1/8ページ
ダウンロード(1.3Mb)
本記事では、設計者が学んでおきたいシステムブロック図の描き方について、
基礎からご説明いたします。
このカタログについて
ドキュメント名 | 設計者が学んでおきたいシステムブロック図の描き方 |
---|---|
ドキュメント種別 | ホワイトペーパー |
ファイルサイズ | 1.3Mb |
取り扱い企業 | 株式会社リョーサン (この企業の取り扱いカタログ一覧) |
この企業の関連カタログ
このカタログの内容
Page1
設計者が学んでおきたいシステムブロック図の描き方
Page2
システムブロック図とは?
システムブロック図とはシステムを図示したもの
で、構成要素・機能をブロックで表し、ブロック
間を線で繋いで関係を示したものです。電気
製品においては、機能表と回路図の中間的な
位置づけとして、機能表に記載されている機能
をどのように実現するか、各機能がどのように関
連しているか可視化することが出来ます
2
Page3
なぜシステムブロック図を作成するべきなのか?
システムブロック図を作成することで、以下のようなメリットがあります。
1.製品機能を実現するための構成要素の関係性を可視化し、機能表では見えなかった課題を発見することができる。
2.部品選定時にブロック図を参照することにより、部品に求められる機能を整理することができる。
3.設計者間での認識を統一することで、認識レベルを合わせることができ品質が向上する。
4.設計者の引継ぎの時にも活用できる。
手戻りによる無駄な工数の削減、品質向上のための不具合の未然防止に繋がります!
3
Page4
システムブロック図の書きかた①
• 機能表からブロックを作成する
1. 製品検討時には最初に製品概要/要求仕様をまとめます。もしくは要求仕様として機能表を入手します。
2. 要求仕様/機能表に記載された機能をブロックとして図示します。
ブロック入力・処理・出力の順に左から配置します。(入力・出力は入出力となる場合もあります。)
同一レベルのものに関しては同じ縦位置で問題ありません。
<例:4Kテレビ>
機能 対応 ブロック 処理の流れ
地デジ 〇 入力 地デジアンテナ入力 入力 機能 出力
機能表から
機能 地デジチューナー
ブロックを作成 地デジアンテナ入力 地デジチューナー 4KLCDパネル
無線 アップコンバート
BS 〇 入力 BSアンテナ入力 有線
機能 BSチューナー (720p/1080i → 4K) 映像
BSアンテナ入力 BSチューナー 音声
表示 4KLCD 出力 4KLCDパネル
ローカルディ 出力 バックライト HDMI入力① バックライト制御 バックライト
ミング 機能 バックライト制御
HDMI入力② オーディオアンプ スピーカ
音声 ステレオ 機能 オーディオアンプ 並び替え
OOW x2 出力 スピーカ
HDMI入力③ ヘッドホン出力
HDMI入力 4系統 入力 HDMI入力 x4
音声出力 イヤホン 出力 ヘッドホン出力 HDMI入力④ 光デジタル出力
光デジタル 出力 光デジタル出力
リモコン 赤外線式 入力 赤外線入力 赤外線入力
UI
UI
その他 機能 アップコンバート (720p/1080i → 4K) 電源 電源入力
4
Page5
システムブロック図の書きかた②
• ブロックを並べ替え、不足機能を確認する
1. 入力ー出力間を広げて、機能部分を処理の流れが分かるように線で繋ぎ、並べ替えます。
2. 下図の橙点線部の様に、不足していると思われる機能ブロックを追加します。
3. 電源系は、設計時に電源系統図を作成するのでシステムブロック図としては、下部に避けて配置します。
入力 機能 出力
地デジアンテナ入力 地デジチューナー
TV映像再生処理 アップコンバート LCDパネル用
セレクタ 映像補正処理 4KLCDパネル
(MPEG2 Decode) (720p/1080i → 4K) 映像出力
BSアンテナ入力 BSチューナー
ビデオ信号
HDMI入力①
バックライト用電源
HDMI入力② HDMI入力
システム制御 バックライト制御 バックライト
HDMIセレクタ HDCP
(CPU)
HDMI入力③ HDMI CEC
HDMI入力④
赤外線入力 リモコン処理
オーディオDAC オーディオアンプ スピーカ
DC/DC昇圧
電源入力 AC/DC バックライト用電源
(LEDドライバ) ヘッドホン出力
オーディオ信号
5V
SPDIF出力 光デジタル出力
3.3V
DC/DC降圧
1.8V
1.2V 5
Page6
システムブロック図の書きかた③
• 機能ブロックをデバイスに置き換える
1. 機能ブロックを一覧表に置き換えて、対応デバイスを検討します。
機能ブロック 対応デバイス 品名 電源電圧 消費電流
地デジチューナー チューナーモジュール
or
BSチューナー
シリコンチューナーIC
セレクタ
HDMIセレクタ HDMIセレクタIC
TV映像信号処理 TV用SoC 専用回路
HDMI入力/HDCP/CEC処理 専用回路
アップコンバート 専用回路
映像補正処理 専用回路
LCDパネル用映像出力 専用IO
バックライト制御 CPU
システム制御
SPDIF出力 専用IO
オーディオDAC オーディオアンプIC
オーディオアンプ
リモコン処理 MCU
6
Page7
システムブロック図の書きかた④
• デバイスベースでシステムブロック図を描く
1. 対応デバイスの置き換えたもので、改めてシステムブロック図にします。
2. 入力/出力部に関しては、必要に応じてコネクタ等の部品に置き換えてください。
入力 機能 出力
チューナーモジュール TV用SoC
地デジアンテナ入力 地デジチューナー
TV映像再生処理 アップコンバート LCDパネル用
セレクタ 映像補正処理 4KLCDパネル
(MPEG2 Decode) (720p/1080i → 4K) 映像出力
BSアンテナ入力 BSチューナー バックライト用電源
バックライト制御 バックライト
HDMI入力①
オーディオアンプIC
HDMI入力② HDMI入力 オーディオ オーディオ スピーカ
システム制御 オーディオシリアルIF スピーカ
HDMIセレクタ HDCP シリアルIF DAC アンプ
(CPU)
HDMI入力③ HDMI CEC ヘッドホン
ヘッドホン出力
アンプ
HDMI入力④
SPDIF出力 光デジタル出力
赤外線入力 MCU シリアルIF
DC/DC昇圧
電源入力 AC/DC バックライト用電源
(LEDドライバ)
5V
3.3V
DC/DC降圧
1.8V
1.2V
7
Page8
もっと詳しく知りたい方へ
弊社テクラボサイトの『設計者が学んでおきたいシステムブロック図の描き方』をご覧ください。
クリックで対象ページに移動
8