超音波テスターSSP-2012
超音波伝搬状態測定解析システム
非線形解析(バイスペクトル解析)
操作手順
超音波システム研究所 Ver 4.0
1. 準備
解析用データの確認
測定データ(PSDATA ファイル)から
解析用の
Microsoft Office Excel CSV ファイル
がホルダーにあることを確認してください
ファイルがない場合は、CSV ファイルに保存してください
例
D:¥20120321S¥ 20120321-0101.csv
2. 解析ソフトの立ち上げ
ダブルクリックして立ち上げる
>| 左記のようなプロンプト表示が行われます
エラー表示が行われた場合には、
その他の作業ファイル・・・を終了してから
もう一度立ち上げてください
3. 解析ソフトの読み込み
3-1:パッケージ->
ローカルにあるzipファイルからの・・・・
3-2:デスクトップのzipファイル
TIMSAC1.2.1 を選択する
3-3:読み込み画面の確認
3-4:パッケージの読み込み
パッケージ->パッケージ読み込み・・・ 選択する
3-5:timsacの選択
3-6:「OK」選択により読み込み
以上で解析準備完了です
参考
バイスペクトル
バイスペクトルは以下のように
周波数 f1、f 2、f1 + f 2 のスペクトルの積で表すことができる。
B( f1 , f 2 ) = X ( f1 )Y( f 2 )Z ( f1 + f 2 )
主要周波数が f1 であるとき、
f1 + f1 = f 2、f1 + f 2 = f3 で表される f 2、f3 という周波数成分
が存在すればバイスペクトルは値をもつ。
これは主要周波数 f1 の整数倍の周波数成分を持つこと
と同等であるので、バイスペクトルを評価することにより、
高調波の存在を評価できる。
詳しい説明は専門書・・・を読んで確認してください
エクセルファイルのデータ列
1 番目のデータ列:時間
2 番目のデータ列:Ach のデータ
3 番目のデータ列:Bch のデータ
解析コマンド
data11 <- read.table("C:/20191220/20191220-0030/20191220-0030_01.csv",
skip=6, sep=",", nrows=9000)
解説 data11 に" C:/20191220/20191220-0030/20191220-0030_01.csv "のデー
タをセットする
png(file="C:/20191220/20191220-0030/20191220-0030_01.png")
解説 結果の出力先を" C:/20191220/20191220-0030/20191220-0030_01.png "
とする
plot(data11$V2)
解説 data11 の 2 番目のデータ列(1chの測定データ)に対して
プロット(音圧測定データのグラフ作成)を行う
dev.off()
解説 終了
1chの測定データ 2chの測定データ
plot(data11$V3)
解説 data11 の3番目のデータ列(2chの測定データ)に対して
プロット(音圧測定データのグラフ作成)を行う
data11 <- read.table("C:/20191220/20191220-0030/20191220-0030_01.csv",
skip=6, sep=",", nrows=9000)
png(file="C:/20191220/20191220-0030/20191220-0030sp0001_01.png")
spectrum(data11$V2,method="ar")
解説 spectrum(data11$V2,method="ar")
data11 の 2 番目のデータ列(1chの測定データ)に対して
AR(自己回帰)モデルによるスペクトル解析を行う
dev.off()
data11 <- read.table("C:/20191220/20191220-0030/20191220-0030_01.csv",
skip=6, sep=",", nrows=9000)
png(file="C:/20191220/20191220-0030/20191220-0030bi0001_01.png")
bispec(data11$V2)
解説 bispec(data11$V2)
data11 の 2 番目のデータ列(1chの測定データ)に対して
バイスペクトル解析を行う
dev.off()
data11 <- read.table("C:/20191220/20191220-0030/20191220-0030_01.csv",
skip=6, sep=",", nrows=9000)
png(file="C:/20191220/20191220-0030/20191220-0030au0001_01.png")
autcor(data11$V2)
解説 autcor(data11$V2)
data11 の 2 番目のデータ列(1chの測定データ)に対して
自己相関の解析を行う
dev.off()
参考
以下のようにテキストデータをコピーして、Rの画面にペーストすると
すべての解析を連続的に行います
data11 <- read.table("C: /20191220-0030_01.csv", skip=6, sep=",", nrows=9000)
png(file="C: /20191220-0030_01.png")
plot(data11$V2)
dev.off()
data11 <- read.table("C/20191220-0030_01.csv", skip=6, sep=",", nrows=9000)
png(file="C: /20191220-0030sp0001_01.png")
spectrum(data11$V2,method="ar")
dev.off()
data11 <- read.table("C: /20191220-0030_01.csv", skip=6, sep=",", nrows=9000)
png(file="C: /20191220-0030bi0001_01.png")
bispec(data11$V2)
dev.off()
data11 <- read.table("C: /20191220-0030_01.csv", skip=6, sep=",", nrows=9000)
png(file="C: /20191220-0030au0001_01.png")
autcor(data11$V2)
dev.off()
・・・・
実施例
コマンドをメモ帳で作成
コピー・ペーストで解析実行
終了時 以下の表示が行われます、保存しなくてかまいません
解析の詳細・解析結果の解釈・・・については
以下の参考書籍・・・の専門書を読んでください
参考書籍
1:統計数理
1)叩いて超音波で見る―非線形効果を利用した計測
佐藤 拓宋 (著) 出版社: コロナ社 (1995/06)
2)電気系の確率と統計
佐藤 拓宋 (著) 出版社: 森北出版 (1971/01)
3)不規則信号論と動特性推定
宮川 洋 (著), 佐藤拓宋 (著), 茅 陽一 (著)
出版社: コロナ社 (1969)
4)赤池情報量規準 AIC―モデリング・予測・知識発見
赤池 弘次 (著), 室田 一雄 (編さん), 土谷 隆 (編さん)
出版社: 共立出版 (2007/07)
5)ダイナミックシステムの統計的解析と制御
赤池 弘次 (著), 中川 東一郎 (著)
出版社: サイエンス社(1972)
参考資料
統計的な考え方を利用した超音波
http://ultrasonic-labo.com/?p=12202
超音波の洗浄・攪拌・加工に関する「論理モデル」
http://ultrasonic-labo.com/?p=3963
物の動きを読む
http://ultrasonic-labo.com/?p=1074
参考
<<超音波の音圧測定・解析>>
1)多変量自己回帰モデルによる
フィードバック解析により
超音波伝搬状態の安定性・変化について解析評価します
2)インパルス応答特性・自己相関の解析により
対象物の表面状態・・に関する解析評価を行います
3)パワー寄与率の解析により
超音波(周波数・出力)、形状、材質、測定条件・・
データの最適化に関する解析評価を行います
4)その他(表面弾性波の伝搬)の
非線形(バイスペクトル)解析により
対象物の振動モードに関する
ダイナミック特性の解析評価を行います
この解析方法は、
複雑な超音波振動のダイナミック特性を
時系列データの解析手法により、
超音波の測定データに適応させることで実現しています。
表面弾性波を利用した超音波制御技術
http://ultrasonic-labo.com/?p=14311
表面弾性波の利用技術
http://ultrasonic-labo.com/?p=7665
精密測定プローブ
http://ultrasonic-labo.com/?p=11267
超音波と表面弾性波
(オリジナル超音波システムの開発技術)
http://ultrasonic-labo.com/?p=14264