1/6ページ
ダウンロード(1.6Mb)
測定原理を知って、正しい膜厚計を選ぼう
蛍光X線式・電磁式・渦電流式編
フィッシャー社製の膜厚測定には、
蛍光X線式や電磁式・渦電流式など様々な測定対象の材料により、各種膜厚測定の原理を用いた
膜厚測定器がございます。
ここでは、主に金属薄膜の膜厚測定に適した
蛍光X線式など、原理や測定機器の
技術情報について分かりやすくご紹介します。
★お気軽にお問い合わせ下さい。
このカタログについて
ドキュメント名 | 『膜厚計の基礎知識 膜厚測定の原理【金属系 薄膜】』 |
---|---|
ドキュメント種別 | ホワイトペーパー |
ファイルサイズ | 1.6Mb |
登録カテゴリ | |
取り扱い企業 | アンリツ株式会社 (この企業の取り扱いカタログ一覧) |
この企業の関連カタログ
このカタログの内容
Page1
スライド番号 1
膜厚計の基礎知識
膜厚測定の原理
測定原理を知って、正しい膜厚計を選ぼう
蛍光X線式 ・ 電磁式・渦電流式 編
【金属系 薄膜】
Page2
スライド番号 2
膜厚計測定原理について
フィッシャー社製の膜厚測定には、
蛍光X線式や電磁式・渦電流式など様々な測定対象の
材料により、各種膜厚測定の原理を用いた
膜厚測定器がございます。
ここでは、主に金属薄膜の膜厚測定に適した
蛍光X線式など、原理や測定機器の
技術情報について分かりやすくご紹介します。
2
Page3
スライド番号 3
蛍光X線式膜厚計・素材分析(蛍光X線スペクトル分析法)
X線管から発生した一次X線を試料物質にあてると、
その原子核から電子をたたき出します。このとき内殻に
できた空孔へ向かって、外殻から電子が落ちてきます。
このポジション変化の過程で原子は特定の元素に特有
の波長を持った二次X線(蛍光X線)を放出します。
複数の元素からの蛍光X線を半導体検出器などによっ
て種類と強度をスペクトル分析します。
それぞれの波長から元素の種類を特定し、且つ強度か
ら元素の量を確定します。つまり、同じ測定で定性分析
(素材分析)と定量分析(膜厚測定)が同時にでき
ます。フィッシャー社のED-XRF装置(エネルギー分散
型蛍光X線分析器)では高度なソフトウエア処理など
(例)
により、最高24種類の元素の同時分析が可能になっ
ています。XRF装置は、測定時間が短く、非破壊で膜
厚測定ができるのも特長の一つです。
測 定 対 象・用途 (例)
> 極薄膜や多層膜の分析・膜厚測定
> 薄膜の厚さ測定(例)<0.1µmのAuやNi、Pb
> 電子部品や半導体業界で使用される機能性めっき
> プリント回路基板(PWB, PCB)電極パッド部
> リードフレーム、コネクタ、積層コンデンサ
微細部品や構造部分の膜厚測定
【測定の仕組み(概要)】
対 象 の 測 定 機 器
> FISCHERSCOPE® X-RAYシリーズ
3
Page4
スライド番号 4
電磁式膜厚計(電磁誘導式膜厚計)
低周波交流電磁石の入ったプローブの先端に磁性体
を近づけると、磁石が磁性体をひきつけることに対する
反作用(電磁誘導)がおき、2者間の距離のわずか
プローブ
な変化に対応して、2次コイルの電圧が変化します。こ
の変化を利用して皮膜の厚さを測るものです。電磁式
は、下地材が鉄など磁性金属の場合に使用できます。
非磁性皮膜
下地材 (注)下地が磁性体であることが条件となります。プ
鉄・鋼など磁性体の下地材 ローブから磁性金属の下地材までの距離を測っている
励起電流 測定信号 低周波磁界 ので、プローブの密着度・皮膜の表面粗さなどが測定
に影響します。
膜厚
測 定 対 象
磁性金属(鉄、鋼など)下地上の非磁性皮膜(メッキ、ペイント、樹脂膜など)の測定
対 象 の 測 定 機 器
> PERMASCOPE® MP0Rシリーズ
> DUALSCOPE® MP0Rシリーズ(電磁・渦電流両用式)
> DELTASCOPE® FMP10・FMP30
> DUALSCOPE® FMP20・FMP40(電磁・渦電流両用式)
> DUALSCOPE® FMP100・FMP150(電磁・渦電流両用式)
> PHASCOPE® PMP10 DUPLEX(電磁・渦電流・渦電流位相式の3方式)
> FISCHERSCOPE® MMS® PC2(モジュール式マルチシステム)
4
Page5
スライド番号 5
渦電流式膜厚計(渦電流振幅感応式)
DIN EN ISO 2360、ASTM B244準拠の方式。
高周波電界によって非磁性金属表面に誘起され
プローブの る渦電流の大きさと磁界・金属表面の距離(皮膜
フェライトコア の厚み)との電気的相関性を利用して、金属上の
絶縁性皮膜の厚さを測るものです。高周波交流
(2MHz~)により交流磁界を発生させるコイルの
絶縁皮膜 入ったプローブを導電性非磁性金属表面に近づけ
下地材 ると、高周波交流の電流により金属表面に渦状の
非磁性金属の下地材 電流が発生します。渦電流は磁界を打ち消す方
励起電流 測定信号 励起された 向に流れるので発信機からの電流は抵抗を受けま
渦電流
高周波 膜厚 す。その大きさは母材特性とプローブからの距離
磁界 (膜厚)と相関性があるので膜厚に変換します。
(注)下地が導電性・非磁性金属であり渦電流が起こせることが必要です。プローブから下地までの距離
を測っているので、プローブの密着度・皮膜の表面粗さなどが測定に影響します。
測 定 対 象
非磁性金属(アルミ、銅、オーステナイト系ステンレスなど)素地上の絶縁皮膜(塗装、樹
脂膜、アルマイトなど)の測定
対 象 の 測 定 機 器
> DUALSCOPE® MP0Rシリーズ(電磁・渦電流両用式)
> ISOSCOPE® FMP10・FMP30
> DUALSCOPE® FMP20・FMP40(電磁・渦電流両用式)
> DUALSCOPE® FMP100・FMP150(電磁・渦電流両用式)
> PHASCOPE® PMP10 DUPLEX(電磁・渦電流・渦電流位相式の3方式)
> FISCHERSCOPE® MMS® PC2(モジュール式マルチシステム)
5
Page6
スライド番号 6
測定できる測定方式を知る(膜厚測定早見表)
使用する皮膜と下地の組み合わせを以下で確認してください。
お問い合わせ
アンリツ株式会社 環境計測カンパニー 営業本部
パートナーソリューションチーム
メールアドレス:contact-ps@anritsu.com
〒243-8555 神奈川県厚木市恩名5-1-1
Tel: 046-296-6661
URL:https://www.anritsu.com/ja-JP/partner-solutions
6 DOC.NO. MPS-1SG200046