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ーー目的とする超音波伝搬状態を明確にした、最適な超音波制御技術ーー
■ はじめに
超音波の伝搬には沢山の条件があり、それぞれの影響が複雑に関連している。その中に、
影響の大きさに比べ研究が少ない事項が、超音波の測定解析である。超音波とファイン
バブルによる応力緩和処理技術を利用した、オリジナル超音波プローブ(測定用、発振
用)を開発し、これまでにない新しい超音波のダイナミック制御システムを製作した。
現在、この超音波システムを使用して、超音波のコンサルティング対応している。
その結果、目的とする超音波伝搬状態を明確にした、最適な超音波制御が実現した。
超音波の伝搬特性
1)振動モードの検出(自己相関の変化)
2)非線形現象の検出(バイスペクトルの変化)
3)応答特性の検出(インパルス応答特性の解析)
4)相互作用の検出(パワー寄与率の解析)
注:「R」フリーな統計処理言語かつ環境
autcor:自己相関の解析関数
bispec:バイスペクトルの解析関数
mulmar:インパルス応答の解析関数
mulnos:パワー寄与率の解析関数
このカタログについて
ドキュメント名 | 「超音波システム」2024 ーー 超音波の測定・解析に基づいた発振制御による超音波システムーー |
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ドキュメント種別 | 製品カタログ |
ファイルサイズ | 4.2Mb |
取り扱い企業 | 超音波システム研究所 (この企業の取り扱いカタログ一覧) |
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このカタログの内容
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タイトル「超音波システム」2024
超音波の測定・解析に基づいた発振制御による超音波システム
超音波システム研究所 斉木和幸
写真1 超音波システム外観
■ はじめに
超音波の伝搬には沢山の条件があり、それぞれの影響が複雑に関連している。その中に、
影響の大きさに比べ研究が少ない事項が、超音波の測定解析である。超音波とファイン
バブルによる応力緩和処理技術を利用した、オリジナル超音波プローブ(測定用、発振
用)を開発し、これまでにない新しい超音波のダイナミック制御システムを製作した。
現在、この超音波システムを使用して、超音波のコンサルティング対応している。
その結果、目的とする超音波伝搬状態を明確にした、最適な超音波制御が実現した。
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■1)何が問題か?
現在、超音波は幅広く利用されているが、多数の問題がある。
最大の問題は、適切な測定方法・解析方法が採用されていないことである。
超音波利用の目的や装置の条件・・により、超音波の測定条件は調整する必要がある。
1)低周波の振動モードで発生する非線形現象は、
超音波利用の効果としては非常に大きいにも関わらず、
ほとんど測定解析されていない。
2)音圧データに対して、単純な音圧レベルの評価では、
各種の効果(洗浄、攪拌・・)との明確な関係性は非常に小さいため、
対策や改善が難しい。
3)現在(2023年8月)、超音波を利用した、
洗浄、攪拌、加工、化学反応、表面処理、表面検査、・・・について、
要求レベルの向上とともに、100MHz以上の、
高い周波数の発振制御が必要になっている。
上記の問題を、
2012年10月から製造販売している、オリジナル製品「超音波計測・解析システム
(超音波テスターNA 100MHzタイプ)」と2021年3月から製造販売してい
る、オリジナル製品「超音波発振システム20MHzタイプ」を組み合わせることで、
音圧測定解析に基づいたダイナミックな超音波発振制御システムが実現した。
■2)どのような「システム」なのか?
新しい超音波システム技術
写真2 超音波の音圧測定解析システム(超音波テスターNA)
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2-1)音圧測定解析システム概要(超音波テスターNA)
内容
超音波洗浄機の音圧測定専用プローブ 1本
超音波測定汎用プローブ 1本 オシロスコープセット 1式
解析ソフト・説明書・各種インストールセット 1式(USBメモリー)
特徴(標準的な仕様の場合)
*測定(解析)周波数の範囲
仕様 0.1Hz から 100MHz(100MHzタイプ)
*超音波発振
仕様 1Hz から 1000kHz(100MHzタイプ)
*表面の振動計測が可能
*24時間の連続測定が可能 *任意の2点を同時測定
*測定結果をグラフで表示 *時系列データの解析ソフトを添付
超音波プローブによる測定システム
超音波プローブを対象物に取り付けて、表面弾性波の測定を行う。
測定したデータについて、
位置や状態と、弾性波動を考慮した解析で、各種の音響性能として検出する。
写真3 超音波の発振制御システム(超音波発振システム20MHzタイプ)
2-2)発振制御システム概要(超音波発振システム(20MHzタイプ))
内容(20MHzタイプ)
超音波発振プローブ 2本
ファンクションジェネレータ 1式 操作説明書 1式(USBメモリー)
特徴(20MHzタイプ)
*超音波発振周波数 仕様 20kHz から 25MHz
市販のファンクションジェネレータを利用したシステム
超音波利用を含めた各種機器に対して、
メガヘルツの超音波発振による、共振現象と非線形共振現象(注1)で、
低周波~高周波までの超音波刺激をコントロールする。
注1:オリジナル非線形共振現象
オリジナル発振制御により発生する(例 10次以上の)高調波の発生を
共振現象により高い振幅で実現させた超音波振動の共振現象
上記の装置を利用して、超音波伝搬状態の測定解析に基づいた制御を実現させる
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■3)具体的な超音波の音圧測定・解析
音圧測定
写真4 音圧測定プローブによる音圧測定
音圧測定手順
1) 伝搬している超音波の、音圧レベルの変化、伝搬周波数の範囲を確認する
2) 機械や環境による、低周波の振動・ノイズを調査・確認する
3) 1)2)に基づいて、測定パラメータ(サンプリング時間)を設定する
4) 測定を行う
5) 測定グラフの目視確認・評価を行い、適切であれば、測定データを保存する
写真5 音圧測定実験
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■4)具体的な音圧データ解析
<< 超音波の音圧解析 >>
1)時系列データに関して、
多変量自己回帰モデルによるフィードバック解析により
測定データの統計的な性質(超音波の安定性・変化)について解析評価する
2)超音波発振による、発振部が発振による影響を
インパルス応答特性・自己相関の解析により
対象物の表面状態・・に関して、超音波振動現象の応答特性として解析評価する
3)発振と対象物(洗浄物、洗浄液、水槽・・)の相互作用を
パワー寄与率の解析により評価する
4)超音波の利用(洗浄・加工・攪拌・・)に関して
超音波効果の主要因である対象物(表面弾性波の伝搬)
あるいは対象液に伝搬する超音波の非線形(バイスペクトル解析結果)現象により
超音波のダイナミック特性を解析評価する
この解析方法は、
複雑な超音波振動のダイナミック特性を
時系列データの解析手法により、超音波の測定データに適応させる
これまでの経験と実績に基づいて実現している。
超音波の伝搬特性
1)振動モードの検出(自己相関の変化)
2)非線形現象の検出(バイスペクトルの変化)
3)応答特性の検出(インパルス応答特性の解析)
4)相互作用の検出(パワー寄与率の解析)
注:解析には下記ツールを利用します
注:OML(Open Market License) 注:TIMSAC(TIMe Series Analysis and Control program)
注:「R」フリーな統計処理言語かつ環境
autcor:自己相関の解析関数 bispec:バイスペクトルの解析関数
mulmar:インパルス応答の解析関数 mulnos:パワー寄与率の解析関数
写真6 超音波の音圧測定と音圧解析
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解析結果(バイスペクトル 1画面は200μ秒 解析最大周波数は100MHz)
図1 音圧解析結果(超音波のダイナミック制御事例)
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写真7 超音波の音圧測定解析事例(超音波のダイナミック制御)
写真8 超音波を利用した、めっき処理
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図2 洗浄・表面処理効果の大きい、超音波利用技術
図3 超音波洗浄機によるダイナミック制御事例
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以上のように、音圧測定解析に基づいて、発振制御条件を最適化すると、超音波の制御
範囲が、非線形現象の発生とともに大きく広がる
このことにより、目的に対する適正(効果的)な超音波利用が可能になる
写真9 超音波とファインバブルによる超音波洗浄
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図4 音圧測定解析に基づいた、超音波の分類
■ まとめ
技術の進化とともに、新しい応用や組み合わせの可能性が大きく広がっている
特に、異質なジャンルや根本的な学問(数学や哲学)を取り入れることで、今後ま
すます超音波という技術は飛躍すると感じる
特に、超音波の発振に関して、波形、複数の組み合わせ、音の利用、・・を考え、
超音波技術への偏った考え方を捨て、自由な超音波に対する発想により、新たな利
用を検討していきたいと考えている
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超音波発振制御システム 2023(25MHz 2ch 200MSa/s)
http://ultrasonic-labo.com/?p=1972
超音波発振システム USP-2024-60MHz
Cleqee 60Mhz DDS 信号発生器
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超音波の音圧測定・解析・発振制御システム
http://ultrasonic-labo.com/?p=1546
Page18
以上