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薄膜・微細領域も高精度かつ短時間で測定する蛍光X線膜厚測定器
電子機器や自動車などの最終製品の進化は、搭載される部品への高機能化・高品質化のニーズが高まっています。
それに伴い、薄膜や多層構造を持つ部品においては、その品質を左右する膜厚・組成に関して品質管理の過程でも高精度、かつ効率的な測定が必要です。
本資料では、蛍光X線を用いた膜厚測定など、非破壊で高精度な測定・分析を実現する方法を紹介します。
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このカタログについて
ドキュメント名 | 高機能・高性能化が進む電子部品などの新たな品質管理のあり方とは |
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ドキュメント種別 | ホワイトペーパー |
ファイルサイズ | 756.9Kb |
登録カテゴリ | |
取り扱い企業 | アンリツ株式会社 (この企業の取り扱いカタログ一覧) |
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このカタログの内容
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アンリツ株式会社
薄膜・微細領域も高精度かつ短時間で
測定する蛍光X線膜厚測定装置
高機能・高性能化が進む電子部品などの新たな品質管理のあり方とは
電子機器や自動車などの最終製品の進化によって、そこに搭載される部品の高機能化・高性能化が求められるように。
部品メーカーにとっては、今後も市場のニーズに対応し続けるため、その品物の品質管理を考え直す必要がある。
エレクトロニクスを中心とした技術革新 がら品物を破壊する必要があり、歪みを出さずに切断するにより
部品製造 品質管理 課題 には高い技術が要求され、対象となる素材によっては断面における が に
に Pt 蒸着などの前処理も必要だ。組成分析も、品物から
テクノロジーの進歩は目覚ましく、移動体通信規格では サンプルを取って分析するとなれば同様だ。
5Gの正式サービスが始まり、自動車では自動運転や電動 だが測定に対するニーズの高まりで、近年では精度だけ
化など大変革が進行中だ。こういった最終製品の進歩は、 でなく運用性も要求されるようになってきた。大きな課題
それを構成する無数の部品の高機能・高性能化があって初 は、サンプル検査ではなく全数検査が求められるように
めて実現する。 なってきている点だろう。それには非破壊での測定が必須
部品の機能・性能向上を実現する手法としては半導体集積 となり、多数の品物に対して同じ箇所で測定する繰り返し
回路を例にすると、回路の線幅を狭めるなどのプロセス改良 精度も必要だ。さらに対象によっては、多層化された薄膜
や、材料の見直しなどさまざまな改良が続けられ、次第に多 の各層ごとに厚みを測定したり膜厚と同時に組成も分析
くの素子を詰め込むことが可能となってきた。これにより処 したりすることも期待される。
理能力の向上、電力消費低減といった要件を満たしてきた。 また全数検査を効率的に行うためには、製造・検査ライ
受動部品では、例えば積層構造を持つ部品を小型化す ンに組み込むことができ、測定そのものはもちろん測定結
るため各層の厚みを薄くするなどの改良を進めるケース 果の扱いも含め高いスキルや知識が不要な、使いやすい装
は多い。また、表面に異素材を蒸着やメッキなどで成膜し 置であることが望ましい。
て作るような部品では、膜をより薄く均一に行うことで特 精度と運用性にまつわる課題や要求をみていくと、従来
性向上が図れることもある。さらに、それぞれの電子部品 の手法では対応が困難であることが分かる。電子部品な
が小型化すると同時に、より多くの部品を限られた面積に どのメーカーが市場ニーズに応え続けるためには、検査や
実装できるよう電子基板の多層化も進んできた。 測定の方法を抜本的に見直すべきではないだろうか。
このような薄膜や多層構造を持つ部品では、その膜厚や 蛍光 X 線を用いた膜厚測定が有効に
組成が、機能や性能、信頼性などの品質を大きく左右す
る。より高い品質を目指すとなると、開発・製造・品質管 ここからは、膜厚の測定に注目して具体的な解決策をみ
理いずれの場面でも高精度な測定が求められてくる。 ていこう。上述したさまざまな要件を満たす測定手法の 1
膜厚 測定 高度 精度 つが、蛍光 X 線を用いた手法である。対象に X 線を照射の には な や
高い運用性 求 すると、そこに含まれる元素に応じた波長の蛍光が発せらが められるように
れるという原理に基づくものだ。さまざまな品物の組成を
膜厚の測定では、断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で 分析する技術として以前から利用されていたが、近年では
観察し、寸法を割り出す方法が広く使われてきた。当然な その蛍光の強度などから膜厚を測定する技術が確立さ
1 薄膜・微細領域も高精度かつ短時間で測定する蛍光 X線膜厚測定装置
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使いやすいUI画面で操作性に優れ、測定結果の統計的管
理機能(SPC管理、Cp/Cpk、σなど)も組み込まれてお
り、高度な知識やスキルを持つ技術者から現場の作業者
まで幅広く扱える。
10µmもの極小領域の測定を必要としない用途には、使
い勝手に優れた汎用モデル「XDLM® 237」もある。測定
領域は最小で約φ0.1mmとなるが、プログラム可能 X-Yス
テージや統計管理機能搭載ソフトウェアなどの特長は
蛍光 X線膜厚測定装置の利用イメージ XDV®-µと共通しており、接点などのメッキ部や、機能性
れ、1台で組成分析と膜厚測定を同時に行えるような装置 多層膜などの測定に適した製品だ。さらに、測定ステージ
も市販されるまでになった。 に載らない大きさの品物に対しては、ハンドヘルド型の
蛍光 X 線による分析・測定は非破壊で、前処理などの 「XAN® 500」も用意されている。本製品はバッテリ駆動の
必要もなく、短時間で結果を得ることが可能だ。分析の要 ため場所を問わず使うことができ、自動車バンパーや反射
となるX 線源や蛍光検出光学系などの改良が進み、今で 板、金型、インゴットやバルク素材などさまざまな対象の
は測定範囲を極めて小さく絞り込むことも可能になってき 膜厚測定と組成分析を行うことが可能だ。
た。また画像認識技術を組み合わせ、多数の品物に対し なお、これら 3製品は、いずれもドイツのHelmut Fischer
同じ箇所を、高い位置決め精度で測定することが可能な GmbHが開発・製造したものだ。創業者Helmut Fischerは
製品もある。 自然科学や統計学に通じた人物で、1950年代には塗装膜
非破壊で高精度な測定・分析 の分析装置を開発したという。蛍光 X線機器は 1983年かを
実現 製品 提供 ら販売しており、まさにこの分野のエキスパートといえよう。する を
その点においても上記の製品群は信頼に値するはずだ。
アンリツが提供している蛍光 X 線膜厚測定装置のライ
ンアップは、上述の性能を網羅するとともに長年にわたっ
て膜厚測定の開発に携わってきた専業メーカーならではの
ノウハウが盛り込まれている。
アンリツの「XDV®-µ」は、最小で直径 10µmという極
小領域の測定が可能な高精度・高分解能モデルで、多層膜
や極薄膜にも対応。かつ高速な測定を実現している。測定
対象を載せるX-Yステージの動作をあらかじめ設定してお
けば、小さな品物を多数並べて全品を自動で測定させるこ
ともでき、オプションで画像認識による自動位置決めにも
対応可能。また、本製品に搭載されているソフトウェアは 装置単体で統計管理機能が可能なソフトウェアを搭載
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