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RFID導入の注意点をチェックリスト形式で一挙公開
UHF帯RFID(以下、RFID)は現場業務を圧倒的に効率化しますが、利用環境に注意が必要なことも事実です。そこで、RFID導入の注意点をチェックリスト形式で一挙公開します。
該当する注意点が少ないほどRFIDを導入しやすいと言えるでしょう。該当する場合は解決策をご参照ください。また、導入前には実現場で読取りテストを実施して確認することをおすすめします。
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このカタログについて
ドキュメント名 | 【RFID導入を検討している方必見】導入注意点チェックリスト |
---|---|
ドキュメント種別 | その他 |
ファイルサイズ | 1.1Mb |
登録カテゴリ | |
取り扱い企業 | RFルーカス株式会社 (この企業の取り扱いカタログ一覧) |
この企業の関連カタログ
このカタログの内容
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スライド 1
RFID導入チェックリスト
2023年3月更新
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RFID導入の注意点
UHF帯RFID(以下、RFID)は現場業務を圧倒的に効率化しますが、利用環境に注意が必要なことも事実です。そこで、RFID導
入の注意点をチェックリスト形式で一挙公開します。
該当する注意点が少ないほどRFIDを導入しやすいと言えるでしょう。該当する場合は解決策をご参照ください。また、導入前には実現
場で読取りテストを実施して確認することをおすすめします。
項目 注意点 回答 Yesの場合
対象物が金属 Yes No → P.3へ
対象物が液体 Yes No → P.4へ
材質
対象物がプラスチックやガラス Yes No → P.5へ
対象物が書類 Yes No → P.6へ
単価 対象物が安価(ex. 千円未満) Yes No → P.7へ
大きさ 対象物が小さく、RFIDタグを貼り付ける場所がない Yes No → P.8へ
数 対象物の数が多い(ex. 毎日数千以上) Yes No → P.9へ
什器の引き出し(特に金属)の中で保管 Yes No → P.10へ
保管場所 高い場所(ex. 4~5m以上)で保管 Yes No → P.11へ
冷凍倉庫(ex. マイナス20度以下)で保管 Yes No → P.12へ
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対象物の材質に関する注意点と解決策
対象物が金属のとき
金属部分に通常のRFIDタグを貼り付けると、リーダーで通信できなかったり、通信距離が短くなっ
てしまいます。金属製品、電子機器、金属製の容器に入った製品などは要注意です。例えば、ポ
テトチップスのようなアルミ蒸着フィルムの袋や、光沢加工がされた化粧品のパッケージも読み取り
が難しいです。
解決策
■ 金属対応のRFIDタグ(以下、金属対応タグ)を利用します。
注1) 先がはみ出るようにタグを貼付
■ 製品本体ではなく、ダンボール箱やケースに通常のRFIDタグを貼り付けます。
■ 通常のRFIDタグを浮かせて貼り付けます。… 注1)
補足
■ 金属製の対象物が折り重なっていると、電波が遮断されて、奥や中まで読み取れないことがあ
ります。… 注2)
■ 金属対応タグは1枚100円以上するため使い捨ては難しく、出荷時などに取り外して再利用
することが一般的です。
注2) ドラム缶の例
出典 注1):NEDO 「電子タグを用いた情報共有システムの実証実験を実施へ」
(https://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_101070.html)
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対象物の材質に関する注意点と解決策
対象物が液体を含むとき
液体を含むペットボトル等にRFIDタグを貼り付けると、電波が液体に吸収されてしまい、受信する
電波が減退して通信ができなくなります。飲料、薬品、化粧品などに加えて、野菜や肉類などの
食品も水分を多く含むため、読み取りにくいです。
解決策
■ 製品本体ではなく、ダンボール箱やケースにRFIDタグを貼り付けます。
■ 液体が接していないボトルや瓶の首部分にRFIDタグを貼り付けます。… 注1) 注1) コンビニの実証実験
■ ボトルや瓶に対応したバックル型のRFIDタグを貼り付けます。… 注2)
補足
■ 対象物が折り重なっていると、液体に電波が遮断されて、奥や中まで読み取れないことがあり
ます。
出典 注1):TECH+「電子タグ1000億枚で目指す“流通大革命”- カゴごと一括無人会計が可能に」 注2) 試薬ビンの例
(https://news.mynavi.jp/techplus/article/20180219-585589/)
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対象物の材質に関する注意点と解決策
対象物がプラスチックやガラスのとき
プラスチックやガラスはダンボールなどの素材に比べると誘電率が高いため、電波が影響を受けやす
く、通信距離が短くなってしまう場合があります。金属や液体に比べると、電波への影響は小さい
ので、通常のRFIDタグでも影響を受けにくものをベンダーに選択してもらえば対応可能です。
解決策
■ 通常のRFIDタグでも影響を受けにくいものを利用します。
■ 通常のRFIDタグを浮かせて貼り付けます。
補足
■ 厚さが1mm以下のフィルムは影響が少ないです。
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対象物の材質に関する注意点と解決策
対象物が書類のとき
RFIDはタグ同士が重なると読めなくなりますので、書類など重なりやすい対象物に利用する場合、
通常のRFIDタグだと読み取りにくくなることがあります。
対応するRFIDタグを選択すれば大きな問題になりません。
解決策
■ 1~2mm間隔で、RFIDタグ同士が重なり合っても読み取りが可能な積層対応タグを利用し
ましょう。… 注)
■ 通常の用途で利用されているラベルタグの中にも積層対応できる製品がありますので、詳しくは
タグベンダーにお問い合わせください。
注) 積層対応タグ
出典 注):トッパン・フォームズ株式会社(https://rfid.toppan-f.co.jp/products/uhf-ic.html)
大日本印刷株式会社(https://www.dnp.co.jp/biz/solution/products/detail/1189532_1567.html)
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対象物の単価に関する注意点と解決策
対象物が千円未満など安価なとき
一般的なRFIDタグは1枚約10円で、モデルや数量次第で価格が上下します。単価が千円未
満の安価な製品に一つ一つRFIDタグを貼り付けるのは採算が合わないケースが多いようです。
解決策
■ RFIDタグは、大量生産されている既製品であったり、大量発注できると価格が安くなる傾向
にあります。ベンダーに相談して、最適なRFIDタグを選択するとともに、複数に見積もりを取っ
て安価なタグを探しましょう。
■ 製品一つ一つではなく、複数が塊となっているダンボール箱やパレットの大きな単位でRFIDタグ
を活用できないか検討してみましょう。
■ 倉庫であればカテゴリーやSKUごとに看板や帳票を設置して、そこにRFIDタグを貼り付けます。
店舗であれば、棚の値札にRFIDタグを貼り付けることも考えられます。
補足
■ 塊にRFIDタグを貼り付ける場合は、個品のカウントはできません。
■ 看板や帳票、棚の値札に貼り付ける場合も個品のカウントはできませんが、ロケーション管理に
RFIDを活用できます。
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対象物の大きさに関する注意点と解決策
対象物が小さく、RFIDタグを貼り付ける場所がないとき
ラベルタグは、縦が3~5cm、横が6~8cmのサイズが一般的です。ジュエリー、小さな部品やね
じ、小さな化粧品・美容品・文房具などはRFIDタグを貼り付ける場所がないため注意が必要で
す。化粧品・美容品は成分表示が隠れないようにすると、貼り付けるスペースに限りがでてきます。
解決策
■ 小さな対象物にも貼り付けられる一回り小型のRFIDタグを利用します。
■ 端にだけ粘着部分があり、浮かせて貼り付ける小型のRFIDタグを利用します。
■ 製品一つ一つではなく、複数が塊となっているダンボール箱やケースにRFIDタグを貼り付けます。
■ 製品を袋に詰めたり、下げ札を付けて、そこにRFIDタグを貼り付けます。大きさ以外の理由で
本体にRFIDタグを貼り付けられない場合も同様の方法やバンド型のタグを検討してみましょう。
効果と手間の検証が重要になります。
補足
■ 小サイズのRFIDタグはアンテナが小さいため、読取り距離が1~2m以下と短くなります。
■ 塊にRFIDタグを貼り付ける場合は、個品のカウントはできません。
出典:株式会社エスケーエレクトロニクス(https://www.sk-el.co.jp/sales/rfid/introduction/minimum.html)
アイニックス株式会社(https://www.ainix.co.jp/products/RFID_ICcard/RFID_tag/label/jewelry_tag/)
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対象物の数に関する注意点と解決策
対象物が毎日数千以上など多いとき
毎日大量の製品を取り扱っている現場ではRFIDタグ貼り付け作業の手間が課題になりがちです。
対象物の形状・サイズが統一されていれば、ラベラー(タグを貼り付ける機械)に投資することも
一案です。
解決策
■ 現行のオペレーションで、バーコードやQRコードなどのラベルを貼り付けていれば、貼り付けるも
のがRFIDタグに変わるだけなので、追加の作業は発生せず問題にならないことがあります。ラ
ベルタグの表面にバーコードやQRコードを印刷することも可能です。
■ 製品一つ一つではなく、複数が塊となっているダンボール箱やパレットの大きな単位でRFIDタグ
を活用できないか検討してみましょう。
■ 倉庫であればカテゴリーやSKUごとに看板や帳票を設置して、そこにRFIDタグを貼り付けます。
店舗であれば、棚札にRFIDタグを貼り付けることも考えられます。
補足
■ 塊にRFIDタグを貼り付ける場合は、個品のカウントはできません。
■ 看板や帳票、棚札に貼り付ける場合も個品のカウントはできませんが、ロケーション管理に
RFIDを活用できます。
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スライド 10
対象物の保管場所に関する注意点と解決策
対象物が什器の引き出しの中で保管されているとき
対象物が什器(特に金属製)の引き出しに保管されている状態のままでは、リーダーをかざして
も電波が中まで届かないため読み取ることができないので注意です。
また、引き出しの中でなくとも、金属製の棚の奥に保管されていると、角度によってはリーダーの電
波があたりにくく、読み落としが発生する可能性があります。
解決策
■ 対象物を読み取りたい時には、引き出しや扉を開けて読み取りましょう。
■ 読み落としがないように、リーダーを丁寧にかざして読み取りましょう。
■ 電波はガラスを通過しますので、ガラス製の扉の什器に変更できるか検討してみましょう。
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スライド 11
対象物の保管場所に関する注意点と解決策
対象物が4~5m以上の高い場所で保管されているとき
製品が高く積み上げられていたり、倉庫のネステナーや棚の高い場所に保管されていると、リーダー
からの電波が届かずに読み取りにくい場合があります。
特にアパレルのように、RFIDタグを付けた商品がダンボール箱へ大量に詰められて高所に置かれ
ていると、読み落としが発生する可能性があります。
解決策
■ 高所読み取り用のスティックを活用する方法があります。… 注)
■ RFIDタグが正面に向くように製品を置けば、高所も比較的読み取りやすくなります。
■ 電波出力が強い1Wのリーダーや、直線偏波のハンディリーダー(読取りの指向性が強い)な
ど読取り距離が長いリーダーを利用しましょう。
■ 高所に保管されている製品は荷動きが少ない場合、読み取れる高さの在庫に限定して管理
できるか検討してみましょう。
■ ドローンで高い場所の在庫を読み取るアプローチも研究されています。
注) スティックによる高所読み取り
出典 注):RFID Journal(https://www.rfidjournal.com/ralph-lauren-boosts-rfid-tag-read-safety-efficiency-with-shelfie-stick)
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スライド 12
対象物の保管場所に関する注意点と解決策
対象物が冷凍倉庫で保管されているとき
食品などがマイナス20度以下の冷凍倉庫で保管されている場合、低温のためにリーダーなどの機
器が上手く動作しないことがあります。ハンディリーダーはマイナス10度までしか動作保証していな
いメーカーが多いです。RFIDタグは低温でも問題ありません。
解決策
■ デンソーウェーブ社の「SP1」や、キーエンス社の「DXシリーズ」など、低温環境に比較的強いハ
ンディリーダーを検討してみましょう。保証スペックや詳細はメーカーにお問い合わせください。
■ 低温環境では、動作時間が短くなる場合がありますので、複数台を準備して交換しながら使
用するなどの工夫も考えられます。
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スライド 13
お問い合わせ
RFID導入の注意点とコツをご紹介しましたが、現場の細かな環境の違いによって状況や対応策が変わってきます。そのため、導入に際
してはベンダーにご相談いただき、現場で読取りテストを実施して確認されることをおすすめします。
RFID導入のご不明点がございましたら、以下までお気軽にお問合せください。
お問い合わせ
RFルーカス株式会社
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