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半導体レーザーのための3Dデバイスシミュレータ PICS3D(ピクススリーディー)の製品説明
半導体レーザーに特化した3次元デバイスシミュレーションソフトウェア。
[主な特徴]
- エッジ型レーザーの任意の面について計算データの出力
- ウェーブガイド・グレーティングの結合係数(1次、2次のグレーティング)
- 縦方向のキャリア密度分布、主・副縦モードについての光学利得と光強度
- 2次グレーティングDFBレーザーについての表面放出モード分布の計算
- 異なる縦モードに対する出力と周波数変化
- サイドモード比、線幅、線幅と出力の積、有効α、2次調和歪み、表面放出出力(2次グレーティングDFB)
- 異なるレーザー面と任意のバイアス条件でのモード出力スペクトル
- 異なるバイアス条件と時間におけるモード出力スペクトル
- 任意のバイアス条件におけるAM/FM微小信号変調応答、FM/RINノイズスペクトル
- 2次調和歪みスペクトル
など
このカタログについて
ドキュメント名 | 半導体レーザーダイオードと光デバイスのための最先端の3次元シミュレーター |
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ドキュメント種別 | 製品カタログ |
ファイルサイズ | 965.3Kb |
登録カテゴリ | |
取り扱い企業 | クロスライトソフトウェアインク日本支社 (この企業の取り扱いカタログ一覧) |
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このカタログの内容
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ザ発光のしきい値に至るのを防いでいます。そのよ
<概要>
うな計算のためにこのオプションを用います。
PICS3D(Photonic Integrated Circuit Simulator in
3D)は、半導体レーザダイオードと光デバイスの為の最 ●面発光レーザオプション
先端3次元シミュレータです。このソフトウェアの基本 (VCSEL Option)
的な用途はエッジ型、面発光型レーザの3次元シミュレー
ションです。また、PICS3Dは発光素子に付随する このオプションを用いることで、VCSELのシミュ
いくつかのコンポーネントについてのモデルを取り扱え レーションを行うことが出来ます。現在このオプショ
るように拡張がなされています。PICS3Dは当社の ンで計算できるVCSELの構造は軸対象なものに限
2次元レーザシミュレーションLASTIPの物理モデ られます。当社のVCSELモデルでは曲座標形式を
ルを3次元に拡張し、発展させた高度なシミュレーショ 用い縦方向と横方向にモードを分離し、EEIM法な
ンソフトウェアです。 どのモジュールとの連携によりVCSELのシミュレー
ションを行います。
<基本機能>
PICS3Dはエッジ型レーザの任意のxy-面につい
て2次元レーザシミュレーションと同様の計算データを
出力することができます。さらにPICS3Dは以下の
ような種類のデータを出力することができます。
回折格子の結合係数(1次、2次の回折格子)
共振器方向のキャリア密度分布、メイン/サイド縦
モードについての光学利得と光強度
2次の回折格子を用いたDFBレーザについての表
面発光モード分布の計算
異なる縦モードでの光出力と発振周波数変化 Schematic of the coordinate system
サイドモード比、線幅、線幅と出力の積、有効α、 used for the VCSEL model
2次調和歪み、表面発光出力(2次回折格子DFB)
任意のバイアス条件下における各端面からの各モー
ドの光出力とスペクトル
各モードの光出力と発光スペクトルのバイアス依存
性と時間変化
任意のバイアス条件下におけるAM/FM小信号応
答特性、FM/RINノイズスペクトル
2次調和歪みスペクトル
<豊富な材料マクロ>
シリコン、Ⅲ-Ⅴ窒化物、Ⅲ-Ⅴ化合物、Ⅱ-Ⅵ化合物、
酸化物など GaN系、InP系、ワイドギャップ等を含
む豊富なマクロ群
3元素、4元素および5元素材料マクロも用意
ユーザーによる材料特性の変更や新材料を柔軟に作 Two VCSEL structures for simulation. Devices consist
成が可能 of GaAs/AlGaAs material with 10 quantum wells of
100 A, emitting at 0.84 m
<主なオプションモジュール>
●垂直共振器半導体光増幅器(VCSOA)オプション ●拡張型等価屈折率法(PML/EEIM)オプション
(Vertical-cavity SOA Option)
標準的な等価屈折率法では、すべての境界におけるモー
VCSOAはSOAの一種として分類されますが、構 ドは0、または指数関数的に減衰するものと仮定され
造や特徴はVCSELに非常に似ています。 る ため、放射モードを取り扱うことができません。
VCSOAとVCSELの大きな違いは、光増幅を行 EEIMオプションを使うと、放射モードを閉じ込め
う共振器内でミラー反射を減らし、VCSOAがレー モードと同様に取り扱うことが出来ます。
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●Beam Propagation Method(BPM)オプション 体光増幅器(SOA)とファイバー・ブラッグ・グレー
ティング間の空気間隙とデバイス結合時のパワーロス
テーパ構造のように、縦方向への光導波路の形状変化 を正確に取り扱います。PICS3Dと組み合わせて
が大きい場合、通常の方法では縦・横成分への波動方程 使用することにより、光・電気的諸特性に加えモード
式の分離は良い結果を与えません。BPMオプション ホッピングやパワーロス等の問題についても解析する
は、このようなケースに対応するために3次元高速フー ことが出来ます。
リエ変換BPM法を用いるオプションです。
●自己無撞着多重量子井戸オプション
(Self-Consistent MQW/Piezo Option)
このオプションは、量子井戸層に強い電界がかかっ
ている場合(ピエゾ効果等)、キャリアの波動関数
(シュレーディンガーの波動方程式)を計算する際に
その効果を考慮します。また、シュタルク効果も考
慮されます。多重量子井戸の場合、通常では量子井
戸1つ1つに対しての波動関数を解きます。しかし、
各量子井戸層の間にあるバリア層が量子効果をもつ
ほど薄い場合、この多重量子井戸領域の全領域にわ
たって波動関数を解く必要があり、その際このオプ
ションが必要になります。
●3次元増幅器オプション Schematics of a couple of external cavity
(Amplifier Option) fiber-grating lasers treated by PICS3D
半導体光増幅器(SOA)のシミュレーションのため
のオプションです。このオプションは非常に容易に利 ●複合多重量子井戸(Complex MQW)オプション
用できるように設計されているため、従来の半導体レー
ザのシミュレーション設定をほとんど変更する必要は このオプションは、量子井戸層を定義する際、量子井
ありません。 戸層に接する2つの層(バリアー層)の物質が異なる
場合に必要です。
●2次グレーティングオプション
(2nd Order Grating Option)
このオプションでは、回折格子の周期が波長と同じよ
うな構造を持つDFBレーザのシミュレーションを可
能にします。
Optical wave being amplified
●ファイバー/外部キャビティ-オプション
(Fiber/External-Cavity Option)
このオプションを使用することで、ファイバーグレー
Surface emitting wave intensity profile
ティングレーザ(FGL)のシミュレーションが可能
in a 2nd order grating DFB laser
になります。本オプションのFGLモデルでは、半導
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<3次元物理モデル> <計算例>
5つの量子井戸を持つ1/4位相シフト
半導体レーザの縦・横方向の3次元形状は、その発光素
子としての動作に大きな影響を与えます。横方向の形状 DFBレーザにおけるyz面での電子密度分布
は光学利得、自然・誘導再結合といった重要な機構に影
響を及ぼします。縦方向の形状は自然放出光の増幅率に
関係し、レーザ発振に関する特性を決定します。
VCSEL,DFB,DBR レーザでは縦方向の効果
が重要な問題になります。PICS3Dは3次元空間の
計算と同様に、物理量の時間発展とスペクトル分布を計
算することができます。横方向の物理モデルは2次元レー
ザシミュレーションにおいて用いられているものと同じ
なので、ここでは縦方向の取り扱いだけについて説明し
ます。
縦モードの解法には伝播行列法と複素グリーン関数法を
用います。伝播行列法では、デバイスの共振器方向をい
くつかの小領域に分割し、領域ごとに波を伝播させてい
きます。複素グリーン関数法は高度な理論に基づいた解
析方法により多重縦モードを正確に解きます。モード結
合理論と多層膜光学理論により、DFB,DBR,
VCSELのような回折格子を含むレーザダイオードを 1/4位相シフトDFBレーザにおける
計算する事ができます。 yz面での右方向へ進む光の強度分布
これらの理論的手法により、レーザダイオードについて
の幅広い領域での特性を正確に計算することができます。
<3次元シミュレーション新技術>
3次元レーザダイオードのシミュレーションスピードと
効率を向上させるために、新しい技術を開発しました。
当社のシミュレーション技術では、3Dシミュレーショ
ンを2Dと1Dz(z 方向)の組合せに分けて処理を行
います。2Dと1Dzモジュールは相補的な関係になっ
ており、3Dシミュレーションでは同等な重要性を担っ
ています。
以上のスクリーンショットは半導体レーザの設計におけ
るPICS3Dの優れた機能を示すいくつかの例です。
3次元デバイスはz方向に沿って、多数の2Dのスライ
PICS3Dの全ての機能がお試し頂ける試用版をご
スに分割されます。1Dzモジュールは共振器方向の計
用意しております。
算を行い、各2Dスライスへ情報を渡します。2Dモジュー
ルは各2Dスライス内の xy平面での計算を行います。
このような処理が各バイアスステップで行われます。
<お問い合わせ>
クロスライトソフトウェアインク日本支社
<動作環境>
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