シアン、フェノール類、アンモニウムイオン用 検体数 水蒸気蒸留（4検体）︓ふっ素化合物用 設定温度 最高 230 ℃ 電源・消費電力 AC 100 V 50/60 Hz 1400 VA 外形寸法・質量 約330 (W) ※ ×312 (D)×510 (H) mm（保護カバー含む） 約 16 kg ※受器および冷却管を含む幅は約450 mm CAT №04170523041