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ConMas_i-Reporter_導入事例_戸田建設株式会社様

製品カタログ

このカタログについて

ドキュメント名 ConMas_i-Reporter_導入事例_戸田建設株式会社様
ドキュメント種別 製品カタログ
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取り扱い企業 株式会社RYODEN (この企業の取り扱いカタログ一覧)

このカタログの内容

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ConMas i-Reporter導入事例 戸田建設株式会社 様 国内有数の総合建設会社、戸田建設株式会社(以下、戸田建設)では、工事管理帳票 の作成に ConMas i-Reporter(以下 i-Reporter)を活用し、現場における作業や後処理 の効率化を実現している。製品選定のポイントや導入効果について、建築工務部工務 2 課 課長 鬼頭 俊之氏(写真左)と太田 雅人氏(写真右)に詳しく聞いた。 戸田建設の事業概要 -- 戸田建設についてご紹介ください。 戸田建設は、全体事業のうち 8割程度を建築事業が占める、建築主体の総合建設会社であり、1881年の創業以来、 建築・土木の建設事業を軸に地域開発・都市開発、不動産、環境関連など、幅広く事業を展開してきました。 品質・工期・安全に最善を尽くし、建設を通じて社会福祉の増進に貢献しながら、130年の歴史の中で培ってき た技術を礎に、期待を超えるソリューションを提供し、お客さまにとって最も役立つ会社、すなわち「価値ある 戸田建設」を目指して挑戦を続けています。 -- 戸田建設の強みとは、どのようなところでしょうか。 当社は「人がつくる。人でつくる。」をキャッチフレーズに、設計や技術開発から施工までのあらゆる段階にお いて、常に“人間らしさ”を追求しながら“モノづくり”を進める伝統を持っています。 当社の強みは、病院をはじめとする医療・福祉施設、学校など教育・文化施設の受注が多いことです。こうした 施設にはより強く、人間らしく血の通ったモノづくりが求められます。近年では、ただ単に建物を建設するだけ ではなく、事業企画の段階から病院経営全般についてのコンサルタントの役割も果たし、全体最適な建物を提案
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することも行っています。戸田建設ならではの「価値」によって、施主に選んでもらえるようなサービスを目標 に、グループ一丸となって取り組んでいます。 ■工事現場における帳票の作成・運用に活用 -- i-Reporterの利用状況について教えてください。 工事の記録や報告書といった帳票の作成・運用に i-Reporterを利用していま i-Reporter で運用している帳票例 す。具体的な帳票の例は、次の表の通りです。 ・マンション工程内検査シート 建築部門は、常時 300~400件の作業所が稼働していますが、現在はその約 1 ・マンション内装進捗管理シート 割に当たる 30~40の作業所で利用を開始し、約 100台の iPadを展開してい ・鉄筋本数チェックシート ます。 ・配筋検査シート ・コンクリート受け入れ検査シート -- 具体的には、どのように帳票を作成・運用しているのでしょうか。 ・CFT コンクリート圧入記録シート ・鉄骨受け入れ検査記録シート 建設現場に iPadを持ち込み、あらかじめ登録してある帳票フォーマットを呼 ・作業所巡回記録シート び出して、必要な項目を入力していきます。 作成した帳票は、事務所に戻り ・作業所巡回点検・是正報告書 データを同期した後、Microsoft Excel(以下、Excel)のデータにエクスポ ・安全パトロールチェックシート ートし、必要に応じて内容を調整して保管します。 主な帳票の操作方法は次の通りです。 ・数値やテキストを入力 ・あらかじめ設定されている項目を選択 ・iPadの内蔵カメラで撮影した写真やパーツ化されている図面データ(画像)の貼り込み ・完了した工程をチェックして、表示色を変更(進捗管理など) ・フリーハンドで、写真や図面イメージ上に指示を追加
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iPad で撮影した写真を帳票に貼込 フリーハンドで指示などを追加 帳票にテキストや数値を入力 登録されている帳票フォーマットを選択 完了した行程の表示色を変更(進行管理)
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-- 帳票フォーマットの登録は、どのように行っているのですか。 既存の Excel帳票を i-Reporterにインポートして作成しています。まだシステムを導入したばかりなので、一 部を除き帳票フォーマットの作成登録作業は、私たち建築工務部工務 2課が作成し各作業現場へ雛形として提供 しています。それらをもとに、すでに一部の現場では自分たちでオリジナルの帳票を作成している作業所も生ま れてきています。 -- 建築工務部工務 2課とは、どのような業務を担当する部署なのでしょうか。 全社的な情報システムの導入や運用を行う情報システム部門とは別に、建築作業所における現場管理業務に関す る効率化や改善を目的としたシステムの導入、展開、サポートを行っています。今回の i-Reporterの導入も、 この業務の一環です。今後、導入作業所を増加させていくにあたっては、作業所のサポートや機器のメンテナン スなどを、外部の専門会社に委託して行く予定です。 ■労務費の削減とスマートデバイス活用の幅を広げるため導入を検討 -- 導入の背景を教えてください。 導入の背景には、「(1)現場社員の負担軽減」と「(2)iPadの活用」という 2つの要因が ありました。 (1)現場社員の負担軽減 これは建設業界全般に言えることなのですが、震災復興やアベノミクス効果による公共 工事・民間工事の増加と共に、建築業界では、現場を監督するスタッフの不足が目立ち つつあります。また、現場管理業務に伴う各種記録の作成業務が増大しており、一人一 人の現場社員の負担は増加しています。そのため、工事の管理に必要な膨大な記録帳票 を、効率的に作成・管理できる方法を模索していました。 「 i-Reporter の紹介を 記録帳票作成の作業は、どうしても事務所に戻ってからの作業になるので、残業となっ 受け、すぐに導入の検 てしまうケースも少なくありません。現場社員の負担を軽減は、長年の課題です。 討を開始しました」 (鬼頭氏) (2)iPadの活用 当社では、2012年より一部の作業所で iPadの導入を開始しました。当初は、各種の図面を iPadに保存し、現場 で手軽に図面データを確認したり、打ち合わせなどに利用したりといった使い方を想定していました。iPadは、 解像度が高いので図面の細かな部分もクリアに閲覧でき、すぐに起動できることから、図面の携帯を実現できる と考えたからです。 しかし、せっかく高機能なタブレット端末を導入したので、活用の幅を広げて、投資効果をさらに高めるため、 さまざまな活用方法を模索していました。 そのような状況下、大塚商会様より i-Reporterの紹介を受け、現場でデータを入力し、帳票を作成するための ツールとして、iPadの能力を生かすことができると考え、本格的に導入の検討を開始することにしました。
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■優れた操作性と Excel との互換性を高く評価し導入を即決 -- 導入を決めた理由を教えてください。 これまでも帳票の作成を効率化する方法は、いろいろと模索してきたのですが、i-Reporterを見たとき、iPad ならではの優れた操作性が反映されていて、直感的に「これは使える」と思いました。もちろん細かな検証は行 いましたが、ほぼ即決で導入を決めました。 その理由はいくつかあるのですが、主に 3つのポイントが挙げられます。第一のポイントは、「現場で報告書(帳 票)を完成できる使い勝手の良さ」です。 これまでは、現場で報告書に必要な情報を手書きでメモしたり、必要な写真を撮影したりして、事務所に戻って から、改めてデータを Excelに入力して報告書を完成させていました。それが、i-Reporterを利用すれば、必要 なデータを帳票に直接入力し、現場で報告書を完成させることができます。 -- ノート PCなどを現場に持ち込んで作業をすることも可能なのでは。 工事現場なので、ノート PCを置いて作業をするスペースはありません。しかも、ノート PCはそれなりの重量が あり、機動力という点で劣ります。さらには、起動に時間がかかったり、バッテリーが長時間持たなかったりす ることから、今回 i-Reporterを使って作業をしている検査記録などの作業には適しているとは言えませんでし た。 iPadなら、片手で端末を持ちながら必要なデータを簡単に入力できます。しかも、軽くて、長時間利用が可能で す。あとは使い勝手の良い帳票作成アプリがあればという状況で、i-Reporterは求めていたイメージに非常に近 いものでした。 -- 次のポイントについて教えてください。 第二のポイントは、「今まで使い慣れた帳票を利用できる」ことです。i-Reporterの帳票データは、これまで使 ってきた Excelの帳票イメージと変わりません。そのため、違和感なく利用できるのはもちろんですが、入力の 漏れやミスを防ぐことにもなると考えました。 検査結果を事務所に戻って帳票にまとめる従来のやり方では、現場でチェック忘れがあっても気付きませんが、 i-Reporterを使うと帳票のイメージそのままで入力ができるので、検査漏れが発生しにくく、またあらかじめ決 まった選択肢(メニュー)から入力内容を選ぶような項目も、簡単な操作で、確実に入力を済ますことができま す。 -- では、第三のポイントとは。 第三のポイントは、「Excelとの親和性・互換性」です。i-Reporterは、既存の Excel帳票を帳票フォーマット としてインポートして利用することができるだけでなく、データを入力した帳票データを Excelにエクスポート
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することができます。これはほかの製品では見られない機能でした。 入力後の帳票データを PDFに出力できる製品はありますが、PDFでは紙の帳票をスキャンしたものと使い勝手や 検索性は変わらなくなってしまいますし、独自形式のデータでしか保管できないようだと、制約も多くすべての 現場へ一斉に導入するのは難しくなります。スマートデバイスの活用も含め、スモールスタートでき、これまで 利用してきた汎用性のあるデータで帳票データを保管・管理できるというのは、i-Reporterの大きな魅力でした。 また、帳票フォーマットを容易に作成できる点も、重要なポイントでした。帳票フォーマットは、どの現場でも 共通で利用できるものもありますが、現場ごとに独自のフォーマットを使用することが少なくありません。その ため、帳票フォーマットの作成に特別なツールや知識が必要であったり、外注しなければ作成できないようだと、 使用する範囲が大幅に制限されてしまいますが、既存の Excel帳票をフォーマットとして取り込むことができれ ば、現場レベルで項目を増やしたり、カラムの大きさを調整したりといった加工・作成が可能になり、活用の幅 も広がります。 -- ほかに比較検討した製品などはありましたか。 i-Reporterを採用するにあたり、直接、比較検討した製品はありませんでした。これまでいろいろと見てきまし たが、これという製品には出会えず、もし、i-Reporterを紹介してもらっていなければ、まだ旧来の方法で作業 をしていたかもしれません。 ■帳票作成の手間と時間が大幅に削減され、残業の削減効果にも波及 -- 導入効果について教えてください。 「帳票作成業務の流れが大きく変わった」ことで、帳票作成の手間と時間が大幅に削減 され、残業時間の削減にもつながると思います。写真の取り込みから帳票作成に至るデ スクワークは「作業の効率化」により、平均すると 1日あたり約 25%の作業短縮につな がるのではないかと思います。 -- 「帳票作成業務の流れが変わった」とは、どういうことでしょうか。 「帳票作成の手間が削 これまでは、事務所に戻ってきてからの、いわば「後処理」に時間と手間がかかり、そ 減し、残業時間の低減 れが残業発生の要因にもなっていました。しかし、i-Reporterを利用すれば、 現場で につながっています」 リアルタイムに帳票を作成することができます。 記入漏れや撮影のし忘れも減らせる (太田氏) ので、作業のやり直しなども防げるようになりました。 これまでと違って帳票フォーマットの作成など事前準備に手間をかけなければなりませんが、前工程に作業の重 点をシフトすることで、業務全体の質の向上も見込めます。 -- 「作業の効率化」という点についても、詳しく教えてください。
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たとえばデジカメで撮影した写真を PCに取り込み、取り込んだ写真から使用する写真を選択し、帳票に貼り付 けるという作業は、複雑ではありませんが、それなりに手間と時間のかかる作業でした。また、写真は必ずしも 帳票に添付する順番で撮影できるわけではないので、どの写真が、どの項目に必要な写真なのか整理に手間取っ たり、勘違いしてしまったり、事務所に戻ってから撮影漏れに気がつくということもありました。 i-Reporterは、iPadの内蔵カメラで写真を撮影すると、そのまま帳票の指定した枠内にリサイズして自動で貼 り付けてくれるので、写真取り込みや加工の手間がかからず、枠にぴったりと写真がはまります。デジカメを持 って行く必要もありません。iPadのみで作業できます。 同様に、配筋リスト等の図面データを事前に画像データとして部品化して iPadの写真アプリに保存しておくと、 i-Reporterから呼び出して帳票に貼り込むことができます。 また、撮影した写真にその場でメモや指示を手書きで書き込めるので、指示漏れやチェックした内容が後で分か らなくなってしまうということもなくなりました。 -- 現場の反応はいかがですか。 これまで使っていた帳票と見た目は変わらず、使い勝手も良いので、現在利用している現場では、すぐに慣れる ことができました。すでに一部の現場では、自分たちでオリジナルの帳票を作成して利用しているケースもあり ます。 ■今後の拡張予定 -- 今後の拡張予定などがあれば、教えてください。 今後は、活用作業所を増やし、すべての現場で活用できるよう運用方法の改善 やノウハウの蓄積を進めていきたいと考えています。現時点では作業所によっ て iPadの活用度合いやシステムへの理解レベルに差異もあるので、上手く活 用できている作業所の使い方を社内でシェアしながら、良い前例を積み重ねて いきたいと考えています。 このようなシステムは現場で活用されてこそ、本当の導入効果を享受できるも のだと捉えているので、トップダウン型で一方的にコントロールするのではな く、あくまでボトムアップ型で現場の知識やノウハウを吸い上げ、帳票の標準 化や共有化が進んでいくことにも期待しています。i-Reporterは応用範囲が広 いので、将来的には内勤部門の指導業務などにも展開できればと考えていま iPad mini を携帯できるよう特注 す。 された作業着
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また、iPadの携帯性の改善も大きなポイントです。当社では、iPad miniを携帯できるサイドポケット付きの作 業ズボンを新たに製作し、来春から展開する予定です。 また、現在はオンプレミス型で i-Reporterを運用していますが、セルラーモデルの iPadのニーズが作業所で高 まるようであれば、今後はクラウド型への移行も視野に入ってくるかもしれません。 -- シムトップスへの評価と期待を教えてください。 シムトップスは、質問や要望に対する対応が迅速で、大塚商会様との連携もスムーズで柔軟に対応していただき、 大変助かりました。当社の要望に対して、新機能の開発にも取り組んでいただいているという話も聞いています ので、これからもシステムの機能向上ときめの細やかなサポートを期待しています。 お忙しい中、貴重なお話をお聞かせいただきありがとうございました。 * 取材日時 2013年 11月 * 記載の担当部署は、取材時の組織名です。 * 取材制作:カスタマワイズ