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機械設計におけるカップリング選定3つのポイント
基礎的な機械部品のひとつである「カップリング」。本プログラムでは、半導体製造装置の機械設計における、カップリングの選定方法、注意すべきポイントを、実際のトラブル事例とその解決方法という観点から解説していきます。実はこれまで慣習的に行っていた設計方法が、思わぬトラブルの原因になっているかもしれません。是非最後までご視聴ください。
このカタログについて
ドキュメント名 | 課題解決事例から学ぶ!半導体製造装置のモーションコントロール【ウェビナー資料】#aperzaTV |
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ドキュメント種別 | 事例紹介 |
ファイルサイズ | 7.3Mb |
登録カテゴリ | |
取り扱い企業 | 三木プーリ株式会社 (この企業の取り扱いカタログ一覧) |
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このカタログの内容
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課題解決事例から学ぶ!
半導体製造装置の
モーションコントロール
機械設計におけるカップリング選定3つのポイント
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ゲスト紹介
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松下 直喜
三木プーリ株式会社
営業技術部 / TEC営業技術課
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本日の流れ
モーションコントロールとカップリング
カップリング選定における3つのポイント
視聴者からの事前質問
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はじめに
選定したけど自信がない…
過剰設計していないか不安…
半導体製造装置にあった
カップリング選定があります!
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モーションコントロールと
カップリング
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カップリング用途
インデックステーブル
直接駆動
スカラロボット
ステッピング
モータ
モーション 送りねじ 小型アクチュエータ
コントロール
インデックステーブル
直接駆動
スカラロボット
サーボモータ
カップリング 直交ロボット アクチュエータ
送りねじ
工作機械
クリーンルーム・真空対応
ポンプ
水ポンプ
モータ コンプレッサー
コンプレッサー
送風機
動力伝達
ポンプ 油圧ポンプ
エンジン
コンプレッサー 建設機械
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モーションコントロールとは?
モーションコントロールとは
位置・速度・加速度・力などを電気的・機械的に制御する
技術。
カップリングは、サーボモータの指令を
送りねじ、あるいは回転テーブルへ動力を伝える。
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カップリングの役割
1.2軸の取付誤差を吸収する(偏心・偏角・軸方向変位)
2.フレキシブル性による高効率な動力伝達
3.回転方向にガタがなく、正確な位置決め
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カップリングの選定ポイント
1.『クリーンルーム対応』
2.『取付誤差、穴径公差やキー溝対応』
3.『サーボモータの発振対策』
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モーションコントロールにおける
カップリング選定
ポイント1
『クリーンルーム対応』
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トラブル事例
サーボモータと装置をつなぐ
カップリングで伝達トルクが低下する
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クリーンルーム内での金属板ばねカップリング事例
【現象】サーボモータと装置をつなぐカップリングで伝達トルクが低下する。
【原因】カップリングの締結要素のボルトで、規定締め付けトルクで締め付けているにもかかわらず、
ボルト締め付け本来の軸力がでていない。
【結論】低発塵性グリースや本体材質の摩擦係数および、締結ボルト軸力を確認し最適設計する。
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材質および低発塵グリースによるボルト締結の摩擦係数及び軸力
標準ボルト
無電解
Niめっき SUS
100%
約70%
約60%
ボルト種類 (例:M8)
【材質/表面処理別の軸力イメージ】
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クリーンルーム対応
仕様 アルミ ニッケルメッキ ステンレス
製品
型式 SFC-CC/CF SFF-CC/CF-N カスタマイズ
A2000系(アルマイトレス) 無電気Niめっき
材質 SUS
部品:SUS 部品:SUS
ボルト材質 SUSボルト 無電解Niめっき SUS
対応軸径
φ 4-φ 40 φ 8-φ 55 -
範囲
伝達トルク
2N.m-100N.m 6.4N.m-800N.m -
(常用)
その他 専用グリース塗布 オイルレス
組立環境 クリーンベンチ組立
洗浄方法 超音波洗浄
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モーションコントロールにおける
カップリング選定
ポイント2
『取付誤差、穴径公差やキー溝対応』
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トラブル事例
カップリング取付け時に
モータ軸を押してしてしまい
カップリングおよびサーボモータの検出器を
損傷してしまった
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取り付け誤差によるカップリング事例
【現象】キー溝公差がシマリバメで、カップリングおよびモータ軸を圧縮してしまい、
カップリングおよびサーボモータの検出器を損傷してしまった。
【原因】カップリング穴およびキー溝締結の設計公差不具合。
【結論】キー溝をやめて丸軸とし、摩擦締結方式でカップリング組付け時に軸方向荷重がかからない
ようにした
正常取付け 圧縮取付け
軸方向にカップリングを
圧縮して取付けると
エレメントは左図の様に
変形し
軸方向荷重が発生
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駆動・被動機軸でのキー溝課題
サーボモータではキーを使用しないケースが増えており、その理由は
(1)キー方式はキー溝の加工精度によっては機械摩耗を生ずる。 (発塵)
(2)結合時(はめ込み時)に軸に衝撃を加え、検出器を破損する危険性がある。
(3)サーボは高頻度な正逆運転を行うことが多く、キー部分に繰返しの力がかかる。
減速機の軸やポンプ軸においてはキー溝が古くから採用され、これらはギアーやスプロケット、タイミングプーリを
ガタなく取り付けるために、キー溝をシマリバメ公差のJs9で締結しています。
この場合、穴径やキー溝公差によっては軸タップがないと取り付けられないケースもあります。
キー締結:正逆運転で摩耗してガタが発生
軸・ハブが固着。発塵の課題
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カップリングの選定ポイント2
キー溝があって、キーがなくても
そのままクランプで軸保持力は十分確保できます。
小径軸でキー溝&キー伝達を要望されるケースがあ
りますがキー溝加工により軸の強度が約20%ダウン
キー溝はあくまでフェールセーフ機能です しますので伝達トルクを下げなければなりません
(クランプボルトが破損した場合の締結部の一時的な連結)
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