ポータブル温度校正バス 6109A / 7109A

6109A / 7109A ポータブル温度校正バス 温度校正において、これ までの 4 倍の作業効率 と 2 倍の精度

クリーン・プロセス分野に最適なポータブル温度校正バス 製薬、バイオテクノロジー、食品といった分野の加工 設備管理者、生産技術者、そして校正技術者など、ク 製造プラントでは、衛生管理のために、数多くの温度 リーンなプロセス制御の分野に従事する技術者は、 センサーが使用されており、これらは定期的な校正 さまざまな理由でこれらの温度バスを必要とします。 が欠かせません。校正を行っている間は、生産ライン 設備管理者が米国のFDAおよびISOのクリーンルー を一時的に停止する必要があります。そのため、作 ム規格に適合する必要がある場合、ステンレススチ 業効率の高さは、プラントのダウンタイムを短縮しま ールの本体カバーのバスは、過酷なクリーニングに す。0.3 °Cから0.4 °C 程度のわずかな誤差であって も耐えるソリューションとなります。6109Aと7109A も、不良品が製造されれば、膨大な損失につながる によりプラントの温度センサーの精度を維持し、製品 可能性があるため、品質管理の上でも、温度を正確 のバッチでの損失コストの発生リスクを低減します。 に測定することが不可欠です。 バスの高い精度は、生産技術者が許容範囲外の温 フルーク・キャリブレーションの6109Aおよび7109A 度センサーを判定するのに役立ちます。さらに、クリ ポータブル温度校正バスは、プロセス業界のニーズ ーンルームの校正作業効率のためには特別に設計 に対応し、この用途での他のポータブルバスと比べ されたバスを使用することが多々あります。これらの て2倍の精度で、作業量としては4倍のサニタリー温 アプリケーションにおいて、本製品は対応可能な設 度センサーを校正できる温度バスです。マイクロバ 計です。 スよりも大きく、最大4つのフランジ付サニタリーセ ンサを±0.1℃の表示精度で校正できます。フラン 校正技術者にとっては作業机の上だけではなく、狭 ジの数が少ない、またはフランジのないサニタリー い空間やプラント内で手が届きにくい場所での校正 RTDの校正作業の効率はさらに高くなります。 に対しても、これらのバスの可搬性とクリーンルーム への対応（つまり、簡単にクリーニングでき、細菌を 2 つのモデルのポータブル温度校正バス：6109A 保持しないこと）が役立ちます。 (35 °C ～ 250 °C) と 7109A (-25 °C ～ 140 °C) が 用意されており、幅広い温度範囲に対応します。各モ フルーク・キャリブレーションのグローバルなサービ デルには、外部参照用温度プローブを接続するため ス・サポートは、ユーザーの6109Aと7109A、ポータ のプロセス校正機能を備えた、"-P" バージョンが用 ブル温度校正バスに、長年にわたり信頼できるサー 意されています。 ビスを提供します。 2

主な機能 • 最大4つのフランジ付きのサニタリー温度センサーを同時に校正 • 広い温度範囲で多くのプロセス校正のアプリケーションに対応： – 6109A:35 °C ～ 250 °C – 7109A:-25 °C ～ 140 °C • ±0.1℃の優れた表示精度により、精度に厳格なアプリケーションで は4：1の校正の精度比（TUR）を実現 • 階段や狭い通路でも簡単に移動 • ステンレススチールの本体カバーは過酷な殺菌化学薬品への耐性 があり、防錆加工済み • 使いやすく保守しやすい • グローバルなフルーク・キャリブレーションのサポートとサービス 1 タンク – 温度媒体を入れるスチール製タン 10 ねじ穴 – アクセサリーを取り付けるのに使用 クです。 します。 2 温度媒体 – 校正される温度センサーは温度 11 タンクカバー – タンク内の温度媒体を周辺 媒体となる液体に浸されます。 環境から分離し、蒸気を低減、タンクへの異 物の落下を防ぎ、発生温度を安定させます。 3 温度制御センサー – 精密な白金抵抗温度計 (PRT) により、温度媒体の温度の測定と制御 を行います。 4 攪拌モーター保護カバー – 攪拌モーターを 1 6 保護します。 2 5 攪拌モーター (保護カバー内部) – 温度を均 7 一にするために、温度媒体を攪拌するプロペ 3 ラを駆動します。 6 攪拌ガード – タンクの作業エリアと攪拌用の プロペラを分離します。 MIN および MAX の マークは正しい液面レベルを示します。 7 プロペラ – 温度媒体を攪拌します。 8 8 準備状況インジケーター – 温度媒体の温度 4 が設定ポイントに達すると、黄色から緑色に 5 変化します。 緑色は、測定準備が完了したこ 9 とを示します。 10 9 持ち運び用ハンドル – 本製品を持ち上げた り、移動したりするときは、このハンドルを使 用します。 側面の本体下部にもハンドル部 11 があります (図示なし)。 3

1 ファン – タンクおよび過熱装置を冷却します 5 (図は 7109A モデル)。 2 USB ポート – 温度データを、メモリー・デバ イスに記録するのに使用します。 1 3 USB デバイス・ポート – 本製品のリモート制 御で使用します。 4 RS-232 ポート – 本製品のリモート制御で使 2 用します。 5 コントロール・パネル 「( 制御パネル」を参照)。 3 6 プロセス入力モジュール – 参照用白金抵抗 4 温度計用コネクタ、および被校正温度センサ 6 ーを測定するための入力端子を備えた、オプ ション・モジュールです。 1 ディスプレイ – 液体の温度や設定値など、重 5 高温警告インジケーター – 液温が 60 °C. を 要な情報を表示します。 超えると、このインジケーターが点灯します。 温度媒体、タンクカバー、およびタンク周辺の 2 ソフトキー – これらのキーのすぐ上に表示さ 領域の温度が高く、触れてはならないことを れるメニューに対応しており、さまざまな機 示しています。 本体のスイッチを切っても、安 能を実行できます。 全な温度に到達するまでは、インジケーター 機能はディスプレイのステータスにより異な は点灯したままです。電力の節約のため、イ ります。 ンジケーターはゆっくりと点滅します。 3 モード・キー – モニター、設定値、プログラ 6 STOP ボタン – 直ちに加熱、冷却を中止し、 ム、およびセットアップの各キーを使用して、 攪拌モーターをオフにします。 それぞれのグループの設定にアクセスしま す。 モードがアクティブな時に点灯するキー もあります。 4 その他のキー – 数字キー、カーソル・キー、お よび 選択/入力 キーを使用して、すばやく簡 単にメニューを選択できます。 数字キーより 数値を入力できます。 3 4 1 2 5 6 4

1 電流ヒューズ – 入力モジュールおよび接続さ 6109A-P および 7109A-P モデルには、さま れた機器を不意の短絡から保護します。 ざまな種類の温度センサーの測定に使用す る、プロセス校正用の入力端子が付属してい 2 RTD 端子 – 被校正 RTD をこれらの端子に ます。 接続します。. パネル上の図は、4 線式 RTD の回路図を示しています。 1 3 3 参照用 PRT コネクタ – 参照用温度プローブをこのソケットに接続 します。 推奨する参照用 PRT は、5615-9-A および 5626-12-A ですが、Type A の INFO-CON 端子を備えたモデルであれば使 用できます。 4 熱電対入力 – 熱電対用のミニコネクターで す。 5 トランスミッター端子 – 4-20 mA トランス ミッターを、トランスミッター用の端子 (mA LOOP および COM) に接続します。 2 4 5 優れた信頼性で一度に多くのサニタリー温度センサーの校正が可能 6109A および 7109A 校正バスは、クリーンなプロ クリーンルームを含むほとんどの場所で使用 セス制御施設において使用されている多くの温度セ 可能なポータブル温度校正バス ンサーの校正に対応します。製薬バイオリアクター 6109A の重量は 16 kg 、7109A は 20 kg です。どち (-10 °C ～ 100 °C)、化学反応炉 (200 °C)、蒸気を用 いるプロセス ° ～ らのモデルにも、固定式のハンドルが付いており、簡 (122 C 単に片手でバスを持ち運べます。片手での持ち運び 140 °C)、オートクレーブ減菌 ° ～ ° 、食 は、階段の移動や、狭い通路の横 (120 C 135 C) 品保管冷凍庫 ° 、食品加工 断、そして通常は持運びの困難な (-25 C) 場所への移動も容易です。バスの ° ～ ° など、幅広い分野と温度範囲に対 底部にも2つのハンドル部が加工 (0 C 220 C) 応できます。 されおり、保管用の棚からカートや 作業机への移動を容易にします。 大容量タンク (直径: 106 mm、深さ: 154 mm) を備 密閉用のタンクカバーは、持ち運び えており、最大 4 個のサニタリー温度センサーを同 でバスをゆらしても液体がこぼれ 時に設置できます。長さや直径、形状の異なる温度 出ることを防ぎます。 センサーを入れて、さらに参照用温度計を入れる余 裕があります。加熱 冷却時間を短縮できるので、バ ステンレス製なので、クリーンルー / スの温度が安定するまでの待機時間を低減し、効率 ムで使用する機器の減菌処理に 的に作業を進められます。サニタリー温度センサー 使用される強力な化学洗浄液に の校正作業効率が向上し、生産停止時間による損失 も耐えられます。ラベル、キーパッ を削減します。 ド、そして設置脚に使用される合 成素材にはバクテリアが存在しま 優れた表示精度 (± 0.1 °C) を備えており、校正の せん。キーパッドは、洗浄中または 不確かさ、安定性、均一性、繰り返し性など、不確か 制御されていない環境での損傷 さ要因をカバーします。NVLAP 認定校正が標準で から保護、水分の浸入防止のため 付属します。フルーク・キャリブレーションの高いレ にシールされています。 ベルの計量標準と、慎重に規定された製品仕様によ り、6109Aと7109Aポータブル温度校正バスはユー ザーに信頼性の高い校正を提供します。 5

使いやすく、メンテナンスも容易 各バスには大きなカラーディスプレイがあり、日時、 液体の温度、設定温度、そして液体の温度が設定値 に到達しているのか、または加熱中など制御中かを 示すインジケーターがあります。このインジケータ ーが黄色から緑色に変わると、バスが設定温度に達 し校正の準備完了を示します。これはどの方向から 見ても視覚的に測定を開始できる状態が確認でき ます。 バスの温度が60℃以上になると、ウォーニング・イン ジケーターが点灯し、熱くなった液体やタンクの周辺 には触れないように警告します。 温度プローブ固定用治具は調節可能で、校正時にタ バスの液体がこぼれ落ちると、汚れや潜在的な安全 ンク開口部に4つまでのフランジ付き温度センサー 上の危険が生じます。6109Aおよび7109Aにはオー をしっかりと保持します。オプションのシングルプロ バーフローチューブが組み込まれており、溢れたな ーブ・クランプキットは参照用温度プローブの保持 液体をオプションのオーバーフロータンクへ導きま に用います。 す。オーバーフローチューブは、液体の交換または輸 送のために液体を取り出す作業にも使用でます。 フルーク・キャリブレーションのマイクロバスのユーザー が、新たに6109Aまたは7109Aを必要とする理由？ フルーク・キャリブレーションのマイクロバスまたは • 6109Aと7109Aは一度に４つのフランジ付き温度 ドライウェルをすでに所有しているユーザーは、これ センサーを校正でき、マイクロバスの４倍の校正 らにより安定な温度校正を行ってきています。 作業効率となります。 しかし、6109Aまたは7109Aバスの追加を検討する • ステンレススチールのパネルとタンクは、クリーン 理由はいくつか考えられます。 ルームでの使用にも適用し、きれいで錆びにくく 細菌を保持していない材料です。 • 0.3℃から0.4℃といったわずかな誤差でも、製品 に欠陥が生じた場合には大きな損失となる可能 6109Aまたは7109Aポータブル温度校正バスは、作 性があります。 6109Aと7109Aはマイクロバスの2 業効率、精度、およびクリーンルームでの使用が必要 倍の精度があり、このリスクを低減するのに役立ち な場合に役立ちますので、フルーク・キャリブレーシ ます。 ョンのマイクロバスについては引き続きご使用いた だけます。 サポートとサービス 6109Aと7109Aは、フルーク・キャリブレーションによ もし製品のサポートを必要とされる場合、電話、電子 り精度の仕様をきちんと満足すよう設計されており、 メールといった方法で、当社のサービス部門を通じ ユーザーの希望の性能を発揮します。 て、販売前および販売後の両方で世界クラスのサポ ートを提供しています。それにより製品の価格以上の 価値を実感していただけます。 6

仕様 一般仕様 寸法 高さ：382 mm 幅:242 mm 奥行き:400 mm 重量 6109A:16 kg 7109A:20 kg タンク容量 2.5 リットル 作業エリア 75 mm x 75 mm 最大深さ 154 mm 出荷時の校正 NVLAP 認定校正付 温度仕様 温度仕様は、校正から1年間で信頼の水準95%（包含係数k = 2）の不確かさとして記述されています。この仕様には、13°C〜33°Cの環境温度による影響も含まれています。 6109A 7109A 温度レンジ(周囲温度が 25 °C の場合) 35 °C ～ 250 °C –25 °C ～ 140 °C (カバーを使用しない 場合は –15℃まで) 精度 0.1 °C 0.1 °C 表示分解能 0.01 °、0.001 ° 0.01 °、0.001 ° 安定性 0.015 °C 0.01 °C 均一性 (代表値) 0.03 °C (200 °C まで) 0.02 °C 0.04 °C (200 °C 以上) 繰り返し性 0.04 °C 0.04 °C 加熱時間 (代表値) 35 °C ～ 100 °C:25 分 -25 °C ～ 25 °C:35 分 100 °C ～ 250 °C:45 分 25 °C ～ 140 °C:55 分 冷却時間 (代表値) 250 °C ～ 100 °C:35 分 140 °C ～ 25 °C:45 分 100 °C ～ 35 °C:55 分 25 °C ～ -25 °C:75 分 安定待ち時間 (代表値) 15 分 10 分 プロセス校正オプション仕様 (-P モデル) 入力モジュールの仕様は、校正から1年間で信頼の水準95%（包含係数k = 2）の不確かさとして記述されています。仕様には、校正の不確かさ、直線性、繰り返し性、分解 能、安定性、そして13°C〜33°Cの環境温度による影響が含まれます。 機能 レンジ 精度 参照用温度計の抵抗測定 0 Ω ～ 42 Ω 0.0025 Ω 42 Ω ～ 400 Ω 0.006 % 参照温度計の温度測定 -25 °C ～ 250 °C 0.007 % ± 0.015 °C 測定電流 1 mA 8 % DUT (4 線式抵抗測定) 0 Ω ～ 31 Ω 0.0025 Ω 31 Ω ～ 400 Ω 0.008 % DUT (3 線式抵抗測定) 0 Ω ～ 400 Ω 0.12 Ω 熱電対 (mV) –10 mV ～ 100 mV 0.025 % + 0.01 mV 冷接点補償 0 °C ～ 40 °C 0.35 °C J:0.44 °C K:0.49 °C T:0.53 °C -25 °C ～ 250 °C E:0.44 °C N:0.57 °C M:0.48 °C 熱電対温度測定 L:0.42 °C U:0.48 °C R:1.92 °C S:1.88 °C C:0.84 °C 0 °C ～ 250 °C D:1.12 °C G/W:3.34 °C mA レンジ 0 mA～22 mA 0.02 % + 0.002 mA ループ電源 24 V DC ± 6 V 7

オーダー情報 モデル 6109A ポータブル温度校正バス、35 °C ～ 250 °C 6109A-P ポータブル校正バス (プロセス校正機能付き)、 35 °C ～ 250 °C 7109A ポータブル温度校正バス、-25 °C ～ 140 °C 7109A-P ポータブル温度校正バス (プロセス校正機能付き)、 -25 °C ～ 140 °C アクセサリー 7109-2013-1 ステンレス製輸送用カバー 7109-2013-2 ステンレス製プローブ・アクセサリー・カバー 7109-2027 調整可能プローブ固定器具 7109-2051 シングル・プローブ・クランプ・キット 7109-2080 液体オーバーフロー・キット 7109-CASE キャリーケース 5012 シリコン・オイル、200.10 タイプ、温度範囲: –30 °C ～ 209 °C、Fluke 7109A バスに推奨 5014 シリコン・オイル、200.50 タイプ、温度範囲: 30 °C ～ 278 °C、Fluke 6109A バスに推奨 7109-2027 調整可 7109-2051 シン 7109-2080 液体オーバ 能プローブ固定器具 グル・プローブ・ク ーフロー・キット 7109-CASE ランプ・キット Fluke Calibration. Precision, performance, confidence.™ Electrical RF Temperature Humidity Pressure Flow Software Fluke Calibration お問い合わせ先: PO Box 9090, フルーク Everett, WA 98206 U.S.A. 特約店営業部 TEL : 03-6714-3114 Fluke Europe B.V. PO Box 1186, 5602 BD FAX : 03-6714-3115 Eindhoven, The Netherlands URL : www.fluke.com/jp Web access: http://www.flukecal.eu ©2017 Fluke Corporation. 仕様は、予告なく変更される場合があります。 6/2017 6009062a-jp 世界で最も信頼されているツール