自動車用模型風洞実験施設　風流舎

童夢のレーシングカー開発は、最初の作品であるスーパースポーツカー"童 自動車用模型風洞実験施設としては国内最大規模で最新鋭の設備内容を誇る 夢－零"より連綿と続く風洞実験を重視した開発手法が特徴であり、その空 と共に、レーシングカーコンストラクターである童夢の21世紀のレーシング 力に対する深い造詣は技術的なアドバンテージを支える重要な要素となって カー開発に、更なるアドバンテージをもたらすように、今後考え得る先進的 います。童夢では、創業以来蓄積してきた風洞実験ノウハウと風洞設備の自 な実験をすべて考慮した設備となっています。また、受託試験や設備の専有 社開発並びに運用経験に基づき、シャーシ開発で培ったコンポジットテクノ 使用貸出に備えて、機密保持のうえからも安心してご利用いただける施設と ロジーを随所に活かして、理想的な自動車用模型風洞実験施設として滋賀県 して相応しい最新のセキュリティーシステムを採用しています。 米原町に建造したのが、50%スケールの風洞実験施設「風流舎」です。 ■主送風機 ■クーリングシステム 定格出力600kw、外径4.3ｍの軸流式送風機で、総重量37tonもある大型機ですが、 風洞の温度制御は風管の気流制御同様、簡単なようですが、 この送風機にもコンポジットテクノロジーが活かされています。従来、スチールも 大量の空気が循環していることから大掛かりな装置が必要と しくはアルミ製が一般的であったベーンをカーボンファイバーコンポジット化する なります。童夢では、45m/sの常用試験風速域で25±3℃の ことにより、従来品に対して性能を大きく改善することができました。大幅に軽量 安定した温度帯で試験が可能なクーリングシステムを採用し 化されたにも関わらず、ベーンの剛性が増したことや個体差が縮小し均質化したこ ています。 と等により振動、騒音、効率等の諸特性も向上し、実験精度や環境の改善にも寄与 しています。 ■ムービングベルト ■風管 ムービングベルトも童夢のオリジナル作品ですが、1987年に25%風洞を建設した 1987年に建造した25%風洞が独自開発した風洞の処女作であ 当初よりもっとも開発に苦労した装置でもありました。 り、当然、風管もオリジナルデザインです。その建造とその後 童夢製ムービングベルトの特長はローラーをカーボンファイバーコンポジット化し の運用経験をベースに、レーシングカー開発におけるエアロダ たことによる軽量、高剛性化によって飛躍的に性能を向上させたことや、木目細か イナミクス・エンジニアリングを駆使して構築した50%風洞の い蛇行制御技術等、童夢ならではのノウハウが活かされており、また偏ヨー角実験 風管は、1/4世紀にわたる童夢の風洞ノウハウを盛り込んだ自 が可能です。 信作ともいえます。 ■計測室 ■準備室 ムービングベルト面の真横から目視観察し易いステップ式レイアウト、全面ガラス 機能的に配置された作業台と収納器具、精度のよいモデル調 張りの計測胴との隔壁、大開口ドアによる計測胴との一体化により、視認性、作業 整・組立作業を行うのに不足のないレイアウトマシン・定盤 性に大変優れた計測室となっています。 等、装備が充実した準備室を用意しています。

■設備の特徴 施設構造 ムービングベルト 鉄骨鋼板構造（板厚９㎜）、風管長９９ｍの水平回流式ゲッチンゲン型設 計測胴下面に、幅２ｍ、長さ５.５ｍのムービングベルト（バキューム付） 備をすべて屋内に設置し、気流の安定した温度制御や周辺の防音にも配慮 を装備しています。ベルト速度は、最大風速の６０m/sまで運転可能な国 した実験環境並びに周辺環境を重視した構造となっています。 内最速の性能を誇っています。また、前方には境界層吸込装置を装備して います。±５゜の偏ヨー角実験にも対応できるように、装置全体をターン 計測胴 テーブルを介して床面に設置すると共に、これらの実験に対応したタイヤ 幅２.７５ｍ、高さ２.５ｍと、Ｆ１レーシングカーや類似車輌の５０％ス アーム等の付属機材も取り揃えています。 ケール模型の風洞実験に十分な断面としています。また、長さ８ｍと、タ ンデムライドによる実験も考慮した十分な長さを確保しています。 モデル支持 モデルは上下ストラット方式で、計測胴上方に配置された独立した堅牢・ 主送風機 重厚な架台から支持します。また、架台はタンデムライドに、モデルスト 軸流式で、最大風速６０m/sまで安定した送風が可能です。 ラットは吸気・排気実験に、それぞれ対応可能な構造としています。 縮流胴 計測装置 ８.３という、大きな縮流比により良質な気流と均質な温度分布を確保して ６分力天秤はモデル内臓式を採用しています。ピッチ、ロール、ヨーの３ います。 軸まわりの姿勢と車高が調整できる位置制御機能も備えた最新の装置です。 また、3分力計、1分力計によるウィング等の空気力計測装置や多点圧計測 クーリングシステム 装置も取り揃えています。 年間を通じて２５±３℃（風速４５m/s時）という、安定した計測を行うの に十分な気流温度制御が可能なクーリングシステムを装備しています。 データ処理装置 自動計測・演算・集計機能を備えたデータ処理装置により、迅速かつ高精 度の実験をサポートしています。 ■風洞試験までの流れ 案件確認 お見積り 試験日予約 風洞試験 ■施設利用料金 施設貸し切り＋オペレータ１名でおおよそ100万円/日ですが、 センサーなど保有備品の使用でも金額は変動するので、案件毎 お問い合わせ先：渉外部・風流舎担当まで に聞き取りをして、お見積りさせて頂きます。また、長期使用 契約による施設専有料の割引などもご相談に応じます。 TEL 0749-52-3232 (代表) 風洞模型の設計製作、空力開発の受託も承っておりますので、 dome@dome.co.jp お気軽にお問い合わせください。

風流舎 〒521-0023 滋賀県米原市三吉215-1 DOME TUNNEL. 215-1, Miyoshi,Maibara,Shiga,521-0023, Japan 株式会社童夢 〒521-0013 滋賀県米原市梅ヶ原2462番地 TEL 0749-52-3232(代表) FAX 0749-52-3001(代表) DOME CO., LTD. 2462, Umegahara, Maibara-shi, Shiga, 521-0013, Japan Tel.+81-749-52-3232 Fax.+81-749-52-3001 http://www.dome.co.jp/