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―超音波のダイナミック制御システム開発に関する技術資料―
超音波の安定したコントロールには、洗浄液の安定した均一な状態が必要である。
特に、洗浄液の溶存気体が均一な濃度で洗浄水槽内に分布をした状態では、
超音波が水槽全体に均一に広がり、超音波(音圧、周波数、変化)の制御が
目的に合わせて実現出来る。
しかし、超音波・ファインバブルの洗浄現象には、洗浄対象物を含め、
超音波振動子・水槽・治具・・・沢山の条件
(サイズ、材質、構造、製造方法、設置方法・・)があり、
それぞれの影響が複雑に関連している。
(例:キャビテーション・音響流が、溶存気体濃度の分布を変化させている)
その中で、最も重要な事項が、非線形現象としての音響流の変化である。
超音波を測定・解析(自己相関・バイスペクトル)・評価することで、
超音波の分類に基づいた、超音波(キャビテーション・音響流)の
ダイナミック制御を実現するための各種技術を開発した。
関連メディア
このカタログについて
ドキュメント名 | 超音波による精密洗浄技術 |
---|---|
ドキュメント種別 | 事例紹介 |
ファイルサイズ | 4.2Mb |
取り扱い企業 | 超音波システム研究所 (この企業の取り扱いカタログ一覧) |
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このカタログの内容
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スライド 1
超音波洗浄機資料
超音波システム研究所 斉木
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スライド 2
1.洗浄の基礎知識
(7).洗浄システムの具体例
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スライド 3: <物理現象の洗浄イメージ:工夫の必要性>
各種の工夫により洗浄状態を実現する、工夫やより効果的な対策があります
あくまでも、単純に洗浄方法を判断しないための、参考イメージです
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スライド 5
工学的な設計
妥協のバランス・最適化
<経験・直感・論理>
適切な設置技術
注意:数値は水槽固有の値です
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スライド 6: ノウハウ<振動子の設置>
ノウハウ
専用の設置部材を利用する (振動子のサイズ・周波数に合わせて製作)
1) 2種類のシリコンで接触部をコーティング
2) 1台の振動子を3個の固定部材で設置する
3) 振動子の発振面が3-8mm程度傾斜するように設置する
4) 3個の固定部材の中の、
1個は高さが3-8mm異なるものを使用する
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スライド 7: ノウハウ<振動子の設置> 完全に固定しない、自由にしない
ノウハウ
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スライド 8
ノウハウ
デモンストレーション
現象の追求よりも
有効な事象の
応用・利用
が重要
*ノウハウの公開*
ポンプの吸い込み側のホース径を細くする
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スライド 9
具体例 脱気・マイクロバブル発生液循環装置
ノウハウ
*循環ポンプ ポリプロピレン製 (株式会社イワキ IWAKI CO., LTD.)
マグネットポンプ MDシリーズ ホース接続 MD-70RZ
CFRPVDF製(溶剤 炭化水素・・・対応用)
マグネットポンプMDシリーズ ホース接続 MD-70RZV ¥66,200(納期2.5ヶ月)
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スライド 10
脱気・マイクロバブル発生液循環装置とメガヘルツ超音波
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スライド 11: 具体的な改善点 水槽
注意点
ポイント:黄金比の採用
水槽の設計(構造・サイズ・・・製造方法)と設置は超音波の伝搬効率を左右します
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スライド 12
工学的な設計 妥協のバランス・最適化 <経験・直感・論理>
<洗浄水槽の設計>
洗浄液が均一で溶存酸素濃度の低い状態を可能にする 注意点
洗浄水槽の設計方法について、注意事項を提示します
1)水量と超音波の力に対する水槽角部の設計が最重要です。
適切な大きさの曲面形状が理想的です(アール加工)
設計バランスは、経験的な事項が多く単純には説明できません。
絞り加工やプレス加工・・の場合、表面組織や応力分布を悪くすると超音波の伝搬状態が悪くなります。
2)現実的な水槽製作方法としては
超音波の減衰を最小限にする対策としてコーナーでは溶接を行わないで
突合せ溶接により製造できる構造とする設計を推奨します。
3)水槽構造として強度バランスから板厚を設計します。
(低周波:20-50kHzの超音波では4mmの板厚を必要とする場合があります
板厚と強度により、超音波出力・キャビテーションの標準値としての上限が、決まります)
4)強度補強としてのリブや絞り部の設計について
取り返し(後からの対策・・)がつかないので採用を薦めません。
(強度の補強はリブ以外にも多数の方法があります)
5)水槽の固定方法(ガイド部材の取り付け 等)
せっかくの水槽も固定方法により 超音波を大きく減衰する可能性があります。
特に、水槽底面の状態について、注意が必要です。
この部分は特に、経験的な事項が多く単純には説明できません。
注意:数値は水槽固有の値です
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スライド 13
注意点
6)低振動モードを発生させない設置に対する設計
水槽の低周波の振動モードに対する設計方法として ノウハウを紹介します。
すべての断面2次モーメントのバラツキの大きさが
パラメータになりますので
出来るだけ、ばらつきを小さくすることがノウハウとなります。
(このことから 円形・円筒形、正方形の底面形状の水槽が
良くない理由が解ります。全く同様なことが、振動子についてもあてはまります)
7)最適液循環を行うための配管(吸込・吐出)位置設計
目的・サイズ・・・により様々な要因を
最適化する機械設計の総合バランスによる部分だと考えています。
経験と論理モデルによる追及を続けている部分です。
現状、多くの装置は、
液循環の設定で改善できます!
8)全体のバランス(強度)
材料力学、流体力学、振動工学・・・総合的に設計・判断する必要があります
加工方法、材料・材質・・・についても十分な判断が必要です。
洗浄システム全体で、振動系として検討することが重要です
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スライド 14
注意点
9)サイズ効果に対する経験からの考慮した設計
3m*1.8m*2mの水槽と 70cm*45cm*40cmの水槽は
製造方法、バラツキ、・・・全く異なる設計方法になります
大きな水槽は、最悪の状態(振動モード)に対する対処を最優先します。
10)洗浄目的に対する合理的な設計思想
水槽の超音波利用目的に対して、常に設計思想の確認検討が必要です
新しい洗浄方法につながる場合が非常に多いので
設計思想は重要です。
11)製造方法と価格の想定
<設計の妥協点:溶接部について>
板厚1.5mmの板金に対して、水槽の角部を
R5mmで90度に折り曲げるようにします
曲げた面に続く部分を、平面の突き合わせ溶接とすることで、
溶接部による超音波の減衰を小さくできます
水槽の製作方法も洗浄力を向上させるための重要な要因です
溶接部・・の変更により、高い超音波洗浄を可能にします
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スライド 15
溶接部
水槽サイズ
:750*500*950(液深 910)mm
超音波
:38kHz 600W
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スライド 16:
洗浄の問題解決のテクニック (ポイント2)
対象物の設計(構造・形状・材質・・)検討
1)設計者が、製造方法・製造工程まで
十分に理解して、設計思想に基づいた判断で
設計が行われる必要があります
2)思慮深い設計には
ユーザー・作業者の取り扱いや
加工・洗浄・組み立て・・良く考慮されています
3)製品の複雑化、担当の専門化・・により
全体を見てまとめる力が弱くなっています
4)対象に合わせた
洗浄装置・洗浄システムを開発できる
技術者がほとんどいなくなっています
<提案>
異なる部門の関係者と相談・ディスカッションすることが
重要です(良い設計には、良いコミュニケーションがあります)
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スライド 17:
洗浄の問題解決のテクニック (流れによる改善事例)
対象物の設計(構造・形状・材質・・)検討
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スライド 18
参考 超音波洗浄機