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Ampt ストリングオプティマイザーの概要と発電量改善(ミスマッチ損失の低減)について
Ampt のストリングオプティマイザーは、太陽光発電システムの長期運用期間を通して、
ストリング間のミスマッチ出力損失を低減し、その結果として発電量を増加させる装置です。
以下の項目を通じながらわかりやすく解説しています。
<掲載内容>
1. 概要
2. ミスマッチ損失の低減(発電量の増加)効果
3. ストリングオプティマイザーの入力/出力特性
4. 耐用年数と信頼性について
5. 設置実績
6. 故障の発見方法
7. 設置写真
このカタログについて
ドキュメント名 | 【ホワイトペーパー】太陽光発電のミスマッチ損失に悩まれている方へ |
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ドキュメント種別 | ホワイトペーパー |
ファイルサイズ | 670.8Kb |
登録カテゴリ | |
取り扱い企業 | アンプトジャパン合同会社 (この企業の取り扱いカタログ一覧) |
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このカタログの内容
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Ampt ストリングオプティマイザーの概要と発電量改善(ミスマッチ損失の低減)について
アンプトジャパン
1. 概要
Ampt のストリングオプティマイザーは、太陽光発電システムの長期運用期間を通して、ストリン
グ間のミスマッチ出力損失を低減し、その結果として発電量を増加させる装置です。
(1) モジュール経年劣化や動作温度の相違によるストリング間のミスマッチ出力損失を低減し、
その結果として発電量を増加させる装置です。
(2) 接続箱/集電箱/DC ケーブル/それに伴う工事費を約 50%削減できトータルコストを低減
できる可能性があります。
(3) コミュニケーションユニット(CU)の設置により、ほとんど追加コスト無しで各ストリングの
電流/電圧モニタリングが可能です。
入力回路及び出力回路に以下のような特徴があります。
(ストリングオプティマイザーの入力 MPPT「太陽電池モジュールの最適動作点追従」回路)
ストリングオプティマイザーの 2 つの入力回路にそれぞれ MPPT 回路を有しています。樹木や建物
その他の障害物が作り出す日陰の影響によるミスマッチの影響を低減することで、従来型システムと
比較すると取得発電量が増加します。また日陰の少ない場所においても、太陽電池モジュールの経年
劣化によるストリング間のミスマッチ損失は生じるため、ストリングオプティマイザーを導入するこ
とにより従来型システムと比較して取得発電量が増加します。長期になればなるほどモジュールの経
年劣化が進行しミスマッチ損失低減効果によるメリットが大きくなります。
(ストリングオプティマイザーの出力回路)
2 つのストリング MPPT 入力からの太陽電池出力を合成し 1 つの制御された電圧/電流を出力しま
す。ストリングオプティマイザーの出力電圧はインバーターにとって最適な定電圧値に設定します。
このことによりインバーターの変換効率が向上します。
オプティマイザーの出力電流には制限を設けることにより(太陽電池の最適出力電流よりも若干高め
の 12A)ケーブル径やヒューズ等の設計において安全のための大きな余裕を設けることが不要になりま
す。
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2. ミスマッチ損失の低減(発電量の増加)効果
(1) モジュールの一部に影が生じている場合の効果(ストリングオプティマイザー無しとの比較)
下表は意図的にモジュールに影を生じさせストリングオプティマイザー有/無の比較をし
た実測結果です。ストリングオプティマイザー有の場合の無しの場合と比較した発電量の
増加割合(ミスマッチ損失の低減)を示します。
(2) 影が生じていない場合の効果(太陽電池モジュールの経年劣化によるミスマッチ損失の低減
効果)
影が生じない設置の場合でも太陽電池モジュールの経年劣化によりストリング間のミスマ
ッチが徐々に大きくなり損失が年々増加します。
下表は世界的に使用されている発電量シミュレーションソフト PYSYST によるシミュレー
ション結果を示します。
オプティマイザー有/無で比較すると 10 年間の取得発電量の増加分は約 5%です。20 年間
の場合には約 10%の増加が期待できます。発電量の増加分はそのまま収入の増加分になり
ます。
(%)
約 5%
経過年数
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3. ストリングオプティマイザーの入力/出力特性
太陽電池ストリング入力は日射や温度による変動で I も V も変動しますが、ストリングオプテ
ィマイザーの出力の I と V は一定であり、破線部分(ある一定の電圧範囲で)の最大出力は安定
しています。
4. 耐用年数と信頼性について
(1) 設計上の耐用年数
太陽電池の信頼性試験 IEC61215 と同等以上の信頼性試験にパスしています。つまり太陽
電池モジュールと同等以上の信頼性を有しています。
また設計方針として耐用年数は 20 年として設計しています。寿命の短い大容量電解コンデ
ンサや大きなコイルは使用していません。主な電子部品はアメリカ国防総省で制定する信
頼性の高い MIL 規格品を使用しています。
本製品の理論的な MTBF(平均故障間隔)は 900 万時間です、1MWp 分(オプティマイザー
100 台)が 10 年間(87600 時間)稼働して約 1 台の故障発生確率です。
(2) 保証期間
5 年間が標準です、10 年の保証はオプション契約です。
5. 設置実績
本製品は 2014 年からの新製品です。
2017/5 現在の設置実績は世界で約 80MWp です、現在北米、欧州、中東等から引き合いが増加
しています。日本国内での実績は試験設備も含めて約 7MWp です。
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6. 故障の発見方法
ストリングオプティマイザーには出力電流/電圧測定の機能が付属しています。従って常時
監視あるいはメンテナンス時のみの監視が可能です。
下図のようにコミュニケーションユニットを現場に設置することによってインターネットを
経由してリアルタイムで各ストリングオプティマイザーの出力を監視することができます。
出力データの分析により太陽電池モジュールの故障とオプティマイザー自身の故障を発見可
能です。
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7. 設置写真
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