インタビュー：「シミュレーションツールを使わない自動車開発は、 もはや想像できない」オペル社Dr. Jochen Schaffnit

Su ccess Stories （英語の原文はこちらよりご確認いただけます。） インタビュー：オペル社の Dr. Jochen Schaffnit 「シミュレーションツールを使わない 自動車開発は、 もはや想像できない」 Schaffnit氏は、自動車メーカーOpel社の車両性能シミュレーション部門に在籍するシャーシ制御の技術 統括エンジニアである。当社は、車両ダイナミクスの開発領域におけるバーチャルテストの役割とアクティブ・ セーフティの全分野について、話を伺った。 御社の開発プロセスには CarMaker によるバーチャル・テスト・ドライビングが含まれているが、バーチャル・ テストの利点はずばり何か？これに関する課題は何か？ 今日では、シミュレーションツールを使わずに自動車を開発することは、もはや想像できない。オペル社にとってバ ーチャル・ドライビングはプロセスの重要な部分であり、将来はさらに重要性を増してくる。特に、高度な運転支 援システムや安全システムの複雑なテストケースは、実車テストだけでは管理できなくなっているため、バーチャ ル・テスト・ドライビングへの関心が高まり続けている。車両開発の大部分は、他のアプリケーション領域でもバー チャル試験環境にシフトしている。これは、バーチャル・ドライビングが効率的に使用されるべき、ということを示唆 している。例えば、各ユーザが開発サイクル全体を通して同じ検証済みモデルにアクセスできることは、当然であ るべきだ。今まで以上にバーチャル・テストを自身の開発プロセスに組み入れる人が増えてきているのは、多くの 開発中の車両を同時に開発し、テストできているからだ。それぞれのユーザが、最新の検証されたモデルの状態、 試運転、車両データセットなどへのアクセスを持つことは、大きな要素である。 CarMakerがキーとなるソフトウェアであることわかったが、開発プロセスではどのような利点があるか？ 私の意見では、バーチャル・テスト・ドライビングは開発プロセスにおいて、しっかりと確立される必要がある。特に 部門間の調整に関しては、バーチャル・テストが確立されてから、効率的な開発が可能になる。当社では、今 日まさに必要である「データプール」の機能を利用しているが、その他にも、アクティブ・セーフシステム分野におい ては環境のモデリングなど、CarMaker から受ける恩恵は後を絶たない。V サイクルを標準の開発モデルプロセ スと考えると、CarMakerはすでに Vサイクルの左バンクで、開発の超初期の段階から使用されている。つまり、 CarMaker はユーロ NCAP の要件の定義中のような、要件の定義中で使用することができる。これにより、モ デルが実際に開発される前の定義フェーズで、要件を満たすことができるかどうかを確認することができるのだ。こ IPG Automotive K.K. Page 1/2

のフェーズでは、単純化されたモデルを使用することもできるが、CarMaker を利用したアプローチは多くの良い 結果をもたらしている。 将来、どのように実世界とバーチャルの世界が利用されていくと思うか？ 今後も、実車両の検証は車両開発プロセスの最後の段階で行われるだろう。機能の相互接続と同じように追 加機能のおかげで、テスト工数が今まで以上に増加するだろう。そして、早い開発段階で行うテストの必要性 と、入手困難である実車両プロトタイプによって、バーチャル・テストの需要はさらに高まるだろう。 IPG Automotiveについて IPG Automotive は、バーチャル・テスト・ドライビングのグローバルリーダーとして、車両開発向けの革新的なシミュレーション・ ソリューションを開発しています。シームレスな使用を考慮し設計された当社のソフトウエアとハードウエア製品は、コンセプト実 証（POC）から検証またはリリースに至るまで、開発プロセス全般にわたって活用できます。ユーザにバーチャル車両全体を 使って新しいシステムの開発とテストを行っていただける IPG Automotiveのバーチャル・プロトタイピング技術は、自動車のシ ステムズエンジニアリングを促進します。 IPG Automotive は、ADAS/自動運転、パワートレイン、ビークルダイナミクスという３つのアプリケーション領域でのバーチャ ル開発に特化したエキスパートです。当社の CarMaker 製品群は、現実に近い環境で、高度に再現された車両モデルを統 合することによって、先進運転支援システムと自動運転機能の開発とテストに関連した諸課題に取り組むべく、世界中で使 用されております。詳細なセンサモデルは、車両周辺環境で起こりうる影響を考慮しつつ、インフラと交通流といった要素に左 右されます。この環境モデルを用いて、バーチャルでありながら実世界と同じ状況を実現できます。 IPG Automotive は、①品質、②徹底したユーザ志向、③効率性、④イノベーションの促進、そして⑤長く続くパートナーシ ップを指針としております。 お問い合わせ先： IPG Automotive 株式会社 〒105-0003 東京都港区西新橋 2-9-1 PMO西新橋 9F Phone: 03-5826-4301 Email: sales-jp@ipg-automotive.com http://www.ipg-automotive.com/jp IPG Automotive K.K. Page 2/2