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半導体LD・光デバイス用3DシミュレーターPICS3Dのオプション群を説明
2次グレーティングオプション、3次元電流流れオプション、3次元ベンドメッシュ、アドバンスドk.p摂動モデル、アドバンスドオプティクスモデル/ポンプレーザ、半導体光増幅器モジュール、BPMオプション、Csupremビルダー/メッシュインターフェイス、エキシトン/多体効果オプションなど様々なオプションや物理モデルについて紹介。
このカタログについて
ドキュメント名 | オプション説明一覧 (PICS3D) |
---|---|
ドキュメント種別 | 製品カタログ |
ファイルサイズ | 218.2Kb |
登録カテゴリ | |
取り扱い企業 | クロスライトソフトウェアインク日本支社 (この企業の取り扱いカタログ一覧) |
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このカタログの内容
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デバイスシミュレータ オプション説明資料
PICS3D のオプション
●2nd Order Grating Option(2次グレーティングオプション)
●3D-Flow Option(3次元電流流れオプション)
●3D Bended Mesh(3次元ベンドメッシュ)
●Advanced k.p model/Plane Orientations(アドバンスド k.p 摂動モデル)
●Advanced Optics Model(AOM)/Pumped Laser(アドバンスドオプティクスモデル/ポンプレーザ)
●SOA Module(半導体光増幅器モジュール)
●Beam Propagation Method Option(BPM オプション)
●CSUPREM Builder/Mesh interface(Csuprem ビルダー/メッシュインターフェイス)
●Exciton/Manybody Option(エキシトン/多体効果オプション)
●Fiber/External-Cavity Option(ファイバー/外部キャビティ-オプション)
●Franz-Keldysh (Bulk modulator)(Franz-Keldysh モデル)
●Intersubband Option(QWIP/QCL)(インターサブバンドオプション)
●Multicavity option(マルチキャビティオプション)
●PML(Perfectly Match Layer)/EEIM(Enhanced Effective Index Method)(拡張型等価屈折率法オプション)
●Quantum Dots Model(量子ドットモデル)
●Quantum Tunneling/Transport Option(量子トンネル・トランスポート効果オプション)
●Self-Consistent MQW/Piezo Option(自己無撞着多重量子井戸オプション)
●Thermal Option(熱解析オプション)
●Type II QW transport(タイプ II 型量子井戸輸送モデル)
●VCSEL Option(面発光レーザオプション)
●NEGF(非平衡グリーン関数モデル)
●Mixed Mode Simulation(ミックスモード)
●Rotated MQW(回転多重量子井戸)
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デバイスシミュレータ オプション説明資料
オプション説明一覧 (PICS3D)
●2nd Order Grating Option(2次グレーティングオプション)
このオプションでは、回折格子の周期が波長と同じような構造を持つ DFBレーザのシミュレーションを可能にしま
す。1次オーダーグレーティングの前進波の損失を考慮し、結合係数と結合波方程式を使って縦モードに対する解を
求めます。
●3D-Flow Option(3次元電流流れオプション)
このオプションで、精密な 3次元解析を行います。2次元 断面を定義したプレーンをつなぎ合わせることで z方
向の電流流れも考慮し、ドリフト拡散方程式とエネルギー輸送方程式に対しフル 3次元モデルを実現します。また、
熱解析オプションと合わせて 3次元熱流計算も可能です。
●3D Bended Mesh(3次元ベンドメッシュ)
MaskEditorで設計された複雑な 3次元形状のメッシュを取込むためのオプションです。メッシュ面の追加挿入や z
セグメントの特定領域のメッシュ密度を増やすのに使われます。丸いデバイス形状に合わせて「湾曲した」メッシュ
面を追加する場合に最もよく使われ、普通のメッシュ面追加に比べてより簡潔な解決方法です。
●Advanced k.p model/Plane Orientations(アドバンスド k.p 摂動モデル)
8x8 k.p摂動モデルを利用することでより高度な k.p摂動計算ができます。結晶方位に起因する歪みを伴った量子
井戸の価電子バンドは k.p摂動法に基づいて計算されます。価電子バンド混合効果をシミュレーションに取入れるこ
ともできます。8x8 k.p 摂動計算では InGaAsP のようなバンドギャップが狭いシステムにおいて精度を改善します。
●Advanced Optics Model(AOM)/Pumped Laser(アドバンスドオプティクスモデル/ポンプレーザ)
アドバンスドオプティクスモデルを利用することで、多層膜材料中の干渉効果等を考慮した高度な光伝播の計算が
できます。ポンプレーザオプションでは、正確な光学利得モデルを用いることで、光ポンプ作用によるレーザ発振に
関する特性を計算することが出来ます。
●SOA Module(半導体光増幅器モジュール)
半導体光増幅器(SOA)の 3 次元シミュレーションのためのオプションです。このオプションの設定は非常にシン
プルでレーザダイオード(LD)の様に計算ができます。3次元増幅器の計算に、従来の半導体レーザのシミュレーシ
ョンに使用している物理モデル(optical gainモデルに対する k.p理論など)が同様に利用可能です。
●Beam Propagation Method Option(BPMオプション)
テーパ構造のように、縦方向への光導波路の形状変化が大きい場合、通常の方法では縦・横成分への波動方程式の
分離は良い結果を与えません。BPM オプションは、このようなケースに対応するために 3 次元高速フーリエ変換 BPM
法を用いるオプションです。
●CSUPREM Builder/Mesh interface(Csupremビルダー/メッシュインターフェイス)
クロスライト独自のプロセス・シミュレータ Csupremで生成したデバイス構造、不純物プロファイルやメッシュ情
報などを取り込む場合に必要です。特に、複雑な 3次元メッシュを Csupremで生成しそれを取込んだフル 3次元シミ
ュレーションを行う場合に必要です。
●Exciton/Manybody Option(エキシトン/多体効果オプション)
励起子効果を取入れるオプションです。電子・ホール対の間に働くクーロン引力が放射再結合を強めたり、クーロ
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ン-ホール自己エネルギーと遮蔽交換シフトのためにクーロン引力が結果としてバンドギャップを減少させたりする
ことを考慮します。
●Fiber/External-Cavity Option(ファイバー/外部キャビティ-オプション)
このオプションを使用することで、ファイバーグレーティングレーザ(FGL)のシミュレーションが可能になりま
す。本オプションの FGL モデルでは、半導体光増幅器(SOA)とファイバー・ブラッグ・グレーティング間の空気間隙
とデバイス結合時のパワーロスを正確に取り扱います。PICS3Dと組み合わせて使用することにより、光・電気的諸特
性に加えモードホッピングやパワーロス等の問題についても解析することが出来ます。
●Franz-Keldysh (Bulk modulator)(Franz-Keldysh モデル)
Franz-Keldysh効果を考慮した計算を行います。Franz-Keldysh効果は外部 DC電界が存在すると生じ、バルク半導
体のインターバンド吸収スペクトラムが変化する現象として広く知られています。Franz-Keldysh効果は、電界吸収
型光変調器にその用途を持ちます。
●Intersubband Option(QWIP/QCL)(インターサブバンドオプション)
インターサブバンド遷移モデルを利用することにより QWIPや量子カスケード(QC)レーザの計算が可能です。確立
した微視的なレート方程式でサブバンド占有率を計算します。QC構造では全ての量子状態に対して、エネルギーレ
ベルとインターサブバンド遷移双極子モーメントが計算されます。QCレーザのサブバンド構造エンジニアリングは、
巨視的な輸送や空間ホールバーニングの振舞いを自己無撞着シミュレーションする効果的な第一歩です。
●Multicavity option(マルチキャビティオプション)
複数の共振器で構成される光デバイスの計算を行うためのオプションです。各共振器において異なる領域、異なる
光の波長での計算が可能です。
●PML(Perfectly Match Layer)/EEIM(Enhanced Effective Index Method)(拡張型等価屈折率法オプション)
標準的な等価屈折率法では、すべての境界におけるモードは 0、または指数関数的に減衰するものと仮定されるた
め、放射モードを取り扱うことができません。EEIMオプションを使うと、放射モードを閉じ込めモードと同様に取
り扱うことが出来ます。横方向の光の漏れをきちんと見積もる際にこのオプションを使用します。
●Quantum Dots Model(量子ドットモデル)
量子ドット計算用のオプションです。異なるバンドの谷(HH、LH、CH、etc.)に対し、歪に依存するポテンシャルプ
ロファイルと異方性有効質量を使い、歪の効果が考慮されています。Zinc Blende構造と同様に Wurtzite構造(GaN
系)にも適用可能です。
●Quantum Tunneling/Transport Option(量子トンネル・トランスポート効果オプション)
高レベルにドープされたヘテロ接合部や、ショットキー接点における電流の量子トンネル効果は非常に重要な電流
輸送メカニズムです。また、量子トンネル効果は共鳴型トンネルダイオード(RTD)においても無視できません。本オ
プションで、これらのトンネル効果を考慮することが出来ます。
●Self-Consistent MQW/Piezo Option(自己無撞着多重量子井戸オプション)
このオプションは、量子井戸層に強い電界がかかっている場合(ピエゾ効果等)、キャリアの波動関数(シュレーデ
ィンガーの波動方程式)を計算する際にその効果を考慮して、ポテンシャルと局在準位とキャリア分布がセルフコン
システントになるように計算します。また、シュタルク効果も考慮されます。
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●Thermal Option(熱解析オプション)
このオプションでは、熱を考慮した解析を行います。電極に境界条件(温度や、電極からデバイスの外へ出る熱量
等)を設定します。熱源としては、電流・バンド間吸収・損失によるジュール熱、再結合・トムソン・ペルチエ効果
による熱を考慮します。あらかじめ温度依存性のある物性値を持つ物質を設定し、デバイス内の温度勾配に準じた計
算を行います。
●Type II QW transport(タイプ II 型量子井戸輸送モデル)
Type II型量子井戸に対する特別な量子輸送モデルのためのオプションです。Type II型多重量子井戸のミニバン
ドの精密な計算ができます。暗電流の原因としての材料の光吸収スペクトルおよび自発再結合速度を予測すること
が可能です。量子力学の計算に基づくトンネル電流の非局在輸送に、局所光生成率が考慮されています。
●VCSEL Option(面発光レーザオプション)
このオプションを用いることで、VCSELのシミュレーションを行うことが出来ます。現在このオプションで計算で
きる VCSELの構造は軸対象なものに限られます。当社の VCSELモデルでは曲座標形式を用い縦方向と横方向にモード
を分離し、EEIM法などのモジュールとの連携により VCSELのシミュレーションを行います。
●NEGF(非平衡グリーン関数モデル)
クロスライトのデバイスシミュレータには非平衡グリーン関数(NEGF)輸送モデルが実装されています。(現在、電
子輸送のみ可能)このモデルは NEGF輸送の作用が及ぶ領域を設定しトンネリングコマンドと連携して動作します。
NEGFによる結果は移動拡散(Drift-Diffusion)方程式によるシミュレーションと比べて I-V特性で実験結果に近い
結果を得られます。
●Mixed Mode Simulation(ミックスモード)
Compact Modelは実験式に基づくモデルで IC設計に適用されますが、回路シミュレーションで複雑なデバイスや
複雑な物理現象を再現するのが困難です。Numerical Device Modelは物理モデルに基づくモデルで単体デバイスの
シミュレーションに適用されますが、これを回路シミュレーション中の compact modelと置き換えると大変複雑な計
算になります。Mixed Modeを用いると、1個またはそれ以上の Numerical Device Modelを回路シミュレーションに
含めることが可能になります。また逆に、Compact Modelをデバイスシミュレーションに含めることも可能です。
●Rotated MQW(回転多重量子井戸)
量子井戸の積層方向を指定するためのオプションです。通常は y方向に積層した量子井戸のデバイス構造を定義し
ますが、x方向や z方向に積層した量子井戸を定義しシミュレーションすることも可能です。また、autoを指定する
と自動的に積層方向が判別され、複雑な構造の場合に有用です。
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