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工作機械のIoTデータを活用した、DX時代に向けた製造改革。
工作機械における変種変量生産には、多くの課題があります。
「品質を意識するあまり、工具交換時期の妥当性が分からない」
「突発的な工具異常による品質不良が防げない」
「多種の工作機械からのデータ収集が難しく、分析方法も分からない」
など、現場からは多くの悩みの声があがっています。
本パッケージは、I o Tデータを三菱電機独自の技術で収集・分析することで、
工具運用管理を最適化し、品質不良の早期発見を支援します。
このカタログについて
ドキュメント名 | 【三菱電機】FAアプリケーションパッケージiQ Monozukuri 工作機械工具摩耗診断 |
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ドキュメント種別 | 製品カタログ |
ファイルサイズ | 12.3Mb |
登録カテゴリ | |
取り扱い企業 | 株式会社RYODEN (この企業の取り扱いカタログ一覧) |
この企業の関連カタログ
このカタログの内容
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FAアプリケーションパッケージ
工作機械工具摩耗診断
iQ Monozukuri
DXを実現するパッケージとして進化
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Global Player
リーディング企業として日本の、
世 界の「ものづくり」を支えます。
三菱電機グループは、以下の多岐にわたる分野で事業を展開しています。
重電システム
“Changes for the Better”は「常により良 タービン発電機、水車発電機、原子力機器、電動機、変圧器、パワーエレクトロニクス機器、遮断
いものをめざし、変革していきます」という三 器、ガス絶縁開閉装置、開閉制御装置、監視制御、保護システム、大型映像表示装置、車両用電
菱電機グループの姿勢を意味するものです。 機品、エレベーター、エスカレーター、ビルセキュリティーシステム、ビル管理システム、その他
私たちは、ひとりひとりが変革へ挑戦し続け 産業メカトロニクス
シーケンサ、産業用PC、FAセンサー、インバーター、ACサーボ、表示器、電動機、ホイスト、電
ていく強い意志と情熱を共有し『、もっと素晴
磁開閉器、ノーヒューズ遮断器、漏電遮断器、配電用変圧器、電力量計、無停電電源装置、産業
らしい明日』を切り拓いていくことをお約束 用送風機、数値制御装置、放電加工機、レーザー加工機、産業用ロボット、クラッチ、自動車用電
します。 装品、カーエレクトロニクス、カーメカトロニクス機器、カーマルチメディア機器、その他
情報通信システム
無線通信機器、有線通信機器、監視カメラシステム、衛星通信装置、人工衛星、レーダー装置、
アンテナ、放送機器、データ伝送装置、ネットワークセキュリティーシステム、情報システム関連
機器及びシステムインテグレーション、その他
電子デバイス
パワーモジュール、高周波素子、光素子、液晶表示装置、その他
家庭電器
液晶テレビ、ルームエアコン、パッケージエアコン、ヒートポンプ式給湯暖房システム、冷蔵庫、
扇風機、換気扇、太陽光発電システム、電気温水器、LEDランプ、蛍光ランプ、照明器具、圧縮
機、冷凍機、除湿機、空気清浄機、ショーケース、クリーナー、ジャー炊飯器、電子レンジ、
2019年、AIとIoTの最新技術を結集
したソリューションが評価され、 IHクッキングヒーター、その他
世界で影響力のあるデジタル企業
として「Forbes Digital 100」に
選ばれました。 2021年に創立100周年を迎える三菱電機グループは、
これらからも変革を通して、新たな価値を創出してまいります。
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e-F@ctory
e-F@ctoryはFA技術とIT技術を活用することで開発・生産・保守の全般にわたるトータルコストを削減し、
お客様の改善活動を継続して支援するとともに、一歩先のものづくりを指向するコンセプトです。
とは?
「Maisart」は三菱電機AI技術ブランドの名称であり、
独自のAI技術ですべてのモノを賢く(Smart)する思いを込めた、
Mitsubishi Electric's AI creates the State-of-the-ART in technologyの略です。
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工作機械における変種変量生産には、多くの課題があります。
「品質を意識するあまり、工具交換時期の妥当性が分からない」
「突発的な工具異常による品質不良が防げない」
「多種の工作機械からのデータ収集が難しく、分析方法も分からない」
など、現場からは多くの悩みの声があがっています。
本パッケージは、IoTデータを三菱電機独自の技術で収集・分析することで、
工具運用管理を最適化し、品質不良の早期発見を支援します。
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工具摩耗の課題を解決した
7つのユースケース
Use Case
1
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Use Case
2
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Use Case
3
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Use Case
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Use Case
5
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Use Case
6
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Use Case
7
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Page.12
iQ Monozukur i 4-5
Page6
Use Case
1
工具交換頻度の低減により年間工具コスト、
交換作業工数DOWN
工具使用時間・回数で工具交換を実施しているが、変種変量生産下での妥当な交換時期が分からない。
こんなことありませんか?
同じ工具で製品A・新製品Bの加工を実施。製品Aの製造が多い時は今までの工具交換運用で
製品不良が発生しなかった。しかし、新製品Bの生産割合が増加した際に製品不良が発生したため、
仕方なく不良発生時の回数を参考に定期交換タイミングを短く見直し設定した。
変種変量生産でも最適な工具交換時期を予測。工具交換回数および工具コストと作業工数を低減!
工作機械から加工条件とIoTデータを同期収集し、同一加工条件のトレンド変化から摩耗傾向を捉え
工具運用を最適化。
●工具を定期交換している時のトレンド ●工具の使用限界(摩耗)で交換した時のトレンド
従来はTBM(加工回数)交換のため、 変種変量生産下での最適な工具寿命を決定し、
本来は当該加工における過去最大劣化状態まで毎回使用 工具管理をTBM(加工回数)からCBM(摩耗状態)に改善。
できるはずの工具を、劣化が進んでいない段階で交換。 その結果、工具交換回数を削減でき、工具コストが40%ダウン。
加 1420 4600 加 1420 4600 50
工 工具劣化状態
特 1400 工
当該加工における 4540 特 1400 4540
徴 過去最大劣化状態 徴 過去の加工データ実績から 45
1380 4480 1380
量( (量 設定した閾値到達までの 4480 30
加 1360 4420 加 1360 使用可能回数を予測。 4420
工
負 1340 4360 工
負 1340 適切な工具寿命を推定。 劣化 4360
荷 1320 4300 荷 予測線
) 1320 4300
変種変量生産に )
1300 よる劣化上昇 4240 1300 従来 導入後 4240
1280 角度の違い 4180 1280 4180
1260 4120 1260
50回ごとに工具交換 50回 85回 4120
1240 4060 1240 4060
1220 4000 1220 4000
加工順 加工回数(工具使用回数) 加工順 加工回数(工具使用回数)
●工具の最適交換による年間工具費削減(マシニングセンタ例)
新品工具価格 再研価格 年間工具費
従来 129万円(15,000円×86本) 104万円(6,000円×174本) 233万円/工具
95万円削減
導入後 76.5万円 61.2万円
(15,000円×51本) (6,000円×102本) 138万円/工具
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Use Case
2
加工異常検知による品質不良流出防止で
ロスコスト低減
突発的な工具異常や、前工程の加工異常による品質不良が発生する。
こんなことありませんか?
工具に突発的な刃欠けが発生し、品質検査するまでに大量の不良品を作りこんでしまった。
前工程(鋳造)での金型変形により、不良ワークを大量に加工してしまった。
加工直後に、正常時の加工特徴量の変化から“いつもと違う”異常を検知!
正常加工時の加工特徴量から、異常加工のための診断閾値を自動算出。
●工具欠損を検知 ●金型変形による加工異常検知
刃欠け発生による加工特徴量の急減を検知。 加工異常による加工特徴量の急増を検知。
加 加
工 工
特 特
徴 徴
量 量 加工異常を
検知
刃欠けを
検知
刃欠け検知 加工順 加工異常検知 加工順
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Use Case
3
折損検知時間の短縮により生産性が10%以上UP
無駄な稼働時間となっている工具折損検知(折れ検)時間をなくしたい。
こんなことありませんか?
加工ごとに折損検知時間が掛かり、タクトタイムに影響を及ぼしている。
IoTデータを活用することで、大幅なタクト改善を実現!
IoTデータのみで、センサレスの工具折損検知が可能。
●工具折損時の特徴量トレンド変化 ●工具折損時にアラーム出力
工具折損を検知するとアラームメッセージを
工具折損を検知 メッセージ出力 出力し、シグナルタワー*1を点灯!
*1:工作機械に外部異常入力端子が用意されている場合
11/29 11:55:56
11/29 11:55:56
●IoTデータの中から切削中のデータのみ抽出することで工具折損時のわずかな変化を捉え、異常を検出。
主軸トルク
データ抽出 工具折損発生 主軸トルク
主軸回転数 主軸回転数
主軸 主軸
トルク トルク
主 主
切削加工 切削加工 軸 切削加工 切削加工 軸
区間 区間 回 区間 区間 回
転 転
数 数
データ 切削 切削 データ データ 切削 切削 データ
収集開始 トルク トルク 収集終了 収集開始 トルク トルク 収集終了
正常波形 異常波形 工具折損で切削トルクがなくなった
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Use Case Use Case
4 5
加工データの一元管理によるトレーサビリティ活用
加工データの一元管理 診断結果表示 データ収集・診断
●加工ラインにマシンニングセンタ、旋盤、複
・IoTデータ
合加工機、研削盤など新旧さまざまな工作 ・製造シリアル
機械が混在しているため、データ収集が難 ・加工プログラム(品種) GOT2000 MELSEC iQ-R
・加工開始/終了時間
しい。
収集データ送信
●品質規格を外れることがあるが、どの工程 プロトコルコンバータ
で異常になったかわからない。
…
●各社CNCを搭載した最大10台の工作機械 三菱CNC(旧) A社CNC(旧)B社CNC(旧)C社CNC(旧)三菱PLC搭載 三菱CNC(新) A社CNC(新) 加工寸法
から加工データを収集し、加工診断や工具 旋盤 マシンニング 旋盤 複合加工機 研削盤 マシンニング 複合加工機 検査装置
センタ センタ
交換運用の統一化が可能。
粗加工 中仕上加工 仕上加工 検査
●収集データには品種/加工条件(プログラム)/
製造シリアル/工具番号が含まれ、トレーサ
ビリティに活用可能。さらに製造シリアル
接続可能なCNCの機種やCNC非搭載工作機械への
Noを参照して検査データも紐づけること 対応についてはお近くの支社、代理店へお問い合わせください。
が可能。
機差監視による予兆診断支援
●主軸モータ負荷
(300データずつ加工波形を重ね合わせ)
●定期メンテナンスでは機械の劣化予兆を捉 1号機 2号機 2号機主軸のオーバーホールを実施
えることができず、予期せぬ停止が発生す
切断中
る。 同一機種なのに差がある!
加 幅が広い=負荷のバラツキが大きい
工
波
形 ( 300加工ごとの標準偏差値
標
準 機械の摩耗/給油状態で徐々に偏差が拡大
偏
差 主軸
)
●主軸の軸ブレによって加工負荷のばらつき Z軸
を、一定加工数ごとに標準偏差を算出する ヒ X軸
ス Y軸
ことで診える化。 ト
グ 300 600 900 1200 1500(加工回数)
ラ
ム 機差や経年劣化傾向を
標準偏差値で確認し、
σ=376 σ=474 適切な予防(予兆)保全に役立てられる!
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Use Case
6
IoTデータから幾何公差や出来栄えを予測し
加工不良の流出を防止
加工不良の流出を防止したい。
こんなことありませんか?
抜き取り検査で品質を担保しているが、検査NGの際にどこまで影響が出ているかが分からない。
さらに、抜き取りでは突発不良や不良傾向が分からない。
測定結果とIoTデータの関係性を機械学習し、測定結果の予測モデルを作成。
作成した予測モデルにて加工直後に出来栄えを算出し、後工程への不良流出を防止。
①アドバンストデータサイエンスツール*1によりIoTデータ(特徴量)と測定結果の相関関係を分析。
分析した結果より関係性の強い特徴量と測定結果を機械学習して予測モデルを作成。
②診断システム側に予測モデルを取り込み、加工終了ごとに出来栄え(測定値)を算出。
③GOT画面に出来栄えのトレンドが表示され、閾値監視と傾向診断が可能。
これにより品質 (出来栄え)指標逸脱までに現工具が加工可能な回数の予測や、
突然の品質指標逸脱の検知が可能。
*1 アドバンストデータサイエンスツール:P16~17参照
②出来栄え値算出
①予測モデル作成 ③測定値予測値傾向監視、劣化診断
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Use Case
7
突発的な検査NG発生時の
原因追及をIoTデータ活用により迅速化
検査NG発生時に素早く当該部品のIoTデータを確認し原因追及したい。
こんなことありませんか?
時々不適合品が出るが、どのような不良メカニズムで検査NGが発生しているかを
NGデータ間の相関や、NG発生時の加工波形比較で早期に解明したい。
アドバンストデータサイエンスツールを使用して、IoTデータと測定結果を紐づけて管理を行うこと
ができ、NGデータの検索が容易。
①複数の加工プログラムを用いて一連の加工を行う場合でも、一連のIoTデータに同一の製造
シリアル*1を自動付与。さらに、診断システム側にあらかじめ品種情報を登録しておくことで、異なる
品種が同じ加工プログラムを用いる場合でも、品種ごとに別の製造シリアルを付与。
②アドバンストデータサイエンスツールにて、製造シリアルが付加されたIoTデータと同一品種の検査
データを一覧で並列表示でき、双方のデータをツール上で紐づけることが可能。
予測モデル作成
*1:製品のシリアルに相当するLOT_NoやQRコードを専用リーダで読み込み
診断システムへ通知ができる場合はIoTデータに当該コードの付与が可能
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確かな工具診断を実現する、データを駆使した多彩な分析技術。
加工負荷の自動抽出
加工中に高速でアナログデータを収集し、切削加工負荷に 工作機械の連続収集データ ・・・不要データ
関わるデータのみを自動で抽出。更に抽出したデータから 加 データクレンジング データクレンジング データクレンジング データクレンジング
工
負 シリアルA シリアルB シリアルC シリアルD
特徴量を算出します。なお、自動で区間抽出する条件は、アド 荷 加工 加工 加工 加工
バンストデータサイエンスツールにて、波形形状を確認しなが 電
流
ら設定可能です。 11:23 11:37 11:39 11:53 15:55 16:09 16:11 16:25 (時間)
加工異常
加
工 各データ間の違いが
不要データを除いた加工中 負
荷 比較できれば、
データのみを抽出する 電 シリアルD 加工異常を即発見!
流 シリアルC
シリアルB
シリアルA
工具交換時期の最適化
加工プログラム番号と工具番号の組み合わせを“モデ ・・・同一工具使用期間 ・・・工具交換
ル”とすることで、モデルに含まれる被削材条件やワー 工具の摩耗が遅い 工具ごとに摩耗が異なる 工具の摩耗が早い
ク形状、主軸回転数や切込み量・送り量など様々な加工 加 加 加
工 工 工
条件下での工具寿命診断を可能とします。そのため、1 特 特 特
徴 徴 徴
量 量 量
種類の工具で様々な加工条件で生産する場合も、モデ
ル別に工具寿命を定め、工具摩耗進行に合わせて劣化
予測することで、変種変量生産でも工具診断を可能とし
ます。 加工順 加工順 加工順
さまざまな工具摩耗に合わせて最適な工具寿命診断を実施!
診断に最適な特徴量の選択
工具摩耗診断や加工異常診断の目的に応じて、適 抽出区間 抽出区間 抽出区間 抽出区間 抽出区間
切な特徴量(平均値、積分値、最大値、最小値、範
囲値、中央値、区間長、閾値通過回数、閾値超過回
数、閾値超過時間/平均値/積分)が選択可能。切
削加工条件により負荷が微小の場合は、収集データ
に含まれるノイズ成分が診断精度に大きく影響する
平均値 範囲値 閾値超過積分
場合があります。そのため、移動平均などの一次
処理により、診断対象データのS/N比(Signal/Noise比)を改善し、特徴量の算出精度を向上できます。
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測定値予測モデルによる加工出来栄え診断
流体部品やデザイン性を重視した機械加工では
曲面の精密仕上げなどの複数軸同時制御による 工作機械 加工出来栄え予測
加工も多く、主軸だけでなく様々な送り軸にトル IoTデータ収集 予測前処理 予測モデル作成 加工出来栄え
予測
クをかけて切削します。このような切削では、単独
主軸データ
軸のトレンドから摩耗診断を行うことができませ
ん。そこで、総合的に各軸の特徴量トレンドと測定値 幾何公差
送り軸データ 特徴量算出 測定値予測 面粗度など
(出来栄え)トレンドとの関係性を機械学習させ、測
定値予測モデルを作成します。加工直後に傾向管
理することで曲面加工等複雑な加工での摩耗診断が可能となります。
機械学習の予測精度評価(学習対象の最適化・交差検証)
機械学習上の注意点として、一般的には過学習や多重共 交差検証を用いた学習データのグルーピングイメージ
線性問題などデータサイエンスの基礎知識が必要となり 検証データ 学習データ1 学習データ1 学習データ1 学習データ1
ます。しかし本パッケージはこれら問題を発生させないよ 学習データ1 検証データ 学習データ2 学習データ2 学習データ2
う、学習目的となるデータ項目(出来栄え:測定値、検査 学習データ2 学習データ2 検証データ 学習データ3 学習データ3
値)が決定した時点で学習対象として推奨する特徴量を 学習データ3 学習データ3 学習データ3 検証データ 学習データ4
表示します。また、学習対象データを複数ブロックに分割 学習データ4 学習データ4 学習データ4 学習データ4 検証データ
し、どのブロックで学習した予測モデルの精度が良いかを 精度1 精度2 精度3 精度4 精度5
自動検証可能です。 y 予測値
出
来
栄 実測値
え
残差:予測値と実測値の差
加工順 x
工具寿命が使用可能回数でわかる
工具交換後、工具の切れ味の違いや変種変量生産の状
況から、工具寿命まであと何回加工できるかの使用可
能回数を予測残回数として表示します。予測残回数の
残り数からユーザが運用しやすいように、注意・警告の
2段階で出力をするよう設定できます。異常発生時は、
外部にも出力が可能で、工作機械等に異常表示するこ
ともできます。*1
*1 工作機械に外部異常入力端子が用意されている場合
工具寿命を予測残回数で表示! 工具ごとの使用状態を一覧で管理できる!
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DXを実現する様々な支援機能を用意。
導入 対象装置に合わせた接続・収集パラメータを設定し、データ収集します。
診断システム共通の設定(診断 各装置の加工データをリアルタイムで 装置状態詳細表示画面でCNCか
システムID,パスワード設定)を 収集し、保存・比較することができま らの受信データおよび収集デー
行います。 す。(劣化工具と新品工具の違いを比 タをリアルタイム表示されます。
較可能)
装置ごとに、工作機械との交信
手段、データクレンジング条件
を設定でき、加工状態のデータ
収集を可能とします。
加工条件毎の診断モデル登録
を行います。 アドバンストデータサイエンスツールに蓄積さ
モデル自動登録機能により、受 れた波形データとトレンドデータを設定した区
信した加工条件からモデルを自 間で表示し、工具の摩耗状態を確認することが
動登録できます。 できます。
準備 収集データから設定閾値を自動算出し、最適化した診断閾値をシステムに設定します。
蓄積した波形データから、切削ト
診断ニーズに応じて、モデルの ルクの波形を見ながら区間抽出
データクレンジング条件、データ 条件の設定ができます。
処理条件、診断特徴量を設定で
きます。
ADSツール*1にて算出した値、 特報量のトレンドから統計分析に
またはユーザが任意に検討した より、推奨閾値を自動算出します。
値を設定できます。
運用開始
摩耗状態から工具寿命を予 工具異常または加工
各種特徴量を自動算出しトレンド 測し、工具が使用できる「予 異常を閾値逸脱判定
データとして表示します。さらに算
出結果から閾値逸脱の判定を実施 測残回数」を知らせます。 し、アラート出力しま
します。 す。
予測
残回数
表示
劣化を
予測
刃折れを
検知
*1 ADSツール:アドバンストデータサイエンスツール(P16-17参照)
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精密診断 検査データと加工データの機械学習により、加工の出来栄え予測を実現。
アドバンストデータサイエンス
CNC装置で測定した寸法デー ツール内にて、製造シリアル情報
タをADSツール*1に送信できま *2により加工データと測定データ
す。 (加工出来栄え)を結びつけます。
*2:製造シリアルは加工データ収集時に
自動付与可能です
アドバンストデータサイエンス 加工出来栄えと収集した加工
ツールにより算出した予測モデ データの相関分析結果から、
ルや特徴トレンドから算出した 最適学習対象の特徴量を自動
診断閾値を設定します。 選択し、機械学習により予測
モデルを自動作成します。
加工直後に、予測モデルから測
定値(出来栄え)を予測算出し、
閾値逸脱や予測残回数を算出
します。
運用支援 寿命まで使い切る工具交換運用を支援
工具使用状況を一覧表示可能です。
(工具交換運用を支援するため、工具交換タイミングをアラームで
お知らせ可能です。)
工具異常発生時や工具交換アラームのメッセージを表示します。
改善 加工条件最適化による工具トラブル削減や生産タクト改善
同一工具の加工プログラム間で加工負荷等を比較する
ことで、切削速度、送り量、切込み量などの加工条件を
最適化しタクト改善を支援します。
工具にかかる負荷の時間変化を比較することで、最適
な加工条件が確認できます。
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アドバンストデータサイエンスツール
(DXを推進するエンジニアリング環境)
アドバンストデータサイエンスツールは、iQ Monozukuri工作機械工具摩耗診断と連携して
IoTデータ活用による工具診断、装置の機械保全、統計分析などを支援するソフトウエアです。
ユースケース(1) 課題:加工異常発生時の状態変化を確認したい
①エアカットと実加工の波形差異を確認
①エアカットデータと実加工データの波形比較により、 切
削
切削負荷の差異を確認し、工具異常診断に活用。 負 実加工
荷
②波形比較により、新旧工具、正常加工と異常加工の差異を把握。
③工具の劣化傾向、鋳型(ロット)による違いを確認。
エアカット
IoTデータを活用し波形比較することで、加工中の様々な状態を把握。
時間
②新旧工具の波形差異を把握 ③ロット違いによる劣化傾向比較
切 加
削 工
負 特
荷 徴 主軸負荷(平均値)
摩耗工具 量
新品工具 ロット1 ロット2
時間 加工順
ユースケース(2) 課題:ビッグデータから加工異常と装置異常を検出したい
①加工傾向のバラツキを確認
①同一加工特徴量のヒストグラム化により、工具摩耗状態のバラつきを確認し、 度
加工異常データの傾向を把握。 数
主軸負荷(平均値)
②特徴量と加工出来栄え(測定値・検査値)の相関関係を散布図で確認し、外れ
値の特定から加工異常を検出。
③装置間の同一加工の特徴量ヒストグラム比較により、装置毎の機差や経年劣化
傾向を確認し、装置異常を検出。
加工異常
ビッグデータの統計分析により、加工異常や装置異常の発見が容易。
階級
②測定値・検査値、特徴量の相関を確認 ③装置間の特徴量バラツキを確認
加 特
工 徴 装置1 装置2
特 量
徴
量
加工異常
特徴量と測定値・検査値の相関関係 正常 異常
測定値・検査値 階級
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ユースケース(3) 課題:IoTデータから加工出来栄えをより正確に予測したい
①IoTデータと出来栄え(測定値・検査値)の関係を機械学習し、予測モデルを自動算出。 ①予測モデル自動算出
②分割した学習データと検証データの交差検証により、予測モデルの回帰統計
量から妥当性を確認し、算出精度を向上。
③算出したモデルの予測値と測定値を比較し、予測精度を確認。
IoTデータの機械学習により、高精度の出来栄え予測モデルを作成し、加工異常や不良を抑制。
②学習データと検証データによる交差検証 ③予測精度確認
測 測
定 定
値 測定値・検査値 値
測定値・検査値
予測値
予測値
学習データ 学習データ 検証データ 学習データ 学習データ
加工順 加工順
主な機能
動作環境
OS (64ビット版) Windows 10(Pro, Enterprise, IoT Enterprise 2016 LTSB)
(日本語版、英語版、中国語簡体字版)
iQ Monozukur i 16-17
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システム構成図 Ethernet アナログ出力ケーブル
CC-Link IE フィールドネットワーク I/Oユニット出力ケーブル
RS-232C通信ケーブル
FTPサーバへ ①シーケンサCPU
② 高速データ プロトコル アナログ-ディジタル 増設アナログ-ディジタル I/Oユニット(必要に応じて)
① ② ③ ロガーユニット コンバータ 変換ユニット 変換ユニット
③ CC-Link IE
フィールドネットワーク 収集インタ
マスタ・ローカルユニット フェース アラーム
外部出力
RS-232C通信ケーブル アナログ出力ケーブル I/Oユニット出力ケーブル
GOT
CC-Link IE 制御ユニット※ ドライブユニット リモートI/Oユニット
HUB フィールドネットワーク用 工作機械 (CNC) (サーボ・インバータ) (工作機械接点入出力)
HUB
※他社CNC接続する場合、当社支社または支店にお問い合わせください。
システム仕様
*1:診断対象の加工内容や条件により接続・データ転送可能台数に制限があります *2:摩耗診断モデルのみ *3:アドバンストデータサイエンスツール(P16-17参照)
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パッケージ構成品
※アドバンストデータサイエンスツールは別売です。
ソフトウェア
※立ち上げに利用するソフトウェアです。
主な構成機器 接続構成台数に応じて必要数量が異なります。
*3
*3
*1:プロジェクトの設定変更が必要です。 *2:当社支社または支店にお問い合わせください。
*3:オプションのため、外部の入出力機器と接続する場合は、使用する入出力の点数にあわせて機器および台数を選定してください。
*4:接続する機器の電源容量に応じて、適切な電源を選定してください。
iQ Monozukur i 18-19
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FAアプリケーションパッケージ
iQ Monozukur i工作機械工具摩耗診断
※AP10-MTD001AA-M□の後継機種となります(□にはライセンス数に応じ、A~Eの英字が入ります)
FAアプリケーションパッケージ
iQ Monozukuri工作機械工具摩耗診断
iQ Monozukur i工作機械工具摩耗診断 バージョンアップ版
※新バージョンのライセンスキー申請を行うには,以前に購入した“AP10-MTD001AA-M□"のライセンスキー申請が完了している必要があります。
未申請の“AP10-MTD001AA-M□”をお持ちの場合は,先に“AP10-MTD001AA-M□"のライセンスキー申請を行ってください。
(□にはライセンス数に応じ、A~Eの英字が入ります)
FAアプリケーションパッケージ
iQ Monozukuri工作機械工具摩耗診断
バージョンアップ版
iQ Monozukur i工作機械工具摩耗診断 アドバンストデータサイエンスツール
FAアプリケーションパッケージ
iQ Monozukuri工作機械工具摩耗診断
アドバンストデータサイエンスツール