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1:超音波洗浄の主要因は非線形現象(音響流)である 2:目的に有効な超音波の測定・解析・確認が重要 3:洗浄プロセスのシステムとしての改善が重要
●セミナープログラム
1.資料(事前に目を通して頂くことを希望)
洗浄の基礎知識
1.1 洗浄の目的と原理
1.2 洗浄のエネルギー
1.3 洗浄の方法
1.4 一般的な洗浄プロセス
1.5 洗浄液(洗剤,溶剤…)
1.6 洗浄効果の確認・評価方法
1.7 洗浄システムの具体例
2.各種動画による説明
2.1 洗浄技術の説明
2.2 超音波とファインバブルについての説明
2.3 洗浄ノウハウの説明
<<超音波洗浄技術の実務への応用>>
3.超音波洗浄技術
3.1 超音波洗浄の基礎事項(キャビテーション)
3.2 超音波の最適化技術(ダイナミック制御)
3.3 超音波洗浄の本質(非線形現象としての音響流)
4.洗浄の問題解決テクニック(トラブルシューティング)
◎ 質疑応答を含めた対応
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このカタログについて
ドキュメント名 | オンラインセミナーテキスト:超音波洗浄の基礎技術とトラブルシューティング |
---|---|
ドキュメント種別 | その他 |
ファイルサイズ | 43.3Mb |
登録カテゴリ | |
取り扱い企業 | 超音波システム研究所 (この企業の取り扱いカタログ一覧) |
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このカタログの内容
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スライド 1
超音波洗浄の基礎技術とトラブルシューティング
日 時:2024年 *月 *日 13:00~16:00
【オンラインセミナー】 講師:超音波システム研究所 斉木
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スライド 2
はじめに 洗浄の現実と対策
適切な、学習・実験・検討による
経験の積み重ねが洗浄レベルの向上に結び付く
「超音波洗浄機・キャビテーション・・により洗浄できる」
と言った単純な考え方では洗浄の改善はできない
1:超音波洗浄の主要因は非線形現象(音響流)である
2:目的に有効な超音波の測定・解析・確認が重要
3:洗浄プロセスのシステムとしての対応が重要
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スライド 4
脱気・ファインバブル(マイクロバブル)発生液循環装置
洗浄液を均一な(溶存気体濃度の分布)状態にすることで
超音波が水槽内の液体全体に、均一に効率よく伝搬する
吐出力の高いポンプの、吸い込み側のホースを絞る
安価なポンプの利用でファインバブルは簡単に発生する
適切な液循環の実現には総合的な技術が必要
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スライド 5: 超音波洗浄の考え方
1)超音波洗浄の主要因は、音響流(非線形現象)
音響流のダイナミック制御が超音波洗浄技術
2)現状への応急対策
現状の洗浄装置に、非線形振動現象を追加する
*洗浄液の均一化(5-6万円程度のマグネットポンプ)
*低価格の機器(超音波発振システム)により
変化するメガヘルツの超音波を追加する
洗浄効果の大きい非線形振動の伝搬を実現する
3)恒久対策
洗浄物・洗浄水槽・洗浄液・・・洗浄目的に合わせた
制御条件(超音波、ポンプ、搬送装置、・・)と
超音波の伝搬条件(キャビテーション・音響流)の最適化
を統計数理に基づいて追求し続ける
(統計数理の継続的な学習が必要)
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スライド 6: 現状の超音波洗浄機の改善
非線形振動現象の制御システム
1:脱気ファインバブル発生液循環装置
2:水槽・振動子の表面処理(表面残留応力の緩和)
3:メガへルツの超音波利用
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スライド 11: 超音波利用の考え方
1)超音波の複雑な現象は誰も正確に理解していない
2)どのような 超音波現象も、調べるときりがない
3)超音波利用に対する
独自の対象物・加工方法・・・を考慮した
オリジナルの利用技術開発を行う
4)実験・検討・経験・学習・・・
(メーカや識者・各種情報・・に迷わされなければ)
必ず、未知の部分への挑戦になります
従って 自分で考え追及する ことが必要
例 超音波を減衰させる効果を組み合わせることで、
減衰対策が実現できる場合もあります
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スライド 12: 超音波洗浄の考え方2 洗浄物の振動特性に合わせた超音波制御を実現する
対象物の、音響特性
1)伝搬周波数特性 2)音圧レベルの減衰特性 3)高調波・低調波の発生特性
上記に基づいて、効果的な超音波洗浄機の利用方法を考案
1)発振周波数・発振出力 2)制御方法 3)効果的な治工具、効果的な洗浄方法
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スライド 13
1.洗浄の基礎知識 13:35
(1).洗浄の目的と原理
(2).洗浄のエネルギー
a.汚れと付着力 b.洗浄と表面エネルギー
(3).洗浄の方法
a.物理作用 b.化学作用
c.マイクロバブル(ファインバブル)
(4).一般的な洗浄プロセス
(5).洗浄液
(洗剤、溶剤、・・・)
(6).洗浄効果の
確認・評価方法
(7).洗浄システムの具体例
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スライド 14
1.洗浄の基礎知識
(1).洗浄の目的と原理
どのような製品・部品・材料・・の
どのような汚れ・コンタミ・パーティクル・・を
どのような洗浄レベル・表面状態・・・に
どのような時間・費用・操作・・・で
どのような装置・システム・作業・・を通して
実現するのかということを
検討・確認して「表現する」ことが重要です
この「表現(言葉による説明)」に基づいて
洗浄原理(論理モデル)、装置設計、
システム開発・・・・各種作業内容が決まります
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スライド 15: 〔1〕洗浄の目的と原理
洗浄目的を具体的に掘り下げることが
洗浄の改善につながります
研究レベル、大量生産ラインでの不良削減・・・で考えると
必要な洗浄目的に関する 詳細な優先順位が決まります
具体例
洗浄レベル(全体、部分、バラツキ、・・)
次工程の歩留まり(安定性、作業者、季節、時間・・)
評価・確認方法 数値化できない場合は 標準見本・・・
ポイント
目的に対応した、評価方法の検討
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スライド 16
洗浄とは、
洗浄物から汚れを除去すること 写真上:洗浄でドリル先端が欠けた事例
定義1(一般的な洗浄)
洗浄とは、洗浄対象に対する作用により、
発生する現象で、洗浄物から汚れを除去すること
洗浄現象は大変複雑です
洗浄に関連した部分は、
ほとんど解明されていません
簡易的に、
実験・確認を行うことが
重要です 写真上:洗浄で角が丸くなった事例
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スライド 17
洗浄とは、洗浄物から汚れを除去すること
定義2(理想的な洗浄)
洗浄とは、汚れが除去された被着体の
表面性が満足される状態になるようにすること
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スライド 18
洗浄とは、洗浄物から汚れを除去すること
定義3(洗浄の原理)
洗浄には、物理作用と化学作用による
2種類の要素がある 、
物理作用は各種の物理力(キャビテーション、水の流速、・・)
特に、洗浄液の振動により洗浄を行うこと、
化学作用は水や洗浄液の化学反応により洗浄を行うこと
注:現実は複合作用
*写真:瓶のラベルを乳化して洗浄*
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スライド 19
1.洗浄の基礎知識
(2).洗浄のエネルギー
a.汚れと付着力
b.洗浄と表面エネルギー
現実的には、不明な状況での取り組みが多い状況です
しかし、確実に
洗浄レベルの向上、
継続的な改善・・・を実現していくためには
「付着力は不明」という設定から始めて
「**成分の汚れ」「金属粉末の汚れ」・・・
の記録をもとに
推測・想定することが重要です
(その結果、オリジナルの洗浄システムにつながっている事例が多数あります)
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スライド 20: 〔2〕 <洗浄のエネルギー>
付着力 < 洗浄エネルギー
洗浄エネルギー < 表面
汚れを破壊する必要はなく、付着状態をなくすことが必要
汚れや付着状態は不明であることが多いが、想定・検討・・することが必要
参考イメージ:振動・振幅・エネルギー(複雑さの原因)
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