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製造原価管理入門書

ホワイトペーパー

製造原価の基礎から原価率の改善・利益向上のノウハウをご紹介

原価は企業の利益に深く関わりがあり、工場を運営する製造企業にとって、製品に関連する「製造原価」の管理は非常に重要なポイントです。最初に製造原価という言葉の意味と内容を正確に把握しなければ、製造工場でコスト管理をすることはできず、利益が損失してしまう場合もあります。
本書では、製造原価に関する基本的な知識や実際に製造原価管理を行う事で解決できる課題などをご紹介します。

〜本資料で紹介している内容〜
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第1章|製造原価とは
第2章|原価のムダを分析する!原価計算方法を3つご紹介
第3章|原価率を改善するためには
第4章|最適な原価管理で改善できる課題と改善方法
第5章|大興電子通信が提供するデジタル化を実現するシステムソリューション「rBOM」
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このカタログについて

ドキュメント名 製造原価管理入門書
ドキュメント種別 ホワイトペーパー
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取り扱い企業 大興電子通信株式会社 (この企業の取り扱いカタログ一覧)

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このカタログの内容

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スライド番号 1

製造原価の基礎から 原価率の改善・利益向上のノウハウをご紹介 製造原価管理 入門書 Copyright © DAiKO+PLUS(プラス) All Rights Reserved.
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もくじ 原価は企業の利益に深く関わりがあり、工場を運営する製造企業にとって、製品に関連する「製造原価」の管 理は非常に重要なポイントです。最初に製造原価という言葉の意味と内容を正確に把握しなければ、製造工 場でコスト管理をすることはできず、利益が損失してしまう場合もあります。 本書では、製造原価に関する基本的な知識や実際に製造原価管理を行う事で解決できる課題などをご紹 介します。 1章 製造原価とは • 製造原価とは?製造原価の3つの分類 • 製造に直接かかわる費用「製造直接費」 • 製造に間接的にかかわる費用「製造間接費」 2章 原価のムダを分析する!原価計算方法を3つご紹介 • 標準原価 • 見積原価 • 実際原価 • 標準原価と実際原価の差異を分析し改善する 3章 原価率を改善するためには • 原価削減を検討する • 1:材料費を削減する • 2:製造工程のムダを削減する 4章 最適な原価管理で改善できる課題と改善方法 • 利益拡大 • 経営分析 • 原価分析システム 5章 大興電子通信が提供するデジタル化を実現するシステムソリューション「rBOM」 2
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製造原価とは Chapter 1 3
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製造原価とは 製造原価とは?製造原価の3つの分類 製造原価とは 製造原価とは、ある製品を製造する際に発生する原価を全て合算したものです。 製造業においての利益を伸ばす方法の1つとして、この製造原価を下げるという方法があります。 製造原価を正確に算出することで、製造工程のどこに課題があるのか把握し、改善につなげることができ ます。また、商品として適切な売価を設定するという意味でも製造原価を把握することは重要です。 多くの人は製造原価と聞くと、部品などの材料を想像するかと思いますが、製造する工程の人件費や設備 費用など、製造するために発生するコストを全て含みます。このことから細部にわたる費用の計算と確認が 必要です。 製造原価の3つの分類 製造原価は、「材料費」・「労務費」・「経費」という3つの項目に分類されます。これらの項目に分けて計 算することで、製造原価を下げるためにはどこに注力して改善すべきかが分かります。 材料費 労務費 経費 製品を作るために必要なるもの 製品の製造にかかわるコスト 材料費・労務費に分類されない 部品 ネジ 潤滑油 賃金 賞与 福利厚生 工場の 設備の 電気代 賃貸料 原価償却費 また、これらの別の分類方法として、製品に直接関わる費用と間接的に関わる費用に分ける方法もあり、 製造原価は全部で6種類に分類することができます。 以降ではそれぞれについてご紹介します。 4
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スライド番号 5

製造原価とは 製造に直接かかわる費用「製造直接費」 製造直接費 製造直接費とは、その名の通り直接製品に関わっているコストを指し、製品を製造するたびに発生する費 用です。「直接材料費」「直接労務費」「直接経費」の3つに分けることができます。 直接材料費 製造工場で作られる製品に対して、直接使われる材料費用のことです。具体的には、家具を製造する場 合に使用する木材やプラスチック、自転車を製造する場合に使用するアルミやスチールなどが主要な材料費 です。 材料をつなぎとめる金具やネジ、外部から購入する買入部品費なども直接材料費に該当します。加工方 法によっては材料が多く余ってしまったり、製造フローによっては歩留まりが多く発生したりすることがあるため、 そのような場合には直接材料費の削減が製造原価の改善につながります。 直接労務費 製造工場において、製品の加工・組立など直接的な実務作業を行う従業者に支払われる給与のことです。 製造フローの効率が十分でないと、稼働しているはずなのに手が空いてしまったり、残業が発生してしまっ たりなど、部門や作業場所によって負荷にバラつきが生まれて直接労務費が増大します。 直接経費 直接製品に関わった費用のことです。外注加工費や製品を作る上での金型などが直接経費にあたります。 社内の製造フローに非効率な部分があれば、外注を利用することで全体的な製造原価を下げられる可 能性があります。 5
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製造原価とは 製造に間接的にかかわる費用「製造間接費」 製造間接費 製造間接費とは、工場で生産されている製品とは直接結びつかない費用のことで、製造直接費用とは違 い、把握しにくい部分があります。そのため、製造直接費と比較すると、可視化しづらく原価計算が複雑に なる特性があります。製造間接費は「間接材料費」「間接労務費」「間接経費」の3つに分けることができま す。 間接材料費 どの製品に、どれだけ使ったか分からない材料のことを指します。具体的には潤滑油や塗料など明確な個 数で表せられない材料などが該当します。燃料や塗料、工場照応品、消耗工具備品費などです。 また、どの材料が直接材料費に含まれてどの材料が間接材料費に含まれるかは明確に定められてはおらず、 製品の仕様や企業の方針によって間接材料費にするのか、直接材料費にするのかの違いが出てきます。 間接労務費 加工・組立作業などの実務をする従業者以外に、生産管理・生産技術など製品に直接関わっていない 従業者に発生する給与が該当します。工場で製品を製造している時に、材料が無くなり作業が一時停止 している時間も、作業員には給与が発生します。 また、待機時間に発生する給与も間接労務費に含まれるため、作業内容によって費用が分類されることも あります。 間接経費 製品を作る時に使用される電力や工場設備の減価償却費や修繕費です。製品に直接関わらず、特定の 製品との関わりを明確にすることが難しい経費を指します。 ▶次章では、製造原価のムダを分析するための、計算方法を紹介します。 6
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原価のムダを分析する! 原価計算方法を3つご紹介 Chapter 2 7
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原価のムダを分析する!原価計算方法を3つご紹介 標準原価 3つの原価計算方法 製造業などで利益を生み出すためには、製品を製造する際にかかった原価をきちんと計算して把握する必 要があります。製造原価にもいくつか種類があり大きく、あらかじめ計算しておく予定原価の標準原価と見 積原価、実際にかかった費用である実際原価の3つに分かれます。 標準原価 標準原価とは予定原価の1つであり、その製品を製造する際の理想的な原価を指します。材料の無駄が なく、工場が効率よく稼働し、歩留まりも許容範囲に収まった場合の理想の原価を出しておけば、実際原 価を計算したときに差異を算出できるので、どこを改善すれば理想に近づけるか分析することが可能です。 標準原価の計算方法 標準原価を計算する際は、まず製品1単位にかかる費用を記した「標準原価カード」を作成します。 標準原価カードを作成しておけば、完成品の個数を乗じることで標準原価を算出することが可能であり、こ れまでの実績から標準原価カードや完成品、月末仕掛品の数の現実的な理想値を算出できます。 STEP1:標準原価カードを作成する 標準原価カード 1製品にかかる原価を割り出し、1つの製品を作成す るのにかかる費用がわかる標準原価カードを作成しま す。 STEP2:完成品と月末仕掛品に分けて計算する 標準原価カードから、完成品の個数と、月末仕掛品の個数分の現実的な理想値を算出します。 完成品(100個の場合)=1,800×100=180,000 月末仕掛品(40個・進捗率50%の場合)=900×40+(500+400)×20=54,000 180,000+54,000=234,000(理想の標準原価) 8
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スライド番号 9

原価のムダを分析する!原価計算方法を3つご紹介 見積原価 見積原価 もう1つの予定原価である見積原価は、その製品を製造する際に何がどれくらい必要になるかという予想 の数値を出したものです。例えば、新製品を製造する際は必要な材料や労働力が分からないものですが、 予想の数値を出しておくことで、予想以上に原価がかかってしまって利益がほとんど出ないといったケースを避 けることができます。 見積原価は、類似品の実際原価や担当者の経験などにもとづいて算出します。 見積原価の計算方法 見積原価を計算する際は、基本的な流れは標準原価と同じですが、カードや個数の部分は経験にもとづく 予測値を入れて計算することになります。標準原価が過去の製造実績や現在の状況を基準として算出す るのに対して、見積原価の計算は、過去の経験・知識などを基準に算出します。 STEP1:標準原価カードを作成する 標準原価カード 過去の経験・知識などを基準に1製品にかかる原価を 割り出し、1つの製品を作成するのにかかる費用がわ かる標準原価カードを作成します。 見積になるため、正確な材料費がわからない STEP2:完成品と月末仕掛品に分けて計算する 標準原価カードから、完成品の個数と、月末仕掛品の個数分の現実的な理想値を算出します。 完成品(100個の場合)=1,800×100=180,000 月末仕掛品(40個・進捗率50%の場合)=900×40+(500+400)×20=54,000 見積になるため、個数に関しては経験に基づく予測値になる 9
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原価のムダを分析する!原価計算方法を3つご紹介 実際原価 実際原価 実際原価は、実際にかかった費用やコストを計算した原価のことを指します。 実際原価を使用した計算は他の原価計算と違い、製造後に実際に発生した費用やコストをもとに計算す ることになります。そのため、精度の高さがメリットといえます。 実際原価の計算は少し複雑なため速報性が下がってしまいますが、近年ではソフトウェアの普及で時間を 短縮できます。 実際原価の計算方法 実際原価の計算には、製品を製造する際に実際に発生した費用やコストを使用します。例えば製品 1,000個を製造するために必要な材料費が100万円だったケースにおいて、労務費20万円、経費10万 円とすると、製品全体の製造原価は、100万円+20万円+10万円=130万円です。 実際原価計算は比較的計算しやすいともいえますが、原価の管理が難しいという問題点があるため注意が 必要です。実際原価の詳しい計算手順は下記の通りです。 STEP1:費目別に計算する 材料費や労務費、経費、営業費などを費目ごとに集計します。材料費・労務費以外の原価は経費 に分類し、製品を販売するための営業活動で発生した原価は営業費となります。 STEP2:原価部門別に計算する 続いて、直接部門と間接部門に分けて計算します。主要材料は「何に用いられたか」が明確なため、 直接部門に、電力など「どのくらい使用したか」がはっきりとしないようなものは、間接部門に分類します。 STEP3:製品別に計算する 集計した、材料費、労務費、経費をそれぞれの製品に割り当てていき、製品ごとの原価を計算してい きます。 10
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原価のムダを分析する!原価計算方法を3つご紹介 標準原価と実際原価の差異を分析し改善する 原価の計算方法を知って改善につなげよう 標準原価をしっかり算出しておけば、実際原価を算出したときに差異を計算することができ、どこに無駄なコ ストがかかっているのかを分析することが可能です。 よって現在の製造フローを改善したり、製造能力を把握することができます。 差異=無駄なコスト or 予算のずれ 標準原価 実際原価 原因を分析することで業務改善や利益向上につながる ここでは、標準原価と実際原価の差異を分析することでの利益拡大をご紹介しましたが、他にも販売価格 と原価で算出される原価率を分析することでの利益拡大もあります。 ▶次章では、実際にどのように原価率を下げていくのかをご紹介します。 11
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原価率を改善するためには Chapter 3 12
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原価率を改善するためには 原価削減を検討する 原価率を改善するためには 製造原価率を下げるには、現在の製造原価率を正確に把握することが重要です。併せて、製造原価に はどの要素が含まれているかを把握し、どの要素に改善の余地があるかを分析することも重要です。 原価率は、「原価÷販売価格×100」という計算式で求めます。原価率が100%未満であれば黒字であり、 さらなる増益を目指す場合は原価率の削減を目指します。販売価格を上げることでも原価率は下がりま すが、原価削減の検討を優先していきましょう。 原価率 ※販売価格のうちに原価が占める割合のもの 1,000円 ②原価 ①販売価格 ×100 =原価率 400円 ①販売価格 (例)400÷1000×100=40% ②原価 100%未満であれば黒字 原価率を下げるためには? ①:販売価格を上げ、売上を上げる ②:原価を下げる 原価削減を優先して検討すべき 13
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原価率を改善するためには 1:材料費を削減する 原価の40~60%程度を占める材料費 前章で解説した通り、製造原価は「材料費」、「労務費」、「経費」の3つに分けることができます。原価削 減のためにはこの3つの中からまず「材料費」の削減を検討しましょう。 原価の40~60%程度を材料費が占める製造業では、材料費に課題が発生していることが多々あります。 その中でも、「材料費の見直しを行っておらず必要以上の費用を計上している」というようなケースが考え られます。材料の定期的な見直しを実施し、常に材料費を最適化できる体制を整えていきましょう。 材料費を下げるために検討すべきこと 他に安価で購入可能な仕入れ先はないか もっと安価な材料に変更できないか 材料の価格は常に変動しているため、 最適な材料も場合によって価格が変動します。 購入した仕入れ先よりも安価な仕入れ先が 他に安価な材料に変更することができないか検 出てくるかもしれません。 討しましょう。 現在の材料に決まったときには最安価だったとしても、改めて見積ることで仕入れ費用を削減することができ る可能性があります。 他には、材料の仕様や加工方法を変更できないかも検討対象となります。小さい材料に替える、数を少な くする、素材を変更する、より効率の良い加工方法に変更する、加工する範囲を小さくするなどが可能であ れば、材料費の削減につながります。 14
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原価率を改善するためには 2:製造工程のムダを削減する 製造工程で発生する多くのムダ 製造工程に多くのムダが存在することも、製造原価率が高い原因として挙げることができます。例えば、 各工程の進捗に差があるために工程の一部が滞り、仕掛品の数が増大する、後工程が手待ち状態になる などのムダが考えられます。 製造工程のムダを特定するには、正確な原価計算を行う必要があります。最終的な原価だけではなく、ど の工程でどの程度工数がかかっているのか、製造途中であっても現時点の確認をすることで改善すべきムダ を特定することが可能です。 製造工程のムダを無くすためには 作業量や作業人数を調整する トラブル対処を最適化する 工程ごとの作業量を把握し、調整することで 不良品や事務処理のミスがあるたびに対処する 作業人数も適正化することができます。 のではなく、同じトラブルが2回以上発生しない よう改善を行うことが重要です。 また、生産管理システムを導入し、各工程の状況を可視化することも有効な改善策の1つです。生産管理 システムでは部品表や設計図、製造工程などを分かりやすく可視化し、全ての部門で情報をリアルタイム共 有することが可能です。 ▶次章では、原価率改善などの原価管理行う事で解決できる課題をご紹介します。 15
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最適な原価管理で 改善できる課題と改善方法 Chapter 4 16
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最適な原価管理で改善できる課題と改善方法 利益拡大 課題①:利益の拡大ができない 課題の1つ目が、利益拡大の課題です。原価を管理しないと儲かる製品がわからず、作業員の無駄や調 達の無駄に気づけないので、利益向上に向けた施策を打つことができません。 実際に原価分析によって「毎期ごとの予算実績管理」「儲かる製品の見極め」が可能となり、利益の拡大 が期待できます。 毎期ごとに予算実績の管理ができる 製品ごとの詳細な原価が出せれば、毎期ごとのトータルの製造原価も正確に算出できるようになります。 これにより、当期の利益目標を達成するために、残りの期間で利益率の高い製品を多く製造したり、製造 サイクルを早めて納品数を増やしたりといった具体的な施策を実行することが可能です。 本当に儲かる製品を見極められる 会社の利益を上げる方法は簡単です。儲からない製品を作ることを止め、儲かる製品を作ることに集中 することです。 利益拡大のための2つの原価管理のポイント ポイント①:仕掛原価と予測原価の監視 原価管理では、仕掛原価と予測原価の監視が重要です。そのためには、内訳が確認できること、リアルタ イム管理ができることが重要です。内訳には、製品ごと、原価要素ごと、製品構成ごとなど、内訳まで細か く確認できるようにしましょう。現場でのリアルタイムの原価がわかれば、製品が製造途中でも原価の大幅な 増加を把握することができ、利益損失を避けることができます。 ポイント②:見積原価の精度向上 会社の利益向上のためには、適正な販売価格に設定することが重要です。しかし、正確な原価がわからないと 上乗せすべき利益も算出できず、利益の出る見積もりを出すことができないため見積原価の精度を向上させる 必要があります。見積精度を上げるためには、過去の実績を積み上げておく仕組みと実績に基づくシミュレー ションができる仕組みづくりが必要です。 17
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最適な原価管理で改善できる課題と改善方法 経営分析 課題②:自社の経営分析ができない 経営分析は会社の財政状況や成績など、自社の現状を客観的に捉えるために非常に重要です。この経 営分析を行うためには、原価計算などの原価管理が必要不可欠です。 経営分析において原価計算が重要な理由として、粗利益の把握と確保が挙げられます。粗利益を確保 することは、商品やサービスの価値を確保することを意味するため、経営を安定させるためにも把握しておき たい指標です。 粗利益=売上高-原価 → 正確な原価計算が必要 正確な経営分析のための原価計算の進め方 経営分析のための原価計算をするためには、先述している実際原価と同様に費目別原価計算、部門別 原価計算、製品別原価計算という3つのステップを経る必要があります。 STEP1:費目別に計算する 材料費や労務費、経費、営業費などを費目ごとに集計します。材料費・労務費以外の原価は経費 に分類し、製品を販売するための営業活動で発生した原価は営業費となります。 STEP2:原価部門別に計算する 続いて、直接部門と間接部門に分けて計算します。主要材料は「何に用いられたか」が明確なため、 直接部門、電力などの「どのくらい使用したか」がはっきりとしないようなものは、間接部門に分類します。 STEP3:製品別に計算する 集計した、材料費、労務費、経費をそれぞれの製品に割り当てていき、製品ごとの原価を計算してい きます。 18
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最適な原価管理で改善できる課題と改善方法 原価分析システム 会社全体のお金に関わる情報を集約する原価分析システム このような原価の分析を行うソリューションとして原価分析システムがあります。 原価分析システムは、利益・原価情報を1枚のメニュー(コストフロー図)にまとめ、会社の状態が一目で 把握することができます。それぞれの分析に関しては、コストフロー図から気になる情報をクリックするだけで取 得でき、現場担当者から経営陣まで、誰でも原価情報をあらゆる観点から分析できます。 コストフロー図 原価分析システムの特徴  販売、生産、購買、会計のデータをもとにカタチを整える  データの分析が視覚的に表現されることで気づきを得やすい  1枚で原価・利益の流れを表示、わかりにくい原価計算が概念的に理解できる ▶次章では、原価管理のために導入しておきたい生産管理システムをご紹介します。 19
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スライド番号 20

大興電子通信が提供する デジタル化を実現するシステムソリューション 個別受注生産向け ハイブリッド販売・生産管理システム 「rBOM」